JPS5925875Y2 - トラクシヨン式エレベ−タ装置 - Google Patents

トラクシヨン式エレベ−タ装置

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JPS5925875Y2
JPS5925875Y2 JP1977114097U JP11409777U JPS5925875Y2 JP S5925875 Y2 JPS5925875 Y2 JP S5925875Y2 JP 1977114097 U JP1977114097 U JP 1977114097U JP 11409777 U JP11409777 U JP 11409777U JP S5925875 Y2 JPS5925875 Y2 JP S5925875Y2
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JP
Japan
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main rope
oil
coefficient
soft solid
type elevator
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JP1977114097U
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JPS5440351U (ja
Inventor
克彦 鈴木
清八 長沼
Original Assignee
三菱電機株式会社
東京製鋼株式会社
八弘鋼油株式会社
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  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はトラクション式エレベータ装置に関するもの
である。
まず、トラクション式エレベータ装置を第1、第2図に
よって説明する。
図中、1は巻上機(図示しない)の駆動綱車で、1aは
これの網製、2はそらせ車、3は駆動綱車1及びそらせ
車2に巻き掛けられた主索で、4はこれの一端に連結さ
れたかご、5は主索3の他端に連結されたつり合おもり
、6は網製1aに設けられて幅Gを有するアンダカット
である。
すなわち、駆動綱車1が駆動されると、これと主索3と
の間の摩擦力によってかご4等が昇降する。
ここに、T1・・・主索3の一側の張力 T2・・・主索3の他側の張力 μ′・・・主索3と駆動綱車1間の見掛けの摩擦係数 θ・・・駆動綱車1に対する主索3の巻付角 としたとき T1/T2=eμ′θただしT1〉T2 の関係がある。
そして、主索3の滑り限界の張力比は (T1/T2)max−eμ′θ となる。
また、μ二μに であって、μ・・・主索3と駆動綱車1間の真の摩擦係
数 K・・・網製1aの形状によって定まる形状係数 である。
すなわち、駆動綱車1、主索3による摩擦伝動力はμ、
θ及びKによって決定される。
一方、エレベータの高速化、かご4の軽量化、駆動綱車
1等の小径化が進められているが、これに伴なって摩擦
伝動力が不足し、特に高加速時、過負荷昇降中の非常停
止時には主索3に滑りが生じる不具合があった。
このような不具合の対策として、まず巻付角θを増すこ
とが考えられるが、これはエレベータの機械室の広さと
これの機器の配置等から制約を受けるために巻付角θの
大幅な増大は困難である。
また網製1aの形状を変えて形状係数Kを大きくするこ
とが考えられるが、これはアンタ勿ット6の幅Gを増す
ことであり、主索3と網製1aの接触面圧を高くするこ
とになって主索3、駆動綱車1の寿命を短かくする不具
合がある。
さらに摩擦係数μを大きくするために一般に使用される
石油系のロープグリース使用量を一定値以下にすること
が考えられるが、これはロープグリースが少なくなると
摩擦係数μが大きくなるものの主索3に錆が生じる不具
合があり、また主索3の素線の摩耗が促進される不具合
がある。
したがって摩擦係数μを所定値に、しかも主索3の寿命
に支障が生じることなく、主索3の含油率を管理するこ
とは困難である。
このため従来の石油系グリースを次に説明する合成潤滑
油に変えることが提案されている。
すなわち、合成潤滑油とはスラスト軸受試験機(Jou
rnol of chemical&Eng、da
ta 5 No、4゜499 (1960))、回転デ
ィスク試験機(A 、S 、L 、ETransact
ions 13.105〜116(1969))によ
る索引係数、すなわち物体がその上を移動する際の表面
上の接着性摩擦にもとすく係数が、通常の石油系潤滑油
