JPS5922844B2 - 流水を利用する融雪装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流水の落下によって側溝に投入された雪を砕く
一方、融かして道路上の雪を掃除すると共に、除雪した
雪の融けた水と流水とが溢れるのを未然に防止し、かつ
両側の側溝を連絡する横断溝と養魚池に入る水とを併せ
て規制し得る流水を利用する融雪装置に関する。

従来利用されていない流水を合理的に利用して道路上の
雪を融かすことが行われず、専らブルトザーにて道路上
の雪を道路の両側に掻き上げ山と積んでいた。

この方式によるときは、道路の両側の積雪のため、自動
車の運転を妨げられ、或は交通に支障を来たし、かつ省
エネルギーが叫ばれている貴重な燃料の消費も莫大であ
るなどの欠点があった。

本発明は従来の欠点を除去し、かつ降雪期に余り利用さ
れず、余っている流水を合理的かつ弊害のないように利
用して道路上の除雪を容易、迅速にし、更に融雪や過剰
水の溢水防止と、横断溝や養魚池の水を規制するように
した流水を利用する融雪装置の発明である。

即ち本発明は、河川より揚水装置にて側溝（導水溝）に
流水を導入し、該流水に道路上の雪を投入して融かすと
共に、流水を段の上方より下方に落下する流水にて消雪
効果を助長し、かつ流水中に溢水を報知する警報装置と
揚水ポンプの駆動電動機回路を開閉する電磁開閉器を設
は更に前記側溝間を連結する横断溝の水取口に、弾性の
制水板を起倒するよ５に設けて流水を制御しかつ側溝よ
り養魚池に取り水する取水口に有孔制御板を設け、該有
孔板を越える流水を取水口に設けた弾性の閉塞板にて承
け、該閉塞板にて水取口を閉塞して養殖魚を保護するよ
うに形成してなる流水を利用する融雪装置の発明である
。

これを図面について説明すると次のようである。

添附図面において１は河川であって、該河川１の一方の
築堤６に導水口４に浮遊物が流れ来るのを保護する堤防
２の一端を連設し、該堤防２の遊離端を水の流れに沿う
て傾斜しながら河川１の中央部近（まで突出せしめ、前
記導水口４に揚水装置を設け、該揚水装置にロータリー
ポンプの如き揚水ポンプ５を設置し、該揚水ポンプ５を
電動機（図示していない）にて駆動するものである。

揚水ポンプ５にて河川１より導水管３に流水を送り、更
に該導水管３より道路Ａの両側に、側壁８．８にて形成
された側溝７．７に送水し、該側溝７に段１０、即ち段
１０の上方より側溝１の底部までの間に、所要の落差の
ある所謂滝を設け、該段１０を落下する流水にて側溝Ｉ
に投入された道路Ａ上の雪を融かし、或は流水にて流す
に支障を来たさない程度に雪を砕き、消雷効率を助長す
るものである。

更に段１０の下方の側溝７を他より低く形成して貯水す
るように形成し、この貯溜水にて雪を融かすのを強める
ものである。

消雷効率を助長する手段は側溝に段即ち滝を設けるばか
りでなく、平坦地帯にあっては、道路の側方に貯水装置
を高位置に設け、該貯水装置に揚水ポンプにて流水を揚
げて貯溜し、該貯溜水を前記平坦地の道路の側溝に落下
し、この落下流水にて側溝に投入された道路上雪を消し
て、前記段１０即ち滝の落下水にて消雷すると同様の効
果を奏するものである。

側溝７の底部９上に有孔筒１１の下端を設置し、該有孔
筒１１の外周に通水孔りを穿ち、該通水孔りより前記有
孔筒１１内に流水が進入するものであって、該有孔筒１
１内に導電性の長い検知杆１２と、短い検知杆１３とを
絶縁して収容し、検知杆１２の下端は有孔筒１１の底部
近くまで達し、上方は前記有孔筒１１の上方に嵌設した
絶縁性の支板Ｅより上方に突出し、この突出部に導線１
４の一端を接続すると共に、短い検知杆１３の下端は最
高水位Ｆの上限に達するように位置せしめ、該検知杆１
３の上方を、支板Ｅに前記検知杆１２と絶縁して支持し
、更に該支板Ｅの上方に突出し、この突出部に導線１５
の一端を接続する。

