JPS588900B2 - 生野菜用みじん切器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本考案は一般家庭において使用される小型手動の固定生
野菜用みじん切器に関する。

従来固型生野菜のみじん切り手段としては、立刃横刃、
水平刃を組合せた刃物体を定形状容器をもった本体に機
械的に組合せたり、特定の孔形状刃部を複数もった刃物
板乃至は刃物筒を同様に機械的に組合せて、これで被加
工物を削り取る様にしたものは既に公知である。

しかし、これらはいづれも機械的な組立物となり高価で
通常一般家庭の小量加工用には適さないという欠点の外
、その性能上にも目詰りその他の不都合が多く、狽いと
する生野菜のみじん切り効果を上げ得ないという不都合
がある。

又近時は別の手段として単に玉葱や他の固型生野菜類を
入れた密閉ガラスびんや透明容器の中で刃物のみを手動
で上下させて、これら内容物を押し切る簡単な台所用チ
ョツパーの類も公知であるが、これらで特に玉葱等、多
肉生野菜を切断すると、その切断操作毎に切片が刃板や
容器、又切片相互に粘着して移動せず、そのため刃物の
上下操作を如何に増加、繰返しても、なお且つ各切片は
微小な粉砕物となって泥状化したり或いは大型切片のま
まで添着して残るのみで調理に必要とする各切片寸度の
平均化、形状の均一化が得られないという大きな欠点が
ある。

又前記その切砕物は泥状を呈するのでその後の調理、利
用の手段がなく、使った材料も総て無駄になるという致
命的欠点があり全く不完全、不都合なものであった。

本発明はこれら過去のものの欠点を総て排除して全く新
たな手段構造でその目的を完全に果し得たものである。

以下に図面を用いてその構造を説明する。

１は上部本体で通常合成樹脂材等で成形され、そのほゞ
中央にバネ筒２が大体同時成型で作られる。

そして第１図々示Ａ面は透明材で作られると内部がよの
透視出来て便利である。

バネ筒２内にはうず巻バネ４が嵌入されると共にその天
部には止め板５が左右摺動可能に組込まれこの止め板５
には係止孔６を有する。

７は把手杆でバネ筒２内の止め板５、うず巻バネ４を縦
貫し、バネ受部８を有すると共に下端には押切刃９を組
合す。

この押切刃９は通常ステンレス材等を用いた薄鋼板製の
ものをほゞ９０゜放射状に組合せて、４枚刃となる様組
立てられる。

又把手杆７の上部には柄頭部１０が付けられておりその
下部把手杆７の外周には係止溝１１が円周状に作られて
いて必要に応じ止め板５に係止しつつ回転出来る。

１２はバネ筒２の上部蓋で、１３は上部本体１に作られ
た注水口である。

次に１４は下部本体で、上部本体１同様合成樹脂材等を
用いて成形され、上部本体１とは大型ねぢ止め部１５を
用いて着脱自在に組合される。

この下部本体１４の底部は収納部１６を形成すると共に
その外周は細目の排水孔１７が多数、必要な場合網状に
設けられている。

１８は篩いマナ板で硬質ゴム材や軟質合成樹脂材等で成
形されており全体を第５図々示例の様に平板状或いは皿
状に、しかも下部本体１４に嵌合する外形を有しその上
面は前記押切刃９を受けるマナ板部１９と篩い部２０と
で構成されている。

２１はこの篩いマナ板１８の底部を支へる支杆である。

本発明は以上の構成、構造からなるので、これが使用に
当っては先づ容器２２即ち上部本体１と下部本体１４を
ねぢ止め部１５を用いて脱離させ内部にそのみじん切を
望む固形野菜、例へば玉葱等を入れこれらを再度結合し
たる後、柄頭部を用いて押切刃９をうず巻状、バネ６に
坑して上下動せしめ篩いマナ板１８にこれを押し付ける
ことを繰返すと内部の玉葱等がよく細断されて次第に細
片化するがそれと共に溢出する果汁によってそれらが相
互に粘着し合い、押切刃９や容器２２の内側にも付着し
て、大型切片を残したまゝこれらの細断が不能となる。

そこで柄頭部１０を押し込んだ状態で、止め板５を用い
てこれを係止溝１１に係止せしめると押切刃９は第４図
々示例の様に篩いマナ板１８上面との間に刃先を磨耗し
ないための若干の隙間ｈを残したまゝ係止され且つ柄頭
部１０でこれを回転出来る。

こうして押切刃９が自由に回転するので切片を篩いマナ
板１８の篩い部２０に繰返し誘導しほうき掃きの作用を
なすと共に容易に切片を篩い落すが、本発明においては
特にここで水道水を利用出来る。

