JPS5914852A - 隆房形成用材 - Google Patents

隆房形成用材

Info

Publication number
JPS5914852A
JPS5914852A JP57122214A JP12221482A JPS5914852A JP S5914852 A JPS5914852 A JP S5914852A JP 57122214 A JP57122214 A JP 57122214A JP 12221482 A JP12221482 A JP 12221482A JP S5914852 A JPS5914852 A JP S5914852A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
gel
polyvinyl alcohol
present
bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP57122214A
Other languages
English (en)
Inventor
南部 昌生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP57122214A priority Critical patent/JPS5914852A/ja
Publication of JPS5914852A publication Critical patent/JPS5914852A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、合成系ヒドロゲルからなる隆房形成用材に係
り、特に、従来の天然系または合成系のゲルに見られな
い優れた緒特性を有する隆房形成用材に係る。
乳癌または外傷により乳房切断(全摘出)を余儀なくさ
れる婦人は決して少なくない。また、先天的奇形に因る
無乳房症、左右乳房不同、更には、内因性または外因性
のホルモン刺撤不足に基づく乳腺(乳房)発育不全の症
例も多(・。これらの婦人においては、その変形・奇形
部位が衣服により覆われることから、他の先天性奇形、
例えば口唇裂(兎唇)、合指症、多相症、斜鼻などに比
し、自己の容姿に関する精神的苦痛は軽いとも見られる
が、やはり失意を覚え、その整形(整容)を望む例も多
い。もつとも、隆房形成手術を望む婦人層としては、出
産後の乳房衰退をきたした80才台の既婚婦人が最上位
を占めるほか(武藤端雄、”より美しく“p、188(
1982)波書房)、更に、整容を目的として、この手
術を求める例は巷間に溢れる(武藤端雄、形成外科、1
1,205(1968)、日外語、遣」、25(196
5))。これらの場合、未婚女性に対しては、胸部皮膚
・胸部筋に余裕(たるみ)の無いことを理由に、断念す
るよう説得が続けられるが(武藤端雄、“より美しくj
1.14、p、188(1982))、奇形または発育
不全の程度(本人の苦痛度)に応じ、あるいは既婚婦人
の社会的劣等感と精神的苦痛の程度に応じ、半流動性ゲ
ル(または生理食塩水など)を封入したシリコン製バッ
グを、乳腺の下、大胸筋との間へ挿入する形成外科手術
が、精神的苦痛解消のため、必要に応じ実施される(坂
乗正士、゛産婦人科MOOK、乳房管理’p、  27
4(1982))。乳房形成術に関しては、かって、半
流動性シリコン(ゲル)を、力U圧注入する手法が採ら
れた(内田準−1形成外科、41gos(lo6i)、
武藤端雄、形成外科、11,205(1968)、日 
外、す、25(1965))。しかし、このような流動
性(半流動性)物質を注入することは、注入後の体動に
因るゲルの移動、分断、乳房変形をきたしく大森清−他
、形成外科、1」、219(1967)、武藤端雄、形
成外科、」」、205(1968)、伊焔信、形成外科
、21228(1959)、井上喜博、長崎医学、A」
、155、(1971)、武藤端雄、形成外科、」1.
120(1971)、日本美容外科学会報、」、(2)
別冊(1980))、更に、大胸筋内へ流動達人したゲ
ルに因る広範囲にわたる細胞浸潤、結合織の増生及び、
これに基づく、硬結形成(大森清−他、形成外科、10
.219(1967)、武藤端雄、形成外科、11.2
05(1968)。
日本美容外科学会報、名(2甥υ冊(1980)、“よ
り美しくp−188(1982)、”図説整容外科学″
p、297(1977)南山堂)を伴う場合の多いこと
から、この方   式は用いられていない。このように
、生体内埋入物は、塊状(固形)物として用いる必要性
が確認されたが、塊状固形物で、しかも耐水性、非吸収
性の、かつ、真の乳房のような柔らか味を有する材料(
三宅伊予子、形成外科、1」、255(1970)、武
藤端雄、形成外科、口、205(1968))の得難い
ことから、IJkw Cornttg Corp。
(T + D 、 Cronin)によるシリコン製バ
ッグへ、柔軟な充填物を封入して体内分散を阻止する方
式が採用されるに到った(武藤端雄、”図説整容外科学
”p、297(1977)、三宅伊予子、形成外科、1
8.255(1970))。この場合、充填物を封入し
たバッグは体内において、生体組織の偽膜により包被・
固定される(武藤端雄、形成外科、↓1168(196
8)、1図説整容外科学’9.297(1977))。
ところで、この充填物としては、半流動性のシリコン・
ゲルオたは生理食塩水、デキストラン(daztran
*6%)5− の水溶液などが用いられている(坂東正士、“産婦人科
MOOK、乳房管理″p、274(1982)、武藤端
雄、“より美しくp、188(1982)、“図説整容
外科学″p、297(1977))。このうち、滅菌済
みの生理食塩水(または蒸留水)′Ir:バッグへ充填
する方式は、最も安易で、誰しも考える処とも言える。
事実、この方式はアメリカにおいて盛んに実施されてい
るが、この場合「出来上ったバストが水枕のようにゆら
ゆら動き、触った感じが自然で無い」と指摘されている
。この不自然さを克服するものとして、Dow Cor
ning Corp、 (D軟質−/ +7 コア・ゲ
ルが提出され、既に数万以上の実施例において、その安
全性と優れた効果が立証されているが、なお残された課
題として、内容物(シリコンゲル)が、バッグから多少
とも滲出する場合のあることが懸念される。即ち、この
シリコンゲル充填バッグを体内へ属人後、100例中8
〜5例の6− 比率で、乳房硬直が見られ(武藤端雄、゛より美しくp
188(1982))、これは、バッグを透して滲出・
分散したシリコンが、前述のシリコン加圧注入方式の場
合と同様、広範囲にわたる細胞浸潤、結合織の増殖、硬
結形成を招くことに因ると推察される。一方、前記の食
塩水には、バッグから滲出しない利点はあるものの、実
際の乳房の感触が得られない難点のあることは上記のと
おりである。この難点を幾分解消する目的から、デキス
トラン水溶液を充填する提案もあるが、このような単な
る粘液を充填しても、筋肉様の弾性を欠くため、乳房の
感触に程遠い。他の手法として、生理食塩水を若干充填
したバッグ内へ、史にシリコングル封入小型バッグを充
填する2重バッグ(ダブルタイプ)の試みもあるが、感
触及びシリコンゲル滲出阻止の双方を十分解決している
とは認められず、便宜的妥協策と解され、なお適切な充
填物が模索されている。
通常、このバッグは丈夫で、破れることは無いとされて
いるが(武藤端雄、形成外科、す、205(1968)
)、不慮の圧迫、衝撃を受けて破損する可能性ならびに
、シリコン樹脂が生体内において、脂肪分を吸収し、機
械的強度が低下すること(J、L−Rooms  et
al、rRubbgr Chum。
Fech、89.1298(1966)、W、C0Ro
bertsat aL、+Am、J、Cardio1.
