JPS59110877A - ラジアルピストン式液圧回転機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はラジアルピストン式の油圧ポンプまたは油圧モ
ータとして用いられる液圧回転機に関するものである。

第１図に従来技術による液圧回転機を示す。

同図において、１は液圧回転機の本体となるケーシング
を示し、該ケーシング１はフロントケーシングＩＡとり
ャケーシングＩＢとからなシ、該各ケーシングＩＡ、Ｉ
Ｂ間には円環状のロータ収容室ＩＣとなっている。そし
て、該ロータ収容室ＩＣ内に位置してフロントケーシン
グＩＡの内周面にはカム面２が形成されている。３はリ
ヤケーシングＩＢを貫通してケーシング１内に突出して
設けた分配軸を示し、該分配軸３はカム面２に対して偏
心した状態に設けられている。４は分配軸３を嵌合する
嵌合凹部４Ａを有するロータを示し、該ロータ４はケー
シング１のロータ収容室１ｃ内に位置して設けられ、そ
の嵌合凹部４Ａには分配軸３に回転可能に嵌合せしめら
れている。また、ロータ４には回転軸取付部４Ｂが一体
的に形成されており、該回転軸取付部４Ｂはフロントケ
ーシングＩＡから外部に突出せしめられて、回転軸（油
圧ポンプの場合は入力軸、油圧モータの場合には出力軸
）をスプライン結合せしめることができるようになって
いる。５はフロントケーシングＩＡと回転軸取付部４Ｂ
との間に介装されたシール付軸受で、該シール付軸受５
は回転軸取付部４Ｂおよびこれと一体に設けたロータ４
をケーシング１に支持させると共に、ケーシング１内部
に充満する作動油が外部に漏出するのを防止する機能を
果すものである。

次に、ロータ４には放射方向に複数のシリンダ６．６．
・・・が穿設されており、該各シリンダ６内にはピスト
ン７の一端が摺動可能に挿嵌されている。

また、ピストン７の他端部にはシー−８が形成され、該
シュー８はカム面２に摺接している。ロータ４にはさら
に、流体路９，９．・・・が穿設されておシ、該各流体
路９の一側はシリンダ６に開口し、他側はロータ４の嵌
合凹部４Ａに向は開口している。また、分配軸３の外周
面には前記流体路９に対向する位置に円弧状に形成した
一対の給排ポート１０．１１が形成されており、該各給
排ポート１０．１１は分配軸３の軸方向に穿設した給排
通路１２．１３と常時連通している。そして、ロータ４
が回転するとシリンダ６は流体路９を介して給排ポー）
１０．１１と間欠的に連通せしめられる。

而して、ロータ４の分配軸３に対する摺動回転を円滑に
行なわせるために、該ロータ４の嵌合凹部４Ａと分配軸
３の外周面との間には僅かな隙間が形成されておシ、当
該隙間に流体路９または給排ポー）１０．１１から作動
油が漏出することにより嵌合凹部４Ａと分配軸３との間
に潤滑油膜が形成されることになる。そして、分配軸３
の端面とロータ４の嵌合凹部４Ａの底面との間には油室
１４が形成されており、前述の如くロータ４と分配軸３
との間から漏出した作動油は核油室１４に流入せしめら
れるようになっている。