よりも20〜40%高く、また特に金属、金属間にあっ
ては高負荷時には摩擦係数が増大し、負荷が減少すると
摩擦係数が減少する特性を有する物質であり、脂環族炭
化水素及びその誘導体、縮合環族炭化水素及びその誘導
体である。
次に上記合成潤滑油の具体例を挙げる。
すなわち、シクロアルアン及びアルキルシクロアルカン
類(例えばシクロトチカン、イソプロピルシクロヘキサ
ン、イソベンタテ゛シルシクロヘキサン、インデシルシ
クロヘキサン)、多環系架橋シクロアルカン及び多環糸
環集合シクロアルカン類(例えばビシクロドデシル、ビ
シクロヘキシル、4.4′ビス(1メチルエチル)ビシ
クロヘキシル、シクロヘキシルシクロドテ゛カン、X−
シクロペンチルビシクロヘキシル、1,2チルシクロヘ
キシル、X−(1,1ジメチルブチル)1. 3チルシ
クロヘキシル、x、 x’クアテルシクロヘキシル)、
多環系環を置換した炭化水素類(例えば2,3ジシクロ
ヘキシル2,3ジメチルブタン、1. 1ジシクロヘキ
シル2メチルプロパン、1. 1. 3)リンクロヘキ
シルプロパン、トリシクロヘキシルメタン)、酸素又は
珪素を含有するシクロアルカン類(例えば゛カルボエト
オキシシクロペンチルロペンタメチレンジシクロヘキシ
ルシラン)、ある種のエステル類(例えばシクロヘプチ
ルシクロヘキサンカルボキシレート)、αアルキルスチ
レン及び置換アルキルスチレンの水素化物二量体類(例
えば2,4ジシクロヘキシル2メチルペンクン、2、4
ジシクロヘキシル2メチルヘキサン)、テ゛カリン、シ
クロヘキシルテ゛カリン及びアルキル置換デカリン類(
例えばシス及びトランステ゛カリン、イソプロピルデカ
リン、パーヒドロメチルシクロペンタジェン、2シクロ
ヘキシルテ゛カリン)等で゛ある。
なお、これらの合成潤滑油の内アルキルシクロアルカン
(アルキル基の炭素数1〜18、アルカンの炭素数3〜
18)、又はシクロヘキシル環を2個置換した飽和炭化
水素(炭素数1〜10)の選ばれた群、例えば米国モン
サント社の商品名サン))ラック(SANTOTRAC
)が、応用可変性、供給性、経済性、作業取扱性等にお
いて便利であり、これの代表例としてイソプロピルシク
ロヘキサン、及び2,4ジシクロヘキシル2−メチルペ
ンタンがある。
しかし、上述した合成潤滑油は流動性が高く主索3製作
時に塗布すると滴下、流下し易く、主索3の防錆潤滑用
としての所要量を保持することが困難である。
このため主索3張設後の補給用として使用されるのが一
般的であった。
しかしこのように合成潤滑油を使用すると、主索3の製
造時に使用された石油系グリースかにじみ出すので、こ
れと、補給用として使用した合成潤滑油とが混合して十
分な摩擦係数の増大効果が得られなくなるので、適時に
合成潤滑油を補給する必要が生じ、保守管理に手数が掛
かる不具合があった。
この考案は上記の欠点を解消するもので、容易に所要の
摩擦伝動力が得られるトラクション式エレベータ装置を
提供しようとするものである。
以下、第3図によってこの考案の一実施例を説明する。
図中、第2図と同符号は同一部分を示し、7は軟固体状
油で、高索引係数を有する合成潤滑油を基油として、こ
れに高融点の比較的硬質のワックスを添加してワックス
聖歌固体状をなすものとしたものである。
すなわち、詳細は後述するが、軟固体状油7を加熱する
と流動状かつ低粘性となり、この状態で主索3製作時の
ストランディングのワイヤー撚り合せ個所すなわちボイ
ス口において噴射して主索3の内層ワイヤに十分塗油し
、また、主索3の繊維製芯綱にも含浸させる。
ついで、塗油、含浸された軟固体状油7は冷却して軟固
体化するので滴下、流下の恐れがなくなる。
軟固体状油7を得るため添加するワックスには動植物系
、石油系、合成系の各種ワックスが考えられるが、動植
物系のものは高価であり、また供給性、臭気の点で実用
上の問題がある。
石油、合成系のものはこれらの問題がないが、いずれに
しても比較的低粘度の合成潤滑油をなるべく少量のワッ
クスで軟固体状化するには高融点の硬いマイクロワック
ス型のものが望ましい。
これに関する考案者の研究によれば、特に石油系、合成
系ともに融点が95°C以上のものが良好であり、特に
合成系ワックスはフィッシャードロップシュ法によって
COとH2から合成されるろうがその要求を満足するこ
とが判明した。
このような合成炭化水素ワックスは、他のワックスに比
べて合成油の高い索引係数値を低下させず、かつ8〜1
8%位の比較的少量の添加量で滴点55°C以上の軟固
体油をつくる事が出来る。
即ち、このものは石炭ガス中の炭素と空気(酸素)と水
をまぜて一酸化炭素を作りこれをフイツシアートロプッ