+ 22.614(1968)、E、F−Cuddin
y at al、、J、Biomed−Mater、R
ga、+↓1.471(1976)、S、Braley
r Ann、 N、Y−Acad、:Sai、、 l 
46.148(1968)、R、Car−men at
 al−−J、Biomed、Matar、Res、 
2.457(1968)、同、μ、827(1972)
、J、W。
SwcLn80 n +同、a、857(1974))
などを考慮し、バッグ内充填物としては、生体に無害で
、柔軟性に富み、バッグから滲出せず、更に好ましくは
、乳房類似の弾性を有することが望ましい。
本発明は、この望ましい充填物、及びこの充填物を封入
したバッグを提供する。
本発明者は、生体組織に無害で、しかも、乳房同然の弾
性に富む新規ゲルを探索した結果、けん化度97モル%
以上、粘度平均重合度1,800以上のポリビニルアル
コールを6〜15wt%溶解した水溶液を、隆房形成に
必要な形状の成型用鋳型へ注入し、これを−15℃より
低い温度で凍結・成型し、しかる後、この成型体を、融
解させることなく、脱水率5wt%以上に到達するまで
部分的に脱水し、必要に応じ水中に浸漬し、含水率80
〜98wt%に到達させることにより、この目的を達成
し5ることを発見し、本発明を完成した。本発明におい
て得られる新規ゲルは、このように含水率が高いにもか
かわらず、非流動性成型体であることから、生理食塩水
、デキストラン水溶液などの単9− なる水溶液または流動性シリコンゲルなど金バッグへ充
填する現行方式とは異なり、万一不慮の事故によりバッ
グが破損しても、充填物が体内に分散または吸収される
懸念が無い。また、充填物がバッグから全く滲出しない
ほか、その感触において、生理食塩水などを充填する現
行方式にはるかに勝る。
本発明においては、バッグの万一の破損を考慮し、生体
組織に直接液しても組織反応の無い新規高含水グル充填
物を提供する。
生体組織(筋肉)には多量(約70〜85wt%)の水
分が包埋されていることに注目し、同じく多量の水分を
含む天然または合成系の高分子を、生体内属人材とする
試みがある。この場合、高含水天然系高分子としては、
例えば、海藻成分として周知のアルギン酸塩、寒天、カ
ラゲナン(水分約95〜99wt%)、蛋白糸の豆*(
水分約9010− wt%)などが挙げられるが、いずれも、筋肉の持つ弾
性に程遠く、もろいゲルを形成するにすぎず、また体液
と接した場合、不安定で、例えばアルギン酸塩は約4週
間以内に消失する(玉用三男、口外会誌、58、(2)
82(1952))。
生体内において組織反応に乏しい合成系高含水高分子に
期待する例も多いが、合成糸ヒドロゲルも弾性に乏しく
、形くずれし易い欠点がある(丹沢宏、外科診療、影ρ
(1)1(1978)、妹尾学編、医用高分子、LSI
 (1978)共立出版、H,Singh at at
、rJ−8ci、and Ind。
Rtts、、j、9s March、  162(19
80) )。
この欠点を克服するため、公知のヒドロゲルを、例えば
ホルムアルデヒド、クルタルアルデヒド、テレフタルア
ルデヒド、ヘキサメチレンジアミン等により処理する硬
化手段(強度向上wL)が多数提案されてきたが、これ
らの化学処理は、生体への有害試楽ヲ使用するため、こ
れらを医用材料に用いた場合、種々の障害をきたすこと
か周知で、例エバポリビニルアルコールのホルマリン架
橋生成物(Ivalon)が、体内で破断された他、隆
房形成材として用いた場合、収縮し乳房の変形を招くこ
とが指摘され、現在では、これらは使用に耐えないとさ
れている(J、RILewis、 Plast−& R
econstr、 Surg、+ 85151(196
5)、武藤端雄、日本臨床外科誌、26.25(196
5)、田辺達三他、“人工臓器資料集成”p。
830、p、88(1976)ライフサイエンスセンタ
ー、J、B、Blumberg  at al、+An
n、Surg、r ±j1,409(1960))。
有害な化学試薬を用いることなく、軟弱なヒドロゲルを
硬化させる唯一の手法として、放射線照射法が期待され
ている(N、A、Peppas  et  al、rJ
、Biomecl、Mater。
Res、、4,428(1977)、H,Singh 
et at、。
J + Sci 、 Ind、 RgJl−+ 89、
(March)、t 62(1980))。
しかし、これには、特殊な設備を要するうえ、その効果
の著しくないことから、一般に、実用困難で、また放射
線照射により、ヒドロゲル本来の優れた特徴の消失(ま
たは減退)する例も多い。
本発明は、上述の化学処理または放射線照射のいずれを
も回避して製造した、生体組織への炎症、細胞vI4の
無い、しかも筋肉質同様の弾性・感触を有するヒドロゲ
ル成型体を初めて提供する。
本発明は、生体修複用埋入材としてのヒドロゲルの合成
原料にポリビニルアルコールを用いる。もつとも、ポリ
ビニルアルコールのゲル化法(ヒドロゲル合成法)につ
いては、既に多くの処決が提案されている。しかし、下
記に要約するとおり、いずれにも、操作上菫たは生成物
の性状に難がある。
〜13− (1)  ポリビニルアルコール水溶液を風乾すること
により、湿潤皮膜才たは乾燥皮膜が得られるが、これら
は耐水性に劣り、水中における剛直性金全く有しない軟
弱なフィルムにすぎず(特公昭4O−9528)、医用
材料としての利用価値に乏しい。
(2)ポリビニルアルコールとテトラエチルシリケート
ヲ含む懸濁水溶液に酸を加え、風乾する方法によっても
、やはり、上記(1)と同様の皮膜が得られるにすぎな
い。この場合、懸濁水溶液に酸を加え、凍結・乾燥する
提案もあるが、生成する皮膜の強度はかえって低下し、
はとんど成型不能である(特公昭55−80858、特
公昭55−11811)。
(3)ポリビニルアルコール水溶液へ、コバル)60(
γ線)を照射するゲル化法が周知である。しかしこの場
合、特殊な施設(放射線照射施設)を不可欠とするうえ
、照射経費もかさみ、しかも得られるゲルが軟弱で、し
ばしば他の硬14− 化手段(2次的硬化処理)を要する。したがって、この
方法で得られるゲルは、人工硝子体(眼球内光てん液)
などの単なる粘稠液(または軟弱ゲル)が望まれる特殊
用途以外には利用し難イ(JoMaterial Se
t、、 1974.1815、特開昭50−5564’
l)。
(4)ポリビニルアルコール水溶液へホウ酸(またはホ
ウ酸水溶液)あるいはホウ砂(またはホウ砂水溶液)(
注ニホウ砂−四ホウ酸ナトリウム士水和物)全加えると
、即座にゲル化することも古くから著名である。しかし
、得られるゲルは、軟弱で、流動性を有し、しかも単に
指先でつまむことにより直ちに千切れるため、成型後の
形態は保持され難い(J、 Ayn、 Chem、 S
ac、、 60.1045 (1988)、フランス%
許748942(198B))。また、このホウ砂ゲル
は、こんにゃくの場合と同様アルカリ性雰囲気下では存
在しうるが、pH8以下では容易に崩壊する。したかっ
て特殊用途以外には利用し難く、バイオ・メディカルポ
リマーとしての価値に乏しい。
(5)フェノール、ナフトール、コンゴ−・レッド等の
フェノール類またはアミン化合物、あるいはチタン、ク
ロム、ジルコニウム等の金属化合物によるポリビニルア
ルコールのゲル化法も多数提案されているが、いずれも
上記(4)と同様の難点がある(日本化学雑誌、72.
