JPS5916288Y2 - 締止具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天然繊維又は合成繊維の平紐を用いて荷物等を
結束するとき、および装身具に係るバックル締付の締止
具に関するもので、その目的とするところは結縛が簡便
に迅速にでき、しかも、平紐の長さを自由に調整できる
。

平紐の締止具として従来までに使用されていたものは第
１図−Ａおよび第１図−Ｂに示す如く方形または円形の
枠体２個に平紐の端部を曲折してその端部を締止具に縫
製加工するか、ハト目止めにするか、金属帯を用いて圧
折着させるか、またはこれらの組合せにより予め端部を
固着させ、平紐の他端を枠体に曲通して締縛していた。

ところでこのような締止具では種々の大きさの荷造りを
する場合および装身具のバンド締付をする場合、平紐の
一端を枠体に予め止めておかねばならないため、締止具
を有する種々の長さの平紐を準備しておく必要があり、
即応性には不適合である。

本考案は以上の問題点を解決するためになされたもので
、内部に渡し桿を有する枠体からなり、前記渡し桿によ
り形成された枠体中の空間の少なくとも−の間隔が他の
間隔と同じが、それより狭くした枠体を２個重ねて、天
然繊維又は合成繊維の一定長の平紐の一端を上部枠体と
下部枠体との間の空間に曲通させて、上部枠体と下部枠
体との間にもどし挿入して、該枠体間の重なり部に挟持
させ一体的に構成させたことを特徴とする締止具である
。

次に本考案の実施例について基本形状に基き図面と共に
説明する。

実施例 １ 第２図−Ａおよび第２図−Ｂにおいて、枠体１に渡し桿
２を形成させることにより生じる左右の空間、すなわち
、枠体１と渡し桿２との間隔３および３′は大きさが同
じか、またはどちらか一方を狭くした枠体が２個重ねて
用いられる。

平紐の一端４は枠体１，１′の重なり部５を経て上部枠
体１の渡し桿２の上方外側を回り、下部枠体１′の渡し
桿２′の下方外側を回り、更に枠体１゜１′の重なり部
５、すなわち前記平紐４が通った下側を通って適当な位
置で終らせる。

平紐の他端４′は前記下部枠体１′の縦枠ａ′の下部を
通り上部枠体１の縦枠ａの上部および上下枠体１，１′
の重なり部６を通り、更に下部枠体１′の縦枠ａ′を曲
通して引張り締止する。

以上説明した如く、本考案による枠体に平紐を通して紐
の終端４′を強力に引張ることによって該平紐の片端は
上下枠体１，１′との間、すなわち渡し桿２，２′を介
して重なり部５に強固に挟持され、他端の平紐もまたそ
の引張力によって上下枠体１．１′との間の重なり部６
と下部枠体１′の縦枠ｄの下部で挟持され強固に締止さ
れる。

ここで、枠体１の縦枠ａ、 ａと横枠す、 ｂおよ
び渡し桿２の断面は角形、円形または楕円形等のいずれ
であってもよい。

なお、平紐の結縛をより強固に締止するには、第２図−
Ａに示す如く枠体１の縦枠ａ、 ａおよび渡し桿２の
表裏面に軸の線に沿って横方向に多数の線状ヤスリ目を
設けることにより、平紐の締縛力を強め且つ平紐の滑り
止めを具備させることができる。

また使用する平紐の厚さによって枠体１と渡し桿２との
間隔３を選択するが厚い場合は広く、うすい場合は狭い
のがよい。

本考案の枠体に用いる材質は金属または強靭な高分子合
成樹脂材で形成するのがよく、枠体の形状は本考案の機
能を有するものであれば、実施例以外の円形枠体、楕円
形枠体、多角形枠体および異形枠体を含むことはいうま
でもない。

その一例を第３図に示す。

以上の説明から明らかな通り、本考案の枠体によれば前
記に述べた如く平紐の片端を予め縫製加工するとか、ハ
ト目止めにする等の別工程での作業が必要でなく、荷物
の形状の如何にかかわらず迅速に締縛することができ、
且つ長く取付けた平紐に対しても紐の両端共に自由な位
置で思いのまま締止することができるので荷造りの対象
物の大きさに応じて紐を長くもまた短かく調整すること
が簡単にできる。

