JPS5893796A - 冷凍機油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の属する技術分野 本発明は、冷凍機油組成物に関する。

発明の技術的背景とその問題点 冷凍機油は冷凍サイクルの中で冷媒ガスを圧縮する摺動
部の潤滑に用いられている。冷凍機の中でも家庭用ルー
ムエアコン、冷蔵庫等の小型で密閉型の冷凍機に使用さ
れる冷凍機油は常に冷媒ガスと接触し、しかも簡単には
冷凍機油を交換することができず、長期間使用しなけれ
ばならない。

このため冷凍機油には潤滑性能のほかに優れた耐熱性、
耐摩耗性、冷媒ガスと反応を起ζさない耐冷媒性等が要
求される。従来ヒのような要求に耐える冷凍機油として
は原油を精製して得たパラフィン系冷凍機油基油、ナフ
テン系冷凍機油基油又は合成冷凍機油基油に消泡剤、極
圧剤、酸化防止剤等の潤滑油添加剤を加えたものが一般
的であった。

しかしながら、近年においてはコンプレ、すの小型化、
軽量化や効率向上に伴って、従来よりも厳しい条件下で
使用されるようになシ、更に最近では省電力化を目的と
した冷凍機油の低粘度化が進められ、一段と厳しい条件
下で使用されるようになりてきている。また冷凍機油を
低粘度化する手段としては高粘度油に低粘度油を混合し
て製造するのが一般的であシ、これらの低粘度油の初留
点は２６０〜２７０℃であった。前記した低粘度化手段
によ）消費電力を低減させる方法は、コンプレ、す内の
低温部では問題ないが、圧縮部のような漏温部において
は、低粘度化を図れば図る程、高沸点留分中の高粘度油
が少量になシ、弁部が乾きやすく、このため生成過程に
あるスラッジを洗い流す機能が減少してくる。ｔた弁と
弁座部のシールに用いられる油膜が希薄になシ、一旦吐
出された高温高圧の冷媒がシリンダ容積部へ逆流し、体
積効率の低下を起むすと共に弁周辺の温度上昇を助長さ
せ、加速的に弁座を乾燥させてし壕い、カーボンスラッ
ジ生成の原因ともなる。この対策としては冷凍機油の中
では一粘度指数の高馳パラフィン系冷凍機油の使用が考
えられるが、低粘度油は耐熱性が劣る傾向があシ自ずと
限界があった。

発明の目的 本発明は、前述した従来の冷凍機油の欠点を改棗した本
ので、耐熱性が褒れた低粘度冷凍機油組成物を提供する
ことを目的とする。

本発明は、バックイン系冷凍機油、ナフテン系冷凍機油
及び合成冷凍機油の中の少ｌくとも一種から成る冷凍機
油中に、常圧で沸点が５０〜２５０℃で、かつ、粘度が
５センチスト一クス／４０℃以下である留分を含むこと
を特徴とする冷凍機油組成物である。

冷凍機油は、原油から採取した潤滑油留分を精製しタハ
ラフィン系冷凍機油基油、ナフテン系冷凍機油基油及び
合成冷凍機油基油の単独又は混合物で、必要に応じ、消
泡剤、極圧剤等の潤滑油添加剤が加えられ九ものである
。

一方、冷凍機油に含有される常圧で沸点が５０〜２５０
℃で、かつ粘度が５センチスト一クス／４０℃以下であ
る留分は、灯油又は軽油等のパラフィン系、ナフテン系
及び芳香族系炭化水素の混合物であっても、パラフィン
系炭化水素、ナフテン系炭化水素及び合成油の中の少な
くとも一つの成分から成るものでもよい、、後者の中に
は、イソバｊフィンのようなパラフィン系成分が主成分
であゐものも含まれる。ｔた、冷凍機油に含有させる前
記留分の量は、使用する高粘度油との関係で、目的とす
る粘度になるように適宜選択することができる。

発明の効果 本発明の冷凍機油組成物を冷凍機に用いた場倉を例示し
て説明する。

本発明の冷凍機油組成物に含有される常圧で沸点が５０
〜２５０℃で、かつ、粘度が５センチスト一クス／４０
℃以下である留分は、低温部においては、液体として低
粘度化の役割を果すため消費電力量の低減を図ることが
できる。一方、圧縮部のような高温部においては、前記
留分は気化し、高粘度油の高沸点成分が油膜を形成する
ため、弁自体が強い油膜で覆われ乾燥しに〈〈なり、カ
ーボンスラッジも生成しにくくなる。同様の油膜を維持
する効果は、回転式圧縮機や往復式圧縮機を問わず、高
圧ガスと低圧ガスを仕切る摺動部とおいても発揮される
。すなわち、コンプレ、す低温部である主軸と軸受の間
の潤滑部においては、低粘度としての入力低減を図ると
共に、ローラとブレード、シリンダとピストン間等のよ
うな高温部においては、低沸点成分、すなわち前記沸点
留分は気化するため、十分に高い粘度をもった油膜の維
持が可能となる。