1058(1951)、特公昭40−9528、特公昭
4O−28204)。
(6)アルデヒド、ジアルデヒド、不飽和ニトリル、ジ
イソシアナート、トリメチロールメラミン、エビクロロ
ヒドリン、ビス−(β−ヒドロキシエチル)スルホン、
ポリアクリル酸、ジメチロール尿素、無水マレイン酸等
の架橋剤または共重合成分によるポリビニルアルコール
のゲル化も周知であるが、いずれも化学試薬を用いる操
作全装するほか、高含水性の強固なゲルは得難い(Te
xtik Res、J−r(B)189(1962)、
英国特許742,900(1958))。
(7)  ポリビニルアルコール水浴ffk40℃以下
、特に5〜18℃以下の低温に放置することによりゲル
化させる手法も古くから著名である(小南他、高分子化
学、12.218(1955)、前田他、高分子化学、
18.198(1956)、■化、59.809(19
56))。しかし、室温付近において生成するゲルは寒
天、カラゲナンのようにもろく、しかも、これは単に激
しくかきまぜるか、水を加えてかきまぜるか、あるいは
若干温めることにより溶解する(小南他、高分子化学、
12.218(1955)、高橋、桜田、高分子化学、
18,502(1956))。この、ポリビニルアルコ
ール水溶液の放冷グルを得るのに、低温が好ましいこと
も周知で、例えば18℃、更には0℃あるいは0℃以下
の低温で実施する例も知られている(前田他、高分子化
学、襲、198(1956)、特公昭47−12854
、17− 高橋他、Polymer J、 6.108(1974
))oしかし、いずれにしても、祷られるゲルは、寒天
、カラゲナン、ゼリ一様の軟弱品(または粘液)であり
、激しいベトツギ(粘着性)を示すうえ、耐水性に乏し
く、水中では著しく膨潤し、更に軟化すると共に、一部
は水中に溶出し、残部は糊状と化す。才た水中あるいは
40〜50℃の温水中では、更に迅速に形くずれし、水
中に分散・#解するなどの難点を有し、医用材料として
の用途はきわめて制約されざるを得ない。
(8)ポリビニルアルコール全ホルマール化して得られ
るスポンジ状生成物も古くから著名であるが、必ずしも
安定ではなく、分解、変質に伴い、有害作用を周囲に及
はすため、近年その用途はきわめて限定されるに到って
いる(田辺達三他、“人工臓器資料集成″、880(1
976)ライフサイエンスセンター、同88 (197
6)、J、R,Lewis。
18− Plastic  &  Reconstructiv
m  Swrgery+  85゜51 (1965)
、J、ILBlumbarg at  al、、Ann
Surg、、151,409(1960))。
(9)  ゲル化能を有する水溶性高分子、例えばアガ
ロース、寒天、アルブミン、アルギン酸塩、カードラン
、カラゲナン、カゼイン、CMC,ファーセレラン、ゼ
ラチン、メチルセルロース、ペクチン、殿粉、タマリン
ドガム、ザンタンガム、トラガントガム、グアーガム等
の水溶液へ少量のポリビニルアルコールを添加後、これ
を放冷するか、ゲル化剤含有浴(凝固浴)へ浸漬するか
、あるいはこれを凍紛乾燥する手法も知られているが(
フレグランスジャーナル、名、(7)68(1974)
、特公昭56−25210.25211)このような手
法によっても、やはり軟弱で耐水性の乏しい粘液または
非流動性ゲル、あるいはバサバザした水溶性の乾燥粉末
(凍結・乾燥粉)が得られるにすぎない。
本発明は、合成高分子中特に生体への損傷が少ないとさ
れているポリビニルアルコールを原料とし、これに有害
物(化学試薬)を加えることなく、弾性と感触に優れた
水不溶性の、生体適合性の良好な萬含水ゲル成型体を、
安価且つ安定に製造する方法を開発すべく検討した結果
、特定性状のポリビニルアルコールt−6〜L5wt%
含有する水溶液を、予め凍結・成型後、これに、部分的
真空脱水を施すことにより、上記目的が達成されるとの
知見を得、ここに効果の顕著な本発明を完成した。
即ち本発明は、けん化度が97モル%以上、粘度平均重
合度が1,800以上のポリビニルアルコールを6〜1
5wt%含有する水溶ik任意形状の容器または成型用
鋳型へ注入後、これを−15℃より低い温度で凍結・成
型し、しかる後、この成型体全融解させることなく、脱
水率(凍結体の重量減少率)5wt%以上に到達するま
で、部分的に脱水し、必要に応じ水中に浸漬することに
より、含水率80〜92wt%(湿潤体基準)に到達さ
せて得たヒドロゲル成型体を、陽暦形成用挿入バッグへ
充填・密封してなる陽暦形成用材を提供するものである
本発明によれば、ポリビニルアルコール水溶液を凍結・
成製し、これ管部分的に真空脱水することにより、弾性
と感触に優れた所望の形状の高含水性ゲルが得られる。
本発明はゲル化の過程ならびにその前処理工程において
、従来合成高分子のゲル化に常用されている酸、アルカ
リ、ラジカル源、放射線、有機溶媒、反応試薬および水
以外の無機溶媒などを全く用いず、更に、2次的硬化処
理(後処理)も要しない。しかも本発明で得られるゲル
は、含水率が高く、陽暦形成用材に適した弾性と感触を
有し、形くずれしない成型体である。
一21= また、本発明のゲルは、水または温水に不溶で、粘着性
を示さず、この点においても、前記のポリビニルアルコ
ール水溶液の放冷ゲルとは全く異なる。すなわち、本発
明は、従来のポリビニルアルコール水溶液の放冷グル化
、あるいは従来知られたポリビニルアルコール水溶液の
化学的処理によるゲル化などに関する知見とは全く異な
る新規ゲルを提供するものであること全意味する。
本発明に用いるポリビニルアルコールのけん化11G1
.97モル%以上、好ましくは98モル%以上ヲ要する
。けん化度80〜88モル%、特に85モル%以下のポ
リビニルアルコールを用いても、軟弱な弾性に乏しいゲ
ルが得られるにすぎず、本発明の目的は達成されない。
本発明に用いるポリビニルアルコールの重合度は、i、
s o o以上を要する。重合度800〜L500未満
、特に1400以下では粘稠液または軟弱ゲルが生成す
