JPS589590Y2 - 吊鉤 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、物干竿や物干器等を吊すのに使用される所
謂Ｓかんと称される吊鉤に関する。

従来、この種の吊鉤は第７図に示すように金属又は合成
樹脂により単にＳ字形に形成しただけのものであった。

ところが斯る吊鉤は、例えばこれをロープあるいは釘の
ような細い突起物Ｃ等に引掛けた場合、安定性が悪く不
本意に滑り動いたり外れ易いのみならず、濡れた洗濯物
の吊下等によって大きな重量がかかると、上下両端の掛
鉤部１１゜１１がのびて変形し易い欠点があった。

更には第７図に示すように、吊鉤を２個以上連結して使
用するような場合、上段の吊鉤の下部の掛鉤部１１内に
竿Ａを掛けるとこれが邪魔になって下段の吊鉤を安定的
に吊下げることが困難になる等の欠点があった。

この考案は上記のような欠点を解決して実用便宜性の一
層の向上をはかろうとするものであり、以下その構成を
図面に示す実施例について説明すれば次のとおりである
。

第１図および第２図に示す実施例において、１は橢円環
状に形成された中間の連結部、２，２はその互いに反対
側の側端部から上下方向にのびた上下１対の互いに逆向
きの主掛鉤、３，３はそれらの鉤目、４，４は主掛鉤２
，２の鉤部内側面に長さ方向に沿って一体に隆設された
補強用リブであり、主掛鉤２の強度を増大すると共に、
内方側辺が鋸歯状の凹凸部５に形成されて、滑り止めの
役目を果すものとなっている。

６，７は上下両主掛部２，２の頂端中央部に突設された
小さい補助吊掛片であり、その一方６は鉤形のものとな
され、他方７はＵ字状のものとなされている。

この補助吊掛片６，７は、第４図に示すように吊鉤をロ
ープＢや釘Ｃ等に安定的に吊下げ可能とすると共に、２
個以上の吊鉤を相互に連結するために用いられるもので
あり、従ってそのような用法を可能とする範囲内で可及
的小型に形成されるものである。

なお、上記実施例において中間の連結部１を特に環状に
形成したのは、強度増大、デザイン性の向上のねらいと
ともに、該連結部１にも竿Ａ等を通すことによってその
吊下げを可能とし、更には主掛鉤２の鉤目３を狭めて、
竿Ａ等が該主掛鉤がら不本意に外れ難いようにしようと
する配慮に基づくものである。

しかしながら、この考案においてかかる事項は特に限定
されるものではなく、第３図に示すように連結部を従来
品同様に１本の棒状に形成することも許容されるもので
ある。

この考案に係る上記のような吊鉤は、一般的には例えば
アクリロニトリル・スチレン共重合体等の強度に優れた
合成樹脂でつくられるものであるが、もちろん金属製の
ものとしても良い。

また上下両端の補助吊掛片６，７は、実施例のように一
方を鉤形、他方をＵ字状のものとすることにより、それ
ら相互を掛合して複数個の吊鉤を多連に安定良く連結す
ることができ、かつＵ字状の補助吊掛片７に物干器等の
吊鉤部を安定良く引掛けて吊すことができ、第５図およ
び第６図に示すように、下部吊鉤の主掛鉤２を上部吊鉤
のＵ字状補助吊掛片７に、下部吊鉤の鉤形補助吊掛片６
を上部吊鉤の主掛鉤２に各々掛合することにより、複数
個の吊鉤をさらに安定良く連結することができるのみな
らず、連結部が二重になりその強度が増大する等の点で
好ましいが、両者をいずれも鉤形、またはＵ字状に形成
する場合もこの考案の範囲に包含されるものである。

この考案は上述のように、上下の主掛鉤２，２の頂端中
央に、小さい補助吊掛片６，７が設けられているから、
前記主掛鉤２，２を利用して従来品同様に竿等に吊掛け
て使用しうるのはもちろん、ロープや釘等の細い突起物
等に吊す場合は、補助吊掛片６又は７を用いることによ
り、吊鉤を安定良く吊すことができ、それが不本意に滑
動したり外れるおそれがない。

かつ補助吊掛片６，７を用いて吊下げることにより、主
掛鉤２で吊す場合に較べて大きな吊下げ荷重に耐えこと
ができ、吊鉤に大きな荷重が負荷されても安全である。

更に下部の主掛鉤２に竿等を掛けた状態においても、そ
の下端の補助吊掛片を利用して別途物干器等を引掛けて
吊下げたり、別の吊鉤を連結することが自在にでき便利
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す正面図、第２図は第
１図ＩＩ −ＩＩ線の拡大断面図、第３図は他の実施例
の正面図、第４図は第１図に示した吊鉤の使用状態を示
す斜視図、第５図は第１図に示した吊鉤の他の使用状態
を示す斜視図、第６図は第５図に示した他の使用状態の
連結部の拡大斜視図、第７図は従来品の使用状態を示す
斜視図である。 １・・・・・・連結部、２・・・・・・主掛鉤、３・・
・・・・鉤目、６，７・・・・・・補助吊掛片。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）連結部を介してその上下に互いに逆向きの主掛鉤
   が屈曲状に連設された合成樹脂又は金属製の吊鉤におい
   て、上記両主掛鉤の各頂端中央部に、鉤形ないしはＵ字
   状の小さい補助吊掛片が一体に突設されてなることを特
   徴とする吊鉤。
2. （２）両補助吊掛片は、その一方が鉤形であり、他方が
   Ｕ字状である実用新案登録請求の範囲第１項記載の吊鉤
   。
3. （３）連結部が環状であり、両主掛鉤が該連結部の互い
   に反対側の左右側端部からそれぞれ上下にのびている実
   用新案登録請求の範囲第■項記載の吊鉤。