JPS59150929A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JPS59150929A
JPS59150929A JP57190806A JP19080682A JPS59150929A JP S59150929 A JPS59150929 A JP S59150929A JP 57190806 A JP57190806 A JP 57190806A JP 19080682 A JP19080682 A JP 19080682A JP S59150929 A JPS59150929 A JP S59150929A
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JP
Japan
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piston
engine
shaft
gear
vane
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Application number
JP57190806A
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English (en)
Inventor
Chushiro Shindo
神藤 忠四郎
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Original Assignee
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として自動車等の原動機として用いられる内
燃機関の発明である。
従来この種の用途の原動機は,円筒形のシリンダーの中
をピストンがその円筒の長さの方向に往復運動をするい
わゆるレシプロエンジンが主体であり、近時バンケルロ
ータリーピストンエンジン〔エピトロコイド曲面のペリ
ヘラルハウジングの中をおむすび形のローター(ピスト
ン)が廻るもの〕が一部用いられる様になつた。
然し乍ら、レシプロエンジンに於ては、ピストンが往復
運動をするために生ずるエネルギー損失(この証明は後
記する)のため余分な燃料の消費を余議なくされる事、
同じ原因で高速時に於て有害危険な振動等の発生のため
高速回転が制限されるため機関の高速小型化が制限され
る事、等の重大欠点がある。
又、バンケルロータリーエンジンに於ては、ペリヘラル
ハウジング内面断面が円形でないために、ガスシールに
解決不可能な本質的欠陥があり、むしろレシプロエンジ
ンより更に過大な燃料消費を必要とする、という重大欠
点がある。
本発明は以上の如き欠点の無以内燃機関を提供するもの
である。
本発明の機関の基本的構成は、第1図、第2図及び第3
図から判明する如く、ドラムタイプのシリンドリカルハ
ウジング2の両サイドハウジングの円の中心を貫通して
軸6を有している。 この軸6に同心的に遊嵌されて中
空軸7がある。 一方ドラム形ハウジング2の内部にそ
の内面に接する形のほゞ扇形断面のくさび形ピストン(
wedge−shapedpiston)2個をハブで
つないだ形のダブルベーン(A1,A2)と、同様なダ
ブルベーン(B1,B2)とを有し、この2個のダブル
ベーンは各々のハブを以て軸6、中空軸7にそれぞれ固
嵌されている。 又ドラムタイプハウジング2の外部に
て、軸6にはベーン腕8が、中空軸7にはベーン腕9が
固嵌される。 他方に於てクランクアーム12及び13
及びフライホイール15を有するクランクシヤフト14
がハウジング3に軸架±れている。
又クランクアーム12とベーン腕8との間はコンロツド
10にて連結され、クランクアーム13とベーン腕9と
の間はコンロツド11で連結されている。
第3図は第2図中のa気室が圧縮衝程の終り(最縮小容
積)である状態を示していて、上記の各部品間の連結の
角度の関係は第3図の如くになされている。
以上の様な構成であるから第3図から判明する如く、ク
ランクシヤフト14を例えば時計廻り方向に廻転せしめ
れば、ベーン腕8とベーン腕9は同期的に互いに反対方
向に回転的往復運動をする事、従つてドラムタイプハウ
ジング2内のダブルベーン(A1,A2)とダブルベー
ン(B1,B2)も亦それと共に常に互いに反対方向な
る廻転的振動をする事が判明しよう。 従つて(第2図
を参照して)A1,B1,A2,B2,の各ピストン(
ベーン)の間に挟まれたa,b,c,dの各室(cha
mber)は、各其の位置に於てその各自の容積を周期
的に拡大、縮小する事は容易に理解出来る。 従つて逆
に、a,b,c,dの各室が以上の様に拡大縮小をする
ならばクランク軸14は廻転する事になる。
上記各室の容積最小となつた状態の室外壁、即ちドラム
型ハウジング2のペリヘラルハウジング部又はサイドハ
ウジング部に、吸気孔18,19等、排気孔16,17
等、吸気弁22,23等,排気弁20,21等、及び点
火栓(スパークプラグ)24,25,27,28を各々
有している。
(尚、本図の例に於ては以上の如くだが、吸、排気弁は
ロータリー弁式でもよく、又点火栓(スパークプラグ)
は焼玉やデイゼル式の場合は燃料噴射弁に代えられる事
は当然である。) 然して弁の開閉時期及びスパークプ
ラグの点火時期は、a,b,c,dの各気室をレシプロ
エンジンにおけるa,b,c,dの4個のシリンダーと
見たてたときそのa,b,c,dの各シリンダーが其の
順に1衝程ずつ遅れて、吸入、圧縮、着火膨張,排気,
の4つの衝程を順次に行う場合と同様に各弁の開閉及び
スパークプラグの点火が行われる如くに弁開閉操作機構
及びスパークプラグ点火機構は構成される。 之等の機
構は従来のレシプロエンジンのそれに準じそれから容易
に設計可能な事項であるから本明細書に於ては記述を省
く。
以上の如くであるから、本機関に於ては、a,b,c,
dの各気室は、それぞれ吸入,圧縮,着火膨張,排気の
四衝程を行い、且つ、a室が点火膨張衝程を行つた後次
にb室がそれを行い、次にC室が、次にd室がそれを行
うという様に一衝程ずつずれてa,b,c、dの各気室
がその四衝程を行う事になる。  従つて両ダブルベー
ンはガスの爆発力を受けて互いに反対方向に周期的にそ
の場に於て回転的振動をする。 従つて前記の如くクラ
ンク軸14は回転をするから、クランク軸14を主軸と
して之からエンジン出力をとり出せばよい訳である。
軸26は歯車32,33を経て、クランク軸14から動
力を得て之を後方に伝えて、冷却フアンや弁操作機構の
動力を得るための動力伝達軸であるが、この軸26から
エンジン出力を取り出しても勿論かまわない。 又26
の様な動力伝達軸は、図の様にドラムタイプハウジング
2の円の中心部には設けずに同ハウジング外の適当なケ
所に設けても勿論差支えないし、その場合は軸6は図の
様な中空軸にする必要はない。
以上の装置に於て、若しも歯車33を軸26から固嵌を
はずしてハウジング3に固定して取りつけ(つまりこの
歯車はまわれない様に固定し)、一方軸14をハウジン
グ3に軸架する事をやめて、別に軸26に固定された遊
星枠を設け之に軸架したらどうなるかというに、歯車3
3はまわれないのだから之に力を加えた歯車32従つて
軸14は反動で歯車33のまわりを旋回する様になる訳
だから、従つてコンロツドとベーン腕を以てこのクラン
ク軸14につながる処のダブルベーン(A1,A2)も
ダブルベーン(B1,B2)も今迄の振動運動に加えて
回転運動も同時に行う事になる。 つまりロータリーピ
ストンエンンになる事は容易に理解出来る。 この様な
ロータリーピストンエンジンの一例を第4図第5図及び
第6図に於て示した。 この様にロータリーピストンエ
ンジンにする事の利点は、吸・排気弁装置を省き得て機
構が簡単になる事であるが、一方遊星枠が必要となるの
でこの面で複雑且つ脆弱になる事は免れない。
第4図に於て14′は、第1図に於けるクランク軸14
に対応するクランク軸であり遊星枠4に軸架される。 
遊星枠4は主軸31に固定される。 遊星歯車32′は
軸14′に固嵌され太陽歯車33′に歯合し、且つ其の
歯数は太陽歯車33′のそれの半分である。 太陽歯車
33′はハウジング3に固定され主軸31との間はフリ
ーである。 動力伝達軸26はこの図の場合は主軸31
と同体になつているが、其の役目及び其の他は前記同様
である。 尚5は遊星枠の一部であつてバランスウエー
トの役目をする。 その他の部分については第1図の場
合と同様だから説明を省く。
以上の如き構成となつているから、各気室内のガスの順
次的爆発により、2個のダブルベーンが互いに反対方向
に振動し、よつてクランク軸14′が廻転するときは歯
車32′も廻転する。
然るときは本エンジンの場合は、歯車33′は廻転出来
