JPS5912513B2 - 船尾駆動下部ユニツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的に船の推進装置に係り、更に詳細にいえ
ば、船尾駆動ユニットとこのユニット用の釣合いタブま
たは排気筒口とに係るものである。

船尾駆動ユニットにおいて推進器が一方向、たとえば船
首側から見て時計方向に回転すると船尾駆動ユニットに
船体を右舷にかじ取りさせ勝ちで、あるということは以
前から知られている。

推進器のシャフトが反対方向に回転すると船体を左舷に
回わさせる。

船尾駆動ユニットのこの特性は船尾駆動「操舵トルク」
によるものと一般にいわれている。

このような操舵トルクを克服するため、ある時期にわた
り船尾駆動ユニットに釣合いタブが使用された。

このような釣合いタブは推進器の後方に突出し船尾駆動
ユニットにより生じた操舵トルクを相殺するかじとして
働いた。

しかしながら、釣合いタブにより生じるこのような反動
の量は船の速度が変るに従い変動する。

従って、もし釣合いタブが高速度航行の場合に操舵トル
クを完全に相殺または無効にしても低速航行の場合には
不釣い状態のままである。

釣合いタブの推進器により運動を生ぜしめられる後方に
旋回する水流からの衝撃またはスラストを受ける側は以
下に圧力側と呼称する。

従来技術の排気筒口または釣合いタブが１９６５年５月
１８日付で許可された米国特許第３１８３８８Ｑ号、１
９７０年１１月３日付で許可された米国特許第３５３７
４１９号、１９６４年６月２日付で許可されたカナダ国
特許第６８７８６８号および米国特許出願第３１２２５
３号明細書に記載されている。

本発明は高速および低速画条件の下において船尾駆動操
舵トルクをほぼ無効にするようにした船尾駆動釣合いタ
ブを提供する。

更に詳細にいえば、本発明は圧力側の前部に対して釣合
いタブの他方の側に向は横方向に片寄っている後方に位
置決めされた圧力側部分により形成された垂直に延びる
段部を１つまたはそれ以上有する側部を含んでいる船尾
駆動ユニットの釣合いタブを提供する。

本発明はまた両面か外方に凸状に形成され圧力側とは反
対の側、すなわち、揚力側の方が大きい凸状屈曲率を有
している釣合いタブを提供する。

本発明の主要な目的の１つは高速でも低速でも船尾駆動
操舵トルクを一層均一に相殺または無効にするよう作用
する船尾駆動ユニット用の釣合いタブを提供することで
ある。

本発明の他の１つの主要な目的は、それぞれの側が外方
に凸状に形成され揚力側の凸状屈曲率が圧力側より大で
ある釣合いタブを提供することである。

本発明のその他の目的および利点は以下に添付図面を参
照して説明することにより理解できよう。

本発明の詳細な説明する以前に、本発明はその応用７’
ＪｉＪＪ下に添付図面に例示した実施態様について一般
的に説明する部品の構造と配置とに限定されるものでな
いということを理解する必要があり１その理由は本発明
を他の実施態様にすることもできまた他の種々の方法で
実施することもできるからである。

また本明細書に使用した用語は説明上の目的に使用した
もので限定する意味に使用したものであるということも
理解する必要がある。

図面には駆動シャフト１５を回転可能に支持する駆動シ
ャフト・ハウジング１３を含む船尾駆動装置の下部ユニ
ット１１が示しである。

この下部ユニット１１は、たとえば、１９６５年５月１
８日付で許可された米国特許第３１８３８８０号明細書
に記載された如きほぼ直立の下部ユニットかまたはいわ
ゆる「傾斜した」船尾駆動ユニットでも良い。

駆動シャフト１５は下端部が従来技術の逆転機構１９を
含むことのできる装置により推進器シャフト１７に接続
されている。

推進器シャフト１７にはこれもまた従来技術の推進器２
１が支持されている。

図示した実施態様では、駆動シャフト１５は上方から見
て反時計方向にエンジン（図示せず）により駆動される
。

前進駆動の際に、推進器２１は後方から見て時計方向に
また正面から見ると反時計方向に回転する。

駆動シャフト・ハウジング１３には推進器シャフト１７
の上方でその背後に釣合いタブまたは排気筒口２３が支
持されていて、この釣合いタブは従来技術におけるよう
に推進器の後方に排気を排出するために使用されエンジ
ン冷却系統用の水入口を含むことができる。