次に実施例の１例を図を用いて説明する。

第１図は冷凍機油の温度に対する動粘度変化を示したも
のである０図において、直線１は従来の高粘度油（３０
センチスト一クス７４０℃）の動粘度変化を、直線２は
従来の手法によシ低粘度化し九冷凍機油（１５センチス
ト一クス／４０℃）の動粘度変化を示す。

これに対して、直線３は、本発明の冷凍機油組成物、す
なわち直線１で示される従来の高粘度油を５センチスト
一クス７４０℃以下の灯油（２，４８センチスト一クス
／４０℃）を用いて低粘度化し九冷凍機油組成物（１５
センチスト一クス／４０℃：高粘度油：灯油＝８２：１
ｇ）の低沸点留分の蒸発を加味した実質的表動粘度変化
を示す。

第１図から明らかなように、従来の手法によ〉低粘度化
した冷凍機油が、１２０℃になると２センチストークス
まで動粘度が低下するのに対し、本発明の冷凍機油組成
物は２．８センチストークスの動粘度を有しており、む
しろ高粘度油に近い値を示している。従って、本発明の
冷凍機油組成物を用いれば、高温になっても、従来の低
粘度油よりも一段と高粘度油である高沸点成分が多くな
り、油膜の形成が容易になる。

本発明の冷凍機油組成物は、低温では従来゛の低粘度油
と同等の粘度を有するため、同等の省電力効果を有し、
高温では従来の高粘度油と同等の粘度を有するため、従
来の低粘度冷凍機油に比べて一段と耐熱性が向上するも
のである。また、本発明を実施することによシ、従来の
低粘度冷凍機油よりも低コストの成分が含まれることに
なシ、一段とコスト低減を計ることができるものである
。

以下に、本発明の冷凍機油組成物がカーボンスラッジ生
成に与える影響について、実施例を用いて説明する。

実施例 鉄板を加工して作成した半密閉容器に従来の低粘度油（
従来品）と本発明の冷凍機油組成物を納め４００℃で１
０分間の耐熱性試験を行なったところ９２、従来の低粘
度油は容器の内側に災化唆を生成したが、本発明の冷凍
機油組成物は生成しなかつた０次に従来から冷凍機油の
耐熱性試験として行なわれている７−ルドチ、−ブチス
トによる結果を第１表に示す。条件は鉄、銅、アルミニ
ウム板を触媒とし、冷凍機油と冷媒（Ｒ−１２）を１：
１の割合で封入し１７５℃で２０日間加熱試験を行なり
たものである。

第　　１　　表 冷凍機油の耐熱性試験による色相変化 第１表の結果から本発明の冷凍機油組成物は従来の低粘
度油よシも一段と耐熱性が向上していることが確認され
た。

（２）耐久試験 本発明の冷凍機油組成物と従来品を圧縮機に封入し、圧
縮機単体にて周囲温度４０℃で３００及び５００時間の
重負荷試験を行ない第２表に示す結果を得た。

第　　２　　表 冷凍機油の耐久試験結果 第２表の結果から本発明の冷凍機油組成物は耐拳粍性に
関しては、従来品と差がないが、スラッジの弁への付着
量は著しく低下し、本発明の冷凍機油組成物は耐熱性が
一段と向上していることが確認され

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の冷凍機油の温度に対する動粘度変化
を表わしたグラフである。 図において、直線ｌは従来の高粘度冷凍機油へ直線２は
従来の手法によシ低粘度化した冷凍機油の、直線３は本
発明の冷凍機油組成物の動粘度変化を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、パラフィン系冷凍機油、ナフテン系冷凍機油及°び
   合成冷凍機油の中の少なくとも一種から成る冷凍機油中
   に、常圧で沸点が５０〜２５０℃で、かつ、粘度が５セ
   ンチスト一クス／４０℃以下である留分を含むことを特
   徴とする冷凍機油組成物。 ２、留分がパラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素
   及び芳香族系炭化水素の混合物である特許請求の範囲第
   １項記載の冷凍機油組成物。 ３、　留分がパラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水
   素及び合成油の中の少なくとも１つの成分を含む特許請
   求の範囲第１項記載の冷凍機油組成物。