ないので、歯車32′は逆に反動でその軸もろ共に押し
返され、よつて遊星枠4は廻転をするので之に固定され
た主軸31は回転をする訳である。 つまりこの場合、
歯車32′は、歯車33′が動かないため反動で太陽歯
車33′の周囲を旋回する遊星歯車となる。
然して歯数比の関係で遊星歯車32′の回転数(従つて
クランク軸14′の回転数)は主軸の従つて遊星枠の回
転数の2倍になるから、従つて主軸が1回転する間に、
2個のダブルベーンは同様に1回転をしながら往復運動
を2回くり返す事になるから、従つて各其の間にある気
室a,b,c,dもそれぞれ拡大縮小を二度くり返す。
よつて、このエンジンのオペレーシヨンを其の1サイク
ルについて述べれば; 〔但しここでは説明の便宜上、両ダブルベーンの振動成
分の運動の角速度は方向反対で且つ速さは等しく、又往
と復の動きの速さは等しい、と仮定して行う。〕 第7図に於て、1の時点では、A1ピストンとB1ピス
トンの間の気室(以後“A1B1室”の如く記す)が圧
縮完了時で、すぐ後に点火爆発に入る、A1B2室は膨
張完了排気開始,B2A2室は排気完了吸気開始,A2
B1室は吸気完了圧縮開始の状態である。
その直後にA1B1室で点火爆発するから全体は時計廻
り方向に廻転して、主軸が90度まわつたときの状態が
2である。 即ち2の時点では、B1A2室が圧縮完了
,B1A1室が膨張完了,排気開始、A1B2室が排気
完了,吸気開始、B2A2室が吸気完了,圧縮開始の時
点である。
次の瞬間B/A2室で点火爆発するので、それから主軸
が90度進角した時点が3である。
この3の時点では、A2B2室が圧縮完了、A2B1室
が膨張完了,排気開始、B1A1室が排気完了,吸気開
始、A1B2室が吸気完了,圧縮開始の状態である。
次の瞬間にA2B2室で着火爆発がおこり、主軸が更に
90度進むと4の状態になる。
4の時点では、B2A1室が圧縮完了、B2A2室が膨
張完了,排気開始、A2B1室が排気完了,吸気開始、
B1A1室が吸気完了圧縮開始の状態にある。
次の瞬間、B2A1室で爆発が起り、主軸が更に90度
進角すると1の状態に戻る。 かくして1サイクルは完
了する。 之をくり返して主軸は廻る訳である。
以上が本発明の内燃機関の基本的構造及びオペレーシヨ
ンの大梗である。
尚以上に於てはいずれも4衝程サイクル機関につき述べ
たが、上記の弁装置の代りに強制給排気装置を設ける事
により容易に二衝程エンジンとなり得る事は勿論である
尚上記のロータリーピストンエンジンに於ては、クラン
クシヤフト14に2個のクランク(12及び13)を設
ける如く述べたが、之は、クランクシヤフト14にはク
ランク1個だけとし、即ち第6図中のクランクアーム1
2,コンロツド10,ベーン腕8を除き、代りに、同図
中の想像線にて示す様に、別に前記同様な遊星歯車とこ
の軸にクランク1個とコンロツド,ベーン腕を設ける方
式でも勿論よい。
この場合はバランスウエート5を省き得ると共にエンジ
ンの軸方向長を短かくなし得て、エンジンをより小型軽
量化し得るというメリツトがある。 この様なエンジン
も勿論本発明の一部である。
本発明の内燃機関の原理的なメリツを述べる前に、比較
のために、従来のレシプロエンジン及びバンケルロータ
リーエンジンの欠点を述ベる必要がある。
第8図はレシプロエンジンを示している。
図に於てクランクが(従つて主軸が)wなる定角速度で
廻転している場合、即ちこのエンジンをつけた自動車が
 wR=V(但しVは車速をクランクピン点の周回速度
に換算した価で、Rはクランクの実効長)の定数倍の速
度で定速走行している状態を考える。
この場合ピストンの慣性力は公知の如くF=mw2Rc
oswt+mw2R2/lcos2wt…(1)(但し
、lはコンロツドの実効長、 Rはクランクアームの実
効長)である。
θ<90゜の期間、即ちクランクアーム廻転の第1象限
について考える。 この期間はピストンは加速するから
其のためにエネルギーを他から取らねばならぬ。
ピストンの速度は公知の如く V=Rwsinθ+R2/lwsinθ・cosθ =
Rwsinθ(1+R/lcosθ)……(2)である
が簡単のためにR/lcosθは1より相当に小だから
無視すれば V=Rwsinθ ……(3) だから、単位時間にピストンが負荷側(即ち車の走行の
運動エネルギー)からなされた仕事、即ち負荷側が出し
たエネルギーは(1)式と(3)式から 〔この第1象限に、ピストンが加速するのに必要なエネ
ルギーは、車体の走行の運動エネルギーからさいて(直
接的には)与えられると考えるべきで、それが燃焼ガス
の圧力から与えられると考える事は(たとえその象限が
燃焼衝程であつたとしても)妥当でない。
何故なら燃焼ガスの力はピストンを負荷側の一部として
動す力でwを増大する様に作用する力で(即ちピストン
は加速するが車体の方は加速させないという事は出来な
い)あり、この場合定速状態を想定しているのだから、
ガスの力は反対向きの抵抗力とつり合つて、全体として
力積がかゝつていない状態を想定すべきだからである。
〕 よつて任意の時点の極めて微小な〔dt〕時間に車体側
が失つたエネルギーは前記(l)式の(dt)倍で、こ
の象限(即ちθ=0からθ=π/2まで)に於て失つた
エネルギーの総量はそれをθ=0からθ=π/2まで積
分したものであるから、それは 然るに dt=1/wdθ だから この式の積分記号の中の第1項の積分は第2項の積分は であり、上の式のカツコの中の第2項の積分は(−si
n3θ)dθ=−1/3cos3θ+cosθであるが
、第1項の積分は cos2θ・sinθ・dθ=±(1/3cos3θ)
である。然l乍ら今はθが0からπ/2までの区間に於
て検討をしているのであり、この間に於てはcos2θ
もsinθも正数だから、其の両者をかけたものゝ積分
値も無論正数の筈だから、上記の符号はプラスにとらね
ばならぬよつて上式は結局次の如くなる。
よつて結局E,は E1=mR2w×(1/2+R/l)   =1/2mR2w2+R/l×mR2w2然るにR
/lはクランクアームの実効長/コンロツドの実効長で
通常1/4位の数だから E1=1/2mR2w2+1/4mR2w2  =3/
4mR2w2  ……(4)つまりこの第1象限に於て
、ピストンの加速のために車体の運動エネルギーがする
仕事、即ち費やすエネルギーはこのE1の価である。
然るにピストンがこの象限に於て実際に増大する運動エ
ネルギーは、ピストンの速度は、θ=0の時点(上部死
点)ではゼロで、θ=π/2の時点ではV=wR(つま
り(2)式でθ=π/2とおいた価)だから、実際に増
大lた運動エネルギーは1/2mV2=1/2mw2R
2(但しmはピストン(コンロツド共)の質量)だから
、之を(4)式のE1の価と比較すると等しくなく、そ
の差は、 E01=E1−1/2mw2R2    =3/4mw2R2−1/2mw2R2=1/4
mw2R2 ……(5)このE01のエネルギーは車の
(走行の)運動エネルギーから減らされたがピストンの
運動エネルギーになり得なかつた分だから当然運動エネ
ルギーの損失となる。 つまり車体の運動エネルギーか
らピストンへ、クランク機構という非直線的非合理的な
伝達機構を通してエネルギーを伝達したので、之だけの
ロスが生じた訳である。
次に第2象限(即ちθ=π/2からθ=πまで)の間に
於ては、ピストンの速度は、θ=π/2のときのVから
θ=π(即ち下部死点)のときのゼロまで、つまりVだ
け減速するから其の運動エネルギーは1/2mV2=1
/2mw2R2からゼロになる。 つまり1/2mw2
R2の運動エネルギーをピストンは放出する、このエネ
ルギーが主軸に返されて車体の走行の運動エネルギーに
なるならエネルギー損失は生じないのだが実際はそうは
ならない。 即ちピストンの慣性力は前記の如く F=mw2Rcosθ+mw2R2/lcos2θで、
この場合θ>π/2だからこの慣性力はピストン側から
クランクアームの先端に対して、縦方向に作用する力と
なる訳であるが、クランク腕の先端はリバルビング方向
にしか行けないから、上記のFの力の其のリバルビング
方向の分力は Fsinθ=(mw2Rcosθ+mw2R2/lco
s2θ)×sinθ (24)      =mw2Rcosθ・sinθ      
+mw2R2/lcos2θ・sinθこの回転力のモ
ーメントを受けると (車体の慣性質量と伝動系の回転慣性質量の和の質量が
クランクピン点リバルビング軌跡上の腕先端上に集中し
てあるとして換算した価をMとして) 負荷側(車体側)の慣性質量はMだから、主軸に生ずる
角加速度αは“運動の法則”により次の如くなる。
α=Fsinθ/M=m/MW2R(cosθ・sin
θ  +R/lcos2θ・sinθ) 従つて主軸の(従つて負荷たる車体側の)この第2象限
