JPS5913004Y2 - シユレツダ−用回転カツタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は秘密文書等の紙やフィルム等のシート状物を
小片状に細断するシュレッダ−用回転カッターに関する
。

・一般にこの種のシュレッダ−用回転カッターは、種々
様々なものがあるが、なかでも互に平行間隔をなして反
対方向に回転駆動される一対の回転軸に、それぞれ円板
状の多数枚の刃体を、同軸の相隣る刃体相互間に異軸の
刃体が嵌入しうるべき間隔を設けて、両軸の刃体の外周
縁部が喰い違い状に重合して摺り合うように嵌合固定し
、しかも各刃体の外周面に凹凸歯を形成した構成で、両
軸の刃体の回転によりシート状物を噛み込む如くして細
長く縦切りすると同時に間歇的に横切りして小片状に細
断する方式のものが最も多く利用されて来ている。

しかしながら上述した従来方式の回転カッターでは、各
軸に多数枚の刃体をその軸方向に間隔を存して配列固定
しなければならない為に、各軸に対する刃体の取付けに
際してその各刃体相互間に該刃体の板厚と略等しい厚さ
をもつ小径な間座或いはカラー・スペーサー等と称され
る部品を介在させて構成している。

このために軸に対する刃体の取付は作業が面倒で、且つ
軸に対して刃体と間座等別部品の２種類必要で、それら
部品の製作・管理及び組立て・保守等に難があり、ひい
てはコスト高を招くなどの問題があった。

又両軸相互の刃体外周縁部での摺り合いによるシート状
物の縦切りに対して横切りに問題があった。

つまりシー１−状物の横切りは両軸それぞれの刃体外周
面の凹凸歯の喰い込みにより行うが、この際に凹凸歯に
対してシート状物を反対側から受けるものが無いために
該シート状物が凹凸歯に喰い込まれずに逃げてしまった
り、或いは凹凸歯の回転周速度とシート状物の進行速度
が略等しいために鉄索の喰い込みが悪かったりする。

従って従来のものでは凹凸歯を鋸刃状にするなど複雑な
形態とする必要があった。

このために刃体自体のコストが高く、且つ歯先が鋭利な
ために破損し易い等の問題があった。

この考案は上記事情に鑑みなされたもので、その目的と
する処は、一対の回転軸に対して従来の如き間座やスペ
ーサー等の別部品を介在せずに全て同形同大の刃体をそ
れぞれ多数枚づつ重合する状態で取付けることで構成で
き、部品の種類を少なくできてその製作・管理等を容易
となすと共に、軸に対する刃体の取付は作業の簡略化及
びコストの低減が図れ、しがち一対の回転軸を互に反対
方向に等速回転駆動することで、従来と略同様にシート
状物の縦切りはもちろんのこと、横切りも具合よく且つ
確実にできて、該シート状物を良好に小片状に細断する
ことができる画期的で非常に性能の優れた実用性大なる
シュレッダ−用回転カッターを提供することにある。

つまり、本考案は、中央に軸嵌合孔を有し両側辺が凹形
円孤状にくびれた胴板部と、この胴板部の両端に一体に
それぞれ配する凸形略半円状板部とよりなる全体が略繭
玉形の平板状をなし、且つ少なくても両端凸形略半円状
板部外周面に凹凸歯を有した刃体を形成し、この刃体を
、互に平行間隔を存して反対方向に等速回転駆動される
一対の回転軸に、それぞれ多数枚づつ重合した状態で、
且つ各々の軸方向に重合隣接し合うもの同志の位相を適
当角度ずらすと共に、両軸相互に対向し合うもの同志の
位相を９０度ずらして嵌合固定した構成で、各々の回転
軸の刃体の凸形略半円弧状板部がそれぞれ異軸の対向す
る刃体の隣りの刃体の凸形略半円弧状板部と重複する状
態で相互の外周縁部を摺り合うようにして回転すること
によりシート状物の縦切りを行い、一方面軸相互の対向
する刃体の胴板部凹形円弧状面と凸形略半円状板部外周
面の凹凸歯とが周速を異にして接近する状態で回転する
ことにより、その凹形円孤状面と凸形略半円状板部外周
面凹凸歯との間にシート状物を挾み込んで摺り切る如く
横切りできるようにしたシュレッダ−用回転カッターを
特徴とするものである。

以下、この考案の一実施例を図面に従い説明する。

先ず第１図において図中１は耐摩性及び強度が大なる鋼
材等の適当肉厚の一枚板よりなる刃体で、この刃体１は
平板状であるがその輪郭が全体的に二枚月形状の略繭玉
形（双頭形状）とされている。

