JPS5916852Y2 - 時計のム−ブメント固定構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時計のムーブメント固定構造に関するものであ
る。

従来、裏蓋と胴が別体に構成されている外装を用いた時
計に於けるムーブメントの固定構造としては、側止め板
を用いた第１図に示す構造のものが知られている。

即ち、胴１には内周につば部１ａ、下部に溝部１ｂが形
成されている。

ムーブメントには、前記胴のつば部１ａに当接する肩部
２ａが形成されており、該肩部２ａと対向するように側
止め板４が固定ネジ３によりムーブメント２に固定され
ている。

裏蓋５は胴１の外周に喰い付くように構成されている。

以上の構成により、胴１のつば部１ａをムーブメント２
の肩部２ａと当接させ、側止め板４を介して固定ネジ３
でつば部１ａを挾み付けてムーブメントを固定する。

また胴１の下部に設けられた溝部１ｂと裏蓋５の底面５
ａとにより、防水パツキンを圧縮するパツキンボックス
（パツキン収容部）が形成されている。

しかしながら、この構造は胴の下部に加工の難しい溝入
れ加工を操すためコストが高くなるという欠点があり、
また胴下部の凸部１Ｃ１該凸部１Ｃと側止め板４とのス
キ６、及び側止め板４と胴１のつば部１ａとの喰付き部
等が必要となり、図示する胴外径から胴内径までの巾ｌ
を小さくできないために、コンパクトな構造にならない
という欠点があった。

本考案は上記従来技術の欠点に鑑みてなされたもので、
本考案の目的は部品点数の削減とケース加工の容易化を
はかるとともに、コンパクトなケースを実現できるムー
ブメントの固定構造を提供することにある。

以下、本考案を第２図及び第３図により説明すれば第２
図は本考案の実施例を示す断面図、第３図は環状固定板
の斜視図で胴１の下部には、つば部１ａと段部１ｄが形
成しである。

又環状固定板７には内周部に固定用ネジ３の受部７ａを
２ケ所形威しである。

従って、胴のつば部１ａをムーブメントの肩部２ａの環
状固定板７の間に挾んで１定用ネジ３を締め付けること
により、ムーブメントは胴に固定され、胴１の下部の段
部１ｄとつば部１ａ、裏蓋５の底面５ａ及び環状固定板
７とにより防水パツキンを圧縮するパツキンボックス（
パツキン収容部）が形成されるように構成されている。

以上の説明から明らがな如く、本考案のムーブメントの
固定構造においては、胴と裏蓋と環状固定板によりパツ
キンボックスを形成しているために、従来の構造で必要
であった胴の溝部を無くすることができ、胴の加工が容
易になる。

また、胴の外径から内径までの巾を小さくすることがで
きるので、コンパクトなケースを提供できる。

また、従来複数個必要であった側止め板に代わって、環
状固定板一部品のみでムーブメントを外装に固定できる
ので、部品点数の削減になる。

また、環状固定板がムーブメントの全周にわたり胴と当
接しているので、耐衝撃性が一段と向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のムーブメント固定構造を示す部分断面図
、第２図は本考案の実施例を示す要部断面図、第３図は
第２図の環状固定板の斜視図である。 １・・・・・・胴、１ａ・・・・・・つば部、１ｂ・・
・・・・溝部、１Ｃ・・・・・・凸部、１ｄ・・・・・
・段部、２・・・・・・ムーブメント、２ａ・・・・・
・肩部、３・・・・・・固定ネジ、４・・・・・・側止
め板、５・・・・・・裏蓋、５ａ・・・・・・底面、７
・・・・・・環状固定板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ムーブメントの裏ぶた側上面の外周近傍に配置され、か
   つ固定ネジにより前記ムーブメントに固定される環状固
   定板を設け、胴の下部に段部と内周縁部を形成し、前記
   環状固定板に設けた外周部と、前記胴下部と、裏蓋の底
   面とで防水パツキンを圧縮するパツキンボックスを形成
   すると共に前記胴の内周縁部を前記ムーブメントの肩部
   と環状固定板で挟持したことを特徴とする時計のムーブ
   メント固定構造。