JPS5924218Y2 - テレビジヨン受像機の遠隔制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、遠隔操作によって、水平偏向動作を停止させ
ることにより、テレビジョン受像機の作動を疑似的にオ
フ動作させる装置に関する。

従来テレビジョン受像機の遠隔制御装置は、第２図の如
く、操作釦の押圧と連繋してオンオフ切換用遠隔操作信
号１１を発生する送信部１と、該送信部１から送出され
る遠隔操作信号１１を受信再生する毎に、出力信号２１
がＨＩＧＨからＬＯＷ、或いはその逆への変化をする受
信部２を具え、この出力信号２１でスイッチング用トラ
ンジスタ９１のベース電圧を増減して該トランジスタ９
１をオンオフ制御することにより、該トランジスタ９１
のコレクタと直列に繋いだリレー９２の接点９３をオン
オフし、電源部８の作動を規制している。

近年、テレビジョン受信機に於ける各回路の集積回路化
が進むにつれ、遠隔制御部のＩＣ化も要求されている。

しかし、上記の如く、遠隔操作で電源部８を直接オンオ
フさせる方法では制御すべき電流が極めて大きい為にメ
カニカルリレー９２の使用は避けられず、従って、かか
るリレー９２の存在は装置全体の集積回路化を遅らせ、
コスト高の原因となる等、問題が多い。

本考案は、テレビジョン受像機の水平偏向回路の作動を
停止すると、フライバックトランスから音声増幅回路へ
の電圧供給がなくなり、画像ばかりでなく音声も停止す
ることに着目し、遠隔操作で水平偏向を止めることによ
り、機械動作部分がなく、集積回路化が可能な遠隔制御
装置を提供するものである。

以下図面に示す実施例に基づき、本考案を具体的に説明
する。

本考案にかかる遠隔制御装置は、例えば第１図の如く、
テレビジョン受像機の高圧電源部８の電圧が何らかの原
因で上昇しても該テレビジョン受像機のブラウン管より
放射されるＸ線の量が安全基準値を越えることがないよ
う高圧電源部８の電圧が上昇すると水平偏向部９の動作
を停止さす電圧制限回路６を具えたテレビジョン受像機
に配備される。

水平偏向部９は、従来と略同様に高圧電源部８から電圧
が印加されており、位相弁別器及び積分器から戊るＡＦ
Ｃ回路８１で制御電圧を作り、該電圧で水平発振回路７
２の発振周波数及び位相を制御することにより、同期信
号と周波数及び位相が揃った水平信号を形成する。

この水平信号は水平出力駆動回路７に印加して増幅した
後、ドライブトランス７１を介して水平出力回路（図示
せず）へ加えられ、水平偏向信号を形成する。

更に水平出力駆動回路７の入力側には、過電圧制限回路
６が接続され、異状電圧発生を防止している。

過電圧制限回路６は、トランジスタ６１のベース端にツ
ェナーダイオード６２を接続し、コレクタ端を水平駆動
回路７の入力端に繋いだものであって、ツェナーダイオ
ード６２に印加される電圧がツェナー電圧を越えるとト
ランジスタ６１にベース電流を流し、該トランジスタ６
１をオンして水平駆動回路７への入力を止める。

本考案の遠隔制御装置は、操作者の手許に超音波発振器
等の送信部１を具え、テレビジョン受像機には、該送信
部１の押釦操作と連繋して送出される遠隔操作信号１１
を受信再生する受信部２を配備し、受信部２から出力さ
れる信号で後記する制御部３を作動して、上記水平出力
駆動回路７の入力をバイパスすることにより、水平偏向
を停止させ、画像及び音声を同時に停止させる。

受信部２には、前記電源８と並列接続された低圧電源２
２から電力が供給されており、オン動作に対応する遠隔
操作信号１１を受信すると、出力端２３から出力信号を
ＬＯＷに、オフ作動に対応する遠隔操作信号１１を受信
すると、ＨＩＧＨに出力信号を反転する様に構成されて
おり、かかる出力信号の反転を利用して、制御部３を作
動する。

