JPS5915180Y2 - 板状部品の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は板状部品の取付装置に関するものである。

従来よりマルチウェイスピーカシステムにおいては、第
１図〜第３図に示すように、スピーカボックス１のバッ
フル板２に、長方形のフランジ部３ａと円弧状の反射壁
３ｂと、角錐状のスピーカ取付部３Ｃとを有するスピー
カホーン３を取付けるようにしている。

そして具体的には第３図に示すようにフランジ部３ａの
裏面にパツキン４を貼り付け、四隅をビス５で締め付け
るようにしている。

ところが、このようにいちいちパツキン４を接着剤等で
貼り付けることは非常に煩わしく、作業時間が長くなる
という問題がある。

本考案はこのような従来の問題を解決するようにした板
状部品の取付装置を提供するものである。

以下本考案の一実施例について第４図〜第６図とともに
説明する。

第４図〜第６図において、第１図〜第３図と同一機能を
もつ部分には同一符号を付して説明を省略する。

３ｄはスピーカホーン３のフランジ部３ａの四隅に設け
られたビス挿入孔、３ｅは各ビス挿入孔３ｄの周辺に設
けられたボス、３ｆはボス３ｅの外周からフランジ部３
ａのコーナに向けて設けられた段部、６は紙等を打抜き
加工したパツキンである。

なお、この実施例ではフランジ部３の外周全域に突条３
ｇを設けている。

そして第５図ａに示すように段部３ｆは突条３ｇの先端
からａだけ突出し、パツキン６は一部が突条３ｇ内には
いり込み、突条３ｇの先端からａだけ突出するような寸
法に設定されており、その結果、段部３ｆとパツキン６
の突条３ｇから突出した部分の厚さａが実質的に等しく
なるように構成されている。

また、第５図すに示すように、パツキン６の四隅には、
ボス３ｅと段部３ｆの形状に合致するくり抜き部分が設
けられており、ボス３ｅとボス３ｅの間の長さｂより抜
き部分間の長さＣの方がわずかに長くなるように構成さ
れている。

上記構成において、パツキン６をわずかにたわませて４
本のポス３ｅ間に嵌め込むと、パツキン６のくり抜き部
分の内周面がボス３ｅの外周面に軽く圧接され、この圧
接力によってパツキン６がフランジ部３ａの裏面に仮固
定される。

したがって、その後第６図に示すようにしてフランジ部
３ａをバッフル板２にビス５で関着しさえすれば、スピ
ーカホーン３の取付けが完了する。

このとき、フランジ部３ａの四隅にビス４の締付力が集
中的にかかるため、段部３ｆがないと、ボス３ｅの外側
に位置する部分がバッフル板２側に向って沈み、フラン
ジ部３ａの中央付近と四隅とでバッフル板２との間の隙
間にばらつきが生じ、外観上見苦しくなる。

ところが、この実施例では四隅にパツキン６の突出寸法
ａと同心厚さの段部３ｆを設けているから、ボス３ｅの
外側が沈み込むことはなく、四隅がたわんで外観が見苦
しくなるようなことはない。

しかも、この実施例のようにパツキン６に完全な丸孔を
設けるのではなく、くり抜き部分を設けるようにした場
合には、次のような効果も期待できる。

すなわち、パツキン６の四隅にボス３ｅに嵌合される丸
孔を記けた場合には、わずかな寸法精度のばらつきによ
っても丸孔がボス３ｅに嵌合できないという事態が生じ
、パツキン６の取付作業が困難になる。

とりわけ、丸孔とボス３ｅの嵌合のみでパツキン６をワ
ンタッチで仮固定するためには、丸孔の寸法精度を十分
に高くする必要があり、それを実現することがきわめて
困難である。

そして丸孔をボス３ｅに嵌合する際にボス３ｅの外側に
位置する細い部分が破断しやすく、破断した部分が外部
に現われて外観が見苦しくなるという問題もある。

これに対してこの実施例のようにパツキン６にくり抜き
部分を設け、ボス３ｅの外側にパツキン６と実質的に同
一の厚さの段部３ｆを設けるようにすれば、パツキン６
の寸法精度も特に高くする必要はなく、パツキン６の一
部を破断することなくワンタッチで仮固定することがで
き、しかも段部３ｆの作用によってフランジ部３ａのた
わみを確実に防止することができる。

なお、上記実施例では板状部品としてスピーカホーンの
フランジ部を用いたが、この他の板状部品を用いてもよ
い。

またフランジ部３ｇの外周の突条３ｇも特に設ける必要
はない。

以上のように、本考案によれば、板状部品にワンタッチ
でパツキンを仮固定することができ、しかも板状部品の
四隅に設けた段部の作用によってビスの締付力による板
状部品のたわみを確実に防止し、外観を美しいものにす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は一般的なスピーカボックスとスピーカ
ホーンを示す斜視図、第３図は従来例の断面図、第４図
は本考案の一実施例の要部を示す斜視図、第５図ａ、ｌ
）は第４図の要部を示す側面図および平面図、第６図は
上記実施例の取付完了状態を示す上面図である。 １・・・・・・スピーカボックス、２・・・・・・バッ
フル板（取付基板）、３・・・・・・スピーカホーン、
３ａ・・・・・・フランジ部（板状部品）、３ｂ・・・
・・・反射壁、３Ｃ・・・・・・スピーカ取付部、３ｄ
・・・・・・ビス挿入孔、３ｅ・・・・・・ボス、３ｆ
・・・・・・段部、３ｇ・・・・・・突条、５・・・・
・・ビス、６・・・・・・パツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長方形の板状部品の四隅にそれぞれビス挿入孔を設け、
   各ビス挿入孔の周辺にボスを設けるとともに各ボスの外
   周から上記板状部品のコーナへ向けて所定の厚さの段部
   を設け、一方上記板状部品の外形とほぼ同一の外形をも
   ちかつ上記段部と実質的に同一の厚さをもつパツキンの
   四隅に、上記ボスと段部の形状に合致するくり抜き部分
   を設けるとともに、上記くり抜き部分間の長さを上記ボ
   ス間の長さよりわずかに長くなるように設定し、上記パ
   ツキンを上記ボス間に嵌め込むことにより上記パツキン
   を上記ボス間に仮固定し、上記ビス挿入孔に挿入された
   ビスで上記板状部品の四隅を取付基板に固着するように
   した板状部品の取付装置。