更にまた、前にも述べたように、釣合いタブは操舵トル
クを相殺するために使用されていた。

従来技術の釣合いタブはカナダ国特許第６８７８６８号
明細書に記載した如く推進器の回転方向如何により選択
的に位置決めされある特定の速度で好適な結果を招来す
るよう待時角度的に調節されていた。

いずれにしても、推進器２１のある特定の方向に対し、
釣合いタブ２３は後方に運動する水流が向けられる圧力
側または圧力面２５とそれと横方向に反対のすなわち揚
力側または揚力面２７とを含んでいる。

本発明によれば、釣合いタブ２３は船の航行速度範囲内
で操舵トルクをかなり均一に無効にする装置を含んでい
る。

この装置は種々の型式にすることもできるが、図示した
実施態様では、釣合いタブ２３は側面２５及び２７の一
方（望ましいのは図示のように圧力側２５）が前部２９
と揚力側２７に向かう方向に前部２９から横方向に片寄
っている後部３１と前部２９及び後部３１を接続する段
部３０とを含むように形成されている。

図示した実施態様では釣合いタブの圧力側２５の前部２
９と後部３１との間には１°個所にしか段部３０が設け
てないが、本発明によれば段部を何個所か設けることも
できる。

本発明に係る釣合いタブ２３は排気ガス排出作用を有し
ない構造にすることもできるが、図示した実施態様の釣
合いタブ２３には駆動シャフト・ハウジング１３内の排
気ガス通路３５と連通ずるよ’１ｍしたガス通路３３を
形成する中空状内部が設けである。

更にまた、釣合いタブ２３の中空状内部はタブの底部す
なわち下縁部に設けた下方の排気ガス出口３Ｔとタブ２
３の後縁部に設けた後部の排気ガス出口３９とに連通し
ている。

あるいはまたもし所望ならば、下縁部の排気ガス出口３
７と後部排気ガス出口３９とのいずれか一方のみを使用
することもできる。

更にまた変形例としてもし所望ならば、下縁部の排気ガ
ス出口３Ｔと後縁部の排気ガス出口３９とを一体にして
釣合いタブ２３の底部と後部とに沿い連続的に延びり単
一の出口を形成するようにしても良い。

その他の型式の出口にすることもできる。

図示した実施態様の釣合いタブ２３には図示してないが
冷却系統用の水の入口を設けることもできる。

従来技術における如く、釣合いタブ２３はキャヒテーシ
ョン板の真下で推進器２１の後方でその上方個所におい
て駆動シャフト・ハウジング１３に装着され釣合いタブ
２３の位置を角度的に調節して推進器が前進方向に作用
している際にいずれかの方向に回転できるようにしまた
総合的効率を最大限にする位置に位置決めするようにで
きる。

釣合いタブ２３をこのように装着するにはその中空状内
部からかまたは釣合いタブ２３の少くとも部分的に外部
から行うことができる。

次に釣合タブ２３０作用について説明する。

船が前進するとタブに対し相対的に後方に流れる水流に
より揚力側２７には揚力が即ち第４図で見て下向きの力
が作用する。

また推進器２１の後方では推進器２１の回転のために水
も回転しており、従って水の運動は圧力側２５０面に垂
直な方向の成分を有し、この水が圧力側２５に当たるた
め圧力側にも第４図で見て下向きの力が作用する。

揚力側２７と圧力側２５に作用する力の合計によって低
速航行時の操舵トルクがほぼ無効になる。

船の速度が増大すると、操舵トルクも増大し、またタブ
に相対的に後方に流れる水の速度が増大することから揚
力側２７に作用する揚力も増大する。

この揚力の増大の率は操舵トルクの増大の率より大きい
。

従って段部３０がない従来のタブでは揚力と圧力側２５
に第４図で見て下向きに作用する力の合計が操舵トルク
より大きくなって、低速航行時に良好なバランスが得ら
れても高速航行時にはバランスが得られない。