るにす22− ぎない。本発明においては、例えば重合度1,809〜
a、a o o程度のポリビニルアルコールが使用でき
るが、通常市販されている高重合度品(重合度1,80
0〜2,600)をそのまま用いるのが良い。
本発明では、まずポリビニルアルコールの@度6〜15
wt%の水溶液全調合する。この濃度を更に高めても、
後述の本発明の操作を経て、耐水性で、しかも高含水の
ヒドロゲル成型体が得られるが、この場合、陽暦形成材
として堅固にすぎ、柔軟性にやや劣る傾向がある。この
濃度を5wt%より低くすることもできるが、後述の脱
水所要時間が長びき、軽費(脱水動力費)がかさむ。
本発明においては、上記ポリビニルアルコール水溶液を
、任意形状の容器または所望の成型用鋳型へ注入し、凍
結・成型する。この場合、冷却剤としては例えば、食塩
−氷(28ニア?)(−2i℃)、塩化カルシウム−氷
(80ニア0)(−55℃)などの寒剤、あるいは、ド
ライアイス−メチルアルコール(−72℃)、液体窒素
(−196℃)などを用い、−15℃より低い温度に冷
却し、凍結させる。冷却が不十分であると、後述する乾
燥工程を経て得られるゲルの形状が、当初予期した形態
、すなわち、ポリビニルアルコール水溶液注入容器また
は成型用鋳型の形状と合致し難いt丘か、ゲルの、外圧
に耐する形状復元性に劣るため、本発明に好ましくない
。談た、液体ヘリウムを用いれば一269℃まで冷却で
きるが、不経済であるうえ、ゲルの品位に利点はなく、
実用上は、フレオン冷凍機を用い、例えば−20〜−8
0℃に冷却するのが良い。凍結・成型を省略するときは
、水中において剛直性を全く欠く、単ナルポリビニルア
ルコールフィルム・ゲルが生成するにすぎず、本発明の
弾性に富む高含水性の、耐水性ゴム状ヒドロゲルは得ら
れない。
本発明における凍結・成型時の冷却速度としては、0.
1〜b minの急速冷却のいずれでも差支えない。
本発明による凍結・成型においては、ポリビニルアルコ
ール水溶液は任意の形状の鋳型内で同化(氷結)・成型
される。この鋳型に関しては、上述のとおり任意の形状
とすることができるが、本発明において得られるヒドロ
ゲル成型体を、陽暦形成用バッグへ充填することを考慮
し、現在市販の、生理食塩水(または蒸留水)、半流動
性シリコンゲルなどの充填用バッグの形状に合致するよ
う、成型用鋳型の形状を選定するのが至便でおる。この
市販バッグとしては、Dow Corning Cor
p、の円型(j?腕溢)となす型が最も代表的である#
丘か、Roggr Kletin Aaaoc、のMa
mmataoh inflatablg bagなどが
挙げられる(武藤端雄、“図説整容外科学″p、29y
(i977))。
25− 鋳型へ注入されたポリビニルアルコール水溶液が凍結さ
れたことを確認後、これを融解させることなく、必要に
応じ、鋳型の上面カバーまたは下面カバー(あるいはそ
の双方)を取りはずし、成型体の形状を保持しつつ、こ
れに真空脱水処理を施す。この場合、冷凍室から凍結・
成型体を取り出し、これを真空脱水室へ移し、直ちに吸
引・脱水するならば、水分の除去(昇華)に伴ない試料
が冷却されるので、特に外部冷却を施さなくとも、凍結
・成型体か融解することはない。また、凍結・成型体が
融解しない程度に加熱することは差支えなく、これによ
り脱水を促進することができる。つまり脱水工程の温度
としては、凍結・成型体全融解させないかぎり、特に制
限はなく、これがゲルの品位に特に影響することはない
。ここで言う真空脱水は減圧で脱水することで、減圧の
度合は特に限定されないが、たとえばLOxxH9以下
、好ましくは1mgHf以下さらに26− は0−1i+aiHf以下で行なうことができる。この
脱水工程においては、脱水率を5wt%以上とする。す
なわち、本発明においては、ポリビニルアルコール水溶
液の濃度のいかんにかかわらず、凍結・成型体に脱水処
理を施す。脱水率としては、5wt%以上、更には10
wt%以上が採用される。脱水が進行するとともに、ゲ
ル強度が高I9、しかも非粘着性、耐水性などの諸性状
が著しく改善されることから、この部分脱水処理は本発
明にとり不可欠である。もつとも、本発明においては、
注射薬液の凍結乾燥あるいはコーヒー、ミルク、果汁、
めん類等の含水食品の凍結乾燥に見られる十分なる脱水
(乾燥)処理を行う必要はなく、上述のとおりの部分脱
水処理により、十分本発明の目的が達成されるが、上記
のとおり、脱水が進行するに伴いゲル強度が高まること
から、所望のゲル強度に応じ、脱水量を選定することが
できる。
いずれにしても、この凍結・部分的脱水処理は本発明に
不可欠で、きわめて重大な意義を有するため、これを省
略するとき、本発明に述べる非流動性、非粘着性、かつ
高含水性で、しかも弾性と柔軟性に富み、生体適合性に
優れるヒドロゲルは決して得られない。
本発明においては、次に、凍結・成型・部分脱水体を、
例えば常温放置し、融解(解凍)させることにより、弾
性に富むゲルが得られる。融解速度としては1〜bの緩
慢融解、または8〜b ずれによることも差支えない。ポリビニルアルコール水
溶液を、0〜80℃程度で放置(貯蔵)する場合に得ら
れるゲルの融点が15〜29℃前後であるのに反し、本
発明のゲルの融点は100℃以上に及ぶため、温水また
は温風による急速融解も差支えないが、本発明のゲルも
熱湯中では溶解すること、60℃以上では表面に硬質皮
膜が急速に発生することなどから、高温融解は避けなけ
ればならず、40〜50℃以下で融解させるのが望まし
い。
この融解操作後、鋳型から、ゲルを容易に取りはずすこ
とができる。これは水中において吸水し、含水率80〜
95wt%(湿潤体基準)VC達するが、なお耐水性の
成型体である。その感触と弾性は人間、動物等の筋肉質
に類似する。本発明のゲルはこのように多量の水分を含
むにかかわらず、堅く握りしめても、一時的に変形する
が、直ちに元の形状に復し、形くずれしない。また、本
発明の、含水率88%の板状ゲル上へ成人が片足または
