JPS5914174Y2 - 単板切削機のチツプ交換式プレツシヤ−バ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベニヤレース、或はスライサー等単板切削機の
チップ交換式プレッシャーバーに関するもので、その目
的とする所は、単板切削用切刃に近い原木と単板との境
界付近を加圧する部分に、該切刃と沿う方向に複数個に
分割した耐摩耗性チップを着脱自在に備え、しかも該チ
ップの装着時には、このチップを安全、確実に固定する
と共に、その交換は容易に行なえるようにして作業性を
高め、且つ低価なプレッシャーバーで充分なプレッシャ
ー効果を得んとすることにある。

初て、周知の通りプレッシャーバーは切削する単板の先
割れを防止して品質を向上させるためにあり、この管理
いかんによっては、単板の品質低下を招くこともある。

いずれにしてもプレッシャーバーは、長時間に亙る切削
により、摩耗することはさけられず、又原水中に存在し
ている石類、金属類により、一部が欠損したりするなど
その管理には相当の気をつかい容易な事ではない。

殊に、摩耗又は損傷したプレッシャーバーを、ナイフ研
磨機を用いて研磨する場合には、プレッシャーバー全体
をベニヤレース本体から取り外して行なわれるのが実情
であり、作業性が悪いと共に、一部欠損した場合には、
プレッシャーバーの全長に亙って研磨する必要があり、
極めて不経済なものであった。

なぜならば従来のプレッシャーバーは、切削用ナイフの
如く、長尺の合金に、耐摩耗性の特殊合金をロウ付けし
、一体に構成されているがらである。

一方、前記欠損及び摩耗部分は木材を加圧する所謂プレ
ッシャーバー先端に生しるのであり、例え前記プレッシ
ャーバーを複数個に分割して、欠損したプレッシャーバ
ーのみを交換するにしても、その先端部分が交換可能で
なければ経済性は良くならないから、本考案はこの点に
着目して、耐摩耗性チップを容易に着脱自在として、作
業性及び経済性の向上を計ったもので、その実施の一例
を図面に従って説明すると次の通りである。

第１，２図に示すように１は原木で２は単板切削用切刃
（以下単に切刃と云う）である。

３はプレッシャーバーで図示するように、前記切刃２に
沿う方向へ複数個に分割して並列に備えるか、或は図示
してないが全長に亙って一体的に備える。

４はプレッシャーバー３の取付台で、刃物台５と一体的
に備えである。

前記分割したプレッシャーバー３の場合は、一端を前記
取付台４にボルト６で締付固定し、たわみが充分利用で
きるように板バネ状に備える。

そうすることによって原木小片による刃詰まりが激減す
る。

しがし、之らプレッシャーバー３の形状或は、取付は手
段は、図示実施例に限定されるものではなく、種々設計
変更することができ、又前記分割したプレッシャーバー
３の幅も適宜設計し得るが、実際には３０ｍｍ幅のもの
を使用した。

前記プレッシャーバー３の木材加圧部分、即ち切刃２に
近接し、原木１と単板Ｓの境界を加圧する部分には耐摩
耗性チップ（以下単にチップという）７を装着し得る溝
８を形威し、複数個のチップ７を着脱自在に装着する。

前記溝８の形状は、単に凹状或は、アリ状に形成する。

一方チツブ７を超硬合金とすれば、耐摩性に富みしかも
断面円形、多角形等成形加工がしやすい利点がある。

又、その形状を、画一化することによって正確な位置決
めを行なうことが可能となる。

例えば、断面が正四角形のチップ７を使用すれば四面が
使用でき、最大８隅が利用可能であるがら経済性は高い
。

更に、前記チップ７は、溝８へ装着されている時に、振
動、或は木材との摩擦によって外れたり、横方向へずれ
たりしないように安全、確実に保持されており、且つ、
チップ７を交換する際には、取り外し、取り付けが容易
でないと初期の目的を達成することができなく無意味な
ものとなるから、そこで溝８ヘチップ７を固定するため
に、溝８へ一部を連通せしめた装着塵９を形成する。

この装着塵９は第３図に示すように、プレッシャーバー
３の溝８側の面がら穿設形成するが、或は第４図に示す
ように溝８と反対側の面がら穿設形成する。

又、前記装着塵９は、その底が溝８の底と重畳する深さ
まで形成し、該装着塵９へ弾圧部材１０を挿入し、溝８
と装着塵９が連通した部分からチップ７を押圧すると共
に、相互の摩擦力によって前記チップ７を係止するので
ある。

