JPS5920952Y2 - 積層式カツタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は特に調理用として利用される積層式カッター
に関し、同一形状の刃体であっても互いに堅固に重ね合
わせることが′できるとともに、重ね合わされた刃体の
刃部が所定間隔離間させることができる積層式カッター
を提供するものである。

以下、この考案を具体化した第一実施例を第１図から第
３図に従って説明すると、刃体１は円形状をなし、その
外周に円形刃部２を有するとともに、片側面中心部には
外方に向うに従い収束するほぼ円錐台形状の軸支部３が
膨出形成されている。

この軸支部３の外周面４はぼ中央部には全周にわたって
段差状の第一外側係止面５が形成され、この外側係止面
によって互いに平行な二つの円錐外面６ａ、６ｂが分割
形成される。

なお、軸支部３の端面は第二外側係止面７を構成する。

さらに、前記軸支部３の内周面８はその外周面４各部を
軸心方向へ等距離平行移動して形成される形状となって
いる。

すなわち、円錐外面６ａを平行移動した円錐内面９ａ、
第一外側係止面５を平行移動した第一内側係止面１０、
円錐外面６ｂを平行移動した円錐内面９ｂ、第二外側係
止面７を平行移動した第二内側係止面１１がそれぞれ形
成される。

なお、軸支部３の内底には第二内側係止面１１を残して
凹部３ａが形成される。

さて、このように構成された刃体１は軸１２にキー１３
着され、一方の刃体１の軸支部３における外周面４を他
の刃体１の軸支部３における内周面８に嵌合することに
より、円錐外面６ａと円錐内面９ａ、同じく円錐外面６
ｂと円錐内面９ｂとが形成されるとともに、第一外側係
止面５が第一内側係止面１０に、又第二外側係止面７が
第二内側係止面１１にそれぞれ係止され、両刃体１の刃
部２が所定間隔（刃体１の平行移動寸法Ｌ１がら刃部２
の肉厚Ｌ２を差引いた寸法）離間する。

こうして必要枚数の刃体１を重ね合わせることにより、
積層式カッターが組付けられる。

第４図に示す第二実施例は第一実施例における内外周面
８，４の第−内外側両係正面１０，５を省略したもので
ある。

又、第５図に示す第三実施例は第二実施例において軸支
部３内底面の凹部３ａを省略して第二外側係止面７と第
二内側係止面１１とを同一形状にしたものである。

両実施例とも他の基本構造は第一実施例と同様である。

なお、前記各実施例では外周面４と内周面８は互いに軸
１２心方向へ平行移動された関係にあるが、両刃体１の
嵌合をより堅固なものにするために、例えば第一実施例
において外周面４の円錐外面６ａ、６ｂの傾斜度に比較
して内周面８の円錐内面９ａ、９ｂの傾斜度をわずかに
緩くする等、外周面４と内周面８は必ずしも互いに軸１
２心方向へ正確に平行移動して形成される形状に一致さ
せる必要はなく、ある程度近似した形状であればよい。

このように構成された積層式カッターは例えば調理用カ
ッターとして利用できる。

すなわち、第１図及び第２図に示すように、素材Ｗを回
転するカッターの刃部２に接触することにより、素材Ｗ
は刃体１の枚数に応じて細かく切断され、これを繰り返
すことによってみじん切りにされる。

又、同カッターは調理用以外にも、例えば不用な書類を
テープ状に細かく切断するペーパーカッターにも応用で
きる。

なお、同カッターは前述した実施例のように回転式の円
形刃体である必要はなく、例えば何ら回転が与えられな
い直線刃体を軸に通して重ね合わせて単に引き切りされ
るものであってもよい。

以上詳述したように、この考案は刃体に錐台形状をなす
軸支部を膨出形成するとともに、この軸支部の内周面は
その外周面を軸心方向へ平行移動して形成される形状若
しくはこれに近似した形状を有するように形取り、一方
の刃体の軸支部における外周面を他の刃体の軸支部にお
ける内周面に嵌合可能とし、さらにこの嵌合状態で両刃
体の刃部が所定間隔離間するように嵌合度を規制する係
止面を軸支部の内外面に設けたことにより、（イ）互い
に重ね合わせる複数枚の刃体１をすべて同一の形状にで
き、刃体１の組付は順序を問わない。

（ロ）単に軸支部３の内外面を嵌め合わせるだけで容易
に刃体１を積層組立てることができる。

（ハ）刃体１に軸支部３が膨出形成されているため、各
刃体１の剛性が増す。

に）堅固に重ね合わせることができる。

（ホ）各刃体１の分解が容易である。

などの効果を奏し、この基本構造をもとに刃体１の形状
を適宜変更すれば、その利用範囲も広い。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる積層式カッターの第一実施例
を示す概略斜視図、第２図はその断面図、第３図はその
一部拡大断面図、第４図及び第５図は他の実施例を示す
一部拡大断面図である。 刃体１、軸支部３、外周面４、内周面８、係止面５．７
．１０．１１゜

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 刃体に錐台形状をなす軸支部を膨出形成するととも
   に、この軸支部の内周面はその外周面を軸心方向へ平行
   移動して形成される形状若しくはこれに近似した形状を
   有するように形取り、一方の刃体の軸支部における外周
   面を他の刃体の軸支部における内周面に嵌合可能とし、
   さらにこの嵌合状態で両刃体の刃部が所定間隔離間する
   ように嵌合度を規制する係止面を軸支部の内外面に設け
   たことを特徴とする積層式カッター。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項において、刃体は円
   形状をなし、その外周に円形刃部を有するとともに中心
   部に軸支部を有し、この軸支部に挿通された軸を中心に
   回転するようにした積層式カッター。