JPS587750Y2 - コンバ−ゼンス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は３原色の画像を別々の場所から投写し、投写ス
クリーン面上において重ね合わせる事によってカラー画
像を得ようとする投写型カラーテレビジョンのコンバー
ゼンス装置に関するもので、回路をより簡単にすること
を目的とするものである。

３原色投写による投写型テレビジョンの投写方式として
従来より考えられているものとして、第１図に示すよう
なインライン配置のものが考えられている。

図中１は投写スクリーン面、２Ｒは赤色投写機、２Ｇは
緑色投写機、２Ｂは青色投写機である。

また、このような配置で投写した場合の投写型を第２図
に示している。

図中３Ｒは赤色投写機による投写ラスタ、３Ｇは緑色投
写機による投写ラスター、３Ｂは青色投写機による投写
ラスターを示している。

第２図から分るように完壁なカラー画像を得るために、
各投写管による投写ラスター形状を一致させる必要があ
る。

そのためには従来より各投写管にコンバーゼンス回路を
設け、投写によって発生する歪と逆の歪を投写機側で発
生させ、投写による歪を打消すように配慮されている。

この場合用いられるコンバーゼンス回路に要求される条
件としては、回路の変動が、そのまま投写スクリーン面
上の色ズレとなるため、非常に安定したものである事、
またコンバーゼンスコイルに流れる補正電流としては１
種類だけではなくまた周波数も非常に低い垂直偏向成分
（６０）ｔｚ）から水平偏向成分（１５、７５ＫＨｚ：
）までのものが１つの補正コイルに流せる事また、補正
コイルに直流成分が流れていない事、または流れていた
としても信号の大きさによって変動しない事等が望まし
い。

そのため、従来用いられている回路構成として、第３図
に示すような直流成分をも負帰還がかかる５ＥＰＰ（シ
ングルエンテ゛イドブツシュフ０ル）回路が用いられて
いる。

図中Ａ、Ｂは差動入力端子、Ｌｃはコンバーゼンス補正
コイル、Ｒ１，Ｒ２は入カドランシスターＱ１゜Ｑ２の
バイアス用抵抗、Ｒ１−は負荷抵抗、Ｃは供給電圧端子
、Ｄは供給電圧の士に安定化された端子である。

もちろん２電源動作でもかまわないが、その場合−Ｖｃ
ｃ電圧の安定化回路が必要である。

このような回路構成にし、入力端子Ａ、Ｂから必要とさ
れる種々の補正電圧を必要とされる極性に応じて入力し
てやれば、補正コイルＬｃには直流は流れる事はなく、
また負荷抵抗に発生する電圧を帰還しているため、コイ
ルに流れる補正電流は、周波数特性を持つ事なく入力電
圧波形に等しい波形の電流を流す事が可能であり、コン
バーゼンス回路としては非常に大きな利点を持っている
。

また実際の投写機においては、Ｒ，Ｇ、Ｂ３３色の垂直
方向と水平方向の補正が必要であり、第３図に示す回路
が、一般には６個必要であり、また＋Ｖｃｃの基準電圧
発生回路としては、コンバーゼンス回路からの電流が流
れ込んだり、またコンバーゼンス回路が流れ出たような
場合に、電圧変動をするようなものは使用できず、例え
ば第４図に示すような能動素子を用いた複雑な安定化回
路が必要である。

図中Ｒ４−Ｒ５とすれば安定化された±Ｖｃｃ電圧を取
り出す事が出来る。

またこの場合、コンバーゼンス回路全体として第３図に
示したような回路が６個必要であり、共通の÷Ｖｃｃ基
準電圧発生回路を用いた場合、＋ｖＣＣ基準電圧回路へ
流れ込む電流、また流れ出る電流の量も数百ミリアンペ
ア−程度の大きなものとなり、能動素子自体の容量も大
きなものを使用する必要があり、高価なものとなる。

本考案は、この＋Ｖｃｃの基準電圧発生回路をより簡単
なものにし、全コンバーゼンス回路をより簡単で、安価
なものにしようとするものである。

本考案においては、第１図に示すように３原色の投写機
２ Ｒ，２Ｇ、２ Ｂを横一列に配置して画像を投射す
る場合において、投写機２Ｒと２Ｂが互いに対称な位置
にあり、またそのため第２図から解るように対称な投写
歪を発生している所から、投写機２Ｒと２Ｂのコンバー
ゼンス電流を垂直方向、水平方向とも、同一人力信号に
もとづく同一補正電流値（ただし極性が逆となる）で補
正しようとするもので゛ある。

