JPS5926813Y2 - 茎稈搬送装置の緊張装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、駆動輪と遊転輪とに亘って巻掛けたチェーン
やベルト等の茎稈搬送用無端帯の緊張装置に関する。

上記のような茎稈搬送用無端帯は、使用中に伸びるので
、この伸びを吸収すべく緊張装置で緊張付勢している。

そして、従来、この緊張装置は緊張具を一方向に緊張付
勢していて、伸びを吸収する側だけでな（、緩み側にも
変位できる構成となっていたから、犬なる負荷が及ぶと
、チェーンやベルトの緩み側に緊張具が変位して、不測
にチェーンやベルトが巻掛は輪体から外れることがあっ
た。

本考案の目的は、使用部品点数を少なく合理的に構成し
てコンパクト化できると共に確実な戻り止めと、遊転輪
を支持するブラケットのスムースな往・復動を司どれて
無端帯に無理な応力をかげたり、外れたりする欠点も少
なく、しかも、微量な伸びの吸収ばかりでなく緊張具を
緊張付勢するためのスプリングを適正に働かせ得、もっ
て所期の好ましい緊張作用が可能となる巻掛は具の緊張
装置を提供せんとするものである。

即ち、本考案による巻掛は具の緊張装置は、茎稈搬送用
無端帯を巻回する遊転輪を支持するブラケットが固定の
フレームに対して前記無端帯張り方向に可動自在に装着
されていると共に軸線方向をブラケット可動方向に沿わ
せた螺子枠がスプリングの押圧力によりブラケットを無
端帯張り方向に押圧できるように構成して成る茎稈搬送
装置の緊張装置に於て、前記螺子枠の一端がブラケット
から連出されたアームにブラケットの可動方向に沿って
位置調節固定自在に取付けられていると共に、スプリン
グはこの螺子枠に外嵌され、且つ、螺子枠に螺合された
ネジ体がフレームから連出しである固定部材に、螺子枠
がスプリングの抑圧方向とは逆の方向に移動するのを阻
止できるように、接当されていることを特徴とする。

つまり、螺子枠を主体としてこれにスプリング、螺子枠
の戻り阻止用のネジ体、更には螺子枠のブラケットに対
する相体位置調節のための部材〔実施例にては位置調節
具１８〕等がすべて装着され、しかもこの螺子枠により
ブラケットを直接に押圧できるように構成しであるがた
めに、ブラケットにスプリングの押圧力を与える部材と
ブラケットの戻りを阻止する部材とが別個並設されてい
るごときもの（実開昭５０−７５９２５号公報）に較べ
て又枢支点まわりに転輪支持体を揺動させる揺動タイプ
に較べて使用する部品点数が少なく合理的な構成となり
、シンプル且つコンパクトに構成できる利点がある。

又、ネジ体をフレームから連出した固定部材に接当させ
て螺子枠のスプリングの押圧方向とは逆方向の移動を阻
止できるようにしであるために、無端帯に負荷がかΣつ
でも螺子枠は無端帯の緩み側に後退変位することがなく
、無端帯が掛張輪体から外れてしまう不測の事態をうま
く防止できる６しかも、無端帯に伸びが生じて来ていて
ネジ体と固定部材とが離間しているような場合において
、無端帯に負荷がか＼ると遊転輪ともどもブラケットが
後端変位し、負荷がなくなると元の位置に復帰するとい
うようなブラケットの往・復動が生じることＳなるが、
この場合でも、前述の通りの合理的な構成故に螺子枠を
可及的にブラケットの側部に近づけて配設することがで
きるので、つまりブラケットに対するスプリングの押圧
作用点とブラケットのフレームに対する摺動作用箇所と
を可及的に近接でき、スプリングの押圧力を、ブラケッ
トの摺動方向に直交する方向の分力として作用させてし
まう度合を極めて小にして、そのほとんどをブラケット
摺動方向に沿った方向で適正に作用させることができる
ので、ブラケットの摺動移動、つまり往・復動が非常に
スムースであり、従って、無端帯や緊張装置部分に無理
な応力がか〜りこれらを損傷してしまう欠点が少ない。

それでいて、無端帯の伸びに伴なって生じる固定部材と
ネジ体との間隙は、このネジ体を螺子枠に対して無端帯
張り方向とは逆の方向に螺進させることによって、吸収
でき、ネジにより微量な無端帯の伸びを吸収でき、且つ
、螺子枠のブラケットに対する相対位置も自在に変更調
節できるため、無端帯に伸びが生じた場合でも、その伸
びに応じてブラケットを適正な位置に変位できてスプリ
ングの押圧力も適正な作用範囲に修正できる両面の利点
を有するのである。