全体での速度増分Vは このカツコの中の第1項は 第2項は (R/l=1/4ととつて) よつて V=m/MwR×(1/2+1/4)=3mwR/4M
従つてこの象限で車体側がふやしたエネルギーは E2=1/2MV2=1/2M×(3mwR/4M)2
  =1/2M×9m2w2R2/16M2=1/2m
w2R2×9m/16Mである。 然るにこの象限でピ
ストンが放出した運動エネルギーは前記の如く1/2m
w2R2である。 従つて E02=1/2mw2R2−1/2mw2R2×9m/
16M   =1/2mw2R2(1−9m/16M)
 ……(6)なる運動エネルギーが、ピストンからは放
出されたが車体の走行の運動エネルギーにはなり得なか
つた分で、且つこの伝動系に於て、運動エネルギーの貯
蔵装置、即ちポテンシヤルエネルギーとなるべき部分は
どこにも無いから、このE02はエネルギー損失となら
ざるを得ない訳である。
(6)式の中のm/Mは、車体の質量とピストンの質量
の比で1/3000位の数だから9m/16Mは1/5
400位の数であり、1に対して極めて小だから無視出
来るから(6)式は E02≒1/2mw2R2  ……(7)これと前記第
1象限のエネルギー損失(5)式の価をプラスすればピ
ストンの1行程に於けるエネルギー損失全体が出るから
、それはE0=E01+E02=1/4mw2R2+1
/2mw2R2  =3/4mw2R2  ……(8)
である。よつて主軸の1回転ではその倍で、主軸の回転
数をnとし、且つ上記は1気筒当りだから、気筒数をN
とすれば、単位時間当りのエネルギー損失は P=3/4mw2R2×n×N  =3/2mw2R2N×n 然るに w=2πn だから P=3/2mR2Nn×(2πn)2  =3/2mR2Nn×4π2n2  =6mR2Nπ2×n3  ……(9)つまりパワー
損は、主軸の回転数の(従つて車の走行速度の)3乗に
比例する訳である。
従つてエンジンの高速回転時(即ち車の高速走行時)に
於ては、このエネルギー損失は極めて巨大なものとなる
この失はれた運動エネルギーは、“エネルギー不減の法
則”からして、他種のエネルギー、例えばエンジンや車
体の振動や破かいのエネルギーや、摩擦増大や分子振動
による熱や音のエネルギー等(之等はすべて有害危険な
エネルギー)に変換せられねばならない。 従つてレシ
プロエンジン車に於ては、エネルギー(燃料)の損失が
生ずるだけでなく、高速時に於ては破かいの危険がとも
なうので、エンジンの小型高速化には限界がある。
第11図を参照して、之は J、シヤジエツト著「実用
自動車工学、エンジン編」(山海堂刊)第262頁に記
載しある処の、レシプロエンジンのrpmと出力のグラ
フである。
(大方のエンジン解説書にも同様の記載がある)。 そ
の解説に“回転数がN′以上の部分については、エンジ
ンの出力は急激に低下し、破かいの危険がともなうから
、エンジンの実用上の使用回転数としては用いない”と
ある。 即ちこの事は明らかにピストンの往復運動に起
因する前述のエネルギー損失に起因するものである。 
因みにこのピストンのためのエネルギー損失がN′の回
転時点に於て突然発生するとは、事象の連続性からして
あり得ない事だから、それより前のより小さな回転数の
部分に於ても当然発生している訳である。〔試験台上に
於けるエンジンの無負荷テストのときも、車体の質量よ
りはずつと小さいけれどもフライホイールや回転部分(
動力計のも含む)の質量でピストンの質量mよりは大な
る前記(6)式のMに相当するものはある訳だから、m
/M<1であり、従つて前述の(6)式のエネルギー損
失は(たとえそれは実際にエンジンを車につけて走る場
合に比しては遙かに小なりといえども)発生する事に留
意すべきだ。〕 尚以上の如く、ピストンの運動エネルギーが車体の運動
エネルギーになり得ないという事の実証は、上記の如き
複雑な数式的解柝に依らずとも次の様な事例で感覚的に
理解する事が出来る。
車が無ブレーキ状態でとまつているときに、第9図の如
く、クランクアームの先端を、ハンマーで強く、それに
より車が進む向きに、たゝいた場合を想像する。 この
場合車は動き出すか、即ち加速するか、というに、それ
は“ノー”で、車は少しも動かずハンマーが強くはね返
されるだけであろう。 この場合ハンマーの持つ1/2
mv2の運動エネルギーが車の運動エネルギーとして入
り得たとすれば、車は動き出し、且つハンマーははね返
されない筈である。 何故ならハンマーが(はね返され
て)逆方向に動く(加速する)ためにもエネルギーが必
要であるから、もしハンマーがエネルギーを全部車に渡
してしまい、自己のエネルギーが既に無い状態なら、こ
の様に反対方向に動く運動をする筈がないからである。
 つまりハンマーは、車に対して力は作用するが、大部
分のエネルギーは渡す事が出来ないのであり、之は明ら
かにハンマーの質量mが車の質量Mに比し極めて小であ
るからによる訳で、従つて第2象限に於けるピストンの
場合も、自己の運動エネルギーを車体に渡すべく慣性力
をクランクアームに作用した事に於てこのハンマーの場
合と何等違いはないから、ピストンは自己の運動エネル
ギーを車体の走行の運動エネルギーとして渡す事は出来
ないのである。
又第10図に示す様に、Vなる速度で走つている車に、
後方から弾丸を発射してVなる速度であてた場合を考え
る。 勿論V>Vで、従つて相対速度は(V−V)であ
る。 この場合車は加速するかというに、やはり加速し
ないで、弾丸ははね返されて下に落ちるのみである。 
即ちこの場合も弾丸の質量mが車の質量Mに比し極めて
小だから、如何にVが大でも(つまり弾丸のエネルギー
が如何に大でも)弾丸は其のエネルギーを車に渡すこと
出来ないのである。 つまり質量の小さい物(m)が質
量の大な物(M)に慣性力を作用しても、運動エネルギ
ーを渡す事の出来る率はm/M倍にすぎず、M≫mのと
きは殆んど渡す事は出来ない。 よつてピストンの場合
も其の質量mは車体の質量Mより遙かに小だから、ピス
トンは自己のエネルギーを車の走行のエネルギーとして
渡す事が殆んど出来ない事は容易に理解出来よう。
ピストンの往復運動のためのパワー損失は(9)式から P=6mR2π2Nn3 である。
今仮に 気筒数 N=4 クランクアーム実效長R=8(cm) ピストン(コンロツド を含む)の質量m=i(kg) 車の走行速度 50km/h として計算すると、 50km/hは 1400cm/secだから車輪の外
周長を160cmとし、車の減速比を5とすると、この
エンジンの回転数nはn=1400/160×5=44
(回/sec)だから P=6×1000×82×3.142×4×443 ≒
130842×107 (エルグ)である。
次にこの車がこの速度で定速走行するために理論上必要
とする1sec、当りのエネルギーは(平地、無風とし
て)車体の質量を3000kgとして、 ころがり抵抗は 空気抵抗は、(前面投影面積を4m2として)よつて全
抵抗力は 30kg+30kg=60kg 1sec.に車の進む距離は前記の如く1400cm=
14mだから 1sec、当りの仕事(つまり必要エネルギー)は、 
W=60×14=840(kgm)之をエルグに換算す
ると W=840×9.8×107=8232×107(エル
グ)之を前のPとくらべると P/W=130842×107/8232×107≒1
5.89又、 P/(P+W)×1.1=130842/(13084
2+8232)×1.1≒0.86 (但し1.1をか
けたのは機構の       摩擦損を考慮したこと)
即ちピストンの慣性のエネルギー損失は、車が走行(定
速)するために理論的に必要とするエネルギーの約15
倍にもなる。
よつて、この場合、消費燃料の約86%はこのエネルギ
ー損失のために消えている事になり、もしこのエネルギ
ー損が生じなければ、燃料は7分の1ですむ事になる。
 上記は概算であるが、極めて大なる燃料の節約になる
事に変りはない訳である。
勿論以上の計算は、50km/h定速走行時の計算であ
り、走行速度がより小さければ小により大なれば大に、
つまり速度の三乗に比例してエネルギー損失は変化する
訳である。
然し乍ら50km/hの速度は、現在の自動車の速度と
してはそう大なものでないから、このピストンのエネル
ギー損失が如何に大きく生じているかゞ分る。 従つて
このエネルギー損失の生じないエンジンを開発すれば燃
料の大巾節約になり、世界の燃料保存のため大きく役立
つと共に、大気公害の減小に大きく役立つ事になる。 
何故なら消費燃料が少なくてすめば、排水ガスもそれだ
け少くなるからである。
次にバンケルロータリーエンジンに於ては、ローター(
ピストンに相当)は一方向に回転するがその回転運動の
中に往復運動の成分を含んでいる。(この事はエンジン