１５はロータ４の回転軸取付部４Ｂの根本部に半径方向
に形成された細道、１６はケーシング１のフロントケー
シングＩＡとロータ４の側面とシール付軸受５との間の
空間に形成される円環状の油室で、前記油室１４は細道
１５を介して核油室１６と連通している。また、油室１
６はロータ４の側面とフロントケーシングＩＡの内側面
との間の摺動部１７を介してケーシング１のロータ収容
室ＩＣ内において、ロータ４．ピストン７、シュー８に
よって形成される内部油室１８と連通している。ここで
、摺動部１７はロータ４の回転時に該ロータ４とフロン
トケーシングＩＡとが相互に摺動する部位で、これによ
りフロントケーシングＩＡの内側面とロータ４の図中右
方の側面とにはそれぞれ円環状となった摺動面１７Ａ、
１７Ｂが形成されることになる。そして、油室１６内の
作動油は該摺動部１７において摺動面１７Ａ、１７Ｂ間
に形（５） 成される僅かな隙間を介して内部油室１８に向は流れる
。さらに、内部油室１８はりャケーシングＩＢに穿設し
た油孔１９を介してドレン配管（図示せず）と連通せし
められている。従って、ロータ４と分配軸３との間から
油室１４内に流入した作動油は細道１５．油室１６．摺
動部１７．内部油室１８および油孔１９を順次介してド
レン配管からタンク（図示せず）に還流せしめられるよ
うになっている。

従来技術による液圧回転機は前述の構成を有するもので
、次に給排通路１２．１３および給排ポー）１０．１１
のうち通路１２．デート１０を作動油の供給側とし、通
路１３．ポート１１を作動油の排出側として、油圧モー
タとして用いる場合についてその作動を説明する。まず
、回転軸取付部４Ｂに出力軸としての回転軸を連結し、
通路１２を油圧ポンプ（図示せず）と接続し、通路１３
をタンクと接続した状態にして油圧ポンプを駆動する。

これによ多通路１２．ポート１０．流体路９を介してシ
リンダ６内に高圧の作動油が供（６） 給され、ピストン７が半径方向外方に押圧される。

カム面２は分配軸３に対して偏心した状態となっている
から、ピストン７がロータ４の半径方向外方に押圧され
ることによりシー−８はカム面２上を摺動案内されなが
らピストン７は伸長せしめられる。そして、ロータ４が
半回転すると、シリンダ６は排出側のポート１１と連通
し、ピストン７がシリンダ６内に進入することによりシ
リンダ６内の作動油は流体路９を介してポート１２に排
出される。このようにしてロータ４が回転せしめられる
ことによシ、その回転軸取付部４Ｂに連結した回転軸が
回転駆動せしめられることになる。

ところで、ロータ４の分配軸３に対する摺動回転を円滑
に行彦わせるために、該ロータ４と分配軸３との間の隙
間にはポート１０から流体路９を介してシリンダ６内に
供給される高圧の作動油が漏出し、この漏出油により潤
滑油膜が形成される。

そして、このように潤滑油膜を形成した作動油は油室１
４．細道１５．油室１６．摺動部１７を順次介してロー
タ収容室ＩＣの内部油室１８に流入し、さらに油孔１９
からドレン配管を通ってタンクに還流せしめられる。こ
こで、油室１４内の作動油圧力が大気圧に近い状態とな
っている場合には、前述のような作動油排出系路が確保
される。

しかし寿から、油室１４内の圧力が高い状態にあると、
ロータ４はこの圧力によシス中右方に押圧されて、該ロ
ータ４の側面がフロントケーシングＩＡの内壁に圧接さ
れることになる。その結果、ロー１４とフロントケーシ
ングＩＡとの間の摺動部１７に潤滑油の油膜切れが発生
し、摺動性が悪化し、摺動面１７Ａ、１７Ｂに焼付きや
かじυを発生させる欠点がある。マタ、前述のように摺
動部１７における隙間が小さくなると、油室１６からケ
ーシング１の内部油室１８への作動油の流出が困難とな
り、該油室１６内の圧力が上昇してしまうことになる。

この結果、油室１６内の圧力がシール付軸受５に作用し
、該シール付軸受５のシールを破損させたシ、外部油漏
れを発生させたシする欠点もある。さらに、油室１６内
の圧力上昇は例えば回転軸取付部４Ｂに取付けられる回
転軸に外力が作用したわ、回転変動が生じることにより
油室１４や油室１６の容積が瞬間的に変化することによ
っても生じる。そして、油室１４，１６の容積が瞬間的
に減少すると、内圧が急激に上昇し、シール付軸受５の
シール破損や外部油漏れを発生させる欠点もある。

