JPS5910993B2 - アルミニウム溶出防止方法 - Google Patents

アルミニウム溶出防止方法

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JPS5910993B2
JPS5910993B2 JP50099365A JP9936575A JPS5910993B2 JP S5910993 B2 JPS5910993 B2 JP S5910993B2 JP 50099365 A JP50099365 A JP 50099365A JP 9936575 A JP9936575 A JP 9936575A JP S5910993 B2 JPS5910993 B2 JP S5910993B2
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JP
Japan
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iron
water
aluminum
pipes
plant
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JP50099365A
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JPS5223537A (en
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良夫 原田
学 宝来
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は空気冷却式火力発電プラントなど高純度水の通
水系にアルミニウム管と鉄管とを用いたプラントにおい
て、該アルミニウム管より、該高純度水中にアルミニウ
ムが溶出することを防止する方法に関するものである。
一般に火力発電プラントでは、出来る限り不純5 物を
除去した高純度水をボイラーで加熱し発生した水蒸気を
タービンに送つて、その蒸気のエネルギーによつて発電
機を駆動させた後、仕事を終えた水蒸気を復水器に導き
、これを冷却して元の高純度水に復水し、しかる後この
高純度水を再びボ10イラーに送り込んで高温高圧の水
蒸気を発生させるサイクルを繰返すことが行なわれてい
る。
このようなプラントにおける復水器の冷却方法としては
、通常海水との熱交換によることが多いが、この方法に
より冷却する場合、熱交換を行なつて高15温になつた
海水を海中へそのまま排出するため、海中の温排水領域
が拡大されて海中生物の自然環境を損ねる問題が生じて
いる。このため、内陸部に設けられた火力発電プラント
を始めとして、海岸に設けられる火力発電プラ20 ン
トにおいても近年空冷式の復水器が採用されつつあるが
、この空冷による方式では大きな放熱面積を必要とする
関係上、冷却効果の優れたアルミニウム製のフィンと管
とで構成された表面式の空冷エレメントが用いられる。
この空冷エレメント25は、フィンにより冷却された高
純度水をスプレー式復水器(直触式復水器)内に噴射し
、仕事を終えた水蒸気を冷却して元の高純度水に復水す
るものである。この方式では、例えばアルミニウム管で
構成された空冷エレメントと鉄管で構成された30ボイ
ラー蒸発管とを同一の高純度水が流れるが、鉄管の腐食
を考慮して高純度水のpHを通常9.6〜11に定めて
いる。しかしこのようなpHの高い高純度水をアルミニ
ウム管内に通水するとアルミニウムが腐食され、その寿
命を著しく短縮する35問題がある。また、腐食によつ
て溶出したアルミニウムを含む高純度水が鉄管で構成さ
れたボイラー蒸発管部に送られると、ここでAl2O3
を形成し、Fe3O4,SiO2などの他の不純物と共
に析出物を形成し、これで蒸発管の内面に堆積し熱伝達
を阻害すると共に、この析出物が増加するとこれが局部
的に剥離し易くなり、この剥離した部分でベーバーロツ
ク現象を生じて、蒸発管の過熱事故を誘発する原因とな
つていた。この析出物を除去するためには、通常ボイラ
ーの停止時に酸洗いして化学的に除去することが行なわ
れているが、Al2O3は塩酸、硫酸などを用いた通常
の酸洗いでは溶解除去することができず、過熱事故の原
因を根本的に取り除くことができないなどの欠点があつ
た。本発明者はかかる問題点の解消につき研究したもの
であるが、その結果、通水系に鉄分を含有する中性の脱
気水を循環することによつて通水系のアルミニウム管の
内面に鉄の被膜が形成され、そうすることによつて脱気
水の排出後PHの高い高純度水を通水しても該高純度水
中に溶出するアルミニウムを極力阻止出来、熱伝達不良
及び過熱事故の原因となるAl2O3の析出を防止でき
るアルミニウム管の防食方法を見出したものである。
即ち、本発明はアルミニウム管と鉄管とを同一の通水系
に有するプラントにおいて、プラント運転時に該通水系
に高純度水を通水するに際して該通水系に溶存酸素が0
.1ppm以下でまた鉄以外の不純物が含まれないでか
つ鉄分を含有する中性の脱気水を予め循環させ、該脱気
水中に含まれる鉄分を前記アルミニウム管の内面に付着
させてここに鉄の被膜を形成し、その後前記脱気水を排
出した後において高純度水を通水しプラントの運転を行
なうことにより該高純度水中へ溶出するアルミニウム量
を低減せしめることを特徴とするプラントの空気冷却塔
における冷却エレメント防蝕方法である。以下本発明を
更に説明すると、本発明において予め循環される脱気水
としては、溶存酸素の少ないものが良く、特に0.1p
pm以下のものが好ましい。
溶存酸素を0.1ppm以下とすることによつて、鉄イ
オンが酸化されて腐蝕作用を起こさないようにすること
ができる。また鉄以外の不純物を含まないPH7程度の
中性水とする。この循環される脱気水は、予め鉄分を含
有するものであつても、また循環の過程で鉄分を含有す
るに至つたものでもよい。前者の場合、その脱気水を常
温で循環系内を循環させると、その系内のアルミニウム
管内の部分で脱気水の中の鉄イオンがアルミニウム管内