つまり、中央に軸嵌合孔２を有し両側辺が凹形円孤状に
くびれた胴板部３と、この胴板部３の両端に一体にそれ
ぞれ配した凸形略半円状板部４゜４とよりなる双頭横長
平板状をしており、その両端凸形略半円状板部４，４の
各曲率半径イは刃体１の全長りの略４分の１即ち、中心
軸芯Ｏから最大回転半径Ｒの略２分の１の寸法に設定さ
れ、又その両端の凸形略半円状板部４，４の周端相互間
に連続する様にして位置する胴板部３の両側凹形円孤状
面３ａ、３ａの曲率半径用よ上記最大回転半径Ｒより稍
々大きい寸法に設定されて、これにて中心軸芯Ｏから凹
形円孤状面３ａの中間の距離即ち、後述する最小回転半
径ｒが定められている。

又、上記刃体１はその両端凸形略半円状板部４゜４の外
周面に適当なピッチで凹凸歯５が形成されている。

以上の構成をした同形同大の多数枚の刃体１が備えられ
て、第２図・第３図に示す如く互に平行間隔を存して反
対方向に等速回転駆動されるべくシュレッダ一本体（図
示せず）に並設された一対の回転軸６，７にそれぞれ多
数枚づつ嵌合固定されている。

なお以下説明の便宜上第２図以降に示すように一方の回
転軸６に嵌合固定した刃体１Ａ１” Ｉ Ａ ２ ”
Ｉ Ａ ３ ”’ ＩＡｎ、他方の回転軸７に嵌合
固定した刃体は１Ｂ−１・１Ｂ−２・１Ｂ−３・・・１
Ｂｏの符号を用いて述べるが、それらは全て第１図のも
のと同形同大のものである。

ここで、先ず上記両回転軸６，７にそれぞれ嵌合固定さ
れた多数枚づつの刃体１Ａ−１・１Ａ２ ” ＩＡ
ａ”・ＩＡ−ｏ及びＩＢ １’ｌＢ ２”１Ｂ−３
・・・ＩＢ−ｎは、その各々の軸６，７いずれにおいて
もそれぞれ軸方向に従来の如く間隔を存さすに密接重合
した状態で、しかもその軸方向に重合隣接するもの同志
の位相が順次適当角度θづつ（本実施例では６０度づつ
であるが、９０度ずらしても可である）ずらされている
。

また両軸６，７相互で各一枚づつ対向配置され、しかも
その両軸６．７相互にて対向し合うもの同志の位相が９
０度ずらされている。

つまりは一方の軸６の刃体１Ａ−１・１Ａ−２・１Ａ−
３・・・１Ａ−０はその肉厚方向に密着重合した状態で
該軸６に嵌合固定されていると共に、その刃体１Ａ−１
に対し隣接重合する刃体１Ａ−２は位相が６０度ずれて
配され、更にその刃体１Ａ−２に対し隣接重合する刃体
１Ａ−３は位相が６０度ずれて配されている。

これに対し他方の軸７の刃体Ｉ Ｂ −１−Ｉ Ｂ−２
−Ｉ Ｂ −３−ＩＢｎも上記同様に隣接重合した状態
でその隣接するもの同志位相が６０度づつずれて配列さ
れている。

そして、両軸６，７相互の関係においては互に対向し合
う刃体１Ａ−１と１Ｂ−□、ＩＡ２と１Ｂ２．１Ａ−３
と１Ｂ−３、・・・１Ａ−ｏとＩＢ−ｎがそれぞれ９０
度づつ位相をずらして配されている。

なお、上記両回転軸６，７は上記刃体の最大回転半径Ｒ
に最小回転半径ｒを加えた値の寸法よりわずかに大きい
軸芯間距離Ｍを互に存して並設されている。

而して、上述した構成した回転カッターの作用を述べる
と、先ず一対の歯車（図示せず）で連動して回転軸６，
７が互に反対方向に等速回転駆動される。

これにて軸６と一体に刃体ＩＡ−，，ＩＡ２、ＩＡ３・
・・ＩＡ−ｎが第３図矢印の如く時計回り方向に回転し
、同時に軸７と一体に刃体１Ｂ、、 ＩＢ−２，１Ｂ−
３・ＩＢ−ｎが反時計回り方向に回転する。

この回転時に両軸６，７の刃体１Ａ−１，１Ａ−２，１
Ａ−３・・・１Ａｏ及びＩＢ−、。

Ｉ Ｂ−２，Ｉ Ｂ −ａ ・Ｉ Ｂ−ｎの各両端凸形
略半円状板部４がそれぞれ異軸の対向する刃体の隣りの
刃体の凸形略半円状板部４と重複する状態で相互の外周
縁部と摺り合うようになる。

