JPS5923344Y2 - ガス放電表示板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一対の複数本の電極群を放電し得るガス媒体を
はさんで対向させ、これら両電極間に選択的に放電電圧
を印加することに依りガス媒体を放電発光させ、所定の
数字、文字表示を行えるようにしたガス放電表示板に関
する。

この種のガス放電表示板として例えばプラズマテ゛イス
プレイパネルとして知られる外部電極形ガス放電表示板
がある。

この外部電極形ガス放電表示板をドツトピッチ９．８ｍ
ｍドツトサイズ０，５ｍｍ Ｘ ０．５ ｍｍ、文字構
成５×７ドツト、文字数５の表示板に応用した場合のガ
ス放電表示板の断面図を第１図に、電極配線を第３図に
示す。

第１図に示したガス放電表示板は透明ガラス板から成る
一対の絶縁体基板１，２上に各々平行する複数本の帯状
電極３，４を形成し、上記電極の表面を誘電体膜５゜６
で被覆したのち絶縁体基板１，２をスペーサを介し各帯
状電極が互に直交するマトリックス状に対向させ放電空
間７を形成し放電空間７内にネオンガスを充てんし外周
囲をフリットガラスで封着したものである。

尚、第３図の３□から３７の各電極は帯状電極３に対応
し、４１から４□５の各電極は電極４に対応する。

このガス放電表示板は電極４、から４□５及び３□から
３□の適当な電極を選択し電極３及び４に互いに逆位相
の交流電圧を印加し、対向する３電極群と４電極群間の
放電空間でガス放電を生じさせ所望の発光表示を行うこ
とができる。

しかしながら、この際表示板にはネオンガスの放電開始
電圧に相当する百数十■の印加電圧が必要である。

このため、ガス放電表示板の駆動は高耐圧トランジスタ
で構成されたドライバ回路に依らねばならない。

かつガス放電表示板に任意のパターンを表示させるため
には第３図の電極毎にドライバ回路を接続する必要があ
る。

すなわちドライバ回路は、電極数３２と同数の３２回路
必要である。

上記の理由から従来のガス放電表示板は、表示画素の増
加に伴い駆動回路数が多くなり高価になるという欠点が
あった。

更に外部回路との接続用端子数の増加が作業性の悪化及
び歩留の低下をひき起すという欠点があった。

本考案の目的は上記欠点を改良したガス放電表示板を提
供することにある。

本考案によれば、第１の誘電体膜を被膜した複数本の電
極から構成された第１の電極群を有する第１の絶縁体基
板と、第２の誘電体膜を被膜した複数本の電極から構成
された第２の電極群を有する第２の絶縁体基板とを上記
第１の電極群と第２の電極群とが一定間隔を保って交叉
するように対向させて放電空間を形成し、その放電空間
に放電気体を封入したガス放電表示板において、第２の
電極群が少くとも２本以上の電極毎の電極小群に分割さ
れ、かつ第２の電極群が第３の電極群上に位置し、上記
電極小群内の全ての電極と第３の電極群の１本の電極と
が対応し、かつ第３の誘電体層を介して対向するように
形成したことを特徴とするガス放電表示板が得られる。

以下に本考案に依るガス放電表示板を上記のドツトピッ
チ０．８ ｍｍ、ドツトサイズ０．５ｍｍＸ０．５ｍｍ
文字構成５×７ドツト、文字数５の表示板に応用した実
施例について説明する。

第２図は本考案に依るガス放電表示板の断面図を示した
ものである。

第４図は実施例の電極配線を示したものである。

第２図に示したガス放電表示板は透明ガラス板１上に各
々平行する複数本の帯状電極３を形成し帯状電極３表面
を膜厚１０μｍのガラス膜５で被覆する一方、透明ガラ
ス板２上には帯状電極４の５本分の幅を有するリーク電
極９を形成し、このリーク電極９を層厚４μｍの誘電体
層８で覆い更にこの誘電体層８上に膜厚１０μｍのガラ
ス膜６で被覆された膜厚１０μｍの帯状電極４を形成し
た後に上記透明ガラス板１，２を帯状電極３，４がマト
リックス状に交叉する様に対向させて１００μｍの放電
空間７を有する様に構成し、た。