本発明は斜上の点に鑑みなされたもので、ロータの側面
とフロントケーシング内壁との間の摺動部における作動
油の流通が円滑に行なわれ、しかも該摺動部の潤滑油膜
の形成が容易なラジアルピストン式液圧回転機を提供す
ることを目的とするものである。

前述の目的を達成するために、ロータの側面とケーシン
グの内側面との間の摺動部に形成される円環状の摺動面
にはその円周方向に沿って油溝を形成し、該油溝の一部
が前記摺動面の内周よシ内側に位置し、かつ他の一部が
前記摺動面の外周よシ外側に位置するように構成したこ
とをその特徴とするものである。

このように構成することにより油清から摺動部（９） 全体に作動油が漏出せしめられるよう−になるから、該
摺動部に容易かつ確実に潤滑油膜を形成させることがで
きると共に、ロータ側面とシール付軸受との間に形成さ
れる円環状油室からの作動油の流出も円滑に行なわれ、
該円環状油室内が定常的または瞬間的に高圧となるのを
防止し得ることになり、シールの破損や外部油漏れが確
実に防止される。さらに、ロータの回転によシ油溝を介
して作動油を強制的に流通させることができるから、ロ
ータと分配軸との間から漏出した作動油の循環性が良好
となシ、漏出作動油の淀みが防止され、作動油を低温状
態に保つことができ、潤滑油膜として好適な粘度状態に
保持される等の諸効果を奏する。

以下、本発明の実施例を第２図ないし第４図に基づき詳
細に説明する。

同図において、第１図と同一構成要素については同一符
号を付してその説明を省略するものとする。然るに、２
１は円環状に形成した油溝を示し、該油溝２１はフロン
トケーシングＩＡの内側面に（１０） 摺動部１７の円周方向に形成されている。即ち、フロン
トケーシングＩＡ内側面のうちロータ４の側面との摺動
面１７Ａは、第３図に斜線で示したように円環状となっ
ており、該摺動面１７Ａはカム面２の中心０！に対して
距離εだけ偏心した点０２を中心として所定の幅をもっ
た円環帯状に形成される。そこで、油溝２１をカム面２
と同心状に形成し、該油溝２１の第３図中上方の部分、
即ちピストン７の上死点位置近傍の部分が摺動面１７Ａ
の内周よシ内側に位置し円環状油室１６内に開口するよ
うに構成されている。一方、油溝２１の第３図中下方の
部分、即ちピストン７の下死点位置近傍の部分は摺動面
１７Ａの外周よシ外側に位置し、ケーシング１の内部油
室１８に開口するようになっている。そして、油溝２１
の断面形状は第４図０に示したようにＶ字状となったも
のだけでなく、第４図（ロ）に示したような半月状に形
成した油溝２１′や第４図（ハ）に示したようなコ字状
の油溝２１″であってもよい。

本発明に係るラジアルピストン式液圧回転機は前述の構
成を有するもので、それを油圧モータとして用いた場合
の作動については前述の従来技術によるものと格別差異
は彦い。然るに、ロータ４と分配軸３との間の隙間から
漏出した作動油は油室１４に流れ、細道１５を介して円
環状油室１６に流入する。そして、このように油室１６
内に流れた作動油は油溝２１を介してケーシング１の内
部油室１８に向は流出する。この場合、摺動面１７Ａに
はロータ４の側面が摺動じ々から回転せしめられるから
、油室１６内の作動油は油溝２１内に送られ、強制的に
内部油室１８に向は流出される。このように、摺動部１
７における作動油の流通が円滑になることによシ、油室
１６内の圧力が定常的にも瞬間的にも上昇することがな
く、従ってシール付軸受５のシール破損や外部油漏れの
発生が防止される。