シュ法により水添して生皮するもので次式の如き反応過
程を経て、約分子量750、炭素数50〜55、融点1
08°Cの直鎖状炭化水素である。
C十H20+O−+CO+H2+CO2+CH42nH
2+nC0−(CH2)n+nH20nH2+2nCO
−(CH2)n+nCO2一見石油系のパラフィンワッ
クスに似ているが、はるかに長鎖で緻密な結晶構造を持
ちいわゆる合成マイクロワックスとも言うべきものでよ
く、本願考案の合成潤滑油に溶解し、かつ、比較的少量
で強固に強化増稠化する作用を有する。
この研究による考案例及び参考例を次表に示す。
注 上記考案例の軟固体状油7の保護性、潤滑性、安定
性を増加させるために摩擦係数の低下を起さない限り、
公知の防錆剤、酸化防止剤、油性兼極圧添加剤、VI向
上剤、粘度向上剤等を添加することが可能である。
上記のようにこの考案例の構成による軟固体状油7は融
点95°C以上の高融点ワックスをなるべく少なく、す
なわち、5〜25%添加することにより合成潤滑油の本
来高い摩擦係数の値をほとんど低下させることなく、従
来のロープグリースの摩擦係数よりも約20%高い摩擦
係数を備え、また滴点が55°C以上を有するものであ
る。
また、この軟固体状油7は滴点以上に加熱するとグリー
ス型とは異なり容易に液状となり、主索3製作時に塗油
、含浸するために必要な加熱粘性25 cst @ 1
00°Cを下廻る1Qcst以下となる。
したがって、この軟固体状油7は主索3製作時に、容易
にかつ十分ロープストランドに塗油、含浸させることが
でき、さらに十分塗油しても摩擦係数の低下を生じるこ
とがなく所要の摩擦伝動力を得ることができる。
また、エレベータの運転時に軟固体状油7が飛散するこ
とがないので、これの飛散による障害を回避することが
できる。
また軟固体状油7を他に支障を生じることなく十分塗油
、含浸することができるので、主索3の錆の発生、潤滑
不良による損耗を防ぐことができる。
また、軟固体状油7が流下しないのでこれの補給の手数
が省け、また安定した摩擦伝動力が得られる。
また、高い摩擦係数が得られるので、網製1aのアンタ
勿ット6を小さくするか又は廃止することが可能となる
ので主索3の接触面圧を低下させることができ、主索3
、駆動綱車1を寿命を延引することができるとともに、
駆動綱車1の小形化が可能となり、巻上機等のエレベー
タ装置を安価に製造することができる。
以上説明したとおりこの考案は、高索引係数を備えかつ
55°C以上の滴点を有する軟固体状油を少なくとも塗
油した主索を備えこれを介してエレベータを昇降させる
ようにしたものである。
これによって、油膜の保持力、密着性、塗油作業性がよ
く、しかも高い摩擦係数が損なわれないため簡易な手段
によって安定した摩擦伝動力が得られ、駆動綱車網製の
アンダカットを小さくして主索、駆動綱車の寿命を延長
することができ、また駆動綱車を小形化しても主索の滑
り発生を防ぐことができて、軽量小形であって、簡易に
保守することができしかも安全に運転できる安価なトラ
クション式エレベータを実現するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はトラクション式エレベータの概念図、第2図は
第1図のII −II線断面図、第3図はこの考案によ
るトラクション式エレベータの一実施例を示す第2図相
当図である。 1・・・・・・駆動綱車、3・・・・・・主索、7・・
・・・・軟固体状油。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 駆動綱車とこれに巻き掛けられた主索を有する装置にお
    いて、アルキルシクロアルカン(アルキル基の炭素数1
    〜18、アルカンの炭素数3〜18)又はシクロヘキシ
    ル環を2個置換した飽和炭化水素(炭素数1〜10)か
    らなる合成潤滑油を基油とし、上記基油に一酸化炭素と
    水素を原料として成る融点95°C以上の硬質合成炭化
    水素ワックスを添加して形成された滴点55°C以上の
    軟固体状油を上記主索に少なくとも塗油したことを特徴
    とするトラクション式エレベータ装置。
JP1977114097U 1977-08-26 1977-08-26 トラクシヨン式エレベ−タ装置 Expired JPS5925875Y2 (ja)

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JPS4911604A (ja) * 1972-05-25 1974-02-01

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