JPS5926889Y2 - 化粧料容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧料容器、更に詳細には化粧料塗布具を兼ね
備えたリキッドタイプの各種化粧料、例えばマスカラ、
アイシャドー等の化粧料容器に関する。

一般にリキッドタイプの化粧料容器には化粧料塗布具を
兼ね備えたものが繁用せられている。

而して、従来この種の化粧料塗布具としては、簡便性の
点から化粧筆を化粧料収納容器のキャップ体に取り付は
固定した形態のものが多く実用に供せられている。

然るとき、斯る化粧筆の筆軸はその大半が容器体の化粧
料収納室に内挿せられているのが常態であるため、必然
的に多量の化粧料が筆先の塗布体並びに筆軸に付着する
ので、この過度の化粧料を擦り落すための払拭部材を容
器体に装着することが一般に行われていた。

然しなから、この払拭部材はキャップ体を容器体より取
り外すときは勿論のこと、化粧後キャップ体の化粧筆を
容器体に差し込む際にも擦シ落し作用を果すので、化粧
後の塗布体に付着している残余化粧料をも払拭部材で擦
り落す結果、払拭部材の容量体開口部側に化粧料が残留
してし渣つものであった。

そのため、その後の使用時に於てはキャップ体を容器体
から抜くに従い、筆軸に当該残留化粧料が付着してし昔
い、化粧時下必要部分を汚損してし１うと云う欠点を免
れなかった。

そこで、本考案者は種々研究を乗ねた結果、キャップ体
から突出する筆軸の長さを伸縮自在とすると共に、容器
体に前進後退する化粧料運搬小器を設けることにより、
上記の如き従来の欠点を解消したものである。

而して、本考案は把持筒に化粧筆をスライド出入可能に
取り付けたキャップ体と、螺合作用により前進後退する
化粧料運搬小器を化粧料収納室内に設けた容器体とから
成る化粧料容器である。

以下更に本考案をその一実施例を示す図面と共に説明す
る。

ａはキャップ体で、化粧筆５の筆軸が把持筒１内をスラ
イド出入し得るように化粧筆５が取り付けられているも
のである。

この把持筒１と化粧筆５の取り付けは化粧筆５の抜は落
ちを防止し得るものであれば、その具体的構成の如何を
問わないが、例えば把持筒１の間口部に、筆軸挿通孔３
を有する係止体２を嵌着すると共に、筆軸後端部に当該
係止体２ど係止する係止突出部６を形成することによっ
て達成される。

ｂは容器体で、化粧料収納室７内に、螺合作用により前
進後退する化粧料運搬小器８が設げられているものであ
る。

この化粧料運搬ｌト器８の形状は化粧料を運搬し得るも
のであればその形状の如何を問わないが、余りに多量の
化粧料を運搬すると容器体すの開口部から漏れ出る惧れ
があるため、適宜溢水機構や底部に流出小孔等を設け、
常に適度の量を運搬し得るようにする。

この化粧料運搬小器８を前進後退せしめる螺合機構とし
ては種々の形態が採用されるが、例えば次の如き構成と
するのが簡便である。

すなわち、容器体すの外筒体１０内壁に、化粧料運搬小
器８外壁に付設した螺合突起９に螺合作用を与える螺旋
溝１１を形設すると共に、この外筒体１０と化粧料運搬
小器８との間に、螺合突起９の案内スリット１２及び払
拭部材１５を有する内筒１３を介在せしめ、更にとの内
筒１３の前端内壁にスライド突起１４を適宜数設け、か
つキャップ体ａの係止体２の前部を突出せしめ、その突
出部外壁に当該内筒１３のスライド突起１４が嵌合スラ
イドする直線溝４を形設する。

尚、キャップ体ａと容器体すとの取り付は手段は螺合方
式、差し込み嵌合方式等その如何を問わないが、螺合方
式の場合は接合部のネジと螺旋溝１１のピッチ比を一致
せしめておくのが望ましい１次に、以上の如く構成され
る本考案化粧料容器の作動を説明する。