両足により直立しても、やはり一時的変、形をきたすも
のの、直ちに元の形状に復し、形くずれしない。
高含水性と弾性及び機械的強度とは、従来から医用高分
子を開発するうえで、両立し難い難題とされているが、
本発明のグルは、上述の高含水性と弾性及び強度とを有
し、29− 従来のポリビニルアルコール水溶9に風乾して得られる
皮膜あるいは前述の、ポリビニルアルコール水溶液を単
に0〜80℃に貯蔵する場合に生成する水溶性ゲルとは
全く異なる新規ゲルである。
本発明のゲルに圧力を加えても、含有水分の浸出はほと
んど見られず、例えば、含水率90wt%のゲルに4ゆ
/儂2の圧縮応力を課しても浸出(流出)水量は、含有
水の1〜2%にすぎない。このように、多量の水分を強
固に保持することからも明らかなとおり、このゲルの見
かけ比重は、はぼ水と同程度であり、水中で辛うじて沈
降するにすぎない。
本発明のグルには、粘着性がない。板状(8+mX8m
mX2 wx、 )、円筒状(内径8xxs外径6龍、
長さ6mi+)、球状(直径4龍)等に成型したグル約
10 tf、50mlの水中で40日間かきまぜても、
相互付着、形くずれ等の現象は30− 全く認められない。なお、生理食塩水中に1年間浸漬し
たが、溶解せず、弾性および強度も変らない(これは、
例えばこんにゃくを数日間水道水に浸漬した場合、激し
い形くずれが起こるの古、きわめて対照的である。また
、ポリビニルアルコール水浴液の単なる放冷グル(凍結
グル)が著しい粘着性を示し、しばしば流動性粘液状あ
るいは、たかだかゼリー、プリン、寒天状で、しかも耐
水性に乏しく、水中で分散・溶解しやすく、また筋肉様
の弾性に欠けるのとききわめて対照的である。
本発明のゲルは、強く圧縮されても、含有水分をほとん
ど浸出しないにもかかわらず、風乾処理により、徐々に
水分を失い、収縮するとともに、著しく硬直する。しか
も、その後、再び冷水に浸しても若干の吸水、湿潤が認
められるものの、元の高含水状態には決して復しない(
これらの現象は、やはり筋肉の場合に類似する)。しか
し、水中または生理食塩水中においては、当初のみずみ
ずしい外見と感触が維持され、生体内においては、もち
ろん、風乾、脱水、収縮、硬直等會きたさない。
本発明のヒドロゲルは、多量の水を包埋し、水または生
理食塩水に1〜6h浸漬することKより、含水率80〜
92wt%にまで容易に到達する。
したがって、本発明の高含水グルは、前述の優れた機械
的強度を有するゴム状弾性体であるにもかかわらず、生
体組織に対しては単なる水(あるいは生理食塩水)同然
の挙動を示し、生体への損傷はきわめて軽微である。
本発明のヒドロゲルは細菌、酵母、かびの侵入を阻止す
る。したがって、本発明のヒドロゲル全無菌的に合成し
た後、万−非無菌的宅扱いを受けることがあっても、汚
染は単にヒドロゲルの表面にかぎられ、これを医用材料
として使用するに先立ち、単にヒドロゲルの表面を紫外
線照射するか、あるいはプロピレンオキシド、エチレン
オキシド、オゾン、塩素、次亜塩素酸塩、過酸化水素、
ホルムアルデヒド、クルタルアルデヒド、エチルアルコ
ール(70〜90%)、イソプロピルアルコール(80
〜50%)、クロールへキシジン、ベンザルコニウムク
ロIJYtxトのいずれかにより表面全滅菌後、清浄な
水または生理食塩水により洗浄することにより、再び無
菌のヒドロゲルを得ることができる。
本発明のゲルには、可塑剤または安定剤を添加する必要
がない。従来の医用材料の多くが生体組織全損傷する原
因の代表例として、医用材料中の可塑剤と安定剤がしば
しば挙げられていること(小島挙−他、高分子論文集、
す、267.270(1977)、増原英−他、MOL
、 (12)51(1979))からも、これらを全く
必要としない本発明のヒドロゲルは、医用材料として優
れている。
33− このヒドロゲルを生体内に埋入した場合、3〜4週間後
には、既に薄い生体組織膜により包被・固定されるが、
周囲組織への炎症、細胞浸潤等は認められず、また、ゲ
ル内への組織侵入も全\認められない。しかも、ゲルを
包被する生体組織の少なくとも一部にメスを入れること
により、ゲルは容易に剥がされ、生体組織への癒着は回
避されているため、必要に応じ、これを摘出することか
でさる。したがって、このヒドロクルをそのまま陽暦形
成材に供することもできるほか、現在広く用いられてい
る陽暦形成用バッグへ充填して、同様の目的に供するこ
とができる。
本発明のヒドロゲルはこれら市販のバッグの形状に合わ
せて成型6れ、底面(円形)直径8〜12cmとし、バ
ッグの容量に合わせ、80〜450aの各袖を用意する
ことができる。日本婦人の場合、例えは80〜90′I
Ll(人並み)、100+++l(少し大きめ)、15
0ffll(なるたけ大きく)ナ34− どが採用されるが長身の婦人に200dが採用される例
もあるほか、欧米婦人に200〜300mI!が用いら
れることも多い(武藤端雄、口 何誌、26.25(1
965)、形成外科、11,205(1968)、“図
説整容外科学″p297(1977))。
本発明のヒドロゲルは、市販の各樵バッグへ充填後、バ
ッグに付設されているストッパー(栓)により密封され
るはか、手術用縫合糸を用いて、ヒドロゲル充填口を結
紮(ligation  )密封することもできる。
本発明のヒドロゲルは、指圧により収縮変形し、外圧を
取り除くことにより、直ちに元の形状に復する。したが
って、このゲルを充填したバッグを、例えば乳房下部(
aubwammary 5w1cua  )に設けた3
〜5個の切開口から、常法どおり押し込み、予め乳腺裏
側と大胸筋膜との間に設けた腔(hbmen )へ挿入
後、切開口を縫合することができる。
なお、市販バッグとしては、既に永年の実績に基づき、
安全性が確かめられ、大量生産されているシリコ/・バ
ッグを本発明に用いるのが至便で、かつ最も無難である
。このバッグの安全性に関しては過去15年間にわたる
4万の実施例の追跡調査(アメリカ)において、発癌率
は0.02−とも言われ、一般婦人の発癌率(5,5%