しかも、油溝２１は摺動面１７Ａの円周方向に形成され
ているから、該油溝２１の側部がら摺動部１７に向は作
動油が漏出することになシ、該摺動部１７における潤滑
油膜の形成が容易かつ確実に行なわれる。また、油室１
４内に圧力が蓄積されないからロータ４にフロントケー
シングＩＡ方向への押圧力が過大にならないことからも
摺動部１７への潤滑油膜の形成に有利となり、摺動面１
７Ａ、１７Ｂの焼付き、かじシの発生が防止できる。

さらに、油室１６からの作動油の流出が良好になり、油
室１４．細道１５．油室１６．油溝２１゜内部油室１８
．油孔１９からなる作動油排出系路が有効に形成される
。このために、作動油が淀んで油温の上昇を生じさせる
ことがなく、摺動各部に好適な粘度を有する潤滑油膜が
形成されると共に、シール付軸受５から油漏れを生じさ
せることがない。

そして、特に本実施例で示しだように油溝２１をカム面
２と同心の円環状に形成すると、フロントケーシングＩ
Ａの内壁の旋削加工時に該油溝２１を形成することがで
き、その油溝形成が容易に行なわれる。しかも、前述の
旋削加工時における工具の旋削方向と油溝２１の方向が
ほぼ一致するから、加工時におけるパリの発生が防止さ
れ、（１３） 摺動面１７Ａを平滑に表面加工することができ、摺動部
の摺動性が良好となる。

なお、前述の実施例では本発明に係るラジアルピストン
式液圧回転機を油圧モータとして用いる場合について説
明したが、油圧ポンプとして用いてもよいことは勿論で
ある。また、油溝２１は摺動面の円周方向に沿った状態
に形成されておれば、必ずしも円環状に形成する必要は
なく、例えば楕円形状その他の環状のものや螺旋形状の
もの等でもよく、また円環状に形成する場合であっても
、カム面２と同心状でなくともよい。さらに、油溝２１
を一本設ける構成としたが、中心が異なる位置となった
複数本の円環状油溝を形成すれば、摺動面１７Ａ、１７
Ｂ間の潤滑性がさらに良好となる。さらにまた、ロータ
４側の摺動面１７Ｂに油溝を形成するよう構成してもよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術を示す液圧回転機の縦断面図、第２図
は本発明の一実施例を示す液圧回転機の縦断面図、第３
図は第２図の■−■矢示方向断面図、（１４） 第４図（イ）、（ロ）、（ハ）はそれぞれ相異なる油溝
の断面形状を示す図である。 １・・・ケーシング、２・・・カム面、３・・・分配軸
、４・・・ロータ、６・・・シリンダ、７・・・ピスト
ン、８・・・シュー、１７・・・摺動部、１７Ａ、１７
Ｂ・・・摺動面、２１．２１’、２１”　　・・・油溝
。 （１５） 第１図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　ケーシングと、該ケーシングの内周面に設け
   たカム面と、該カム面に対し偏心した位置において前記
   ケーシング内に突出させて設けた分配軸と、前記ケーシ
   ング内において該分配軸に回転可能に嵌合して設けたロ
   ータと、該ロータ内に放射方向に穿設した複数のシリン
   ダと、一端が該シリンダ内に摺動可能に挿嵌され、他端
   が前記カム面に案内されるピストンとからｋるラジアル
   ピストン式液圧回転機において、前記ロータの側面と前
   記ケーシングの内側面との間の摺動部に形成される円環
   状の摺動面にはその円周方向に沿って油溝を形成し、該
   油溝の一部が前記摺動面の内周より内側に位置し、かつ
   他の一部が前記摺動面の外周よシ外側に位置するように
   構成したことを特徴とするラジアルピストン式液圧回転
   機。
2. （２）前記油溝を円環状に形成したことを特徴とする特
   許請求の範囲（１）項記載のラジアルピストン式液圧回
   転機。
3. （３）前記油溝を前記カム面と同心状に形成したことを
   特徴とする特許請求の範囲（２）項記載のラジアルピス
   トン式液圧回転機。