JPS5913852Y2 - スリツパ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は締着手段を有するスリッパ、特に室内履とし
て軽快な密着履装による活動性を約束するようにしたス
リッパ構造の開示に係わるものである。

而して従前に於ける室内履としてのスリッパはスリッパ
台に単に胛カバーを取付けたものにすぎず、簡便な装脱
性と、保温機能並びに足裏の保護、汚損防止を目的とし
たものであり、その改良の主眼は概ね保温機能の充実と
ファッション機能の向上を期したものである。

か・る事情よりして従前に於けるスリッパ使用に於いて
は装着使用時に於ける運動機能、作業機能等は著しく減
殺され、比較的無理のない緩漫な動作時以外での使用に
は不向きとされたものである。

従って過激な運動あるいは作業を要請される室内履の一
部は室内シューズあるいは室内向はサンダル等が代替使
用されたものであるが、室内履一般としてはスリッパの
使用機能は捨て難く、室内履の殆どがスリッパであるの
が現状である。

本考案は斯かる室内履の置かれている現況に鑑み特に案
出されたものであって、スリッパ機能をそのま・残すと
共に従前スリッパに於いて欠落していたところの足部に
対する一体装着性を特に付与せしめるようにしたもので
あり、その構成の要旨をスリッパ台に於ける前部両側縁
に沿って取付けられた伸縮自在の胛バンドの夫々の自由
端部を係脱自在に係合せしめるようになすと共に該胛バ
ンドに於ける踵部寄り側縁に該胛バンドを連結する伸縮
自在の踵バンドを取付けるようにしたスリッパの構成を
置き、以下の具体的な実施例と、この実施例に附随する
相当の設計変更が予定されたものである。

以下本考案の詳細を図面に示す典型的な一実施例につい
て説明するに、１はスリッパ台で゛あり、２はこのスリ
ッパ台１に取付けられた胛バンドを、又３は該胛バンド
２に取付けられた踵バンドを、４は該胛バンド２を胛上
部に於いて一連のものとして纒める連設バンドを示した
ものである。

而してスリッパ台１は底版１ａと、中腹１ｂ並びに上版
ＩＣとをもって構成されたものであり、相互に接着一体
とされたものである。

尚、底版１ａは通例ゴム、発泡合成樹脂材等の弾発性並
びに摩擦特性に優れ、しかも耐摩特性の高いものが使用
され、又中腹１ｂは緩衝機能の高い発泡合成樹脂板１ｂ
’の周縁をベラチン地１ｂ″をその他の生地をもって被
包するようになすと共に踵部向けて板ｌｂ’を順次積重
ねるようにして踵部に自然な厚味を構成するようにした
ものである。

更に上版１Ｃは厚紙１ｃ’上に発泡緩衝樹脂１Ｃ″をア
ンコとして化粧生地１ｃ”’を被装し、これをテープｌ
ｃ”’の縁どりをもって一体的に縫着して構成したもの
である。

か・るスリッパ台１の構成に対し胛バンド２はスリッパ
台１に於けるテープＩＣ″″の取付は縫着時に捲き込み
縫着するようにした複数条のゴムバンドよりなり、その
ゴムバンドの自由端を一連のものとして連結するように
連設バンド４を取付けるようにしたものである。

尚、このゴムバンドは所定間隔を置いて取付けられると
共に自由端に於いて絞られ、相互に密接する構造とした
ものである。

勿論、この胛バンド２は伸縮性を有するものである限り
、一枚の幅広のバンドとすることも可能であり、奏する
効果を同一としたものである。

又、か・る胛バンド２を複数条とした場合に於いては夫
々のバンドが定位置に位置づけられることなく履き込み
を煩雑とすると共に胛部に対する当りに強弱を生じ、一
部バンドに対する負荷を特に高める等のムラを生じたも
のである。

か・る不都合を除く目的より胛バンド２が常に定位置に
於いて、且つ一連のものとして負荷を受けるように連設
バンド４の使用が特に有効とされたものである。

而して、この連設バンド４は連設バンド４自体に於いて
スリッパの前後方向に向けた伸び縮みを可能とし、胛部
に対する予期以上の負荷に対し胛バンド２と共に負荷吸
収をなすように機能したものである。

又、この連設バンド４〜４相互を係合する手段として、
バンド４の端面にベルベットファスナー５〜５を取付け
、足許部上に於いて該バンド４〜４による圧迫係合をな
すようにしたものである。