渣ず、不使用時に於ては第１図に示す如き状態にある。

そこで、用時に於て容器体すの外筒体１０を持ち、キャ
ップ体ａを回転せしめれば、キャップ体ａの直線溝４と
容器体すの内筒１３に付設されたスライド突起１４が嵌
合係止しているので、内筒１３が回転する。

この内筒１３の回転に伴ない、化粧料運搬小器８の螺合
突起９が外筒体螺旋溝１１による螺合作用を受け、化粧
料運搬小器８が容器体す開口部方向へ前進する。

次に、この化粧料運搬小器８の前進が終了した段階（第
２図参照）でキャップ体ａを容器体すから引けば、化粧
筆５の筆軸が払拭部材１５により挟圧作用を受けるので
、キャップ体ａ内に収納されている筆軸がスライド伸出
する。

この筆軸の伸出が係止突出部６と係止体２との係止によ
り停止した後、更にキャップ体ａを容器体すから引けば
、キャップ体ａの直線溝４を容器体すのスライド突起１
４が円滑にスライドして離脱する。

而して、キャップ体ａと容器体すとが分離される（第３
図参照）ので、当該キャップ体ａの化粧筆５を用いて化
粧を行う。

尚、キャップ体ａと容器体すとの取り付けが螺合方式の
場合は、キャップ体ａの回転に伴い、化粧料運搬小器８
の前進とスライド突起１４のスライドが同時に進行する
ことになる。

オた、化粧後に於ては、化粧筆５の先端を容器体すに差
し込めば、払拭部材１５によって一旦筆軸が挟圧作用を
受けるので、引き続く差し込みにより外部に出ている筆
軸がキャップ体ａ方向にスライドし、把持筒１内へ筆軸
の大半が収納される。

この筆軸の収納の後、キャップ体ａの直線溝４に容器体
すのスライド突起１４を嵌合スライドせしめる。

このスライドが停止した段階で前記したところとは逆方
向にキャップ体ａを回転せしめれば化粧料運搬小器８の
螺合突起９が内筒１３の回転に伴う螺旋溝１１の螺合作
用を受け、化粧料運搬小器８が後退する。

以上の如く、本考案によれば化粧筆５の筆軸の長さが伸
縮し、不使用時に於ては筆軸の先端部のみが化粧料収納
室７内に収納されるので、従来の如く払拭部材１５部に
於ける残留化粧料が筆軸に付着することがない。

しかも、筆先には化粧料運搬小器８が化粧料を運搬付着
せしめるので、筆軸の先端部のみの収納による悪影響は
全くない。

更に、使用時に於ては従来と同様の長さの筆軸となるの
で、塗布作業に何ら支障はない。

【図面の簡単な説明】

図面はキャップ体と容器との取り付は手段を差し込み嵌
合方式とした本考案の一実施例を示すもので、第１図は
化粧料運搬小器が係退した状態の正面断面図、第２図は
化粧料運搬小器が前進した状態の正面断面図、第３図は
キャップ体と容器体とを分離した状態の一部切欠正面断
面図、第４図はＡ−Ａ線拡大断面図、第５図はＢ−Ｂ線
拡大断面図、第６図はＣ−Ｃ線拡大断面図である。 ａ・・・・・・キャップ体、ｂ・・・・・・容器体、１
・・・・・・把持筒、２・・・・・・係止体、４・・・
・・・直線溝、５・・・・・・化粧筆、６・・・・・・
係止突出部、１・・・・・・化粧料収納室、８・・・・
・・化粧料運搬小器、９・・・・・・螺合突起、１０・
・・・・・外筒体、１１・・・・・・螺旋溝、１３・・
・・・・内筒、１４・・・・・・スライド突起、１５・
・・・・・払拭部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 把持部に化粧筆をスライド出入可能に取り付けたキャッ
   プ体と、化粧料収納室を有する容器体とから成る化粧料
   容器に於て、キャップ体の回転に伴ない螺合作用により
   前進後退する化粧料運搬小器を当該化粧料収納室内に設
   けたことを特徴とする化粧料容器。