JPS5920677Y2 - ガスクロマトグラフ用試料導入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガスクロマトグラフ用試料導入装置に関する
。

さらに詳しくは、バレルとニードルとの連結部分にニー
ドル先端側へ向けて開く逆止弁を設けると共に、プラン
ジャーにバレル内腔とバレル外部とを連通ずる小径の通
路を設けかつ該通路のバレル内腔側の開口部にニードル
先端側へ向けて開く逆止弁を設けたガスクロマトグラフ
用試料導入装置に関する。

従来、ガスクロマトグラフに試料を導入するときには、
ガスタイトなシリンジやガスサンプラーか使用されてき
た。

しかし、ガスタイトシリンジの場合、ガスクロマトグラ
フ本体内に圧力約０゜５〜３ｋｇ／ｃｍ２（ゲージ圧）
のキャリヤーガスが常時流れているために試料を注入す
るときにシリンジのプランジャーに圧力か゛かかり、プ
ランジャーがバレルから飛び出す危険か゛あるという欠
点があった。

一方、ガスサンプラーの場合には、このような危険はな
いが、試料量を最低でも２０〜３０ ｍ ｌ必要とし、
試料が少ない場合には適用できない欠点があった。

この考案は、上記欠点を解消し、少ない試料でもガスク
ロマトグラフへ導入することができるとともに、プラン
ジャーがキャリヤーガスによって飛び出すような危険の
ないガスクロマトグラフ用試料導入装置を提供すること
を目的とする。

以下図に示す実施例に基いてこの考案を詳細に説明する
。

１は本考案にかかるガスクロマトグラフ用試料導入装置
で、該試料導入装置１はバレル２と、該バレル２の内腔
３内にガスタイトに挿着されるプランジャー４およびバ
レル２の先端部に取付けられるニードル５とから構成さ
れている。

プランジャー４にはその中心軸に沿って小径の孔６が貫
通されており、その孔６のバレル内腔側の開口部分６ａ
には、ニードル５の先端側に開放される逆止弁７が設け
られている。

バレル２の外側に開口するプランジャー４の小径の孔６
の開口部分６ｂは、気体試料９を入れた弾性容器８と可
撓性チューブ１０を介して接続可能に構成されている。

１１はプランジャー４のバレル２側に形成されたストッ
パーで、該ストッパー１１はプランジャー４か゛バレル
２内をニードル５の方向に移動されたときに、プランジ
ャー４の小径の孔６の出口部分に設けられた逆止弁７が
、バレル２の内腔底壁面２ａと接触して開放できなくな
るのを防止する径目を果しているが、該ストッパー１１
の代りに逆止弁７が取付けられている小径の孔６の出口
側端面部分に図示しない突出片を形成してもよいし、ま
たバレル２を透明な材料で作ってプランジャー４の押し
込み長さを目で見ながら調節するようにしてもよい。

バレル２のニードル５と結合される部分は、少径部２ｂ
に形成されており、該小径部２ｂに冠着されるニードル
５の連結部５ａの内側には、二ドル５の先端方向に開放
される逆止弁１２が取付けられている。

この考案は上記のように構成されているので、ガスクロ
マトグラフ１３に気体試料９を供給する場合には、プラ
ンジャー４をバレル２内へ押し込んだ状態で試料導入装
置１のニードル５をガスクロマトグラフ１３の試料室に
挿通すれば、ニードル５の連結部５ａ内に取付けられて
いる逆止弁１２は、ガスクロマトグラフ１３内のキャリ
ヤーガスの圧力を受けて閉じられるため、プランジャー
４か゛キャリヤーガスの圧力によってバレル２の外方に
押し出されるのを確実に防止することができる。

また、この状態において、弾性容器８に徐々に力を加え
て弾性変形させれば、弾性容器８内の気体試料９はプラ
ンジャー４の小径の孔６を通路にしてバレル内腔３内へ
流れ込む。

このときプランジャー４は幾分押しもどされる。

所定量の気体試料９がバレル２の内腔３部分に供給され
たのち弾性容器８の弾性変形をやめて気体試料９の供給
を停止すれば、プランジャー４の小径の孔６の出口部分
に設けられている逆止弁７は、供給された気体試料９の
圧力によって閉じられるため、気体試料９の逆流を防止
することができる。

次いで、プランジャー４をバレル２内に押し込み気体試
料９の圧力をガスクロマ１〜グラフ１３内のキャリヤー
ガスの圧力より高くすれば、気体試料９は逆止弁７を閉
じたままニードル５に設けられた逆止弁１２を開けてガ
スクロマトグラフ１３内の試料室に供給される。

なお、ガスクロマＩ・グラフ１３内への気体試料９の供
給は上記手順に限定されるものではなく、異なる手順に
よっても同様の効果を得ることができる。

例えば゛、プランジャー４を手で゛引き出すことによっ
て気体試料９をバレル内腔３内へ吸入した後、ガスクロ
マトグラフ１３の試料室にニードル５を挿通してもよい
。

以上説明したことから明らかな如く、この考案によれば
、プランジャーがキャリヤーガスによってバレルから押
し出されるのを防止して気体試料を微量でもガスクロマ
トグラフに一定量確実に供給することができる。

そこで、微量試料の分析に好適に使用できるとともに、
繰り返し測定精度を良くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す縦端面図である。 １・・・・・・ガスクロマトグラフ用試料導入装置、２
・・・・・・バレル、３・・・・・・バレル内腔、４・
・・・・・プランジャー、５・・・・・・ニードル、６
・・・・・・小径の孔、７，１２・・・・・・逆止弁、
１３・・・・・・ガスクロマトグラフ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスクロマトグラフに試料を導入する装置において、バ
   レルとニードルとの連結部分にニードル先端側へ向けて
   開く逆止弁を設けると共に、プランジャーにバレル内腔
   とバレル外部とを連通ずる小径の通路を設けかつ該通路
   のバレル内腔側の開口部にニードル先端側へ向けて開く
   逆止弁を設けたことを特徴とするガスクロマトグラフ用
   試料導入装置。