JPS5910013B2 - カラ−ジユゾウカン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はカラーテレビジョン受像機に使用して好適な
カラー受像管に関する。

一般に従来から例えはカラーテレビジョン受像機に使用
されているカラー受像管は、第１図に示すように構成さ
れている。

即ち、電子銃（図示せず）を内蔵したネツク１に漏斗状
のファンネル２が連接され、このファンネル２にはパネ
ル３が接合されている。

このパネル３は皿状にして内面には赤、緑、青の３色螢
光体ストライプ（又はドット）からなる螢光面４が形成
され、この螢光面４に対向してパネル３の内側にはシャ
ドウマスク５が配設されている。

そしてシャドウマスク５は螢光面４と極めて正確な位置
関係を維持してパネル３の側壁内面に３箇所乃至４箇所
で保持されている。

この場合、シャドウマスク互は周知の如く多数の透光６
を有する球面状のマスク面７と、その曲面の変形を防止
するため充分なる強度をもった断面逆Ｌ字形をした金属
枠（フレーム）８とにより構成される。

そして金属枠８の側面には熱膨脹により生じる電子ビー
ムイランテイング誤差を補正するための複数個のバイメ
タル９と、更にバイメタル９からパネル３内側面のパネ
ルピン１０に達する一端に孔を有する板バネ１１が取付
けられ、この板バネ１１の孔と前記パネルピン１０が嵌
合することによりシャドウマスク５がパネル３に保持さ
れている。

ところでカラー受像管は必要とする特性上、パネル３内
面の曲率とシャドウマスク｛の間隙は高精度で維持させ
る必要があり、それ故にプレス成型で得るガラスパネル
は極めて高い精度での加工を要求される。

更に重い金属枠８の付属したシャドウマスク互を保持す
る強度と正確に位置決めされたパネルピン１０を埋め込
むため、カラー受像管を高価なものとする一因となって
いる。

この発明は上記事情に鑑みなされたもので、安価なカラ
ー受像管を提供することを目的とする。

以下、図面を参照してこの発明の一実施例を詳細に説明
する。

上記従来の欠点を改善するために、比較的容易に平担度
を得られる平板ガラスをパネルとして使用すれば、その
量産性と相俟って可成り安価に供給できることは容易に
考えられる。

しかし、平板状のパネルを使用し従来の形式によるシャ
ドウマスクを取付けるとすれば、パネル内面に従来の方
式のパネルピンに相当する複数個の支柱を設け、且つ金
属枠とバイメタルと板バネを使用し支柱に設けられたパ
ネルピンに嵌合させて保持することになる。

この場合、カラー受像管組立の工程における繁雑さは従
来と伺ら変らず、結果的には平板状のパネルを使用する
主目的である安価なものにはなり難い。

又、支柱により重量のあるシャドウマスクを保持するこ
とは強度的にも困難を伴なう。

そこでこの発明では、平板状のパネルを使用すると共に
このパネル内面にシャドウマスクをマスク保持体を介し
て固定している。

即ち、この発明のカラー受像管は第２図に示すように構
成され、電子銃（図示せず）を内蔵したネツク１２に漏
斗状のファンネル１３が連接され、このファンネル１３
にはパネル１４が接合されている。

この場合、パネル１４は平板状のガラスからなり、ファ
ンネル１３の最大径より突出している。

そしてパネル１４内面には赤、緑、青の３色螢光体スト
ライプ（又はドット）からなる螢光面１５が形成され、
この螢光面１５に対向し所定間隔をおいてパネル１４の
内側にシャドウマスク１６が配設されている。

この場合、シャドウマスク１６は平板状又は所定の曲率
をもった円弧状に形成され、多数の透孔１７を有するマ
スク面１８とこのマスク面１８に一体に延長折曲して形
成された枠状のスカート部１９とからなっている。

そしてスカート部１９には多数の補強ビード２１が形成
され、スカート部１９つまりシャドウマスク１６の側壁
自体に適当なスプリング効果を得ることが可能にしてあ
る。

又、スカート部１９の適当な位置例えば長方形のシャド
ウマスクの場合、各辺中央部に１箇所ずつ或いは２等辺
３角形を形成する３辺の各１点に後述のマスク保持体と
嵌合させるための例えば取付孔２２が穿設されている。