導線１４．１５の他端にブザー或はベルの如き警報器を
接続するものであるが図示していない。

また導線１４．１５の他端を分岐し、これを揚水ポンプ
５を駆動する電動機（図示していない）の電源回路を自
動的に開閉する電磁開閉器（図示していない）に接続し
、流水が最高水位Ｆに達したとき、前記警報器にて流水
が最高水位Ｆに達したことを報知すると共に、揚水ポン
プ５を駆動する電動機の電源回路を自動的に開いて電動
機の駆動を止め、揚水を停止し、側溝Ｉの流水が道路Ａ
上に溢れ洪水となるのを予め防止するものである。

道路Ａの両側に設けである側溝７，７間に前記道路Ａの
地下に横断溝１６を設け、該横断溝１６０通水口の底部
に、これと少しの間隙を設けて、金属管の如き円形の支
持子１９を横設し、該支持子１９に補強用の耐錆、耐腐
蝕性の金属板１８の中央部に設けた円形部を囲繞し、該
金属板１８の両端扁平部間にゴム製の利水板１７の下端
を挿入し、更に該利水板１７を締具にて金属板１８に固
定すると共に、前記制水板１１の両側を横断溝１６の側
壁に取付けであるアングル状の板に、ねじにて取り外し
のできるように支持する。

そして前記制水板１７の上限と、横断溝１６の土壁下面
との間に通水間隙を設けて平常は所定用の流水を横断溝
１６に流すものであるが、横断溝１６に多（の水を流す
ときは、取付ねじを外し、支持子１９を支点として制水
板１７を倒すものであり、該横断溝１６に多くの水を流
す必要がないときは、制水板１７を起し元の位置に戻す
ものである。

側溝７の流水を養魚池Ｂに取水するには、取水口Ｈの両
側に亘って通水孔２１を穿っである制御板２０を緊（取
付け、該制御板２０の上限と取付口Ｈの土壁下面との間
に通水間隙を設けると共に制御板２０の背面にアングル
状の受具２２を取付け、該受具２２に相対向位置にして
取水管２６の支壁に取付けた支片２４に、弾性の閉塞板
２３の一端を蝶番２５にて振動するように取付け、該閉
塞板２３の他端遊離部を受具２２上に載架し置き洪水な
どにより側溝Ｉ内の流水が制御板２０の上限を越え閉塞
板２３上に落下し、該落下水の圧力が前記閉塞板２３に
加わると、前記閉塞板２３の中央部は弾性により下降し
、遊離端は受具２２より外れ、更に水の圧力によって養
魚池Ｂの取水管２６を閉塞して泥水や雪解は水が養魚池
Ｂに進入するのを遮断し、養殖魚を保護するものである
。

本発明は上記のように、河川の流水を揚水ポンプなどに
て導水管を経て側溝に導き、該流水に道路上の雪を投入
して消雪することができると共に側溝に段即ち滝を形成
し、この段（滝）を落下する流水にて消雷効率を助長し
、かつ側溝に設けた検知装置によって、流水の増減を知
ることができる。

門だ側溝の水位が上昇即ち洪水になる最高水位となると
、上記検知装置に接続しである警報器を鳴らして洪水と
なる危険のあることを警報する一方、揚水ポンプを駆動
する電動機回路をこれに接続しである電磁開閉器にて開
いて、揚水を自動的に停止して洪水の危害を防止できる
し、上記のように流水にて道路上の雪を消雪するのに、
冬季（降雪期間）余り利用されない流水を最高、かつ合
理的に利用し、従来ブルトザーにて道路上の雪を排雪し
たのに比べ、消雷効率も高く、しかもブルトザーの燃料
を節約し、省エネルギーに役立てることができる。