そしてインラインの中央にある投写機２Ｇのラスターは
そのままにしておき（無補正のまま）、３原色を重ね合
わせようとするものである。

その場合、コンバーゼンス回路の入力側、及び÷Ｖｃｃ
基準電圧側はたとえば第５図に示す様な接続とする。

第５図は本考案の一実施例をコンバーゼンス回路におけ
る赤と青の部分を示すもので、図中４Ｒ。

４Ｂは第３図に示しているコンバーゼンス出力回路、５
，６は入力調整用の可変抵抗器、ＬＲ，ＬＢはそれぞれ
、赤色用、青色用のコンバーゼンス補正コイル、ＲＬＲ
１ＲＬ８はそれぞれ赤色用、青色用の負荷抵抗を示して
いる。

このような構成を取れば、例えば可変抵抗器５の可動端
子がコンバーゼンス出力回路４ＲのＢ端子側（出力回路
４ＢのＡ′端子）、に来ていてその時コンバーゼンス出
力回路４Ｒの出力電流が、ＲＬＲを通り＋Ｖｃｃ側へ流
れ来る方向であれば、コンバーゼンス出力回路４Ｂの出
力電流の流れる向きはそれとちょうど逆となり、÷Ｖｃ
ｃ側から負荷抵抗ＲＬＢの方へ流れ込む方向となる。

しかもこれらの電流値は全く等しく、±Ｖｃｃ基準電圧
発生回路側へのコンバーゼンス電流の出入りはゼロとな
る。

また、この状態は可変抵抗器５の可動端子の位置に関係
なく保たれ、可変抵抗器６を同時に使用していても同じ
状態に保たれる。

そしてコンバーゼンス補正コイルＬＲとＬＢには可変抵
抗器を通して入力された種々の周波数と大きさの異なる
補正電流が、同じ量だけ逆位相で流れる事になる。

水平方向および垂直方向ともこのような構成を取る事に
より、水平、垂直両方向において互いに対称な投写歪を
持っている２つのラスターはほぼ完全に補正する事が出
来る。

またこのような回路構成を取ったとすれば、前にも説明
したように、＋ｖＣＣ基準電圧発生回路への電流の出入
が相殺されてゼロとなるため、±Ｖｃｃ基準電圧発生回
路として、例えば第６図に示すように、抵抗Ｒ３とツェ
ナーダイオードＺＤをシリーズに接続したような簡単な
もので構成する事が出来、より安価なものにする事が可
能である。

また本考案による入力回路構成を取れば、回路出力側と
して５ＥＰＰでなくとも１つの調整つまみで２色を同時
に補正する事が出来、調整つまみの数をも減らす事が可
能となり、全体としてより簡単なコンバーゼンス回路を
提供する事が出来る。

また投写配置としてはインラインのみでなく、デルタ配
置のものに対しても対称となる２色の回路について同様
に効果を得る事が出来る。

また５ＥＰＰ回路を使用したものについて基準電圧とし
て供給電圧の士の値としているが、もちろん、士に限っ
たことではなく、供給電圧と、アース電位のおおむね、
中間にあれば良い。

このように本考案によればコンバーゼンス回路を大巾に
簡単化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は投写型カラーテレビジョン装置の代表的な配置
を示す平面図、第２図は同ラスターの形状を示す図、第
３図はコンバーゼンス出力回路の例を示す結線図、第４
図は同コンバーゼンス出力回路に用いる基準電圧発生回
路の例を示す結線図、第５図は本考案の一実施例におけ
るコンバーゼンス装置の電気結線図、第６図は同コンバ
ーゼンス装置に用いる基準電圧発生回路の一例を示す結
線図である。 ４Ｒ・・・・・・赤用コンバーゼンス出力回路、４８・
・・・・・青用コンバーゼンス出力回路、ＬＲ・・・・
・・赤用コンバーゼンス補正コイル、ＬＢ・・・・・・
青用コンバーゼンス補正コイル。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）複数の投写機を有し、各投写機の画像をスクリー
   ン面上で重ね合せることによってカラー画像を得る投写
   型カラーテレビジョン装置のコンバーゼンス装置におい
   て、投写スクリーン面上のラスター歪が水平方向もしく
   は垂直方向においてたがいに逆になるような位置関係に
   ある２つの投写機のコンバーゼンス回路をそれぞれ差動
   ２入力端子を備えた回路で構威し、第１の回路の第１の
   入力端子と第２の回路の第２の入力端子、第１の回路の
   第２の入力端子と第２の回路の第１の入力端子とをたが
   いに結合し、面結合点間に接続された可変抵抗器の可動
   端子から補正信号を加えることを特徴とするコンバーゼ
   ンス装置。
2. （２）コンバーゼンス回路は５ＥＰＰ回路で構成され、
   負荷は回路出力端と供給電圧とアース電位のほぼ沖間の
   基準電位点の間に接続した実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のコンバーゼンス装置。