一力、シャドウマスク１ｊをパネル１４に取付けるため
のマスク保持体２３は第３図に示すように構成され、個
々のマスク保持体え３は１個以上のバイメタルからなり
、高膨脹側と低膨脹側を組合せることにより、シャドウ
マスク１』の温度上昇による膨脹分を吸収する方向と、
膨脹により生じる孔ピッチのずれを螢光面１５とシャド
ウマスクｉの間隔で補正する方向にそれぞれ変化するよ
うに構成されている。

そして断面略Ｌ字形にして一片がシャドウマスク１６に
取付けられ、他片がパネル１４に取付けられるようにな
っている。

即ち、このマスク保持体２３は第３図からも明らかなよ
うに、長刀形のバイメタルの長さ力向の中央部に切り込
み２４を設け、この切り込み２４に対応する部分を凹型
に加工して凹部２５ ，２６を形成している。

更に巾方向に略９０°折曲げており、一刀の凹部２５に
はシャドウマスク１６のスカート部１９の取付孔２２に
対応して突起２７が設けられている。

又他力の四部２６にはパネル１４と同等の膨脹率を有す
る金属からなる取付板２８がスポット溶接などの方法で
取付けられている。

このためマスク保持体２３は半田ガラス２９を使用する
ことにより容易にパネル１４内面に取付けることが可能
となっている。

この場合のバイメタルの動きは第３図の矢印で示してい
る。

次に上記のようなこの発明のカラー受像管の組立方法の
１例について説明すると、先ずパネル１４内面にマスク
保持体２３とシャドウマヌク１６を正規の状態に設置し
７たのち、マスク保持体２３とパネル１４を治具で固定
し、取付板２８をパネル１４内面に半田ガラス２９で固
着する。

以後は、シャドウマスク１６自身のスプリング効果によ
り着脱を行ない、周知のスクリーン塗布力法例えば露光
方式によりストライプ或いはドット状の螢光面１５を形
成する。

この発明のカラー受像管は上記説明及び図示のように構
成されているので、従来に比べ次のような利点がある。

即ち、シャドウマスク１６の保持に際して板バネを使用
しないため、従来必要とした金属枠（フレーム）８が不
要となり、この結果軽量にして安価となる。

又、マスク保持体２３は素材がバイメタルで成型されて
いるため、シャドウマスク１６の温度上昇に伴なう補正
とマスク保持が同時に行なわれる。

従って平板状のパネル１４の量産性と併せて目的とする
安価なカラー受像管を得ることができる。

尚、上記実施例ではシャドウマスク１６のスカート部１
９に取付孔２２を設け、マスク支持体２３の凹部２５に
突起２７を設けたが、この逆にスカート部１９に突起を
設け、凹部２５に取付孔を穿してもよい。

又、第４図乃至第７図はこの発明の他の実施例を示した
もので、上記実施例と同様効果が得られる。

即ち、第４図は第３図によるマスク保持体の変形でマス
ク膨脹補正と螢光面とマスク間隔補正量をバイメタル材
の長さで調整した例である。

第５図は同様にバイメタル材の巾でそれぞれの補正量を
調整し、かつマスク保持体の加工性を向上させたもので
ある。

第６図は第５図の変形で２つの異なる特性をもったバイ
メタルをスポットウエルドあるいはかしめ等で組み合わ
せたもので、補正量の調整を容易に行わんとするもので
ある。

更に例えば第５図において取付板２８に突出部を設け、
この突出部をファンネル１３端面にて押圧支持するよう
にすれば、機械的強度が増加する。

以上説明したようにこの発明によれば、実用的価値大な
るカラー受像管を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカラー受像管を一部切欠いて示す斜視図
、第２図はこの発明の一実施例に係るカラー受像管を一
部切欠いて示す斜視図、第３図は第２図の一部を拡大し
て示す斜視図、第４図乃至第６図はこの発明の他の実施
例を示す斜視図である。 １４・・・・・・パネル、１６・・・・・・シャドウマ
スク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 平面状のパネルとこのパネルの内面に保持構体を介
   してシャドウマスクを配設したシャドウマスク形のカラ
   ー受像管において、前記保持構体は少なくとも２つの面
   を有し、第１の面は前記平面状パネルに固着され、第２
   の面には前記シャドウマスクの嵌合子に嵌合する突起あ
   るいは透光を有することを特徴とするシャドウマスク形
   のカラー受像管。