)を特に上まわることは無いとの報告が多い(武藤端雄
、“より灸しくp188(1982)、大森信−1”形
成外科学= pto9(1976)F@江堂、J、E、
l1oopas、plant 、Reconatr、S
srg、39.263(1967)、坂東正士、”産婦
人科MOOK。
乳房管理”p2B2(1982バ形成外科、14,26
1(1976)、武藤端雄、手術、u、613(19T
4))。
またこのバッグは乳腺の裏側へ挿入され、従って、乳腺
を下方から支持し挙上するにすぎないため、妊婦、授乳
その他の機能に支障は無いとされている(武藤端雄、“
より美しくp188(1982)、日臨外語、ム、25
(1965)、形成外科、14,120(1971)、
手術、28,613(1974)、伊朋伯、形成外科、
l。
228(1959几 本発明は、このように既にかなりの夾績のある現行市販
のバッグへ、本発明による新規ヒドロゲルを光横するこ
とにより、史に改善の効果を達成するものである。
本発明は、このバッグを微小化し、また各積形状に選定
することにより、例えは隆鼻形成、くほみ目の矯正など
を目的とするプロテーゼとして応用することもできる(
武藤端雄、゛より美しくp98c 1982)、”図説
兼番外科学”、p92(1977)、 Y、Mwtos
、Plant。
Reconatr、Sxrg、、62 、862 (1
97,8) r手術、A旦、613(1974))。
37一 本発明により、ポリビニルアルコールの水浴gを凍結・
成型・部分脱水することにより、梃米公知のポリビニル
アルコール系ゲルとは全く異なる弾性と柔軟性を有する
筋肉様のゲルの得られる理由は明らかでないか、凍結・
成型ならびに、これに吐く部分的脱水処理時に、ポリビ
ニルアルコールの分子内および分子間にきわめて多数の
水素結合が形成され、特に、部分脱水時に、ゲル組織の
結晶化度が高まり、上記の特異な物理的性状か発生する
ものと推察される。
いずれにしても、この棟の凍結・部分脱水ゲル及びその
製法ならびに、このヒドロゲルを市販の陽暦形成用バッ
グへ充填することによる現行陽暦形成用プロテーゼの改
善策は、本発明者が初めて見いだしたものである。
実施例り 市販ポリビニルアルコール(けん化ff99.4モル敷
粘38− 度平均重合度2,600.4%水溶液の粘度(20℃)
6.6c P )の粉末65t(含水率8wt %りを
、水935tに溶解し、6愼チとした。この水溶液17
(lをポリエチレン製ビーカー(底面直径8 on )
に注ぎ、これに高圧水蒸気滅菌処理(120℃×30属
)を施し、次に一り0℃×α7hの冷却(凍結・成型)
を施した。しかる後、凍結・成型体を融解烙せることな
く、6にの真空脱水を施した後、熱間フィルターを通過
させ友清浄な空気を用いて真空を破り、成型体(円板)
を取出し、無菌室に放置・融解して9’lt(含水率f
39wt%、脱水率43 wt9b )の白色不透明な
弾性に富むゲルを得た。このゲル(厚さ約2aa)を人
工体液C,H8、食塩Q、7 wt%、塩化カリウム0
−2 wtTo、炭酸水素ナトリウム2.4 wt%、
リン酸二水嵩ナトリウム0.35wt%、120℃X 
30 m準滅菌)100iに6に浸漬することにより、
このゲルは吸水して143F(含水率93wt%)に達
した。これに4紛/−の荷重を課したか、水分浸出量は
3m1(i失損失2矛)にすきなかった。また、この荷
MtlV<ことにより、この弾性体の形状は直ちに元に
復し、さらに、このヒドロケルの引張り強度は10に/
ct11に及ぶことを知った。
このヒドロゲル円板から、20mmX 13mmX 5
mの断片を切取り、生体内埋入試験試料とする。
家兎(体宣2.5〜)の背部皮膚を刺毛し、クロルヘキ
シジンの0.5チエチルアルコール溶液を塗布し、ざら
に70チエチルアルコールを用いて消毒後、皮膚を約1
.5国切開し、上記試験試料を埋入後、皮膚を縫合した
。この場合、皮膚切開線が埋入試料上に位置しないよう
留意した。24に&の79T児としては、皮膚発赤とわ
ずかな腫脹を認め、埋入試料を皮膚面上から指触すると
、試料は、皮下組織の剥離部分を移動する。4日後、腫
脹と発赤は消失し、6目抜抜糸した。9日後、試料は既
に固定され、指触しても移動しない。その後1カ月間、
埋入局所に変化なく 全身にわたりなんらの症状も無い
。35日後、皮下組織をも富めて、試料を摘出したが、
試料は被包組織に包まれて訃り、相互間の癒着は認めら
れないが、密層状態を呈していた。この被包組織′5r
10%ホルマリン処理(同定)後、パラフィンに包埋し
、ヘマトキシリン、エオシン重染色とワンギーソン氏染
色1実施して観察したところ、偽好酸球とh形化組織法
が少数認められるものの、細胞浸潤はきわめて@良で、
炎症反応はほとんど欠如している。
一方、縫合ホとして用いたcatgwtの周囲には、抜
糸後も強度の異物性組織反応が認められた。才だ、比較
のため前記と同様の20mX13wX5mの海綿を、同
様に寂兎背部皮丁に埋入した場合、発赤と腫脹の消失に
14目を要し、1力月後の摘出所見によれに、W6#i
lの寸法が10−程41一 度減少しており、海綿周辺部に強度の細胞浸潤と多数の
異物性上細胞を認め、膿場化している。メチルメククリ
レート樹脂についても、同様に比較試験したが、発赤と
膨張の消失に1週間を要し、偽好酸球の浸潤も著しい。
すなわち、本発明のヒドロケルのほうか生体適合性の点
においては、はるかに優れることを知った。
実施例2 市販ポリビニルアルコール(げん化度97モル饅、粘度
平均重合度1,800.4%水溶SO粘茨(20℃)2
8aF)の粉末86v(含水率7wt%〕を、水914
 tK浴解し、8.0wt%とじた。
この水溶液411を、実施例1に準じ滅菌し、凍結 成
型後、3にの真空脱水を施した。
解凍後352(含水率91wt%、脱水率= l 5 
wt%すの白色不透明ゲルを得た。これを滅菌済み生理
負塩水IQmg42− に6h浸漬することにより、このゲルは吸水して、3’
1(含水率91wt%)に達した。このグル(厚δ0.