全体をローターの回転速度wだけ逆方向にまわして、つ
まりwの座標系で眺めれば、ローターの重心は上下に往
復運動をlている事が判る)。
従つて前記のレシプロエンシンの場合のピストンの往復
運動のためのエネルギー損失に相当するものはやはり同
様に発生する。 然し乍らこのエンジンの場合はクラン
ク長Rに相当する処の偏心軸の離心長がレシプロエンジ
ンのクランク長に比し小だから発生するエネルギー損失
も小である。 何故ならこのエネルギー損失は、(8)
,(9)式に見る如くR2に比例するからである。 こ
の点から云えばこのエンジンは優れたエンジンなのであ
るが、反面其の構成の基本である処のエピトロコイド曲
面のペリヘラルハウジング内面のためにガスシールが完
全に出来ないという内燃機関として致命的な欠点をもつ
ている。 即ちそれがエピトロコイド曲面であつて円曲
面でないため、この内部をまわるローターのこの面に圧
接するガスシールバーの圧接ケ所は面接触する事は不可
能で,どうしても線接触シールになる。 従つてガスシ
ール能力は極めて弱く不完全であり、特にコーナーシー
ルは全く不可能である。 又、ガスシールバーがペリヘ
ラルハウジング内面の点火栓の凹みケ所を通過するとき
に燃焼中の気室と隣りの圧縮衝程中の気室がこの凹みを
通じて導通し、高温燃焼ガスが隣りの室で圧縮中のガス
中に飛びこむので逆火現象により出力の損失を生じる事
など、之等の欠点は前記の長所を帳消しにして余りあり
、このエンジンは燃料効率がレシプロエンジンより更に
悪い。 然も以上の諸欠点は、このエンジンの基本構成
たるエピトロコイドペリヘラルハウジングに根ざしてい
るのだから解決のしようが無い。
次に、本発明のエンジンに於ては、前述の様なピストン
の往復動に起因する処のエネルギー損失に類するものは
生じない。 其の理由をごく簡単に云へば、このエンジ
ンをつけた車が定速走行している場合に、(第2図を参
照して、)ダブルベーン(A1,A2)とダブルベーン
(B1,B2)とは、常に反対方向に加速しているから
慣性力は常に反対方向に動く。 一方abcdの4つの
気室の中のいずれか一つは常に膨張衝程中で、その隣り
の気室は圧縮衝程中である、従つて気室の中には常に圧
力ガスが存在し、よつて両ダブルベーンは、気室内の圧
ガスを介して、互いに反対向きの慣性力をかけ合つて相
殺し合うから、各ダブルベーンの慣性力は外部のコンロ
ツド,クランク等にはかゝらない。(〈注〉ダブルベー
ンの慣性力は相殺するからかゝらないという事であつて
、ガスの爆発膨張の力は別に相殺するものが無いから全
部コンロツド、クランクえかゝる。) ダブルベーンの慣性力は相手ベーンにかゝるから、其の
運動エネルギーも亦相手ベーンに行く。 つまりこのエ
ンジンの定速回転中に於ては各ダブルベーンの加速のた
め必要とするエネルギーは常に相手ベーンからもらうの
であつて、この二つのダブルベーンは常に運動エネルギ
ーを交換し合つている事になり、外部からエネルギーを
取らないし又出さない。
前記レシプロエンジンのときの第1象限に於ては、ピス
トンの加速のために必要なエネルギーを車体の運動エネ
ルギーが、クランク機構という非直線的な不合理な機構
を通じて与たゝめにエネルギー損失を生じたが、本発明
の機関の場合は、ダブルベーンの加速のために必要なエ
ネルギーは相手のベーンから直線的且つダイレクトに与
えられるからエネルギー損失は生じない。 又、ピスト
ンの減速時には、レシプロエンジンの場合は、ピストン
の慣性力は、クランクから主軸を経て負荷側(車体側)
に作用した。 然しピストンと車体の質量差のために、
ピストンの放出する運動エネルギーは負荷側に入る事が
出来ず、行き場を失つて、損失エネルギーとなつた。
然し乍ら本発明のエンジンの場合はダブルベーンの慣性
力は負荷側には作用しないで相手ダブルベーンに作用し
、又其の放出せる運動エネルギーは相手ベーンの必要エ
ネルギーとして渡されて、その加速のための有効エネル
ギーとなるのであるから、前述の様なエネルギー損失の
生じようがない訳である。
以上の事を数式的に解柝すれば; 本エンジンをつけた車が定速走行中の、∠θの変化にと
もなう、ダブルベーンの運動エネルギーの移行状態につ
き検討し、(但し∠θは、第3図の状態、即ち死点から
のクランク軸14の回転進角量、)第2図を参照して、
又、解柝の便宜のために、ガスの燃焼と各種の抵抗(但
し車体の加速抵抗力は除く)及び摩擦は無いものとして
考える。
気室aには圧縮ガスが入つているから、ピストンA1と
ピストンB1は、a室の圧ガスを介して互に慣性力をか
け合つている。この様に力学関係にある事から、ピスト
ンの時計廻り方向の運動(力及び運動エネルギー)を正
とすれば、他方のピストンの反時計廻り方向の運動は負
である。 従つて互いの間に運動量の授受と運動エネル
ギーの授受があり得る。
一方ピストンB1は、ベーン腕9,コンロツド11,ク
ランクアーム13,主軸14を経て負荷側(車体側)と
つながつているので伝動状態にあるので、ピストンB1
は負荷側との間にも運動量の授受と運動エネルギーの授
受をなし得る状態にある。
(以下説明を簡単にするために、各ピストンの円弧状的
振れを直線状に動くものとして取扱う。つまり円弧状で
あるための影響を無いものとして取扱う。 何故ならそ
うしないと数式が無用に複雑になり、且つそうしても誤
差は僅小で原理は同じだから)。
ピストンB1がθ=0の時点からθ=π/2の時点の間
(即ち第1象限)の或る時点に於て、θ=0の時点より
の反時計廻り方向の加速分がVBだとする。 つまり前
記仮定により時計廻り方向を正ととつているから、この
場合(−VB)だけ加速したこと、になるつまりVBだ
け減速した事になるから、ピストンB1を其の慣性力(
慣性力とは現速度に固執して変速に対して抵抗する力)
即ち(d/dtmVB)に抗して之を左方に押している
何等かの力が無ければならぬ訳で、其の1つはクランク
,コンロツドを通じて与えられた処の負荷側(車体側)
からの力、即ち(d/dtMvl)(但しMは車体の質
量で、vlはこの作用のための車体の速度減分)。もう
1つは気室aのガスの方から受ける力である。 よつて
ピストンBの慣性力は当然この2つに対してかゝり、運
動量と運動エネルギーは当然この二つのルートへ流れる
訳だが、どちらへどれだけ行くか、つまり配分割合を次
に解明する。
処で気室aの圧ガスは、質量がB1ピストンの質量に比
し極めて小だから、この圧ガスがB1ピストンを押して
も自らが後退するだけで押す事は出来ず、何かを支えと
しなければならない筈で、この場合その支えとなるもの
は、ピストンA1の質量のもたらす慣性力であるから、
結局ピストンB1を押しているのはピストンA1の慣性
力(d/dtmvA)である。
(各ピストンの質量は等しくmとする。又vAはこの現
象のためのピストンAの速度増分)(尚、この場合ピス
トンA1は其のクランクにつながつていないものと仮定
する。)よつて力のバランスから次の式が成立つ,d/
dtmvB=d/dtMvl+d/dtmvA但し上の
式中のvl及びvAは未知数であり虚数でない事は確か
だが正負すら未知である。
上の式を積分すると mvB=Mvl+mvA+C t=0の時点、つまりこの力かかゝる前の時点、つまり
θ=0の時点(死点)に於ては、vBもvlもvAもゼ
ロだから上の式は、0=0+0+C 故に C=0 であるから、 つまり“運動量保存則”の式になる。
又、一方“機械的エネルギーの保存則”からして次の式
が成立しなければならない。
上記(10)式,(11)式は物理学上の二大法則たる
“運動量保存則”と“エネルギー保存則”に依るもので
不動のものだから、前記未知数vlとvAはこの両式に
対して矛盾なきものである筈だから、(10),(11
)式を連立方程式としてvl及びvAを解けば; (10)式から、 vl=mvB−mvA/M 之を(11)式に代入すると 故に 故に 上の式の左辺は 無視してvB2、よつて上の式は 上の式のカツコの中のm/Mを1に対して無視すれば, m/MをKとおけば よつて 上の式のルートの中のK2は1に比して極めて小なれば
無視すれば、 上式のKは1に対して無視出来るから結局vA=±vB
 であるが、もし vA=−vBととると、vBは前記の定義によりピスト
ンBの負方向への加速量の絶対値だから、この式の意味
するものは、vBがあるとき、即ちピストンBが負方向
に加速(つまり正方向に減速)しているとき、従つて正
方向へ向く慣性力を出しているとき、之を受けたピスト
ンAが逆に負方向への速度を増す(つまり減速する)と
いう事で、之は“運動の法則”に反するから従つて v
A=+vBととらねばならない。 之を(10)式に代
入すると mvB=Mvb+mvB Mvb=mvB−mvB=0 Mは定数だから vb=0 よつて之を(10),(11)式に代入すると、mvB
