JPS5918043B2 - 発泡コアソ−ル層をもつ運動靴 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的には運動靴に関し、詳細には硬質の耐摩
耗性外側ソール層と靴甲皮間に位置した発泡コアソール
層および／または孔あきソール層をもつ多層ソールを有
する運動靴に関するものである。

好適実施例では、ソール層は硬質の弾性のヘリ部に囲ま
れた軟質弾性の発泡内部コア部をもつ中間ソール層であ
りかつヒール、アーチ（ａｒｃｈ）および中足骨の下に
長手方向に延びる細長い開口内に設けられていてはき心
地よさと支持性を与えるようになっている。

ヒール上げソール層は中間ソール層の下に置かれる。

ヒール上げソール層は孔をもつことができる。

この靴は真直ぐな靴型上で作られ中間ソール層上の拡開
した側部とヒール上げソール層を有して、大きな横方向
の安定性を与えると共に、平面の傾斜したヒールをもち
、これが地面との最初の接触の間に適当な足の位置定め
を保証する。

これはある場合には“ヒールストライク″と呼ばれる。

この構成はヒールストライクからつま先まで足が適切に
載置することを保証する。

本発明の靴はランニング、体操、健康作り用の練習靴と
して特に有用である。

というのはそれは足と脚へのけがを防止するからである
。

従来、跳躍者の使用するスパイク付きトラック靴におい
てヒールを緩衝させるためのヒール上ケソール層に孔を
設けることが提案され、これは例えば１９６６年１２月
１３日に特許されたベントの米国特許第３２９０８０１
号中に示されている。

しかし、この靴は跳躍者のヒールのけがを防止するため
に足のヒール骨の下方突起を受入れるに十分な寸法のヒ
ール上げソール層に１つの開口を使用していた。

また慣用の路面用靴に通気用の孔あき中央ソールを備え
ることも古〈従来から行なわれている。

これは例えば１８８０年８月２４日に特許されたバセイ
の米国特許第２３１３９８号および１９６２年８月２８
日に特許されたロピンスの米国特許第３０５０８７５号
中に示されている。

本発明とは異なり、３つの互い違℃・の列に配置した複
数の孔は支持と緩衝の両者を与えるためにヒール上げソ
ール層に設けていない。

更に、ヒール上げソール層の上に中間ソール層をもたな
い。

これは本発明の練習靴に用いている如く足のヒール、ア
ーチおよび中足骨の下に延びる細長い開口内に軟質弾性
の発泡コアを有している。

更に、かかる運動靴が真直ぐな靴型で作られていなげれ
ばならないという必要性はない。

しかし、慣例の路面用靴が以前は真直ぐな靴型で作られ
ていたことは注目すべきである。

これは例えば１９３６年３月１７日に特許された米国特
許第２０３４２４３号中に示されている。

前に、ボアーマンの米国特許第３７９３７５０号中で、
ナイロン布地の上部と多角形びょうを含む硬質の外側ソ
ールによりおおわれた緩衝中央ソール層をもつ運動靴が
提案された。

運動靴はまた拡開した側部と傾斜した後部ヒール面をも
つように作らせていた。

本発明と異なり、かかる運動靴は軟質の発泡緩衝材の挿
入コア部をもつ中間ソール層または孔あきヒール上げソ
ール層をもっていなかった。

これらのソール層は本発明の運動靴に勝れたはき心地の
よさと支持の利点を与える一方、同時に長い使用寿命と
良好なけん引性をもつ比較的軽い靴を提供する。

それ故、本発明の目的は良好な緩衝性、はき心地よさお
よび支持を供する中間ソール層をもつ改良した運動靴を
提供することにある。

本発明の今１つの目的は、靴のヒールが最初に地面に接
したときおよびたとえ装着者が疲れていても走っている
間適切な足の載置を保証することによりけがを防止する
ために靴のつま先が地面と最後に接するまでソール底の
連続接触の間に足を案内する如き良好な横方向の安定性
をもつ靴を提供することにある。

本発明の他の目的は比較的軽く、使用寿命が長く、同時
に良好なけん引性をもつ練習靴としてのかかる靴を提供
することにある。

本発明の他の目的は足のヒール、アーチおよび中足骨の
下に延びる開口内に備えた軟質発泡緩衝材からなるコア
挿入体をもつ中間ソール層と、孔をもつことのできるヒ
ール上げソール層を使用し、前記孔の幾つかは中間ソー
ル層中の孔と連通している如き運動靴を提供することに
ある。