即ち調理台所の水道水蛇口に本容器の上部本体側注水口
１３を向けここから水道水を注入せしめるとその流入水
によって総ての粘着添着を切離し、切断されて細片は見
事に篩い部２０を流通して収納部２０に流れ込むと共に
その流入水は又底部の細目排水孔１７から総て流出する
ので収納部１６には切断された細片のみが蓄積される。

そして篩いマナ板１８上面には篩い残された大片が残る
のでこれに対し再度止め板５の係止を解いて押切刃９の
押切りを繰返せばこの残片も又細断されて同様に篩い落
され総ての切片がほぼ同様の寸法形状に収納部１６に蓄
積されて、ここに見事に且つ従来公知技術では不可能で
あったみじん切りをこの新規な構造の故に容器２２内で
完壁に完成出来るものである。

かくて収納部１６に蓄積されたみじん切り片は上部本体
１と下部本体１４の切離しによって容易に取出すことが
出来ること勿論で更に容器２２のあとの洗滌、仕末も以
上構造の故に極めて簡便である。

本発明は以上の構造作用を有するので以下に記述する通
りの各種の効果を有する即ち単に容器内で柄付刃物を上
下して被切断物を無雑作にめった切りするという通常公
知の技術とは全く相違して以上の構成により先づ押切刃
の下位置にその都度固定出来る篩いマナ板を組合せたか
ら、このマナ板部で被切断物を軽快に切断出来る外、同
時にこのマナ板部にその押切刃の回転円周方向に篩い部
を必要面積宛組合せたから、ここから切断される細片が
落下して底部の収納部に蓄積されてゆき、残余の大形切
断片がマナ板部や篩い部上面に残り、これが又繰返し操
作される押切刃の上下動によって新たに又切断されて篩
い部から落下み、収納部に蓄積されるという構成である
ので従来の様に全然同一細片が篩い部を持たない単なる
底部で繰返し切断されて泥状にとどまる等のことがなく
、又これがほぼ密閉形状の容器内で切られるので従来の
様に玉葱等の催涙発生ガスで泣かされることがない。

又本発明においてはこの篩いマナ板の直上面に微少な間
隙を残して押切刃を回転可能に係止する装置を組合せる
から被切断物を切断後押切刃を係止せしめたまゝ柄頭部
を回転せしめると、押切刃が切断細片をその円周方向に
ほうき状に清掃し、この操作で切断された細片のみが篩
い部から篩い落され、落ちない大形片が又、マナ板部に
残って再度の切断を待つ、即ち完全に切断片の仕分け作
業を可能ならしめるという大きな特徴ある効果を招来せ
しめることが出来た、更に又特にこれに加へて本発明に
おいては容器の上部本体に比較的大径の注水口を設け、
下部本体底部に切片の流出しない程度の細目排水孔を多
数設けてあるので上記注水口から注入する水道水は内部
の切断片をこの流水と共に底部から排水する過程で被切
断物の多肉汁で粘着し、篩い落しの困難な細片でもよく
分離流動篩い落し、そのため切断形状の大きさをほゞ一
定形状に並べることが出来るという、この従来にない新
たな大きな効果の各組合せによって全ぐ特有の効果をも
たらすことが出来、優れた発明を完成したものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の全体組立縦断面図、第２図は第１図の
Ｂ−Ｂ断面図、第３図は把手杆、係止状態説明図、第４
図は第２図のＣ−Ｃ断面で篩い落し状態説明図、第５図
は篩いマナ板の他の実施形状図である。 １・・・・・・上部本体、２・・・・・・バネ筒、４・
・・・・・バネ、５・・・・・・止め板、７・・・・・
・把手杆、９・・・・・・押切刃、１０・・・・・・柄
頭部、１１・・・・・・係止溝、１３・・・・・・注水
口、１４・・・・・・下部本体、１６・・・・・・収納
部、１７・・・・・・細目排水孔、１８・・・・・・篩
いマナ板、２１・・・・・・支杆。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上部本体と下部本体を着脱自在に組合せて構成する
   容器の上部本体中央に、バネを介して上下出来る押切刃
   用把手杆を縦貫せしめたバネ筒を固定し、且つこの上部
   本体と下部本体との間に前記押切刃を受ける篩いマナ板
   を介在せしめ、更に該下部本体底部には細目排水孔を、
   又前記上部本体には注水口を設けてなる生野菜用みじん
   切器。 ２ 前記バネ筒には前記把手杆を所要位置で係止出来る
   止め板を組合せた特許請求の範囲第１項記載の生野菜用
   みじん切器。