JPS58743Y2 - 左官鏝 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、壁面等へ吹きつけた建築仕上材料の粗面を
平面化せしめるための左官鏝であり、その作業能率を著
しく向上せしめるものに関する。

従来、この用途に用いていた左官鏝は、縦長の五角形状
で厚手の鉄板のその中央へ取手を取り付けた、従来から
ある左官鏝を用いていたものであるが、この種の左官鏝
は厚手の鉄板で形成されてしるため、壁面をならす場合
、鉄板の角部で、壁面へ筋目をつげてし１いやすく、滑
面仕上げには熟練を要し、作業能率上もはかばかしくな
い等の欠点を要したものである。

そこで、この考案はそのような欠点をなくすため、次の
ように構成したので、以下その実施例について説明する
。

すなわち、略々長方形状の可撓性板体１の上面へ、長手
方向に沿って前方は幅広に後方は利幅狭く区分する位置
へ横方向畝状部２を形成し、横方向畝状部の中央部付近
より板体の後方へ向けて縦方向畝状部３を形成するとと
もに、板体の後縁より縦方向畝状部を起立せしめた軸４
へ取手５を設けるのである。

この左官鏝は、もちろん通常の塗壁の表面をならすため
に用い得るが、特に効果を発揮するのは、壁面等へ次き
つげた建築仕上材料の粗面を平面化させるような場合で
ある。

すなわち、このような粗面を平面化せしめるには、かな
りの圧力を必要とするため、従来の左官鏝では厚手の鉄
板を押し付けることとなり、かなりの圧力を加えても、
その部分のみ平坦化するだけで、他の残部との調和に多
大の労力と熟練を要していたが、この考案になる左官鏝
においては、鏝の本体ともいうべき板体は可撓性を有し
ていて、しかも横方向畝状部より前方の板体は、幅広に
区分して形成され、縦方向畝状部の板体の縁より起立し
た軸へ取手が設けられているため、取手に加えた圧力は
板体の前方へ手易く転ぜられ、しかも幅広の板体部分は
可撓して、壁面の仕上材料の粗面に該当するため、左官
鏝を引き下げると、極く自然に粗面を均一に平面化する
ことができる。

しかも壁面に対して、引き下げ方向に加圧すれば良しか
ら、壁面へ直角に加圧するより極めて楽に作業すること
ができる。

なお畝状部は板体が必要以上に可撓することを防止する
ものである。

以上、この考案は労力中く、しかも均一な壁面等の平面
化を手易く行うことができる、実用性高い左官鏝である
。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の実施例を示すものであり、第１図は
その斜視図、第２図は壁面に向って加圧している状態の
側面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略々長方形状の可撓性板体の上面へ、長手方向に沿って
   前方は幅広に後方は利幅狭く区分する位置へ横方向畝状
   部を形成し、横方向畝状部の中央部付近より板体の後方
   へ向けて縦方向畝状部を形成するとともに、板体の後縁
   より縦方向畝状部を起立せしめた軸へ取手を設けた左官
   鏝。