本発明の他の目的はヒール上げソール層と中間ソール層
が硬質の弾性の耐摩耗材料の外側ソール層によりおおわ
れ、前記材料がその外側底面に多角形びょうを成形され
得る如き靴を提供することにある。

本発明の更に他の目的は中間ソール層とヒール上げソー
ル層が側面を有し、これらの側面が外方に拡開しており
から平面の傾斜ヒールをなす内方に傾斜した後部ヒール
面を有する如き運動靴を提供することにある。

本発明の更に他の目的は靴甲皮とソールが大きなはき心
地のよさとけがの防止のために真直ぐな靴型の形状をな
している如き靴を提供することにある。

本発明の他の目的と利点は添付図面を参照した以下の詳
細な説明から明らかになるだろう。

第１図に示す如く、本発明の運動靴の一実施例は硬質の
弾性の耐摩耗性ゴム材料の外側ソール層１２を含む多層
ソールに固着した、ナイロンの如き皮または合成プラス
チック布地からなる靴甲皮１０と、弾性軽量の発泡緩衝
材からなる孔あきヒール上げソール層１４と、同様の緩
衝材からなるが後述する如くより大きな緩衝を与えるた
めの軟質発泡性の内部コア部をもつ中間ソール層１６を
含む。

ヒール上げソール層１４は好適には中間ソール層１６と
外側ソール層１２間に置かれ、このヒール上げソール層
は装着者のヒーノベアーチおよび中足骨の下に長手方向
に延び、一方中間層は足の全長にわたり延びている。

しかし、ある場合にはヒール上げソール層１４と中間ソ
ール層１６の位置を逆にすることもできる。

ヒール上げソール層１４は第４図に示す如く、ヒール区
域中の中間ソール層１４とほぼ同じ約１／４インチ（６
，３５ｍｍ）の最大厚さとするが、このヒール上げソー
ル層は中足骨頭部の僅かに前で終るまでアーチと中足骨
の下で小さな角度でテーパ形状を有している。

中間ソール層１６は外側ヘリ層１８を含み、これは中間
ソール層のリムの回りにかつ軟質発泡内側コア２０を囲
んで延びる。

発泡内部コア部２０は中間ソール層を通りかつヒール、
アーチ、足のつま先の下で長手方向に延びる１つの細長
い開口内に緩衝のために挿入される。

硬質発泡材の外側ヘリ部１８は下方かつ外方へ拡開する
ソールの反対側に拡開側面２２をもつ。

各拡開側面２２は第４図に示す如く、ヒール上げソール
層１４の側で同様の拡開表面２４と整夕１ルている。

かくして、２つの拡開側面２２と２４は整夕１ル、普通
に地面に接する外側ソール層１２の底部の上面２６とあ
る鋭角Ｂをなす。

拡開角Ｂは４５°乃至７５°の範囲内にあり、好適には
約６０°である。

ソール層１６と１４の拡開側面２２と２４は靴に大きな
横の安定性を与えて、足首のねんざやその他の足のけが
を防止する。

この横方向の安定性を得るために、中間ソール層のヘリ
部１８と全体のヒール上げソール層１４は、７６”Ｆ（
約２４．４３℃）の温度で約４２１ｂｓ、／ ｃｕ、ｆ
ｔ、の密度および６８下（約２０．０４℃）で約４２乃
至４６のジュロメータ−１Ａ型の硬度をもつ閉鎖細胞の
合成または天然発泡ゴム、これにはポリインプレン微小
細胞スポンジゴムも含まれるが、これらの如き比較的硬
い、ち密な弾性発泡材から作られる。

これらの硬度と密度は米国試験および材料協会の標準試
験Ａ、Ｓ、Ｔ、Ｍ、Ｄ２２４０およびＡ、Ｓ、Ｔ、Ｍ、
Ｄ１５６５により得たものであることは注目すべきであ
る。

また大きな緩衝性を与えるため、中間ソール層１６は、
細胞が窒素またはその他の発泡ガスで満たされるエチレ
ンビニルアセティトコポリマーやポリエチレンの合成プ
ラスチックの如き、軟質の、低密度の、弾性をもつ閉鎖
細胞発泡材料製の内部コア部２０を備える。