=0+mvA……(12) 1/2mvB=0+1/2mvA2……(13)この(
12)式の意味するものは,ピストンB1から放出され
た運動量は全部ピストンA1に行き負荷側(車体)には
行かない事、従つて従つて慣性力もクランク側にはかゝ
らず、従つて高速回転時でも、ピストンの慣性力が如何
に強大になろうとも、伝動機構を破かいする様な危険は
生じない事を意味する。
又、第(13)式の意味するものは、ピストンB1から
放出されたエネルギーは、全部a気室の圧ガスを通つて
Aピストンに渡り、クランク側(即ち負荷側)には行か
ぬ事、従つて之がはね返されてエネルギー損失となる事
もなく、又Aピストンは(前の仮定によりそのクランク
との間の連結ははずされている事)クランク側とは何等
力学的関係が無くても、其の加速に必要とするエネルギ
ーは、Bピストンからそつくり渡される事を意味する訳
である。
但し以上の計算の過程でm/Mを極めて微小として無視
しているから、実際は極めて僅か乍ら、ピストンの慣性
力はクランクにかゝるし、ピストンのエネルギーの極く
僅かな部分は負荷側(主軸)に行き、はね返される訳で
ある。
第1象限(即ちθ=0から θ=π/2までの時間)に
ては前記の(−vB)に相当するBピストンの速度は〔
−wRsinθ〕〔但しwは主軸の(従つてクランクア
ームの)角速度、Rはクランクアームの実効長〕だから
、θ=0からθ=π/2までの間にBピストンからAピ
ストンに送られるエネルギーは(13)式からであり、
其の期間にAピストンが加速のため必要とするエネルギ
ー量と一致するので、Aピストンは他からエネルギーを
取る必要はない。
以上はピストンB1を主体にして、その放出する正の運
動エネルギーがA1ピストンに渡る事を述べたが、反対
に、同様に、A1ピストンを主体にして、其の放出する
負方向への運動エネルギーがそつくりB1ピストンに渡
り、B1ピストンが負方向への加速のために必要とする
負方向の運動エネルギーの要求を満す事も同様にして証
明出来る訳である。
次に第2象限(θ=π/2からθ=πまでの間)はピス
トンB1が加速、ピストンA1が減速になる。 然るに
ピストンA1とピストンA2とは一体だからピストンA
2も減速である。
従つてピストンB1とピストンA2とは気室bの圧ガス
を介して慣性力をかけ合つている。
つまりピストンB1は加速に反抗して反時計廻り方向へ
の慣性力を出し、ピストンA2は減速に反抗して時計廻
り方向の慣性力を出している。従つてこの両力は、b気
室の圧ガスを介して作用し合う。 そのときガス全体の
力がB1,A2,両ピストンをb気室の内側から押して
いる向きの力の状態でないとピストンA2とピストンB
1間の力とエネルギーの伝達は出来ない。つまり内側か
ら引いている向きの力の状態のときは、各ピストンの慣
性力は徒らにガスに吸収されるだけで相手ピストンにか
ゝらないからエネルギーの伝達は出来ない。 本機関の
場合はその条件が成り立つているからそれが出来るので
ある。
即ち、(c,dの両気室はそのとき吸気衝程、排気衝程
中で、気室は外気と気孔を通じて導通しているからその
気圧は極く低く問題にする必要は無く)b気室は圧縮衝
程中で、b気室の容積は、θ=π/2の時点を境として
a気室の容積より小になるから、気圧は逆に大になり、
従つて、a気室のガスがピストンA1ピストンB1を押
しのける圧力(つまりピストンB1、ピストンA2を近
づける様に動く力)よりも、b気室のガス圧が、ピスト
ンB1、ピストンA2を押し遠ざける様に動く力の方が
大になるからである。
この第2象限(θ=π/2の時点からθ=πの時点まで
の間)に於ては、A2ピストン(減速中)を主体にして
、前記同様の計算を行えば前記と同様にして、A2ピス
トンの運動エネルギーは全部B1ピストンに移る事が証
明±れ得る。
以上の如くして各ピストンは互いに反対方向に加速減速
を繰り返し乍ら、常にその必要とするエネルギーを相手
ピストンから取つて満たし、外部からは取らないし、又
外部へ放出もしない訳である。 従つてレシブロエンジ
ンに於ける様なピストンの往復運動にともなつて生ずる
エネルギー損失が生じない訳である。
次に実際の場合は、ガスの燃焼と各種の抵抗力がある訳
であるが、燃焼ガスの圧力は、ピストンを負荷側の一部
として増速させる様に動き(つまり燃焼ガスから見れば
ピストンも負荷の一部である)即ち前記のwRsinθ
のwを増大する力であつて、負荷側の速度wをも同時に
増大するから(つまり燃焼ガスの圧力はピストンのみ増
速させ、負荷側は増速させないという事は出来ないから
)要するに共通速度部分、即ち座標の速度が変る事であ
つて、θの変化に関するピストンの振動のための運動量
と運動エネルギーの移動バランスに関する前記の(10
),(11)式の成立には何の関係もないからガスの燃
焼の圧力は前記の力学的解柝に何の変更も来さない。た
ゞそれに重畳してかゝるのみである。
又、各種の抵抗力の影響も、燃焼ガス圧力が正なるに対
し負に動く違いがあるのみで、前記同様で、之も亦前記
力学的解柝に変化を来さない。 且つ今は定速走行時を
とつている。
従つて1衝程の時間帯をとつたとき正の爆発ガス圧力の
力積と負の抵抗力の力積とは均衡して打ち消し合つてい
る筈である。(このエンジンにては爆発衝程が切れ目な
く連続している事に留意)  従つてこの系は其の両力
による力を受けないと同じで、よつて前記の解柝は何等
の影響を受けない訳である。
即ち定速走行時に於ては燃焼ガスのエネルギーは走行抵
抗のために消費されて、車体や各ピストンの運動エネル
ギーの増大(速度の増大)には少しも寄与しない訳であ
るからである。
以上は第1図に示す非ロータリーピストン式のエンジン
に関して述べたか、第4図に示すロータリーピストン式
のエンジンに関しても以上の解柝はw(主軸の回転角速
度)回転座標系に於て全く同様に成立するから、この場
合もやはり各ピストンの搖動による処のエネルギー損失
は生ぜず、従して燃料の大巾節約になる。
因みに、ロータリーピストン式エンジンであると、ピス
トンの往復運動のためのぎくしやく性がとれて回転が円
滑になるが如き錯覚を有する向きが多いが、決してそう
ではないのであつて、容積型のエンジンである限り気室
は容積を周期的に変化しなければならないから、気室の
少くとも一つの壁面(ピストン)は往復運動をしなけれ
ばならない訳であり、従つて其のための慣性力は、ピス
トンがたとえ回転していても、その回転運動の中に重畳
して現はれるから同じ事で(つまり其の回転速度の座標
系に於て振動しているから同じ事で)あつて、決してロ
ータリーピストン式にすれば回転が特に円滑になるとい
うものではない。(つまり高速回転になればそれに従つ
て必らず異常振動が発生する。) ピストンの往復運動
のための回転の不円滑性を排除するには、ピストンの往
復動の慣性力を打ち消さなければならないのであつて之
が唯一無二の手段であり、それはピストンが廻転する事
とは何等関係がないからロータリーピストン式でも非ロ
ータリーピストン式でも(本発明の如く)出来る訳であ
る。 たゞロータリーピストン式にする事の利点は吸排
気に茸形弁を使う必要がない事である。(茸形弁の開閉
にはバネを使うので、高速回転時に正確に作動しない事
は衆知である。)  然し乍ら非ロータリー式エンジン
でも、茸形弁を使わずに適切なロータリー弁を使う事に
よりこの弊を除き得る。
尚、以上はすべて車の定速走行時(エンジンの定速回転
時)につき述べたが、強制減速と加速をくり返さねばな
らぬ市街地走行時の様な場合も、本発明のエンジンは従
来のエンジンに比し大巾に燃料の節約が出来る。 即ち
車が加速するときに要するエネルギー(燃料)は定速走
行時のそれに較べて遙かに大である。
従つてこの様な市街地走行の様な場合の必要エネルギー
量(燃料量)は、大体加速している時間の合計に比例す
る。 レシプロエンジン車の場合は前記せる様に、ピス
トンの往復運動のために生ずるパワー損(之は又加速の
場合一段と大きくなる)があるのに対し、本エンジン車
の場合はそれが無いから加速性能はレシプロエンジン車
に較べて遙かに良い。
従つて加速に要する時間がずつと小ですむから燃料が大
巾節約される訳である。(この数式的解柝は余りに長文
となるので省略する。)尚又、本発明のエンジンは、真
円形断面なるハウジングの其の円の中心に軸があつてダ
ブルベーンが動くのであるから、ガスシールバーは、何
所をとつても充分なる面接触によりガスシールする事が
出来るから、バンケルエンジンに見る如きガスシール上
の諸欠点も無いので燃料消費が悪化するという理由も無
い。
最後に、実用化されていないが、キヤツトアンドマウス
エンジンの代表的存在である処のカウエルツエンジンと
の対比について述べる。
