JPH0144029Y2

JPH0144029Y2 -

Info

Publication number: JPH0144029Y2
Application number: JP1982063624U
Authority: JP
Priority date: 1982-04-30
Filing date: 1982-04-30
Publication date: 1989-12-20
Also published as: JPS58164436U

Description

【考案の詳細な説明】一般に調帯の張輪は弛み側に付設するが穀稈搬
送帯では駆動輪の位置により弛み側を搬送面とし
なければならない場合があり、このような場合張
輪を弛み側に設けると穀稈搬送帯が伸びると搬送
通路幅が狭くなるので張り側に設けなければなら
ない。

そして、前記張り側に設けた張輪のテンシヨン
装置として、第５図に示すような張輪の揺動アー
ムに偏心輪を当接させ、該偏心輪が固定されてい
る軸に巻き付けた線状体をスプリングで引張るこ
とにより、穀稈搬送帯が伸びた時、偏心輪が回動
して揺動アームを押し出し、これにより張輪が穀
稈搬送帯を緊張させるようにしたものが提案され
た。

しかし、このテンシヨン装置は穀稈搬送帯に急
激に過負荷がかゝつた時張輪は後退せんとするが
揺動アームの押圧力によつては偏心輪が回動しな
いため穀稈搬送帯、軸及びベアリング等が早く損
傷する欠点があつた。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的と
するものであつて、穀稈搬送帯の張り側に、揺動
アームに軸支された張輪を付設した穀稈搬送装置
において、前記張輪の軸又は揺動アームに鋸歯状
の階段部を有するアーム状のストツパーを回動自
在に軸支し、該ストツパーの階段部が係合する止
片を機枠に取付け、上記ストツパーの基部に、張
輪を穀稈搬送帯に圧接する手段と、階段部を止片
に係合付勢する手段とを兼ねた単一のスプリング
を付設したことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
はコンバインの機台の前方に設けた刈取装置であ
つて、刈取枠２の前部には分草体３……及び中分
草体４，４並びに穀稈引起体５……を設け、刈刃
６の上方には互に噛合する掻込輪７，８，９，１
０が横一列に配設されており、後方からみて左端
の掻込輪７の軸７ａに取付けた従動スプロケツト
１１はその後方に設けた駆動スプロケツト１２に
より穀稈搬送チエン１３を介して駆動されるの
で、上記掻込輪７は他の掻込輪８，９，１０を回
転させる。

また、中央の掻込輪８，９の軸８ａ，９ａを保
持した筒体８ｂ，９ｂはその後面に突設した取付
片１４，１４をホイルフレーム１５に螺着するこ
とにより支持されており、右から２番目の掻込輪
９は軸９ａの下端に取付けたスプロケツト１６の
下面にボルト１７……により螺着されている。

そして、前記スプロケツト１６と遊動輪１８と
に張設した穀稈搬送チエン１９の張り側には揺動
アーム２０の先端に軸２１を以つて軸支したタイ
トローラー２２がベアリング２３を介して装着し
てあり、揺動アーム２０の茎部はホイルフレーム
１５に固定した支軸２４に回動自在に支持されて
おり、前記軸２１の上部には鋸歯状の階段部２５
ａを有するアーム状のストツパー２５が取付けて
ある。

また、前記ストツパー２５の階段部２５ａはホ
イルフレーム１５に突設した板状の止片２６の角
部に係合し、ストツパー２５の基部に設けたピン
２９には一端が係止金２７の孔に引掛けられた引
張スプリング２８の他端を係合させ、該引張スプ
リング２８は一方でタイトローラー２２が穀稈搬
送チエン１９を緊張するように引張つており、他
方ではストツパー２５をその階段部２５ａが止片
２６に係合するように付勢している。