即ち例えば一方の軸の刃体１Ａ−２の凸形略半円状板部
４が他方の軸７の刃体１Ｂ−１と１Ｂ−３との凸形略半
円状板部４，４相互間に嵌入する如く重複して相互の外
周縁部を摺り合うようになる。

また、同回転時に両軸６，７相互の対向する刃体１Ａ−
１と１Ｂ−１，１Ａ−２と１Ｂ−２，１Ａ−３と１Ｂ−
３・・・ＩＡ−ｏと１Ｂｎが、互の胴板部３の凹形円孤
状面３ａと凸形略半円状板部４の外周凹凸歯５とを微小
間隙を存して接近する状態となる。

こうして回転駆動されている状態で紙やフィルム等のシ
ート状物Ｓを送入すると、そのシー１〜状９７Ｓは第４
図に示す如く両軸６，７相互の対向せずに隣り合った刃
体の凸形略半円状板部４，４の重複による外周縁部の摺
り合いにより該−個の刃体の板厚分に相当する巾で縦切
りされるようになり、また両軸６，７相互の各対向した
刃体の互に近接する凹形円孤状面３ａと凸形略半円状板
外周面凹凸歯５との間に挾み込まれて該凹凸歯５のピッ
チの間隔で横切りされるようになって、該シール状物Ｓ
は多数の小片Ｓ′・・・に細断されて落とされる。

その横切りを行う互に対向する凹形円孤状面３ａと凸形
略半円状板部外周面の凹凸歯５とはその回転中心軸芯Ｏ
からの距離即ち、回転半径が大小異なることから、互の
周速度が異なって、速く移動する凹凸歯５が遅く移動す
る凹形円孤状面３ａにシート状物Ｓを押し付けて摺り切
るようになるので、該凹凸歯５を鋭利の刃先をもっ鋸刃
状のものとしなくても、確実に横切りすることができる
ようになる。

なお、図示しないが軸６，７に対する各刃体の周方向の
固定は複数のキーを嵌め込んだり、又は軸６，７を角棒
状にして行えばよい。

また、この考案は上記実施例のみに限定されることなく
、例えば凹凸歯５は更に良く横切りできるように鋭利な
刃先をもつ鋸刃状としてもよく、又凹形円孤状面３ａに
も凹凸歯５と同等或いはそれに類似するような凹凸を形
成してもよい。

この考案は以上詳述した如くなしたがら、一対の回転軸
に対し従来の如く間座やスペーサー等の別部品を介在さ
せずに全て同形同大の刃体をそれぞれ多数枚づつ重合す
る状態で嵌合固定すればよいので、部品の種類が少なく
、その製作・管理が容易となると共に、軸に対する刃体
の取付作業の簡略化及びコストの低減が図れ、しかも従
来同様にシート状物の縦切りができると共に横切りも極
めて具合よくできて、該シート状物を小片状に確実に細
断することができる画期的で非常に性能の優れた実用性
大なるものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は刃体
−個の斜視図、第２図は一対の軸に多数枚づつの刃体を
嵌合固定した組立て状態の平面図、第３図は同正面図、
第４図は作用状態を説明する正面図である。 １、ＩＡ−、、ＩＡ−２，ＩＡ−３，ＩＡｎ、ＩＢｌ、
ＩＢ−２，ＩＢ−３，ＩＢ−、・・・刃体、２・・・
軸嵌合孔、３・・・胴板部、３ａ・・・凹形円孤状面、
４・・・凸形略半円状板部、５・・・凹凸歯、６，７・
・・回転軸、Ｓ・・・シート状物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央に軸嵌合孔を有し両側辺が凹形円孤状にくびれた胴
   板部と、この胴板部の両端に一体にそれぞれ配する凸形
   略半円状板部とよりなる全体が略繭玉形の平板状をなし
   、旦夕なくても両端凸形略半円状板部の外周面に凹凸歯
   を有した刃体を形成し、この刃体を、互に平行間隔を存
   して反対方向に等速駆動される一対の回転軸に、それぞ
   れ多数枚づつ重合する状態で、且つ各々の軸方向に重合
   隣接し合うもの同志の位相を適崇角度ずらすと共に、両
   回転軸相互に対向し合うもの同志の位相を９０度ずらし
   て互の胴板部凹形円弧状面と凸形略半円状板部外周面と
   が接近する状態で回転するように嵌合固定して構成した
   ことを特徴とするシュレッダ−用回転カッター