カウエルツエンジンは、第4図のロータリーピストン式
の本発明のエンジンの中の一方のダブルベーンを、それ
に関連したベーン腕,コンロツド,クランクを除き、そ
してそのダブルベーンを主軸に(従つて遊星枠に)固定
したものである。 従つてカウエルツエンジンの場合は
、この一方のダブルベーンは主軸と共にユニホームな角
速度で回転するのみで搖動はしない。 従つて其の搖動
する方の他方のダブルベーンのその搖動に関する慣性力
は(之を打ち消すものが無いから、つまり之が放出した
エネルギーを吸収するものが無いから)レシプロエンジ
ンの場合と同様にクランク、主軸、負荷へとかゝる。 
従つてこのダブルベーンの搖動によるエネルギー損失は
やはりレシプロエンジン同様に生ずる。 其の上更に重
大な問題は、このダブルベーンの慣性力(之はやはりw
2に比例する)が遊星枠にかゝるから、高速時に於て強
大になつたこの慣性力とガス爆発の圧力との和の力に対
し破かいから堪え得る様な遊星枠を作る事は、殆んど機
構上不可能な事である。 この事を第12図によつて説
明する。 第12図のA図はカウエルツエンジンのクラ
ンクと之を軸架する遊星枠■との関係を示し、B図は本
発明の第4図のものゝ場合のそれを示す。
A図カウエルツエンジンの場合は、クランクにかゝる力
Fは、爆発膨張ガスの圧力と搖動ベーンの慣性力(之は
高速回転時に巨大になる)との和であつて、極めて強大
な力であり、之が遊星軸のつけ根P1点や、遊星枠と主
軸とのつけ根P2点に及ぼす曲げ応力は(F×l)であ
り極めて強大であるから、之に堪え得る構造は殆んど不
可能である。
それに対し、B図本発明の第4図のエンジンの場合は、
クランク軸にかゝる2つの向き反対の力fは各々が燃焼
ガスの圧力の半分の力であり、ダブルベーンの慣性力は
かゝらないからカウエルツエンジンの場合のFよりは遙
かに小である。 且つ2つのfの力は偶力となりP2点
を中心とした回転力を生ずるのでこの力のP1点やP3
点に及ぼすモーメントは 2f×l/d で i/j<
1 だからそのモーメントは極めて小である。 従つて
本発明によるロータリーピストン式のエンジンの場合は
機構の強度には何の問題も無い訳である。
以上述べた様に本発明の内燃焼関は、従来の諸エンジン
に比し、ピストンの往復運動によつて生ずるエネルギー
損失が生じないために、燃料効率が頗る良いエンジンで
あると同時に、その無効有害なエネルギーが発生しない
という事は、高速走行時でも振動等の無い極めて安定し
た滑らかな走行をし、且つ極めて加速性能の良い事を意
味する。 よつて極めて小型な高速高性能エンジンを得
る事が出来る。
然し乍ら以上述べたエンジンは厳密にいうと未だ最良で
はない。
前述せる様に、本発明のエンジンの最大の特徴は、2個
のダブルベーンが互いに反対方向に振動して、従つて互
いに反対方向なる慣性力をかけ合つて相殺すること、云
い代えれば互いの運動エネルギーを交換し合う事にある
然し乍ら、前述せる本発明のエンジンに於ては厳密に云
うと、双方のダブルベーンの各時点に於ける角速度の絶
対値は完全には等しくない。 それ故に加速度も(従つ
て慣性力も)完全に等しいとは云えないので、慣性力が
相殺されずに残る分が出るから(つまりエネルギーの受
渡しに過不足が出るから)其の分についてエネルギー損
失が生じるからである。
之は、前述の理論に於ては説明の便宜上、各ピストンは
直線方向に振動すると仮定して述べたが、実際には円弧
状に旋回するのをクランク機構で駆動する事に起因する
のである。
即ち第16図はベーン腕とコンロツドとクランクアーム
の運動の状態を示していて、(小歯車1個の方式も2個
の方式も結局同じで、この図で示され得る)Oはダブル
ベーンの回転軸中心(つまり軸26又は110の中心線
の点)、aはベーン腕とコンロツドの関節ピンの中心点
、つまりoaはAベーンのベーン腕の実効長で、往復動
の一方の終点の位置を示し、同じくoa′はその他方の
終点の位置を示す。 o′はクランク軸(14又は14
′の回転中心線の点で、bはクランクピンの中心点であ
る。 よつてo′bはクランクアームの実効長を示し(
但しベーン腕がa点にあるとき)、o′l′は同じくa
′点にある場合のクランクアームを示す。 よつてab
、a′b′はそれぞれ上記に対応するコンロツドを示す
又、上記同様にocはBベーンのベーン腕、(oc′も
同じ)、cd及びcd′はそのコンロツド、o′d、o
′d′はそのクランクアームである。
一般の場合、図の様に、始めの死点bにあるときのコン
ロツドの長さの方向と、終りの死点b′にあるときのコ
ンロツドの長さの方向との間には角差がありこの角差を
図の如くθ0を以て示し、θ0の定義は以上の如くとす
る。
従つて次の様な欠点が生じる。
(1)クランク軸は主軸との関連に於て定角速度θで回
転しているから、クランクアームがb点からb′点まで
廻る(之を外廻りという)に要する時間は、b′点から
b点までまわる(之を内廻りという)時間より大である
。 従つてベーン(ピストン)がa点に対応するケ所か
らa′点のそれへ行く(之を往とする)に要する時間は
、又元のaに帰る(之を復とする)に要する時間より長
い。 従つて復の速度は往の速度より大であるから各瞬
時点の加速度も亦復の方が大である。  又、Aピスト
ンが外廻りしている時にはBピストンは内廻りしている
。(この事は小歯車を1個にしようが2個にしようが同
じである。) 従つて両ピストンの始発死点の時刻を合
わせても、つまりクランクの始発の位相を合わせても(
勿論合わせなければ効率はずつと悪くなる)Aピストン
とBピストンの各時点の加速度の絶対値は等しくならな
いから従つて慣性力の絶対値も等しくない。 従つて其
の力の差が相殺されずに残り之の集積(積分)されたも
のがエネルギー損失となる(つまりその分が負荷側(車
体)にかゝるからレシプロエンジンの場合と同様にエネ
ルギー損失となる。)(2)第16図から判明する如く
、Aピストンのクランクのb点が180度進角してx点
に到つても(この時Bピストンのクランクアームのd点
はd′点を越えてy点にある)まだAピストンの往の死
点(つまり往の最終点)には到らず、それより更にθ0
進角Lb′点に至つて始めて死点になる。その時点では
d点はd′点を越えて既に2θ0だけ進角している。つ
まりBピストンは死点をθ0だけ過ぎそれだけ逆戻りし
て了つている。 bがb′点に至る以前に次の着火を行
うことは逆火を起こし破かいするので出来ないからb′
点を過ぎてから着火を行うので、結局Bピストンは次の
衝程に於てθ0進角分だけガス圧力を吸収する事が出来
ずそれだけ出力を損する。 第17図は非ロータリーエ
ンジンの場合のピストンの状態を示していて、1図は、
θ=0の時点(Aピストンの第1番目の死点、つまり往
の始点)の状態で、2図はθ=π+θ0の時点即ちAピ
ストンの第2番目の死点、つまり往の終点、復の始点の
状態を示す。 即ちA1ピストンはθ=0の時点からθ
=πの時点になつてもきだ死点(往の終点)に達する事
が出来ず、θ=π+θ0の時点になつて始めて達する(
2図の状態)、そのときB1ピストンはjからkに行き
更に戻つてqに来ている。 次にθ=2πの時点になつ
て再び1図の状態に戻る。 よつて図から判明する如く
、第7図に示す様な所定の充分な圧縮比は得られないし
、又a気室とb気室(又c気室とd気室)の間では圧縮
比も吸気容積も違う事になるからトルクむらを生じ、又
キヤブレターや吸排気管系の設計が難かしくなる。
又、ロータリーピストン式のエンジンの場合は、上記の
諸欠点に加えて、第18図から判明する如く、 (3)吸気孔と排気孔を異常に大きな孔としなければな
らなくなるので、吸気と排気の混こうのための出力低下
が生じ易い。 又、点火栓の位置も多少変える必要があ
る。
(4)前述せる様に一方のダブルベーンのクランクアー
ム及びコンロツドが外廻りしているときには他方のダブ
ルベーンのそれ等は必らず内廻りをしている。 従つて
ダブルベーンの廻転中心Oからそれ等迄の距離は異る。
 計算上のピストン(ベーン)の慣性質量mの中には、
コンロツドの質量も含むしクランクアームのそれも一部
含むから、それ等のOまで距離が異るという事は、慣性
能率(mR)のRが違う事だから慣性能率が違つてくる
従つて計算上のピストンの慣性質量mが違つてくるのと
同じ事である。 従つてこの点で両ダブルベーン間の各
時点の慣性力の絶対値が違つてくるから、従つて前に(
1)項に述べたと同理で、その慣性力の差についてエネ
ルギー損失が生じる。
以上の様な欠点がある。
従つて以上述べた本発明のエンジンの燃料効率は、(従
来のエンジンよりは相当に良いけれども)決して満足す
べきものではない。
よつて次に以上の欠点の無い更なる改良型のエンジンを
述べる。