更に締縛された荷造りをワンタッチで簡単に解放するこ
とができ、且つ平紐と枠体を損することねなく回収し、
繰返し使用できるので経済的である。

実施例 ２ 次に本考案の応用例を第４図−Ａおよび第４図Ｂに基き
説明する。

基本的には第２図−Ｂと同様であるが、変っている部分
は上部枠体に小角７を設は下部枠体に平紐案内部８を設
けている。

平紐の片端の止め方は第２図−Ｂと同様で、他端は被締
縛体、例えば人体のウェストに合せて予め平紐に穴９が
あけられてあり、該穴９が前記上部枠体に設けられた小
角７に係合してズボンまたはスカートなどを止める。

この止め方に対して、下部枠体の案内部８を除きそれに
代って上部枠体に案内部１０を設けて平紐の他端を案内
部１０に通して止めてもよい。

この応用例の効用は女性のファッションにおいて、平紐
を服地と共地にするとか、平紐をファッションカラーに
合せるなどの要望に対して平紐を随時簡単に取替られる
ことは勿論であるが、平紐の長さが少し長い目であって
も穴９の開けられてない片端の紐の位置が自由に変えら
れる特徴がある。

実施例 ３ 本考案は実施例２の変形であって第５図に示す。

上部枠体に設けた小角７′に合致係合する小孔１１を下
部枠体に設けたもので平紐の止め方は第２図−Ｂと同様
である。

平紐の他端は第４図−Ｂの場合と同様人体のウェストに
合せて予め平紐に穴９を設け、該穴９が上部枠体の小角
７′に係合し、更に該小角７′は下部枠体の小孔１１に
合致して平紐を止着させるものである。

実施例 ４ 本考案は実施例２の今一つの変形であって第６図に示す
。

下部枠体が上部枠体より小さい場合であって、平紐の止
め方は第２図−Ｂと同様で、他端の紐の穴９を上部枠体
に設けた小角７′に係合させて止めるものである。

以上説明した通り、本考案の締止具は平紐の一端を縫製
加工等の別工程で予め止める必要がなく、単に平紐の端
部を第２図−Ｂに示す如く本考案の枠体に通すだけでよ
く、荷物等の形状の如何にかかわらず迅速且つ簡単に荷
造りの締縛をすることができ、しかも荷造りの信頼性が
高い。

またその締縛をワンタッチで簡単に解放することができ
ると共に平紐と枠体を損することなく回収し繰返し使用
できるので経済的に有利である。

またファッションベルト等においても平紐の生地を種々
用意し該枠体に交換セットして利用できるなどの利用価
値の大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の締止具でＡはその平面図、Ｂは使用に係
る断面図、第２図は本考案による締止具でＡはその平面
図、Ｂはその使用に係る断面図を示す。 第３図は本考案の変形枠体の一例の平面図、第４図−Ａ
から第６図は本考案の締止具の応用例の信使用断面図、
第４図−Ｂは止着用孔を有する平紐の平面図で図中の符
号は次の通りである。 １．１′・・・・・・枠体、２，２′・・・・・・渡し
桿、３，３′・・・・・・枠体と渡し桿との間隔、４・
・・・・・平紐の片端、５゜６・・・・・・上下枠体の
重なり部、７・・・・・・小角、８゜１０・・・・・・
案内部、 １１・・・・・・小孔、 １２・・・・・・方形枠体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に渡し桿を有する枠体からなり、前記渡し桿により
   形成された枠体中の空間の少なくとも−の空間が他の空
   間と同じか、それより狭くした枠体を２個重ねて、天然
   繊維又は合成繊維の一定長の平紐の一端を上部枠体と下
   部枠体との空間に曲通させて、上部枠体と下部枠体との
   間にもどし挿入して該枠体間の重なり部に挾持させ一体
   的に構成させたことを特徴とする締止具。