JPS589688Y2 - 調理テ−ブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、調理物を加熱する調理テーブルに関するも
ので、その目的とするところは、器体内の温度をできる
だけ低くすることにより、関係部材の構造、材質の選択
の自由度と安全性に優れたものを得ることにある。

従来の調理テーブルは第１図のように構成されていた。

すなわち、１は本体ケースで、側板２と底板３と上板４
より箱形に構成され、その底板３には、通気孔３ａが多
数設けられている。

５はシーズヒータ等の熱源部で、本体ケース上面部に設
けられている。

６は汁受皿で、熱源部上に置かれた鍋７から吹きこは゛
れた煮汁を受けためる目的と、上記熱源部５の反射板の
役目も兼ねており、その外周縁部６ａを上板４に係止し
て設置されている。

８は熱源部５を支える支持板で、汁受皿６の外周縁部６
ａ上に載置されている。

９は熱源部のコントローラ、１０は器体を支える脚であ
る。

以上のように従来の調理テーブル１１は構成されている
。

そして、この調理テーブルは、一般に第２図で示す配置
で使用される。

つまり１２は流し台、１３は調理台、１４はコンロ台を
示し、調理テーブル１１はコンロ台１４上に設置され、
これらはシステムキッチンとしてその前面、上面を面一
となすことがデザイン上好ましく、又、その器具間もで
きる限り隙間ができないよう構成することが、デザイン
面と実用面で要求されるものである。

しかし、従来のものは次の欠点があった。

すなわち、汁受皿６は、熱源部５と鍋７からの輻射熱、
および汁受皿内部の熱気とにより、温度が非常に高くな
るものである。

（例えば、熱源部を２ＫＷのうず巻形シーズヒータとし
た場合４５０〜５００℃にも達する。

）従がって、本体ケース１内の空気温度は汁受皿６から
の熱影響により異常に高くなってしまい、コントローラ
９等の内部機器や配線関係は耐熱性、寿命の点で構造、
材質の制限をうけるものであった。

又、特に天板４は汁受皿６からの熱伝導により、高温に
なり使用面で火傷等の心配もあった。

これらを解決するには、本体ケース１の側根上方部に通
気孔を設けることが容易な対策であるが、この場合には
前述した周囲器具との間に排気の為の空間をもたせる必
要が生じ、デザイン面が損なわれる一方、使用面での不
都合も発生する。

（水滴、ゴミ等が落下蓄積し不衛生であり、清掃も困難
である。

）この考案はかかる従来の欠点を解決したもρで、以下
第３図の実施例で説明する。

１５は本体ケース１６の上板で、汁受皿６の外周縁部の
外側に凸形隆起部１７をリング状に形設し、この頂面部
に１７ ａの多数の通気孔を設けたものとした。

そして隆起部の高さＨは天板の外周縁部に設けた煮こぼ
れ汁のガード部１５ ａと同一以上の高さに設定する。

以上の様に構成したこの考案の調理テーブル１９は次の
利点がある。

■ 本体ケース１６内において、底板３の通気孔３ａか
ら流入した冷気は、第３図の矢印の如く汁受皿６の表面
に沿って上昇し、通気孔１７ ａよりケース外へ流出す
る。

又、ケース内の緩かい空気も同時に、高い位置にある通
気孔１７ ａよりケース外へと流出する。

従って、ケース内の温度が低下し、コントローラ９、配
線等の内部機器の熱影響の心配が解決し、構造、材質の
選択の自由度が増しひいては価格的にも有利になった。

■ 汁受皿６自体の温度が低下し、汁受皿の材質、表面
処理も前項と同様の効果がある。

■ 通気孔１７ ａを多数設けることにより、汁受皿６
の温度が低下し、又、上板１５側へ熱伝導する断面積が
減じることにより上板１５の温度が低下した。

従って、天板１５に触れて火傷をする心配も解決した。

第４図の実施例は汁受皿６の外周を空間を保って隆起部
１７上を覆うカバー６ｂとしたもので、鍋７から万一、
煮汁が吹きこぼれても通気孔１７ Ｈに流入することが
ない考慮をした。

第５図の実施例では隆起部１８の立上り部の上部に通気
孔１８ ａを設け、汁受皿の外周縁部６Ｃを張り出して
通気孔１８ ａをカバーしたもので第４図と同様の効果
がある。

そのカバ一部は、汁受皿と別体的に形成してもよいもの
である。

以上の様に、この考案によればケース内の温度を下げる
ことができ、利用効果の高い考案であり、他の部品との
組合せにより更に利用価値が高めｔ）れ、発展し得るも
のである。

またこの考案によれば、特に−上板に形成された隆起部
の頂面部に複数の流通孔を設けているので、本体ケース
内の熱気をその流通孔を通じて外部に排出させる際、隆
起部が熱気排出流速を増加させるダクトの役目をなし、
よって隆起部以外の上板部分に流通孔を形成したものに
比し、熱気排出効率がよく大幅にケース内の温度を低下
させることができる。

尚、上記図示実施例では熱源部をシーズヒータの例で説
明したが、ガスバーナ等の他の熱源でも同一の効果を生
むことは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の調理テーブルを示す断面図、第２図は流
し台セットの配置を示す斜視図、第３図はこの考案の調
理テーブルを示す断面図、第４図と第５図はこの考案の
他の実施例を示す要部断面図である。 なお、図中 １６は本体ケース、２は側板、３は底板、
３ａは通気孔、１５は天板、５はシーズヒータ等の熱源
部、６は汁受皿、６ｂ、６Ｃはカバー、７は鍋、８は熱
源部の支持板、１０は脚、１７．１８は隆起部、１７ａ
、１８ａは通気孔である。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）本体ケース上面部に熱源部を設け、この熱源部の
   下方に汁受皿を設け、この汁受皿を上板で支持するよう
   に威し、この上板には汁受皿の支持部又はその外周近傍
   に隆起部を形設し、この隆起部の頂面部に複数の流通孔
   を設けたことを特徴とする調理テーブル。
2. （２）上記隆起部は、汁受皿の周囲にリング状に設けら
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の調理テーブル。
3. （３）上記流通孔は、その開口直上方にこれを覆うカバ
   一部材を有するものであることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載のテーブル。