’1on)に4麺/−の荷重を課したが、水分の浸出は
ほとんど見られなかった(保水率99%〕。
この円板状ヒドロゲルから、直径135m、厚さ1.5
 mの小円板状埋入試験試料を作成する。家兎(体重2
.5〜)の膝関節内側を縦方向に3 cnr切開し、四
頭股筋の内側を検切して膝蓋骨を外側へ脱臼させ、膝関
節を屈曲させて関節前部の脂肪組織を切除し、交叉靭帯
を切断後、後関節嚢以外の関節嚢および半月板を切除す
る。次に、大腿骨関節軟骨を削除し、この軟骨に代えて
、上記試料を大腿骨関節面に挿入・固定後、膝関節15
0度屈回位において、大腿上部から足部までギブス包帯
を施し、3週間後にこれを除いた。
この時点において、関節には軽度の腫脹tl−認めるが
発赤局PJr熱感は無く、−次性癒合も良好で、分泌液
は見られず、膝関節は約12ON屈曲位をとり、保護岐
行を7F′、す。他動的可動郭囲は150〜90Q″′
cあった。組織標本につき、ホルマリン固定ハラフィン
包埋、ヘマトキンリン、エオシン染色、マロリー染色を
施し鏡検の結果、大腿骨造形関節面は結合組織により被
覆されており、挿入試料による反応性骨質増殖と骨髄腔
内炎症性反応はいずれも認められない。
一方、同じ<1.5+o+の厚みのメチルメタクリレ−
1・樹脂につき、同様の比較試験を実施したところ、3
週間後の所見として、関節に腫脹のはか、局所熱感を認
め、原着上部に波動を触知した。ギブス包帯除去後の膝
関節には、他動的にわずかの可動性を認めるが、自動的
にはほとんと関節運動か認められない。また、大腿骨関
節面には、炎症性細胞浸潤と線維性搬痕組織とが認めら
れた。すなわち、これらの所見から、本発明のヒドロゲ
ルは缶体適合性の良いことが判明した。
実施例a 実施例2のポリビニルアルコール粉末1:M(含水率8
wt%)を水891に俗解しで侍た11.6餌饅水浴液
9(1を、1cmX1α×5αの板状体(18枚分つ成
型用鋳型へ注入し、−53℃xiiの冷却(凍結・成型
)を施した後、鋳型を解体し、成型体を取りはずすとも
に、直ちに6hの真空脱水会施した結果、48f(を水
率78w4%、脱水率47 wt%)のゲルを倚71c
oこのゲルの引張り試験において、6縁/−の応力まで
切断しなかった。このゲルを実施例2と同様に生体内に
埋入して試験した結果、生坏適合性の良いことが判明し
た。
実施例 実施例3のポリビニルアルコール粉末から調整しfc−
6’urt%水浴液l’lOtを5等分し、それぞれを
ポリエチレン製ビーカー(50ゴ)に注ぎ、−50℃X
1&の冷却(凍結・45− 成型うを施し、続いて、それぞれに1〜14hの真壁脱
水を施した。また脱水ゲルを水中に6h浸漬後の車量を
求めた。
乾燥時間 脱水ゲヤ      浸漬ケラ。
<tL)    (r)   含水率 脱水率 (r)
  含水率1  27   92  21  29  
932  26   92  24  29  934
  19   89  44  23  918   
5   62  85118214   2.5  2
0  93  10  80また、浸漬後のゲルにつき
、引張り強度を測定した。
1 2 3 5 14        6 46一 なお、当該ゲルはいずれも水道水に浸漬し常温で90日
間以上放置しても、相互伺漸、形くずれはおこらず、強
度変化もほとんど起こらなかった1、これらのゲルを実
施例2と同様に生体内に埋入して試験した結果、生体適
合性の良いことが判明した。
比較例り 実施例2のポリビニルアルコール水溶液41fを、8副
×8crnの底面の角形容器へ注ぎ、常温で2日間放置
した結果、無色透明の軟弱な湿潤膜を得た。Cの膜を水
道水に6h浸漬1〜だが、水中に一部浴解するうえ、換
自体粘着性を示す。実施例2の場合のようなゴム状ゲル
は全く生成しない。すなわち、ポリビニルアルコール水
溶液を単に乾燥させても、本発明のゴム状高含水性は得
られない。
比較例Z 実施例2のポリビニルアルコールのかわりに、けん化度
78.5モル%、粘度平均重合度i、800.4%水溶
液の粘度(20℃)36C/’の市販ポリビニルアルコ
ール粉末い、同僚に操作した。凍結・成型・脱水体7.