制御部３は、前記水平駆動回路７の入力端に繋ぎ水平偏
向を停止させるオフ信号発生部４と、該オフ動作時に作
動する過電圧制限回路６のロックを解くオン信号発生部
５とから構成される。

オフ信号発生部４は、２組のスイッチング用トランジス
タ４１．４２を具え、トランジスタ４１のベース端を受
信部２の出力端２３へ、エミッタに抵抗４３を具えると
共に、該抵抗４３の両端にトランジスタ４２のベース、
エミッタ端を繋ぎ、該トランジスタ４２のコレクタ端を
水平出力駆動回路７の入力側に繋いでいる。

従って、送信部１のオフ動作で受信部２の出力端２３に
はＨＩＧＨ信号が出力され、トランジスタ４１はオンし
て抵抗４３の両端に所定の正電圧が掛り、該正電圧でト
ランジスタ４２はオンするので、水平出力駆動回路７へ
の入力信号はなくなり、水平偏向は停止して表示画面上
の画像は消える。

それと同時に、フライバックトランスから音声増幅回路
へ送られていた駆動電源が停止するので、音声も消える
のである。

この水平偏向停止状態となると、高圧電源８の負荷が軽
くなり、電圧が上昇する。

従って過電圧制限回路６のツェナーダイオード６２のツ
ェナー電圧を越える逆電圧が加わり、トランジスタ６１
のベース端に電流が流れるので、トランジスタ６１はオ
ンし、水平出力駆動回路７の入力端をアースして、水平
偏向部９の停止状態をそのままロックする。

水平偏向部が一旦オフ状態となると、高圧電源部８の電
圧上昇により過電圧制限回路６の作動によって水平偏向
部９のオフ状態は持続するから、受信部２はＨＩＧＨ出
力を続ける必要はない。

オン信号発生部５は、オフ信号発生部４のトランジスタ
４１のエミッタ端にトランジスタ５１のベースを繋ぐと
共に、該トランジスタ５１のコレクタ端から信号を取り
出しており、送信部１のオン動作と連繋してトランジス
タ４１及びトランジスタ５１はオフするので、トランジ
スタ５１のコレクタ端には、ＬＯＷからＨＩＧＨに変化
する信号が得られる。

かかる信号は、微分回路５２及びダイオード５３を通す
ことにより、立ち上り位置に対応したパルス信号が得ら
れるので、このパルス信号をトランジスタ５４へ印加し
、該トランジスタ５４のコレクタ端を過電圧制限回路６
のツェナーダイオード６２へ繋ぐことにより、送信部１
のオン動作と同時に、過電圧制限回路６のトランジスタ
６１を瞬間的にオフし、該制限回路６のロックを解く。

この時、オフ信号発生部４のトランジスタ４２は同時に
オフするので、水平発振回路７２から出力された信号は
水平出力駆動回路７で増幅され、水平偏向部９は通常の
偏向動作を再開し、画像及び音声が正常に再生されるの
である。

本考案は上記の如く、遠隔操作により水平偏向動作を停
止し、画像及び音声をオフする様に構成したので、遠隔
制御装置内にリレーの様な機械動作部分を何ら必要とせ
ず耐久性及び動作の確実性が増し、更に集積回路化が可
能となる等、優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる遠隔制御装置の電気回路図、第
２図は従来例を示す電気回路図である。 １・・・・・・送信部、２・・・・・・受信部、３・・
・・・・制御部、９・・・・・・水平偏向部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 超音波等の遠隔操作信号を発生する送信部１と、遠隔操
   作信号の入力と連繋して出力信号をオンオフ切換する受
   信部２と、受信部からの信号入力に応じて水平偏向部の
   オンオフを規制する制御部３を有し、前記水平偏向部９
   は水平発信回路７２と水平出力駆動回路７間に過電圧制
   限回路６を具えると共に、制御部３は水平出力駆動回路
   ７の入力端をアースして水平偏向部９の作動を停止させ
   るオフ信号発生部４と、水平偏向部９のオフ時にロック
   された過電圧制限回路６のロックを外すオン信号発生部
   ５とから構成されるテレビジョン受像機の遠隔制御装置
   。