また道路に設置しである側溝間に横断溝を設けたので、
側溝内の流水を常時所定量の水を流すことも、或は横断
溝の入口に起倒するように設けた制水板を倒し、一方の
側溝の流水が増加した場合、そのまま放置することによ
って起る道路上に溢れる虞れがあるときや、他方の側溝
に多くの流水を流す必要があるときは、制水板を倒し、
流水を他方の側溝に送って洪水を未然に防止できる。

更に前記のように側溝に導入した流水を養魚池に導き入
れて、養殖している魚が雪解水や泥水などにて死滅しな
いように保護するために、側溝と養魚池との間に設けた
取水口Ｈに有孔の制御板を設け、平常は制御板の透孔よ
り養魚池に所定の水を供給し、魚の養殖をなし得ること
勿論であるが洪水や雪解は水が前記制御板上を越えると
、該制御板を越えた水は該制御板と取入口Ｈの上方との
間に位置せしめて、前記制御板側を遊離状に支持した弾
性の閉塞板を押し下げ、養魚池Ｂの取水口２６を閉塞し
て該養魚池に対する送水を遮断し、養殖魚の死滅を防止
し、流水を利用する融雪装置を弊害の起きないように合
理的、かつ最も有効に利用できる。

【図面の簡単な説明】

添附図面は本発明の実施例であって、第１図は一部を切
欠して示す本発明装置の平面図、第２図は一部を切欠し
て示す河川と揚水部の一部側面図、第３図は一部を切欠
して示す河川と堤防および揚水装置の拡大平面図、第４
図は一部を切欠して示す流水に落差を形成する段と検知
部とを示す拡大側面図、第５図は検知部の拡大側面図、
第６図は同じ（平面図、第１図は横断溝部の縦断拡大正
面図、第８図は横断溝の取水口に設ける制水板の拡大断
面図、第９図は制水板部の横断拡大平面図、第１０図は
養魚池の取水口に設ける制御板と閉塞板との関係を切欠
して示す拡大側面図、第１１図は同じく拡大正面図であ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 河川に揚水装置を設け、該揚水装置の揚水ポンプに
   て側溝（導水溝）に流水を導入し、該側溝に流水を落下
   する段を設け、この段の上方より水を落下し、この落下
   する流水の急激な流水圧にて該側溝に投入した道路上の
   雪を砕き乍も融かし、下流に流して道路上の雪を消雪す
   るように形成し、前記側溝に通水用の透孔を穿った有孔
   筒を設置し、該有孔筒に導電体よりなる長短二本の検知
   杆を取付け、短い検知杆の下端を最高水位に位置せしめ
   、各検知杆に導線を絶縁してそれぞれ接続し、該導線に
   報知装置と揚水ポンプを駆動する電動機の回路を開閉す
   る電磁開閉器とを接続して導水量が道路上に溢れる状態
   になったとき報知すると共に、前記揚水ポンプの電源回
   路を開くように形成したことを特徴とする流水を利用す
   る融雪装置。 ２ 揚水ポンプにて揚水した水を側溝に送り消雪すると
   共に、前記側溝の流水を道路の両側に設けた側溝間に横
   断溝を設けて連結し、該横断溝の水取入口に弾性と可撓
   性を有する制水板を起倒するように設置し、一方の側溝
   より他方の側溝に流水を流すとき、前記制水板を倒し、
   前記横断溝に流水を多く流し或は制水板を起して流水を
   制御するように形成した特許請求の範囲第１項記載の流
   水を利用する融雪装置。 ３ 揚水ポンプにて側溝に揚水された水を、該側溝より
   養魚池に取水するために設けた取水口に通水孔を穿った
   制御板を設け、該匍濁板とこれの背面に設けた支持装置
   との間に、弾性の閉塞板の一端を固定し、該閉塞板の他
   端遊離部を前記制御板の受部に支架し、前記匍脚板の上
   縁を越えた水を前記閉塞板に受け、該閉塞板を水圧によ
   って、その遊離端を制御板の受部より外し該閉塞板を振
   動し養魚池の入口を閉塞して養殖魚を保護するように形
   成した特許請求の範囲第１項記載の流水を利用する融雪
   装置。