JPS589078B2 - ダンネツパネルノセイゾウホウホオ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は安価にして且つ生産性のよい建築用パネルの
製造方法に関し、その目的とするところは、第１に鋼板
等をプレス成形した中空部の半分を低価格で軽量且つ高
断熱性の特質を有しながら建材として十分な成形性をも
たない物質，すなわち発泡スチロール粒子を石膏と混練
したもので充填し、これによって熱伝導の防止を向上さ
せるとともに、残る空気層間にアルミ箔を張着すること
によって熱復射効果を向上させ、更に空気層によつて熱
の対流防止をはかることにある。

更に本発明の第２の目的は、従来の鉄骨パネルにおいて
は構造上力骨の部分にて内外装材が熱力学的にみて充分
に接触しており、これが結露の原因となっていたのに鑑
み、本発明においては、内外装材の接触を点接触として
熱の伝導を極力押えて結露を防止することにある。

建物の床、壁、天井等を構成するパネルはその使用の目
的によって床パネル、或いは壁パネル等と呼ばれるが、
これらのうち壁パネルは犬別して外周壁用と間仕切り用
とに区別される。

前者は雨仕舞、気密、熱遮断等に重点がおかれ、また後
者は主として遮音に重点がおかれ、ときに耐火を目的と
することもあり、軽量で取りはすしの簡便なものは事務
室の移動間仕切り等がそのよい例である。

断熱材として使用されている従来のものでは、無機系統
のグラスウール或いはロックウール等はパネルに組み入
れる前にプレス成形、又は有機のバインダー混入等によ
る成形工程が必要であり、そのうえパネル組み入れは殆
んど人手作業によるためにコストアップの要因ともなっ
ている。

また有機系統のスチロールやウレタン等は不燃化の点に
問題があり．例えその不燃化に成功したとしてもコスト
的に採算がとれない等種々の難点があった。

本発明はかかる従来の欠点を除去せんとするものであっ
て、具体的には凹状にプレス成形した２つの箱状部材の
一方には低価格で軽量且つ高断熱性の特質を有しながら
それ自体としては建材として十分な成形性をもたない物
質、すなわち発泡スチロール粒子を石膏と混練したもの
を充填させるとともに、他方の箱状部材の凹部開口部分
にアルミ箔を張着させ、両箱状部材を対向重合させ、更
に重合した両フランジの一方又は双方に複数個の外方に
突出する突出部を設けて該部分を以てスポット溶接ない
しボルト止めするか、或いは適宜のスペーサーをさし挟
んでフランジを相互にボルト止めするかして両フランジ
を点接触させ、これによってアルミ箔の両側に空隙を設
けるようにしたことを特徴とするものである。

以下において本発明を図示の一実施例に従って説明する
と１及び１′は鉄板をプレス成形して凹部２，７を形成
した箱状部材、３，３′はそのフランジ、４は一方の箱
状部材１のフランジ部３に複数個成形された突出部、５
は低価格で軽量且つ高断熱性の特質を有しながら、それ
自体としては成形性をもたない発泡スチロール粒子、６
は石膏であって、この発泡スチロール粒子５と石膏６と
を混練したものを第１図Ａに示すように注入機１２によ
って凹部２内にフランジ３と同一平面になるまで平滑に
充填した後金網Ｉを貼着する。

一方別の箱状部材１′には第１図Ｂに示すように、その
フランジ３′上面にアルミ箔８を貼着して凹部２に空気
層９を形成した後、前記した箱状部材１と第３図に示す
如き状態に重合させ、突出部４を以て他方の箱状部材１
′のフランジ３′にスポット溶接１０して一体化させて
完成する。

尚１１はアルミ箔８と金網７との間に形成された空気層
である。

本発明方法による製造プロセスを第４図に基づいてより
具体的に説明すると、コイル２１から口−ル２２によっ
て引き出された鉄板１は、切断シャー２３によって所定
寸法に切断され、次にプレス２４によって鉄板に凹部２
を形成し、箱状部材１及び１′となし、更にプレス２５
によってフランジ３を均等寸法に切断する。

