JPS5926076Y2 - 金属製戸袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ブラケットにボルト締結され、かつ、支持
される地板先端部の構造に特徴がある雨戸収納用の金属
製戸袋に関する。

一般に、金属製戸袋は、鏡板の組付けを最後、又は、そ
れに近くして建物躯体に取付は後、鏡板組付は箇所の室
外側開口を通し建物の戸袋内外装仕上げや戸袋内仕上げ
等の作業を行なっているが、雨戸の収納枚数が多くなる
ほど地板の巾が広くなって建物の戸袋内外装仕上げ等の
作業がしにくくなる。

そのため、作業に際して手が地板にかけられるなど、地
板の室外側部分にはこれを撓ませるような大きな力がか
かるおそれがあり、このため、地板の室外側部分の長手
方向強度を高めることが必要である。

特に、地板の押出し成形の技術上、地板の中方向に複数
分割した構造として連結枚数により地板の巾調節ができ
るようにした戸袋では、地板の室外側部分の室外側部分
が外力を受けて室内側部分との間を開くよう撓み、側部
分の連結部が損傷し、また、これに伴い連結部の地板表
面に段ができて雨戸の滑らかな摺動が妨げられるなどの
影響があるため、地板の室外側部分の長手方向強度の向
上が必要である。

ところで、従来の金属製戸袋では、地板の室外側部分の
裏面側にブラケットに支持される逆Ｔ形断面の支持片を
２本地板長手方向に並設し、これらから下面開口にボル
ト軸部を通して内部にボルト頭部が入るボルト取付溝部
を形成している。

このため、地板の室外側部分の長手方向強度を高めるに
は支持片の突出長を大きく、かつ厚さを厚くすればよい
ようであるが、支持片の突出長が大きくなるほどボルト
取付溝部の深さが深くなり、それだけボルトをボルト取
付溝部内から突出保持できるようなその引込み限度がな
くなってボルトがボルト取付溝部内で簡単に倒れ易くな
るため、ブラケットのボルト取付孔にボルトを通す際、
芯合せがうまくいっていないと、ボルトが持上げられて
ボルト取付溝部内で倒れてしまい、ボルト締結が迅速、
確実にできない。

しかも、ボルト締結がうまくいっても、ボルト先端がナ
ツトより突出して体裁が悪いばかりでなく、また、危険
でもあった。

また、ボルト取付溝内にナツトを装入してこのような体
裁の悪さや危険を取除くことも考えられるが、前述した
ようなボルト取付溝では、ナツトの方がボルトに比べ溝
内状態に変化があって定まらずボルト締結がよりしにく
くなるので、ナツトは使えなかった。

この考案は、前記従来の問題点を解決するために創案さ
れたものである。

以下、この考案を図示する実施例により説明すると、こ
の金属製戸袋は、天板１、地板２、戸しり妻板３、戸先
妻板４および鏡板５よりなり、天板１、地板２、戸しり
妻板３および戸先妻板４の室内側部分４ａから組立てた
四方枠６の室外側端部において、天板１および地板２間
に戸先妻板側から鏡板５を嵌装した後、戸先妻板４の室
外側部分４ｂを取付けて組立てられ、また、四方枠６を
天板１および地板２の基端部において建物躯体７に取付
け、かつ地板２において建物躯体７に設けた左右一対の
ブラケット８に支持させて建物外壁面９に取付けられて
いる。

このような戸袋において、地板２は、室内側部分２ａと
室外側部分２ｂを表面側を面一にして一体に連結された
分割構造のもので、室内側部分２ａの裏側にビス取付溝
部１０を、また、室内側、室外側部分２ａ、２ｂの連結
部下部に支持片１１を、さらに室外側部分２ｂの裏側に
中空部１２を、また、この中空部１２に下面側か面一で
、下方に開口したリップ溝形断面のボルト取付溝部１３
を地板長手方向に沿い突設し、支持片１１．中空部１２
、ボルト取付溝部１３を地板２と一体に形成しである。

このボルト取付溝部１３はナツト又はボルト頭部が回転
不可能かつ水平に、スライド嵌入可能な見込み幅を有し
ている。

そして、この皿板２は少くとも中空部１２を、好ましく
はビス取付溝１０、支持片１１．中空部１２およびボル
ト取付溝部１３をブラケット８上に対接させ、かつ、ブ
ラケット先端部の長手方向に長いボルト孔１４を通し、
ボルト取付溝部１３内にスライド嵌入しであるナツト１
５にボルト１６をねじ込み締付けることにより該ブラケ
ット８に固定されている。

この考案は、以上の構成よりなり、建物の戸袋内外装仕
上げ等の作業に際し力がかかり易い地板の室外側部分に
その表面側における戸滑りをさえぎることがないよう裏
面側に位置させてブラケットで支持される中空部を設け
たため、地板が彎曲しないようその長手方向強度を向上
させることができ、たとえ地板が実施例のように分割構
造を採っていてもその連結部が地板長手方向中間で開離
して破壊されるようなことを防ぐことができる。

このような地板に、ナラ）・又はボルト頭部が回転不可
能にスライド嵌入可能な見込み幅を有するリップ溝形断
面にボルト取付溝部が形成されているため、ナツト又は
ボルト頭部を該ボルト取付溝部に嵌入して、水平にスラ
イドさせブラケットのポル１へ挿通孔にボルトを挿通し
て締付ける場合、ボルト取付溝部内に嵌入したナツト等
が回転せず、締付は作業が極めて容易である。

またボルト取付溝部及び中空部が地板の室外側部分に形
成され、ブラケットにより支持するため、地板の室外側
部分の撓みを防止することができる。

また中空部及びボルト取付溝部を一体に形成したため、
地板と別体に中空部、取付溝部を形成した部材を取付け
る面倒さがない。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はこの考案の実施例を示す斜視図、縦断
面図、第３図は変形例の部分的縦断面図である。 １・・・・・・天板、２・・・・・・地板、２ａ・・・
・・・室内側部分、２ｂ・・・・・・室外側部分、３・
・・・・・戸しり妻板、４・・・・・・戸先妻板、４ａ
・・・・・・室内側部分、４ｂ・・・・・・室外側部分
、５・・・・・・鏡板、６・・・・・・四方枠、７・・
・・・・建築躯体、８・・・・・・ブラケット、９・・
・・・・建物外壁面、１０・・・・・・ビス、１１・・
・・・・ビス取付溝部、１２・・・・・・支持片、１３
・・・・・・中空部、１４・・・・・・ボルト取付溝部
、１５・・・・・・ボルト孔、１６・・・・・・ナツト
、１７・・・・・・ボルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 地板を巾方向に複数分割した金属製戸袋において、 地板の室外側部分の裏面側にブラケットによって支持さ
   れる中空部をボルト取付溝部とともに地板と一体に地板
   長手方向全長に形威し、該ボルト取付溝部は該中空部と
   下面側が面一でナツト又はボルト頭部が回転不可能にス
   ライド嵌入可能な見込み巾を有するようリップ溝形断面
   に形成したことを特徴とする金属製戸袋。