前述の装置において、分草体３……、中分草体
４，４で分草された穀稈引起体５……で引起され
た穀稈は刈刃６により刈取られ、この刈取穀稈は
掻込輪７〜１０により左右の掻込通路ａ，ｂへ掻
き込まれると、右側の掻込通路では穀稈の株元部
を穀稈搬送チエン１９が案内杆３０とで挾持しな
がら後送して横搬送チエン３１に受け渡し、左側
の掻込通路ａから穀稈搬送チエン１３で掻込まれ
た穀稈の株元部は前記横搬送チエン３１で横送り
された穀稈に合流し、次いで縦搬送帯により後方
の脱穀装置へ搬送供給される。

なお、穀稈の穂側は図示されていないが、穀稈
搬送チエン１３，１９の上方に設けた掻込ベルト
により後送されると共に株元部と同様右側から横
送りされたものに左側の掻込まれたものが合流す
る。

そして、前記穀稈搬送チエン１９は無負荷状態
では軽く回動しスプリング２８で引張られたタイ
トローラー２２により緊張され、階段部２５ａの
一つの段部は止片２６との間に間隙Ｃを有してい
るが、刈取を開始して穀稈搬送チエン１９に負荷
がかゝつて緊張されると、タイトローラー２２が
スプリング２８に抗して右側へ移動し、ストツパ
ー２５の一つの段部は止片２６に受け止められて
それ以上後退しないので穀稈搬送チエン１９はそ
の状態で回動する。

使用により穀稈搬送チエン１９が伸びると、ス
トツパー２５の階段部２５ａが一ピツチだけ止片
２６を乗り越え、更に前記伸びが進行すると第３
図に示す状態になる。

なお、本装置は搬送ベルトにも適用することが
できる。またストツパー２５を揺動アーム２０に
取付けても良い。

本考案は前述のように穀稈搬送帯の張り側に、
揺動アームに軸支された張輪を付設した穀稈搬送
装置において、前記張輪の軸又は揺動アームに鋸
歯状の階段部を有するアーム状のストツパーを回
動自在に軸支し、該ストツパーの階段部が係合す
る止片を機枠に取付け、上記ストツパーの基部
に、張輪を穀稈搬送帯に圧接する手段と、階段部
を止片に係合付勢する手段とを兼ねた単一のスプ
リングを付設したので、穀稈搬送帯の張側に張輪
を圧接するものでありながら無負荷時及び停止時
に穀稈搬送チエンに過大な張力がかゝらず、穀稈
搬送帯の使用期間を長くすることができ、また、
穀稈搬送帯が伸びた時ストツパーの階段部はスプ
リングの引張りにより止片を順次乗り越えて穀稈
搬送帯を常に適正な状態に張りながら負荷がかゝ
つた時上記階段部と止片との間隙により穀稈搬送
帯に衝撃的な張力がかゝるのを防止し得て穀稈搬
送帯、軸及びベアリング等の損傷を軽減すること
ができる。

更に前記スプリングは張輪の押圧付勢とストツ
パーの係合付勢とを行うので狭いスペース内に各
装置を取付けることが可能であり、かつ構造が簡
単になつてコストを低減することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図はコンバインの刈取装置の平面図、第２図
及び第３図は要部の平面図、第４図は同上断面
図、第５図は従来例の平面図である。１９……穀稈搬送チエン、２０……揺動アー
ム、２１……軸、２２……タイトローラー、２５
……ストツパー、２５ａ……階段部、２８……ス
プリング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

穀稈搬送体の張り側に、揺動アームに軸支され
た張輪を付設した穀稈搬送装置において、前記張
輪の軸又は揺動アームに、鋸歯状の階段部を有す
るアーム状のストツパーを回動自在に軸支し、該
ストツパーの階段部が係合する止片を機枠に取付
け、上記ストツパーの基部に、張輪を穀稈搬送帯
に圧接する手段と、階段部を止片に係合付勢する
手段とを兼ねた単一のスプリングを付設したこと
を特徴とする穀稈搬送装置におけるテンシヨン装
置。