エチレンビニルアセチイトコアは７６″Ｆ（約２４４３
℃）で８３１ｂｓ 、／ ｃｕ 、 ｆｔ 、の密度と
、６８１”（２０，０４℃）で２６乃至２９のジュロメ
ータ−１Ａ型の硬度をもち、一方ポリエチレンコアは７
６下（約２４４３℃）で、２．４１ｂｓ 、／ ｃｕ
、 ｆｔ 、 の密度と６８’Ｆ（約２０．０４℃）
で１１ジユロメータ、Ａ型の硬度をもつ。

しかしながら、他の合成プラスチックまたはゴム発泡材
料をソール部材１４，１８および２０のために使うこと
ができる。

ヒール上げソール層１４は孔をもつことができ、好適に
はこの層の長手方向に延びる３列の孔２６゜２８．３０
をもつ。

中央列の孔２８は外側の２列の孔２６と３０の孔を互い
違いになっていて整列状態から外れている。

中央列の孔２８中の後方の孔は靴のヒール部の後部に最
も接近している一方、外側の２列の孔２６と２８の２つ
の前方の孔はヒールくさび部の前部に最も接近しかつ中
足骨の頭部の上にあって大きな心地よさと緩衝を与える
。

これは第８図に示されている。

全中央列２８を含む少なくとも若干の孔は中間層の発泡
内部コア部２０と一線に整夕１ルており、これらの孔は
ヒール上げソール層を完全に通して発泡内部と連通すべ
く延びている。

これらの孔は円形で、１／２乃至１インチ（１，２７乃
至２．５４ｃｆＩＬ）の範囲内の直径、好適には約３／
４インチ（１，９１ｃｒＩＬ）の直径をもち、第７図に
示す如く好適な寸法としては孔直径のほぼ２倍または１
−１／２インチ（３８１ｃｒｒＬ）の同列内の隣接した
孔間に長手方向の間隔をもつ。

この場合、列２６，２８および３０は各々３つの孔から
なる。

第１，３および７図に示す如く、外側ソール層１２は複
数の多角形びよう３２を含み、これは外側ソール層の下
表面から下に延び、前記の米国特許第３７９３７５０号
に示す如く、これと一体成形した硬質ゴムから作られる
。

これらのびようは靴に良好なけん引性の追加の緩衝を与
える。

勿論、外側ソール層は硬質の、耐摩耗性の大きなゴムま
たは緩衝層１４と１６と異なった弾性材料から作られる
。

約１／８インチ（０，３２ｃｆｒＬ）の厚さのこの外側
ソール層は緩衝層１４，１６より薄くかつ硬く、この外
側ソール層が磨滅したときに取換えられることができる
。

外側ソール層、ヒール上げソール層および中間ソール層
は耐水性の接着剤、例えばゴム接着剤または他の適当な
結合材料により普通の方法で結合される。

更に、中間ソール層１６の外側ヘリ部１８の上表面は第
４図に示す如く靴甲皮の１対の内側縁３４と３６に結合
される。

靴内に備えた繊維板または厚板紙の内部白層３８は前記
甲皮の縁３４と３６の上に同様に結合され、また中間ソ
ール層の発泡内部コア部２０上にも結合される。

上表面に結合した布地をもつ、閉鎖細胞のネオプレン発
泡ゴムの如き弾性の発泡内部ソール層４０は水ぶくれを
防止するためにこの白層の上でソール内に設けられる。

平面のヒール面４２と４４は第１，７図に示す如く中間
ソール層１６とヒール上げソール層１４の後端に設けら
れる。

これらの平らなヒール面は傾斜ヒールを形成するために
整列させられており、このヒールは下方へかつ内方へ傾
斜し、装着者が立ち止まっているとき普通に地面と接す
る外側ソール層１２の底部の上表面と好適には約１２０
゜の角度Ａをなしている。

外側ソール層１２は第３図に示す如く、傾斜ヒールをお
おうため傾斜ヒール４２．４４上で底部から上に延びて
いる上部４６を含む。

この傾斜ヒールは、あるときは“ヒールストライク”と
呼ばれて、最初に地面と接しているときに足の適切な載
置を保証する。

一方、ソール層の拡開側部２０と２４は、あるときには
、“トウオフ（ｔｏｅ ｏｆｆ ）”と呼ばれ、靴
のつま先で最後に地面と接するまで、ソールの底を地面
上に保持し、また横の安定性を与える。