勿論、か・る係合の手段はベルベットファスナー５に特
定されるものではなく、ホックその他の相当の保合手段
が予定されたものである。

尚、一般的にはスリッパの装飾機能を果す意図より胛バ
ンド２、特にその連設バンド４に適宜アプリケーション
を設けるようにしたものである。

次いで踵バンド３は胛バンド２に於ける最も踵部りにあ
るバンド３の立上り両側部より、装着踵部の背面を迂回
する弧状のバンドとして取付は構成したものであって、
スリッパよりの足の抜は出しを完全に防止するものであ
り、充分に伸縮性に富むバンド素材が使用されたもので
ある。

本考案は叙上に於ける特徴ある構成、就中スリッパにバ
ンドを取付け、足部に対するスリッパの一体性装着性を
約束すると共に該バンドを伸縮素材とし、足部の形状、
大小に関係なく装着の密着性を更に良好になすと共にス
リッパ装着時の当りを柔いものとし、履き心地を特に良
好としたものである。

而して、スリッパは足部の形状の癖あるいは足部の大小
に関係なく完全に足部に密着し、特に足部に対するスリ
ッパの引っ掛けの努力を一掃すると共にスリッパの脱げ
出し、あるいは跳ね出しの危惧を一掃し得たものである
。

又当然のこと乍らスリッパのバタつき音もなくなり、よ
り静かな歩行が約束されたものであって静論を予定され
る病院あるいは学校等に於ける室内履として特に効果を
奏し得たものである。

即ち、本考案に係るスリッパに於いては、従前スノツパ
使用に伴うスリッパの足部よりの脱げ出しの危惧は一切
なく、か・るスリッパと足部との一体性の欠落に伴う作
業上の事故あるいは歩行上の事故は未然に回避され得た
ものである。

特に従前のンユーズ等に於けるような胛高足、幅広足等
の足形状の癖あるいは足寸法の異なり等に関係なく、全
ての足に対し確実に適合して、密着脱装が保障されたも
のであって、概略の大きさをスリッパ台に合せることに
よってスリッパによる軽快な歩行を可能としたものであ
る。

又、脱装あるいは脱装に際しても胛バンド２のベルベッ
トファスナー５を外すことにより殆どワンタッチでの装
脱が約束されると共に胛バンド２の締め具合を自在に変
更し得たものである。

即ち、胛バンド２、連設バンド４に於ける伸縮性と共に
このベルベットファスナー５の介在によって、脱装に際
してのフリーサイズ機能は更に助長されたものである。

尚又、本考案に於いてはスリッパ底版１ａを特に三層と
し、スリッパ前面に到るまで中腹１ｂを介装せしめたこ
とにより爪先部分にも充分な肉厚が附与されたものであ
って、歩行上の緩衝機能を特に良好になすと同時に歩行
あるいは作業時に於ける爪先部分の蹴り込みによる爪先
損傷を未然に防止するようにしたものである。

尚、か・る爪先部分をも含めた中腹１ｂの介装は従前ス
リッパの構造に於いては全く見受けられなかったもので
あって、本発明独特のものであり、特にスリッパに於け
る行動機能の助長を意図してなされたものでありこれが
又意匠的にも従前スリッパと異なる格別の装飾機能を果
したものである。

本考案は従前全く考慮されなかったスリッパに於ける行
動機能の改良を目的とし、スリッパに対しワンタッチ装
脱の構造的特長を有する伸縮バンドを装備し、飛躍的な
行動性を通常スリッパに付与するようにしたスリッパ構
造の開示に係わるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスリッパの一実施例を示す斜視図
、第２図は同装着状態を示す斜視図、第３図は断面図を
示したものである。 尚、図中 １・・・・・・スリッパ台、２・・・・・・
胛バンド、３・・・・・・踵バント、４・・・・・・連
設バンド、５・・・・・・ベルベットファスナーを示し
たものである。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）スリッパ台に於ける前部両側縁に沿って取付けら
   れた伸縮自在の胛バンドの夫々の自由端部を係脱自在に
   係合せしめるようになすと共に該胛バンドに於ける踵部
   寄り側縁に該バンドを連結する伸縮自在の踵バンドを取
   付けるようにしたことを特徴とするスリッパ。
2. （２）前記胛バンドの保合手段をベルベットファスナー
   としたことを特徴とする請求 項記載に係るスリッパ。