尚、帯状電極３はＳｎＯ，、： Ｓｂを蒸着することに
依り、４，９の帯状電極は銀ペーストを用い５．６のガ
ラス膜を低融点ガラスを、誘電体層は鉛ガラスを有機バ
インダーと共に有機溶剤に混合してペースト状にしプリ
ント後焼結して形成した。

本考案では上記第２図の帯状電極３は第４図の３、がら
３７電極と、帯状電極４は４□から４５電極と、リーク
電極９は９、から９５電極と対応する。

上記の構造を有するガラス放電表示板はガス放電開始電
圧以上の交流電圧を帯状電極３と帯状電極４とに互に逆
相となるよう印加した時発光表示する。

この時、ノーク電極９に帯状電極４と逆相の矩形電圧を
印加すると帯状電極４からリーク電極９に電流がリーク
するので電極４から人力されるパワーが帯状電極４とリ
ーク電極９間に吸収される。

よって、放電空間７での放電が妨害され、発光表示が不
可能となる。

一方、リーク電極９に帯状電極４と同相の矩形波電圧を
印加した時はリーク電極９への電流リークは全く無いの
でパワーはそのまま放電空間に注入され放電空間７は放
電発光する。

例えば第４図に於ける丸印を付したドツトのみを点灯さ
せるためには電極４□と同相の矩形波電圧をリーク電極
９、に入力し、かつ電極３□には電極４□とは相反する
矩形波電圧を印加すれば良い。

このときリーク電極９□とリーク電極９゜〜９５には相
反する矩形波電圧が印加されており電極３□〜３７及び
電極４□〜４．には矩形波電圧を印加しない。

このようにして本実施例のガス放電表示板は、第４図の
リーク電極９□から９．に電極４、から４．と同相（逆
相）の信号を入力して文字を選択（非選択）することが
可能であり、４□から４．電極にはスキャンあるいはデ
ータ信号をパラレルに入力して駆動する。

以上のように本考案に依るガス放電表示板は、電極数が
リーク電極５本、電極３が７本、電極４が５本の合計１
７本というように、従来の表示板の約半分で済む。

このためドライバ回路が約半分で済み駆動回路系が大幅
に簡略化され、駆動回路系の信頼性が増え、価格も低下
した。

加えて表示板の電極数の減少は端子形成に要する工数の
大幅な減少と歩留の向上を遠戚したので表示板を安価に
製造することができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の外部電極形ガス放電表示板の断面図、第
２図は本考案に依るガス放電表示板の断面図、第３図は
従来の外部電極形ガス放電表示板の電極配線図、第４図
は本考案に依るガス放電表示板の電極配線図。 １．２・・・・・・ガラス板、３，４・・・・・・帯状
電極、５，６・・・・・・ガラス膜、７・・・・・・放
電空間、８・・・・・・誘電体層、９・・・・・・リー
ク電極である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１の誘電体膜を被膜した複数本の電極から構成された
   第１の電極群を有する第１の絶縁体基板と、第２の誘電
   体膜を被膜した複数本の電極から構成された第２の電極
   群を有する第２の絶縁体基板とを上記第１の電極群と第
   ２の電極群とが一定間隔を保って交叉するように対向さ
   せて放電空間を形成し、その放電空間に放電気体を封入
   したガス放電表示板において、第２の電極群が少くとも
   ２本以上の電極毎の電極小群に分割され、かつ第２の電
   極群が第３の電極群上に位置し、上記電極小群内の全て
   の電極と第３の電極群の１本の電極とが対応し、かつ第
   ３の誘電体層を介して対向するように形成したことを特
   徴とするガス放電表示板。