JPS592003Y2 - 蒸し葉輸送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多数の工程機を連設した一連の製茶設備にお
いて、特に、冷却機から排出された蒸し葉を次工程機へ
運搬し投入する輸送機に関するものである。

従来、この種の輸送機は、第１図に示すような手段をと
っていた。

すなわち、１は冷却機、２は粗揉機であって、この冷却
機から排出した蒸し葉をトラフコンベヤ３に落下させ、
次にこれを垂直コンベヤ４によって高所へ上げ、そこか
ら水平コンベヤ５でもって粗揉機２の所定個所に投入し
ていたわけである。

又、図示しないが、冷却機から排出した蒸葉をチャージ
ングに落してそこから一気に粗揉機上部へ風圧輸送する
手段が採られていた。

しかし前者の場合には輸送機をいくつも必要とし、垂直
コンベヤの安定性に難がある等、装置として大型化、コ
スト高となるばかりか垂直コンベヤ内に蒸葉が粘り付い
て残留し、やがて変質してこの葉が良質葉に混在してゆ
くという製茶品質上重大な悪影響を有し、又後者にあっ
ては風圧移送による葉傷みが激しく、近時あまり採用さ
れないでいる。

本考案は、このような事情に鑑みなされたもので、第２
図に概略図示する如く上下辺を略水平状として、下方を
前工程機に、上方を次工程機に連設する略Ｚ字型のフレ
ームに、波状の凹部を形成した透気ベルトを棚設して、
これによって、輸送上の蒸葉のムレと傷みを防止し、更
に透気ベルトからこぼれ落ちる葉の回収装置を、簡単な
構造であるが効果的になし得るように付設した事を特徴
とするものである。

以下図示例について説明する。本考案輸送機は第２図に
示すような略Ｚ字型のフレーム６を有し、その上方辺７
と正方辺８とは略水平状とし、その中間辺９を傾斜状と
しである。

次に第３図について説明すると、該各辺には夫々流し１
０，１１．１２を添設し、その中間辺の流し１１の下方
には一側に向って傾斜した堰板１３を立設し、その堰板
の下方向には該流し１１と連通する細い箱型の回収通路
１４を連設する。

又、前記フレームの各屈折個所には案内輪１５゜１６．
１７．１８を上下一対づつ軸架し、更に上下各辺７゜８
の端部にはローラ１９，２０を軸架する。

これら案内輪、ローラは鎖車でもよいし、通常の円板で
もよいが、いづれか一つは鎖車として駆動輪とする。

そうして、これら案内輪とローラにはチェノ等の誘導帯
２１．２１に装着して全網製の透気ベル）Ａを上下往復
的に植設する。

すなわちこの透気ベル）Ａはそれ自体上下反転可撓性を
有する部材で形成し、誘導帯２１．２１間に適当間隔で
架設した取付板２２群に係止しつつ該取付板間で凹状を
呈しつつ連続的に略波状の茶葉収容部ａを多数形成して
植設するわけである。

従って、下方辺８から傾斜中間辺９そして上方辺７へと
進行して、そのローラ１９の部分で下方に向う際、それ
ら凹状収容部ａ群は一気に反転してその１葉を粗揉機の
受は口２３へ投入し、その反転したまま復進し、再び下
方辺のローラ２０の部分で反転してゆく事になる。

一方、上方辺の流し１０には第４図に示すとおり、ブラ
シ２４′付誘導帯２４を植設して該流し上にこぼれた葉
を、前記受は口２３へ掃き落すようにし、又、第５図に
示すとおり、前記回収通路１４は、その先方吐出口１４
′を透気ベル）Ａ上に臨ませると共に、該通路内にもブ
ラシ２５′付き誘導帯２５を植設して該通路内に回収し
た葉を強制的に吐出口１４′へ誘導させるものである。

本考案は以上述べた構造としたから、従来の風圧や、パ
ケットの掻き上げ等による葉傷みは全く解消され、蒸葉
は正常の品質で粗揉機に投入される。

又蒸葉は、透気性の多数に分画された収容部によって輸
送されるから、この輸送途上における蒸葉のムレを防止
でき、更に輸送を終えて上方辺から投入される際にも各
収容部は、一気に反転するから、これによって、ベルト
に貼り付き易い蒸葉でも、良好にそこから離脱でき、ベ
ルトに貼り付いたまま残留して変質葉を生ずることもな
い。

その上、輸送途上に、傾斜辺でこぼれた葉は所定の流し
を介して下方の回収通路へ集葉され、自動的にベルト上
へ回収できるから、このこぼれ葉回収の為に作業員が添
きつきりになる事もなく歩止まりも向上する等の諸効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の茶菓輸送手段を示す概略側面図、第２
図は本考案の輸送装置を配置した概略側面図、第３図は
本考案輸送装置の一部省略立体図、第４図は同要部側面
図、第５図は同要部縦断側面図である。 ６・・・・・・フレーム、７・・・・・・上方辺、８・
・・・・・下方辺、９・・・・・・中間辺、１０，１１
．１２・・・・・・流し、１３・・・・・・堰板、１４
・・・・・・回収通路、１５，１６，１７．１８・・・
・・・案内輪、１９゜２０・・・・・・ローラ、２１・
・・・・・誘導帯、２２・・・・・・取付板、２４′。 ２５′・・・・・・ブラシ、Ａ・・・・・・透気ベルト
、ａ・・・・・・（凹状）収容部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前工程機に連設する下方辺と次工程機に連設する上方辺
   とを概ね水平状とし、中間辺を傾斜状とした略Ｚ字型の
   フレームを有し、その各屈折個所に案内輪を配設して該
   案内輪に沿って屈曲進行する、それ自体上下反転可撓性
   を有する透気ベルトを波状の凹部を形成して棚設する一
   方、フレームの傾斜中間辺であって透気ベルトの下方に
   は流しを添設し、該流計には上方より落下滑降してくる
   蒸し葉をフレーム外側方の回収通路に誘導する傾斜堰板
   を立設し、該回収通路に１はブラシ付透導帯を循環させ
   ると共に、該回収通路の吐出口を前記透気ベルト上に指
   向させた、蒸し葉輸送装置。