49 (含水率55wt%)が得られたが、解凍後は5
℃においても軟弱化し、少量のケル層のほかに、多量の
ポリビニルアルコール濃厚水溶液が層分離するのを認め
た。すなわち、げん化度の低いポリビニルアルコールを
用いても、本発明の耐水性ゲルは得られない。
比較例a 実施例1のポリビニルアルコールのかわりに、けん化度
99.2モル予、粘度平均重合度500.4%水齢液の
粘度(20℃)56cPの市販ポリビニルアルコールを
用い、その18wt%水溶液20fを、同様に凍結・成
型・脱水したが、寒天に似たもろいケル13t(含水率
72飢96)が得られたにすぎず、はとんど弾性は認め
られないこと全知ツ7’c。ずなわぢ、重合度の低いポ
リビニルアルコール粉末いても、本発明のゴム状の弾性
ゲルは得られない。
比較例4゜ 比較例3と同じ重合度500のポリビニルアルコール水
清液の濃度を30wt%まで高め、その水浴液12(l
に一73℃XIAの凍結・成型を施した後、6にの真空
脱水を施した。凍結・成型・脱水体106F(含水率6
6wt%)を解凍後、水中に8に浸漬した結果、120
?(含水率70餌%)にまで吸水するとともに著しく軟
化し、その一部は形くずれ(水中への俗解)を起こした
比較例& 実施例5において、ポリビニルアルコール(けん(tJ
’99.4モル−1粘度平均MOW 2,600 )の
6wt%水溶液341を冷却(vL結・成型つ後、常温
でIJL放置した。粘着性の軟質ゲル(34t、脱水率
0%、含水率94wt%〕49− を得たが、弾性を示さず、引張り強度としてはわずか1
001/−で既に破断毛れた。まだ、前記ケル1(lを
水30m1に浸漬したところ、約20時間で形がくずれ
出し水層は濁り、しかも大部分粘盾性の水に変った。
このように、たとえポリビニルアルコール水溶液に凍結
・成型を施し融解させても、強度が低く、耐水性の乏し
い粘着性のゲルが得られるにすぎず、凍結・成形後#I
l!解をさせずに、脱水を施さないかぎり本発明で言う
耐水性のあるゲルは生成しない。
比較例G 実施例1のポリビニルアルコール粉末(含水率8wt%
9とカルボキシメチルセルロースのそれぞれの0.51
ずつを水909に加え、15−%煮沸して俗解させて後
、室温まで放冷して撤しくかきまぜ、しかる後、これを
−50℃で10A放冷(凍結りし、直ちにX生乾燥する
ことにより、−50= 乾燥体14を得た。これは、発泡スチロール状の、しか
もこれより更にもろい白色スポンジであり、水中で容易
に粘着液と化した。
すなわち、ポリビニルアルコール0.5%程iの水溶液
につき本発明に準する操作を実施しても、単なる水溶性
の凍結乾燥体が得られるにすぎない。
実施例り 実施例1のポリビニルアルコール粉末(含水率8 wt
%923Fを水14 Qdに溶解して、13 wt%水
溶液とし、これに、高圧水蒸気滅菌処理(120℃X2
0vtin)を施す。
直径10aaの半球型カップ(テフロン装お腕)を高圧
水蒸気滅菌後、ここへ前記滅菌済み水溶液120ゴを流
し込み、−50℃で14放冷する。この凍結成型体(カ
ップ直径7.7菌、深さ3.8cm)を融解させること
なく、3にの真空脱水を施し、次に、無菌フィルターを
通過させた清浄な空気を用いて真空を破り、成型体をカ
ップから取りはずし、無麺室において室温に放置して融
解させたところ、車量100t(脱水率17%、含水率
88wt%)の半球型成型体を得た。これを、滅菌済み
の0.9 wt%食塩水に5に浸漬したところ、105
t(含水率89 wt%)に達した。
この半球型ヒドロゲル(105f、109m/)を、D
OwCorning Corf)丸型バッグ(11Cu
1l)へ充填後、ゲル充填口(切り口約3 on )を
ふさぐよう、手術用ポリプロピレン製縫合糸を用いて結
紮した。このようにして得タバッグを、実施例1の人工
体液(37℃、1001111)へ1年間浸漬した後、
浸漬液を分析したが、ポリビニルアルコールは検出され
なかった。なお、この浸漬操作の前後において、バッグ
の感触に変りは無く、乳房類似の筋肉様弾性を呈した。
手続補正書 昭木157年9月3日 特許庁長官 若 杉 イl 夫 殿 1、事件の表示 昭和57年特許願第122214号 2、発明の名称 陽暦形成用材 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 名称 (444)  日本石油株式会社5、補正の対象
   明細書の発明の詳細な説明の欄−&ペ ロ、補正の内容 (1)明細書中の記載を下記の通り補正する。
2−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. けん化度97モル%以上、粘度平均重合度1,8 a 
    0以上のポリビニルアルコールを6〜15wt%溶解し
    た水溶液を、任意形状の容器または成型用鋳型へ注入後
    、これを−)5℃より低い温度で凍結・成型し、しかる
    後、この成型体を、融解させることなく、脱水率5wt
    %以上に到達するまで部分的に脱水し、必要に応じ水中
    に浸漬し、含水率80〜98wt%に到達させて得たヒ
    ドロゲル成型体を、隆房形成用挿入バッグへ充填・密封
    してなる隆房形成用材O
JP57122214A 1982-07-15 1982-07-15 隆房形成用材 Pending JPS5914852A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57122214A JPS5914852A (ja) 1982-07-15 1982-07-15 隆房形成用材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57122214A JPS5914852A (ja) 1982-07-15 1982-07-15 隆房形成用材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS5914852A true JPS5914852A (ja) 1984-01-25

Family

ID=14830376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57122214A Pending JPS5914852A (ja) 1982-07-15 1982-07-15 隆房形成用材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5914852A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0107055B1 (en) Artificial organs or membranes for medical use
US4734097A (en) Medical material of polyvinyl alcohol and process of making
EP0991402B1 (en) Process for preparing a poly(vinyl alcohol) cryogel
US4298998A (en) Breast prosthesis with biologically absorbable outer container
US4428082A (en) Breast prosthesis with filling valve
EP0296078B1 (fr) Nouveaux biomatériaux à base de mélanges de collagène, de chitosan et de glycosaminoglycanes, leur procédé de préparation ainsi que leurs applications en médecine humaine
US20040143329A1 (en) Poly(vinyl alcohol) hydrogel
CN106456837A (zh) 最终消毒的来自细胞外基质的水凝胶的制备方法
JPS6192671A (ja) 化学的物質
JPH0614956B2 (ja) 親水性バイオポリマーコポリエレクトロライト
CN103083713A (zh) 一种无菌聚合创面覆盖物敷料
CN107158452A (zh) 一种骨创面止血组合物及其制备方法和应用
CN107335101B (zh) 一种复合胶原蛋白组织再生膜及其制备方法
CN102438670A (zh) 植入填充材料和方法
CN106178107B (zh) 一种蚕丝/胶原复合支架及其制备与应用
WO1983003763A1 (en) Process for preparing l-asparaginase-immobilizing agent for teating leucemia
JPS5861744A (ja) 生体修復用埋入材
JPS5914852A (ja) 隆房形成用材
CN106913899A (zh) 利用二次冷冻法制备植物多糖止血海绵
JPH0647030B2 (ja) 物理治療用擬似生体構造物
JPH0228980B2 (ja)
JPS58121957A (ja) 抗血栓性医用材料