本発明においては、タブ２３は段部３０の存在のため、
高速航行時には圧力側２５の後部３１からは船の速度に
応じて水流がはく離するようになって当該後部３１が受
ける圧力が減じ、従って圧力側２５が受ける圧力と揚力
との合計の増大の率を減少する。

従って高速航行時にも操舵トルクとバランスするのであ
る。

より詳しく説明すると蔦船の速度が増大するにつれ、圧
力側２５においてもそれに相対的な水の後方への流速は
増大し、従って水流のはく離が行われる。

この点に関し船の速度が大きい時にはそれに応じ推進器
の回転も大きくなるという事実により水流の方向が影響
されることが考えられる。

しかしながら推進器の羽根と翼と同じ作用で翼の前後に
正圧と負圧を発生しその差圧で推進力を得るもので、こ
のため羽根の表面に沿って相対的に水が流れるものであ
り推進器の回転と共に水を直接回転させるものではない
。

羽根の回転により羽根の圧力側で生じた圧力の作用で水
も回転を受けるが羽根の回転が増大するにつれ推力は主
として羽根の負圧側で生じる揚力により提供され羽根の
正圧側の圧力は羽根の回転に応じ増大せず従って水の回
転は推進器の回転に応じて増大するものではなく、船の
速度が上昇するにつれタブの圧力側２５を流れる水はそ
の流速を増し、後方へ向う成分がタブ２３の圧力側２５
に垂直な方向の成分に対する比を増大し、水が段部３０
より後方において後部３１からはく離し易くなるのであ
る。

本発明のもう１つの特徴は釣合いタブ２３の圧力側２５
と揚力側２Ｔとの間が非対称にしであるということであ
る。

この点に関し、圧力側２５の前部２９と揚力側２７とは
長さ方向平面を基準として互いに非対称的である。

更に詳細にいえば、圧力側２５と揚力側２７とが共に外
方に凸状にしであるが、揚力側２７は屈曲程度が犬であ
る。

すなわち、圧力側２５より半径が短かい。

しかしながら、それぞれの側の屈曲は１つの中心から均
一な半径で引いた円弧状とする必要はない。

このように非対称的にすると釣合いタブの作用を助ける
。

揚力側２７を可成り外方に凸状の形状にするとこの側の
付近の水に低い圧力を生じさせる際に釣合いタブが操舵
トルクを相殺する能力を増大し、従って釣合いタブが船
尾駆動ユニットを水中に低圧を生じる回転方向に運動さ
せる傾向を増大させ従って圧力側２５に推進器により後
方に推進せしめられた水が当たることにより生じる効果
を増大する。

もし所望ならば、揚力側２Ｔの操舵トルク相殺効果を実
情に適するようにするため、揚力側２７にも圧力側２５
に設けたと多少似た方法で１つまたはそれ以上の段部な
設けることができる。

従って、第４図には揚力側２Ｔに段付きまたは片寄り面
４０が点線の輪郭で示してあり、この段付き面４０は揚
力面４０の後部に位置決めされ圧力側２５の方向に片寄
っている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の種々の特徴を備え゛た船尾駆動下部ユ
ニットの側面部分図、第２図は第１図の船尾駆動ユニッ
トの一部分の長さ方向に切断して釣合いタブを部分的に
示す断面図、第３図は第２図に示した船尾駆動下部ユニ
ットの部分の後面図、第４図は第２図に示した船尾駆動
下部ユニットの部分の底面図である。 １１・・・・・・船尾駆動下部ユニット、１５・・・・
・・シャフト、２１・・・・・・推進器、２３・・・・
・・タブ、２５．２７・・・・・・側面、２９・・・・
・・前部、３０・・・・・・段部、３１・・・・・・後
部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 通常の作用中少くとも部分的に水中に没する下部を
   含む船尾駆動下部ユニットにおいて、前記下部が、回転
   可能に装着された推進器シャフトと、該シャフトと共に
   回転すべく前記シャフトに担持された推進器と、該推進
   器シャフトの後方且つ上方に位置決めされた釣合いタブ
   とを備え、更に該タブが２つの側面を有し、一方の側面
   が前記推進器により推進された水の衝撃を受ける側であ
   り且つこの一方の側面が前部と該前部から他方の側面に
   向った方向に片寄った後部とを有し前記前部と後部との
   間が段状になっている船尾駆動下部ユニッ ト。