その第1は、第16図に見るθ0をゼロにとつた方式の
以上述べた本発明のエンジンである。 実は第1図自全
第6図はθ0=0の条件を満足し圧縮比9:1(大体)
のものを例示している。 この様にθ0をゼロにとつた
メリツトは、(第19図は第16図に於てθ0=0とと
つた図である。)第19図から判明する如く、Aピスト
ンのクランクアームbがθ=π進角して死点(ピストン
の往の終点)b′に至つた時点には、Bピストンのクラ
ンクアームはdから進角してd′点(つまりBピストン
の往の終点)に至つている。 従つて両ピストンの間に
て、その始点と終点は同時で、その点で位相のズレは生
じない。 従つて前記の(1),(2),(3)の欠点
は生じない。 然し乍ら(4)の欠点は以然として生じ
るし又、(5)この場合、両ピストン共、往と復の時間
は等しいから、往と復の平均速度は等しいが瞬間速度は
異る。 何故なら、ピストンの運動は直線状でなく弧状
だから図中lgだけの偏寄があるから、従つて外廻りで
あるAピストンの往の最高速度は内廻りであるBピスト
ンのそれより小である。 従つて各時点の加速度に差が
出るから、この場合も前記(1)項で述べたと同理由で
((1)の場合よりずつと小さいけれども)やはりエネ
ルギー損失が生じる。
又、この方式での欠点は、機械が大型になる事である。
 即ち第16図及び第19図から判る様に、oo′の距
離は大になる事になるから(クランク軸は強度の関係上
細く出来ないから工作法の点からクランクアームの長さ
は余り小には出来ない。 oo′の長さはクランクアー
ムの長さに関係して制限されるから小に出来ない。)で
ある。 この事は非ロータリーピストン式の場合はさ程
でないが、ロータリーピストン式エンジンの場合は困る
問題である。 何故ならその場合は、Oを中心にしてこ
の全体がまわる訳だから、ハウジングは、上下左右に拡
大せざるを得ず機械が大型になる事と、遊星枠の慣性能
率が大になつて設計上困難を来すからである。
以上のメリツト性もデメリツト性もθ0がゼロに近い程
強くなる。 よつて本出願に於ては θ0=0±20度
の範囲のものをこの改良発明の権利範囲とする。
その第2の改良発明は、第13図、第14図及び第15
図に例示する如きものである。
第14図に於て、細線の矢印線は各歯車の回転方向とベ
ーン腕の(従つてピストンの)進行方向を示し、太線の
矢印線は正又は負の動力の流れるルートを示す。
この機関の特徴は、大歯車(ロータリーピストン式の場
合は太陽歯車)107の周囲に、この歯車の歯数の半分
の歯数の歯車が2個あり、中1個の歯車105は直接に
歯車107と■合し、他方の歯車106は直接には歯車
107と■合せず、歯車107は仲介歯車112と■合
し、歯車112が歯車106と■合している。(第13
図参照)。
従つて歯車106の自転回転方向は歯車105のそれの
反対で且つその回転角速度は双方等しい。 然して第1
4図にて判明する如く、軸108はクランクアーム10
3,コンロツド101を経てベーン腕8の先端にコネク
トされる。 他方軸109はクランクアーム104,コ
ンロツド102を経て、ベーン腕9とコネクトされる。
 勿論ベーン腕8は中空軸6を以てシリンドリカルハウ
ジング内の一方のダブルベーンに固定され、ベーン腕9
は軸7を以て他方のダブルベーンに固定されている事は
前記の第1図のエンジンと同じである。 従つて第13
図の如く主軸110に歯車107を固嵌し、軸108及
び軸109を静止固定系に軸架すれば、第1図のエンジ
ンに対応する非ロータリーピストン機関として作動し、
又第15図に示す如く、太陽歯車107を静止固定系に
固定し、軸108,軸109を主軸110に固嵌された
遊星枠111に軸架すれば第4図に示す機関に対応する
ロータリーピストン式のエンジンとなる事は容易に理解
出来よう。
然して第14図から判明する如く、この場合は(前述の
如く歯車105と歯車106の回転方向は反対で且つ回
転角速度は等しいから)腕8と腕9は全く対象的な動き
をし、即ち方向は反対で、各時点の速度は全く等しい。
つまり一方のクランクアームが外廻りしているときには
他方のクランクアームも外廻りし、又一方が内廻りのと
きは他方もそうだからである。 従つて相隣れるピスト
ンの回転的往復運動の速度も、方向は反対だが速度は全
く等しい。 従つて加速度も全く等しいから慣性力も全
く等しく、打ち消されないで(相殺されないで)残る慣
性力は生じない。 従つて相隣れるピストン間での運動
エネルギーの受授は過不足なく行われるから、ピストン
の往復運動(ロータリーピストンエンジンの場合はピス
トンの搖動運動の往復動成分)によるエネルギー損失が
全く生じない。
尚、今この場合は機構のθ0に相当する角度は特に制限
しないものとする。 又、第14図に於ては、歯車10
6を歯車105の正反対側に置く様になつているが、之
はバランス上の事であつて、他にバランスウエートを用
いるなら、歯車106は太陽歯車107の周囲の他の場
所にもつてゆく事も勿論可能(この場合はそれのダブル
ベーンの取付け角を変えればよいのだから)であり、又
、仲介歯車112は歯車105で代用してもよい訳で、
之等はすべて本発明の範囲内である。
以上から判る如く本改良発明のエンジンの場合は、前記
の(1),(2),(3),(4),(5)の欠点は生
じない。 又、前項の様な“機械が大型になる”という
弊もない。 然し乍ら5(3)の欠点の代りに((3)
程の弊害はないが)次の欠点がある。
(6)第20図はこのエンジンの場合の非ロータリーピ
ストンエンジンの両死点のダブルベーンの状態を示す。
この様にこの場合は問題はない。 然し乍ら、(第21
図はロータリーピストンエンジンの場合を示し)ロータ
リーピストンエンジンの場合は、第21図に示す様に気
室の位置が一衝程毎θ0/2だけずれるから、排気孔及
び吸気孔が大にならざるを得ず、吸排気の混こうが生じ
易い。(又点火栓の位置も少しく右方に移さねばならぬ
。) ◎本項の如く小歯車106の自転方向を反転する方式を
“反転方式”と称する。
第3の改良発明は、前記の第2の改良のエンジン(反転
方式)に於て、第16図に示す処のθ0に相当する角度
を可及的ゼロに近くθ0=0±120度ととつたもので
ある。 この様にする事によりロータリーピストンエン
ジンの場合も、第7図に示す如き理想的状態となり、前
記(1),(2),(3),(4),(5),(6)の
総べての欠点は除去され、最も理想的なエンジン(前に
理論的に述べた如き、ピストンの往復運動のためのエネ
ルギー損失の全く無いエンジン)となる。
以上述べた如く、本発明によるエンジンは燃料の大巾節
約をなし得るだけでなく、回転円滑で乗り心地良く、且
つ加速性能極めて良好な小型高出力高性能機関たり得る
ものである。
本発明は消費燃料を大巾減小せしめ現在及び将来の世界
燃料資源保存のために重大貢献をなし得るのみならず、
排気ガスによる大気汚染を大巾に除去して、人類や生物
の保健上重要な貢献をなし得る処の極めて重大な意義を
有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による一例の非ロータリーピストン式の
内燃機関を、其のハウジングを主軸の中心線を含む縦方
向面にそつて切断しその手前半部を取り除いて内部を示
せる正面図、第2図は第1図中のA−A線に相当する主
軸の長さの方向に直角な平面にそう該機の断面図、第3
図は第1図中のB−B線に相当する主軸の長さの方向に
直角な平面にそう該機の断面図、第4図は第1図に示せ
るエンジンの方式に準じた一例のロータリーピストン式
のエンジンを其のハウジングと遊星枠(プラネツトキヤ
リヤー)と固定太陽歯車の一部とを主軸の中心線を含む
縦方向面にそつて切断し、各その手前半部を除去して内
部を示せる正面図、第5図は第4図中のA−A線に相当
する主軸の長さの方向に直角な平面にそう該機の断面図
、第6図は同じくB−B線に相当する縦断面にそう該機
の断面図、第7図は本発明によるロータリーピストンエ
ンジンの理想的なオペレーシヨンに於ける主軸回転が9
0度毎の各時点に於ける各ダブルベーンの位置を順次に
示せる図、第8図,第9図,第10図,及び第11図は
いずれもレシプロエンジンに於ける往復動ピストンのた
めに生ずるエネルギー損失の説明用の図、第12図は本
発明によるロータリーピストン式エンジンのカウエルツ
エンジンに対する特長を説明する用図、 第13図は本
発明のエンジンの更に改良された方式たる“反転方式”
の非ロータリーピストン式のエンジンの一例を第1図に
準ずる図解方式にて示す図、第14図は第13図のエン
ジンの第13図のA−A部分断面図、第15図は同じく
“反転方式”のロータリーピストン式のエンジンの一例
を第4図に準ずる図解方法を以て示せる図、第16図よ