面に付着する。
また後者の場合は、その脱気水の循環系の一部にさびの
ない鉄塊を置いておくとこれから鉄イオンが脱気水中に
僅かづつ溶出してこれがアルミニウム管内へ運ばれて、
アルミニウムを溶出させることなくアルミニウム管の内
面に付着し、均一な鉄化合物の被膜をつくる。
鉄塊の代りに鉄管をビニル配管などを介してアルミニウ
ム管と連結してもよい。しかしこれらの鉄塊や鉄管の水
と接触する部分には、鉄さびの発生がないことが必要で
ある。鉄さびが存在していると脱気水中にイオンとして
溶解することなく、微細な鉄さび粒子となつて剥離する
と共に、これがアルミニウム管内へ移動してそこで付着
する。その結果この鉄さびはアルミニウム管に対しカソ
ードとして作用しアノードとなつたアルミニウム管に孔
蝕が発生することとなる。鉄を含む脱気水中の鉄および
鉄塊や鉄管から溶出する鉄は鉄イオンとなつてアルミニ
ウム管内面に付着しこれが時間の経過に伴つて次第に緻
密な被膜となる。
通常の火力プラントでは、通水系に鉄管が使用されてい
るが、この種の鉄管内にはブラントの建設に長期間を要
することもあつて通常鉄さびが発生しており、したがつ
てこのままの状態でアルミニウム管との間に脱気高純度
水を循環させると、前述したように鉄さびがアルミニウ
ム管の方へ運ばれ、孔蝕が発生することとなる。
そこで本発明では水中に溶解している鉄を使用するか、
或いはさびのない鉄塊や鉄管を鉄イオンの供給源として
用いるのである。なお鉄イオンを含む脱気水として、例
えば鉄以外の元素の含有量が少なければ多量の鉄イオン
を含む地下水を利用し、これを脱気しながらアルミニウ
ム管内に循環せしめても良い。
またアルミニウム管の外側を加熱して、該管壁に温度差
を与えることにより、更に緻密な鉄の被膜を形成するこ
とができるものである。このように鉄イオンを含む中性
の脱気水を循環系内に循環させて、所望厚さの鉄化合物
の被膜をアルミニウム管内に形成した後、脱気水を除去
し、定常のプラントの運転時において11亀鉄の耐腐蝕
性性を考慮してPHが9.6〜11で溶存酸素が0.0
07〜0.3ppm程度の高純度水を循環・通水させる
ことにより、これら液中にアルミニウムが溶出すること
を防止するものである。
次に本発明の実施例について説明し、併せて本発明と比
較するために比較例を挙げて説明する。
実施例 1試験用のアルミニウム管として、99.5%
以上の純度を有する内径19wrm、長さ1mのものを
用い、また試験用の鉄管として鉄さびのない軟鋼からな
る内径19rrr1n、長さ1mのものを用い、これら
両者をビニール管で連通して試験用の循環系を作成゛,
る。
次にこの循環系内にPH7、溶存酸素0.05ppm、
水温25℃の脱気水を300時間循環させ、100時間
ごとにアルミニウム管の内面を観察して、形成された鉄
化合物の被膜と点食の発生状態を調べた。
この結果は第1表に示す通りである。なお、鉄分の含有
量は、本実施例と後述する実施例で測定したところ、0
.01〜0.3.ppmであつた。比較例 1上記実施
例1において脱気水の代りに溶存酸素を8ppm含む高
純度水を循環させ、100時間ごとにアルミニウム管の
内面の状況を観察して、その結果を第1表に併記する。
上記の結果から明らかな如く、本発明方法によるものは
緻密な鉄化合物の被嘆がアルミニウム管内の全面に形成
され、点食の発生も認められなかつた。
これに対して高純度水でも溶存酸素の多いものは鉄の付
着は早いが多孔質のものが多く、しかも点食が多く発生
し健全な被嘆を形成することができなかつた。実施例
2 上記実施例1により、鉄の被摸を形成したアルミニウム
管内にPH7,pH8,及びPH8.5の復水を模擬し
た酸素含有量0.05ppmの高純度水を夫々300時
間通水せしめて、100時間ごとに高純度水に含まれる
アルミニウムの量を測定し、その結果を第2表に示す。
比較例 2 上記比較例1により鉄の被膜を形成したアルミニウム管
内に、上記実施例2と同様の、復水を模擬した高純度水
を夫々通水し、この中に含まれる溶出アルミニウムの量
を測定して、その結果を第2表に併記する。
比較例 3 上記実施例2において鉄化合物の被膜を形成しないアル
ミニウム管内に、上記実施例2と同様の復水を模擬した
高純度水を夫々通水し、この中に含まれる溶出アルミニ
ウムの量を測定して、その結果を第2表に併記する。
上記の結果から明らかな如く、本発明方法によれば、予
めアルミニウム管の内面に点食のない緻密な鉄化合物の
被膜を形成することにより、プラント運転時に高純度の
復水中に溶出するアルミニウム量を極力阻止し、熱伝達
不良及び過熱$故の原因となるAl2O3の析出を防止
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルミニウム管と鉄管とを同一の通水系に有するプ
    ラントにおいて、プラント運転時に該通水系に高純度水
    を通水するに際して該通水系に溶存酸素が0.1ppm
    以下でまた鉄以外の不純が含まれないで、かつ鉄分を含
    有する中性の脱気水を予め循環させ、該脱気水中に含ま
    れる鉄分を前記アルミニウム管の内面に付着させてここ
    に鉄の被膜を形成し、その後前記脱気水を排出した後に
    おいて高純度水を通水しプラントの運転を行なうことに
    より該高純度水中へ溶出するアルミニウム量を低減せし
    めることを特徴とするプラントの空気冷却塔における冷
    却エレメントの防蝕方法。
JP50099365A 1975-08-15 1975-08-15 アルミニウム溶出防止方法 Expired JPS5910993B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4949116A (ja) * 1972-09-20 1974-05-13
JPS5091545A (ja) * 1973-12-17 1975-07-22

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