斯様にして出来上った箱状部材をそれぞれ別のラインに
分乗させ、一方の箱状部材１はコンベア２６上に順次送
り込まれ、その凹部２内には低価蜂で軽量且つ高断熱性
の特質を有しながら、それ自体としては建材として十分
な成形性をもたない，物質、すなわち発泡スチロール粒
子５を石膏６と混練したものを注入機１２によりフラン
ジ３と同一平面になるまで充填する。

次に均厚ローラー２７を通過させることによって前記充
填物がフランジ３と同一平面に且つ平滑になるようにさ
せ、その直後に金網、即ちメッシュをその上面に敷設す
る、 また他方の箱状部材１′はコンベア２８上に順次送り込
まれ、注入機２９から供給される接着剤をロール３０に
よって箱状部材１′のフランジ３の上面全面にわたり塗
布した後、該フランジ３の上面にアルミ箔３１を貼着し
、次いで切断刃３２によってその端部をカットする。

このようにして出来上った両箱状部材を作業台３３上に
おいて相互に対向するように重合させ、更にライン３４
上において、両箱状部材のフランジ部分の適所、即ちフ
ランジ３の突起部４を溶接機３５によりスポット溶接す
ることによってフランジ３と３′とを相互に点接触させ
、しかる後に塗装室３６及び乾燥室３７を通過させるこ
とにより完成する。

尚本実施例においては箱状部材の両フランジを点接触と
させる手段として一方のフランジ１に複数個の突起部を
設ける場合を示したが、必ずしもこれに限らずに例えば
両フランジ間に適宜のスペーサーをさし挟んでボルト止
めする等のその他の手段でもよいことは言うまでもない
。

本発明はこのような構成から成るために重量が従来の石
膏ボードに比較して約３分の１以下に軽減され、且つ生
産コストも大幅に下げることができるとともに、特に断
熱性の点については断熱性に優れた効果を発揮するとこ
ろの発泡スチロール粒子を石膏と混練したものを充填す
することにより熱伝導の防止を向上させるとともに、残
る空気層間にアルミ箔を張着することにより熱復射効果
を向上させ、更に空気層によって熱の対流防止をはかる
ことができる等完壁な断熱効果を発揮することができる
。

また本発明は箱状部材のフランジ部分に複数個所の突起
部を設け、該部分を以て他方の箱状部材のフランジ部分
にスポット溶接し、或いはフランジ間に適宜のスペーサ
ーをさし挟んでボルト止めすることによって両フランジ
間の接触を点接触とさせるようにしたために熱の伝導が
極力押えられて結露を防止することができる等種々の優
れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは凹状に成形された２つの箱状部材の分解
斜視図、第２図は完成した状態のパネルの斜視図、第３
図は第２図Ａ−Ａ線の部分拡大断面図、第４図は本発明
方法による製造プロセスを示す概略図をそれぞれ示す。 １，１′・・・箱状部材、３，３′・・・フランジ、４
・・・突起部、５・・・発泡スチロール粒子、６・・・
石膏、７・・・金網、８・・・アルミ箔、９，１１・・
・空気層。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 凹状にプレス成形した２つの箱状部材の一方には発
   泡スチロール粒子を石膏と混練した物質を充填させると
   共に、他方の箱状部材の凹部開口部分にアルミ箔を張着
   させ、両箱状部材を対向重合させ、更に重合した両フラ
   ンジの一方又は双方に複数個の外方に突出する突出部を
   設けて該部分を以てスポット溶接ないしボルト止めする
   か、或いは適宜のスペーサーをさし挟んでフランジを相
   互にボルト止めするかして、両フランジを点接触させ、
   これによってアルミ箔の両側に空隙を設けるようにした
   ことを特徴とする断熱パネルの製造方法。