り第21図までは本発明によるエンジンの作動説明用の
図、 1…ベース,2…ドラム様シリンドリカルハウジング,
3…外被ハウジング、 4…遊星枠(プラネツトキヤリ
アー),5…プラネツトキヤリアーのバランスウエート
部分,6…軸, 7…軸6に遊嵌された中空軸,8…軸
6に固嵌された腕(ベーン腕と称する),9…中空軸7
に固嵌された腕(ベーン腕と称する), 10…ベーン
腕8とクランクアーム12を連結するコンロツド, 1
1…腕9とクランクアーム13を連結するコンロツド,
12…クランクシヤフト14に固定するクランクアーム
, 13…クランクシヤフト14に固定するクランクア
ーム, 14…クランクシヤフト(主軸), 14′…
クランクシヤフト(遊星歯車軸), 15…フランホイ
ール, 16、17…排気孔, 18、19…吸気孔,
 20、21…排気弁, 22,23…吸気弁, 24
,25,27,28…点火栓(スパークプラグ), 2
6…動力伝達軸,29…吸気孔, 30…排気孔, 3
1…主軸, 32…主軸14に固嵌された歯車,32′
…軸14′に固嵌された遊星歯車(プラネツトギヤー)
, 33…軸26に固嵌された歯車, 33′…外被ハ
ウジング3に固定されその歯数が遊星歯車32′の歯数
の2倍である処の太陽歯車(サンギヤー), (A1,
A2)…一方のダブルベーン, (B1,B2)…他方
のダブルベーン, a,b,c,d…各気室(cham
ber), 101…コンロツド, 102…コンロツド,103…
クランクアーム, 104…クランクアーム, 105
…小歯車又は遊星歯車,106…小歯車又は遊星歯車,
 107…歯車又は太陽歯車, 108…クランク軸で
あり歯車105を固嵌する, 109…クランク軸であ
り歯車106を固嵌する, 110…主軸, 111…
遊星枠(プラネツトキヤリヤー), 112…歯車10
7と歯車106とに■合する仲介歯車。 (以上)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.第1図、第2図及び第3図にて例示し、関係説明文
    にて詳記する様に、基台1に固定的に支持されたドラム
    型シリンドリカルハウジング2を有し、該シリンドリカ
    ルハウジングの各断面円の中心線にそつて該シリンドリ
    カルハウジングの両側なる前後のサイドハウジングを貫
    通する状態にて軸6及びそれと同心状で軸6に遊嵌され
    た中空軸7を有し、該ハウジング2の中に該ハウジング
    に内側より接し、且つ軸6、中空軸7にそれぞれ固嵌さ
    れた処の、概ね従来のcat and mouse e
    ngineに見る如き扇形くさび形のダブルベーン(ダ
    ブルピストン)(B1,B2)と(A1,A2)の2個
    を有し、且つ該ハウジング2の外に於て、該軸6の延長
    上にベーン腕8を、該中空軸7の延長上にベーン腕9を
    それぞれ固定して有し、且つ一方に於て、2個のクラン
    クアーム12及び13をもつクランクシヤフト14を有
    し、該ベーン腕8とクランクアーム12の各先端を結ぶ
    コンロツド10と、該ベーン腕9とクランクアーム13
    の各先端を結ぶコンロツド11とを有し、よつて各ベー
    ン(ピストン)A1,B1,A2,B2の各間に4つの
    気室を形成させ、且つその4つの気室をして、順次に1
    衝程遅れの四衝程のサイクル(吸入、圧縮、爆発膨張、
    排気)を行わせる手段(給気装置、点火装置又は燃料噴
    射■、排気装置、いずれも公知の手段に準ずる)、又は
    二衝程サイクルを行わしめる公知の手段を有し、よつて
    両ダブルベーンが互いに反対方向に回転的振動する運動
    をベーン腕8とベーン腕9の互いに反対方向への回転的
    振動として取り出し、この力をコンロツド10と11と
    を各々経てクランクアーム12とクランクアーム13の
    先端の偶力となし、よつて生ずるクランク軸の回転力を
    、直接に、又は歯車等を介して間接的に取り出し之を機
    関の出力となす事を特徴とする内燃機関。
  2. 2.請求範囲第1項にいう内燃機関の構成に於て、第1
    6図に於て示し、詳細な説明の中にて定義する処のθ0
    に相当する角度を(0±20度)の範囲に数値制限した
    構成とした請求範囲第1項の内燃機関。
  3. 3.第4図、第5図、及び第6図に例示し、関係説明文
    に詳記する様に、請求範囲第1項にいうベーン腕8、ベ
    ーン腕9の先端の互いに反対方向への回転的振動を機関
    の出力動力として取り出す手段を、ハウジング3に軸架
    された主軸31と、之に固定して取りつけられた遊星枠
    4と、遊星枠4に軸架された遊星歯車軸14′とそれに
    固嵌された遊星歯車32′と、この遊星歯車と歯合し且
    つその歯数が遊星歯車32′の歯数の二倍であつて且つ
    ハウジング3側に固定的に取りつけられた太陽歯車33
    ′と、遊星歯車14′上に構成された2個のクランク(
    12,13)と、該クランクアームとベーン腕8と9を
    結ぶコンロツド11,12とを第4図及び第6図に示し
    、それに関して説明文に詳記する様に組み合わせて構成
    した動力伝達手段による処のロータリーピストン式エン
    ジンであつて、第16図に示し詳細な説明文中にて定義
    したθ0の角度は特に制限しない構成のエンジン。
  4. 4.前記第3項にいうエンジンで、該θ0に相当する角
    度を(0±20度)の範囲内に制限して構成したエンジ
    ン。
  5. 5.前記第4項にいうエンジンのクランク軸14′の1
    つのクランクと該クランクアームに連結されたコンロツ
    ドを省き、代りに別に遊星枠4に軸架され遊星歯車32
    ′と同様な歯車で太陽歯車33′に歯合した歯車を固嵌
    して有し且つその軸上にクランク12と同様なクランク
    を有する遊星歯車軸と、そのクランクと前記に於てコン
    ロツドを省きはずされた方のベーン腕とを結ぶ処のコン
    ロツドとの組合せを有せしめる事を以て構成した処のロ
    ータリーエンジン。
  6. 6.第13図及び第14図に例示し、之に関係した説明
    文に詳記する様に、請求範囲第1項にいうベーン腕8、
    ベーン腕9の互いに反対方向への回転的振動を動力とし
    て取り出す手段を、ベーン腕8、ベーン腕9に各々其の
    一端を取りつけられたコンロツド101,102の他端
    を、ハウジング3に軸架された各々別なクランク軸10
    8,109のクランクアーム103,104に取りつけ
    、該クランク軸108,109は各々同径な歯車105
    ,106を固嵌し、中一方の歯車は直接に、他方の歯車
    は仲介歯車112(又は前記の相手の一方の歯車)を介
    して回転方向を反転して後間接的に、共に、該クランク
    軸固嵌歯車105又は106の歯数の2倍の歯数の歯車
    107に歯合し、該歯車107は、ハウジング3に軸架
    された主軸110に固嵌され、且つこの主軸110を一
    方向に廻転したとき〔即ち歯車107を一方向に回転し
    たとき、又即ち歯車105と106を(従つてクランク
    103と104を)反対方向に同じ速さで回転したとき
    〕両ダブルベーンが動く振動運動の方向が反対で且つ位
    相が合致する状態に各クランクアームのクランク軸への
    取りつけ角度(設定角度)を計つて設定し、該主軸11
    0から出力を取り出す方法とし、且つθ0に相当する所
    の角度は特に制限しない事とした処の内燃機関。
  7. 7.前記第6項の内燃機関の構成に於て、第16図に示
    し詳細な説明文中にて定義したθ0に相当する角度を(
    0±20度)の範囲内にとつた処の構成の第6項の内燃
    機関。
  8. 8.第15図に例示する如く、前記第6項の内燃機関の
    構成に於ていう処の歯車107を主軸110への固嵌か
    らはずして之をハウジング3側に固定し、主軸110に
    固嵌して遊星枠111を設け、軸108及び軸109を
    ハウジング3への軸架からはずしてえを該遊星枠111
    に軸架せしめた処の構成のロータリーピストンエンジン
  9. 9.前記第8項のロータリーピストンエンジンの構成に
    於て、第16図に示し詳細な説明文中にて定義する処の
    θ0に相当する角度を(0±20度)の範囲内にとつた
    処の構成の第8項のロータリーピストンエンジン。
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