これは、ヒール上げソール層と中間ソール層による足の
緩衝と支持と共に装着者の足と脚のけがを防止する。

絶えず適切な足の位置定めを保証すると共にアーチの支
持と足全体の緩衝を与えるための靴のかかる案内（ｇｕ
ｉｄｉｎｇ ）はトレーニング中の如く長距離を走ると
きには非常に重要である。

というのは走者が疲れてきたとき足の載置状態が不良に
なる傾向があるからである。

良好なはき心地と適切な足の位置定めを与える今１つの
特色は、第８図に示す如く、真直ぐな靴型にある。

靴甲皮とソール層は真直ぐな靴型上で作られ、それが有
する靴型軸線４８はソール層の最前点５０と最後点５２
間に延びている。

この靴型軸線４８は足の重量支持線に一致し、足のヒー
ルを三方する線に沿って延び、第二中足骨頭部５４を通
過する。

この真直ぐな靴型軸線は第二中足骨に沿って延び、この
点で前記米国特許第２０３４２４３号の第１図に示す靴
型軸線とは異なっている。

第６図に示す如く、靴甲皮１０は多層布地で作り、これ
はオープン織目のナイロン布地の外層５６と、閉鎖織目
の異なった合成布地の内層５８と、ポリウレタンの如き
開放細胞の合成発泡材の中間層６０を含む。

この多層布地は強く、心地がよく、しかも良好な通気性
を与える。

内層６０は砂、小石その他の物体がこの布地を通過する
のを防止する。

このような構成でなければこれらは外層５６を通ること
になる。

上記の如く布地を通過しないのは内層が小さな織目孔を
有するからである。

上記の好適実施例に本発明の精神を逸脱することなく種
々の変更をなし得ることは当業者には明らかであろう。

例えばヒール上げソール層１４の前端は中足骨頭部の前
ではなくむしろその位置またはその後で終るようにして
、中足骨関節に大きなソール層の可撓性を与えるように
することもできる。

また本発明のソールはけがの起る機会を犬、きく減少せ
しめるという意味でけがを防止するが、あらゆるけがを
避けることのできる靴は存在しないことは理解すべきで
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の好適実施例の靴を示す側立面図、第２
図は第１図の靴の上平面図、第３図は第１．２図の靴の
後立面図、第４図は第２図の線４−４上でとった垂直断
面図、第５図は第２図の線５−５上でとった垂直断面図
、第６図は第１図の線６−６上でとった靴甲皮の拡大垂
直断面図、第７図は第１図の靴の底平面図で、ソール層
の内部構造を示すため一部破断して示すもの、第８図は
第２図の靴の上部を見下ろして示す概略図で、靴内の装
着者の足を示すものである。 １０・・・・・・甲皮、１２・・・・・・外側ソール層
、１４・・・・・・ヒール上げソール層、１６・・・・
・・中間ソール層、１８・・・・・・外側ヘリ部、２０
・・・・・・発泡内部コア部、２２．２４・・・・・・
拡開側面、２６，２８，３０・・・・・・孔、３２・・
・・・・多角形びょう、３４，３６・・・・・・内側縁
、３８・・・・・・白層、４０・・・・・・内部ソール
層、４２゜４４・・・・・・ヒール面、４８・・・・・
・靴型軸線、５４・・・・・・第二中足骨頭部、５６・
・・・・・外層、６０・・・・・・中間層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 靴甲皮と、靴のヒール、つま先およびアーチ部の下
   の地面に接する底面を含む外側ソール層と、前記外側ソ
   ール層と前記甲皮間に備えた弾性材料のヒール上げソー
   ル層と、前記外側ソール層と前記甲皮間に固定した中間
   ソール層とを備えた運動靴において、前記中間ソール層
   が弾性材料の外側ヘリ部を有し、前記ヘリ部は前記外側
   ソール層とは分離しておりかつ前記ヘリ部より軟質で密
   度の小さい弾性の発泡材料で作った発泡部材により形成
   した内部コア部を囲んでおり、前記コア部はヒール、ア
   ーチ部及び装着者の中足骨の下に位置するように靴の長
   手方向に延びていることを特徴とする運動靴。 ２ 中間ソール層の内部コア部をポリエチレン及びエチ
   レンビニルアセティトコポリマーからなる群から選択し
   た閉鎖細胞合成プラスチック発泡材料からなることを特
   徴とする特許請求の範囲１記載の運動靴。