従って以上の効果が相乗的に作用する結果、所期の好ま
しい緊張作用が可能となり、実用上有利な緊張装置を提
供できるのである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

第１図は、コンバインを示し、機体前部に殻稈引起し装
置１，１が配設され、この引起し装置１゜１の後方には
、刈取装置２が設げられ、更に後方には引起し刈取られ
た殻稈な、機体後部に搭載した脱穀装置３に受渡す後方
搬送装置４が配設されている、 この後方搬送装置４は、穂先搬送装置５と株元搬送装置
６とから構成されていて、株元搬送装置６は始端部の縦
軸芯Ｘを中心に後端側が脱穀装置３に付設のフィードチ
ェーン７に対して遠近方向に横揺動すべく構成されてい
て、刈取殻稈の稈長さに応じて、前記フィードチェーン
７に株元部を受渡す受渡し株元位置を修正変更し、常に
脱穀装置３内に適正長さの穂先側部分が供給される扱深
さ変更可能に構成されている。

本考案の巻掛は具の緊張装置は、前記株元搬送装置６に
適用したものであり、以下詳述する。

コンバインに搭載のエンジン出力が適宜駆動機構を介し
て駆動される駆動輪８と遊転輪９とに亘って突起付チェ
ーン（茎稈搬送用無端帯）１０が巻掛けられていて、遊
転輪９を枢着するブラケット１１は、フレーム１２に対
して殻稈搬送方向Ａに沿う方向に直線移動可能に摺接案
内されている。

前記ブラケット１１にはこれから横方向に連出したアー
ム１３に螺子枠１４の一端側がその軸線方向をブラケッ
ト１１の移動方向に沿わせた状態で取付けられていると
共に、遊端側にはバネ、つまりコイルスプリング１５が
外嵌されていて、該バネ１５はフレーム１２より連出し
た螺子枠支持フレーム１９と螺子軸１４の途中に固着さ
れた受は金具２０との間に介装された状態で常時螺子軸
１４をチェーン１０張り側に押圧付勢し、突起付チェー
ン１０の伸び量に応じて遊転輪９を繰出すのである。

更に、螺子枠１４には、ネジ体１６が螺合されていて、
このネジ体１６が座金を介して固定部材１７に接当して
いて、螺子枠１４がバネ１５の圧縮方向、つまり、突起
付チェーン１０の緩み側に押し戻されるのを強力に阻止
しているのである。

そして、使用中に突起付チェーン１０が伸びた場合には
、前述のように、遊転輪９がバネ１５作用で繰り出され
て、チェーンの伸びを吸収するのであり、この際、固定
部材１７とネジ体１６との間には、チェーン１０が伸び
た量に応じた間隙ができるのであるが、この間隙は、人
為的にネジ体１６を螺進させることにより、容易に微量
吸収できるのである。

図中、１８は螺子枠１４の位置調節具であり、巻掛げ具
１０の伸びが多くなった場合等、ブラケット１１と相対
位置との調節を行なって、バネ１５が常に一定の押圧力
を発揮できるようにするもので、アーム１３０両側にお
いて螺子枠１４に螺合された一対のナラ）１８ａ、１８
ａから成る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る巻掛は具の緊張装置の実施例を示し
、第１図はコンバインの平面図、第２図は要部拡大平面
図、第３図は要部縦断面図である。 ８・・・・・・駆動輪、９・・・・・・遊転輪、１０・
・・・・・茎稈搬送用無端帯、１１・・・・・・ブラケ
ット、１２・・・・・・フレーム、１３・・・・・・ア
ーム、１４・・・・・・螺子枠、１６・・・・・・ネジ
体、１７・・・・・固定部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 茎稈搬送用無端帯１０を巻回する遊転輪９を支持するブ
   ラケット１１が固定のフレーム１２に対して前記無端帯
   張り方向に可動自在に装着されていると共に軸線方向を
   ブラケット可動方向に沿わせた螺子枠１４がスプリング
   １５の押圧力によりブラケット１１を無端帯張り方向に
   抑圧できるように構成して成る茎稈搬送装置の緊張装置
   に於て、前記螺子枠１４の一端がブラケット１１から連
   出されたアーム１３にブラケット１１の可動方向に沿っ
   て位置調節固定自在に取付けられていると共に、スプリ
   ング１５はこの螺子枠１４に外嵌され、且つ螺子枠１４
   に螺合されたネジ体１６がフレーム１２から連出しであ
   る固定部材１７に、螺子枠１４がスプリング１５の押圧
   方向とは逆の方向に移動するのを阻止できるように、接
   当されていることを特徴とする茎稈搬送装置の緊張装置
   。