前記弾圧部材１０を第２図に示すように、一部を切り欠
いた弾性リング１０ ａ或は、第６図に示すような半割
り状のバネ１０ｂとすれば、取り扱いが容易で強力な押
圧力を得る事ができる。

又第５図に示すように、弾性リング１０ ａが装着され
る底の部分だけを若干直径を大きくしておき、それに合
うリングを挿入することによって前記リングの脱けを防
止することができる。

第７図は、弾圧部材１０をゴム１０ Ｃとした実施態様
例であり、この場合は、装着塵９よりも若干大きく形威
し、圧入して用いる。

更に第３図に示すように前記チップ７には、弾圧部材１
０によって加圧力ｆが作用し、又、その分力ｆｉによっ
てチップ７を溝８の側壁へ押し付け、ｆ２によって、チ
ップ７を溝８の底へ押し込む作用をしており、極めて強
固に保持される。

又、弾圧部材１０のバネ定数を大きくすればするほど確
実な固定かで゛きるので゛ある。

前記の構成に於いて、チップ７交換のために、該チップ
を着脱するには、溝８に沿ってチッ刀を押し出すと抜く
事ができ、装入するには、反対に溝８の側方からチップ
７を押し込むのである。

本考案は以上のように最も摩耗度の激しいプレッシャー
バーの木材加圧部分に耐摩耗性チップを厘圧部材の押圧
作用によって安全、確実な固定、及び゛交換が容易に行
なえるように着脱自在に装着させたものであるから、原
木中に混在している石や秩類等による一部欠損、又は摩
耗した場合にも、そわ部分のチップのみを交換すれば足
り、他のプレラシャ−バーには全く影響を及ぼさないの
である。

而も前求の如く、チップの交換は容易であり、作業性、
経済性に優れているのである。

前記チップを例えばビスで１定した場合には、度々のチ
ップ交換によってネジ山がつぶれたり、或は、樹液など
によって腐蝕すると共に、着脱に手間がかかり、早い作
業には適さない。

更に前記チップをロウ付けした場合には、仮りに分割し
たプレッシャーバーであっても、チップと共にそれらを
一体として交換しなければならなく、不経済な点がある
。

本考案はプレッシャーバーに形成した溝に対してチップ
を出し入れするのみで弾圧部材が作用して、固定と交換
を行なう事ができ、極めて合理的であり、その実知的効
果は高いものがある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示し、第１図は使用状態を示
す側面図、第２図は装着状態を示す説明図、第３．４．
５図は装着座の実施態様図、第６，７図、弾圧部材の実
施態様図。 １・・・・・・原木、２・・・・・・単板切削用切刃、
３・・・・・・プレッシャーバー、７・・・・・・チッ
プ、８・・・・・・溝、９・・・・・・装着座、１０・
・・・・・弾圧部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．単板切削用切刃に近い原木と単板との境界付近を加
   圧する部分に、複数個に分割した耐摩耗性チップを切刃
   に沿って備えたプレッシャーバーであって、前記プレッ
   シャーバー先端へ、単板切削用切刃に沿う方向と同方向
   へ溝を形威し、該溝へ耐摩耗性チップを備え、且つ、該
   チップを溝壁へ押圧すべく、前記溝に一部を連通せしめ
   た装着座を穿設し、この装着座へ弾圧部材を嵌入して戊
   ることを特徴とする単板切削機のチップ交換式プレッシ
   ャーバー。 ２、プレッシャーバーを複数個に分割して並列配設し、
   各々に耐摩耗性チップを着脱自在に装入して成る実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の単板切削機のチップ交換
   式プレッシャーバー。 ３、装着座をプレッシャーバーの溝の面から穿設形成し
   て成る実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の
   単板切削機のチップ交換式プレツシャーノく−。 ４、装着座をプレッシャーバーの溝と反対側の面から穿
   設形成して成る実用新案登録請求の範囲第１項又は第２
   項記載の単板切削機のチップ交換式プレッシャーバー。 ５、耐摩耗性チップを超硬合金とした実用新案登録請求
   の範囲第１項又は第２項又は第３項又は第４項記載の単
   板切削機のチップ交換式プレッシャーバー。 ６、弾圧部材を、一部を切り欠いた弾性リングとした実
   用新案登録請求の範囲第１項又は第２項又は第３項又は
   第４項又は第５項記載の単板切削機のチップ交換式プレ
   ッシャーバー。 ７、弾圧部材をゴムにした実用新案登録請求の範囲第１
   項又は第２項又は第３項又は第４項又は第５項記載の単
   板切削機のチップ交換式プレッシャーノ〈−０