JPS586892B2 - 膨張物質を有する遠隔温度検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、膨張物質と、温度検出装置ケーシング内に配
置され前記膨張物質を収容する膨張物質カプセルに接続
された曲変形可能な毛管とを有し、前記膨張物質の膨張
圧力に基づき前記毛管を介して温度検出装置を操作する
遠隔温度検出装置であって、前記毛管がコイル状に巻か
れ、前記温度検出装置ケーシングの出口開口を通して導
き出されて前記温度調整装置に通じている形式のものに
関する。

この種の公知の遠隔温度検出装置においては、毛管の一
方の端部が検出装置の膨張物質カプセルに接続され、他
方の端部が温度調整装置、例えば温度調整弁に接続され
ており、コイル状の毛管が配管の前では検出装置と温度
調整装置との間におかれる。

毛管は検出装置と調整装置との間の所望の最大間隔に相
当する長さを有している。

配管に際して検出装置の取付け箇所は、可能なかぎり妨
害要因及び加熱器の影響を受ける空気流内に存在するよ
うに選ばれる。

従って毛管は必要な長さにコイルから巻戻され、その際
に長すぎるために配管として不要な毛管区分はコイルと
して巻かれたまま残される。

本発明の目的は、冒頭に述べた形式の遠隔温度検出装置
を改善して、毛管が簡単な形式で所望の長さにコイル状
区分から繰り出され得るようにすることである。

この目的を達成するために本発明の構成では、冒頭に述
べた形式の遠隔温度検出装置において、毛管が膨張部材
カプセルの周囲にコイル状に巻かれており、膨張物質カ
プセルが温度検出装置ケーシング内でコイル状の毛管の
軸線と合致する軸線を中心として回動可能に支承されて
いるようにした。

このような構成においては膨張物質カプセルが同時に巻
取りローラもしくは繰出しローラとして作用する。

毛管は毛管を配管する前に回動可能な膨張物質カプセル
から所望の長さに引き出されるだけでよい。

さらに別の利点としてコイル状に巻かれた毛管の残りの
巻条が視覚的な外観をそこなうことはなくなる。

それというのは残りの巻条は検出装置ケーシング内に隠
れていることになるからである。

それと同時に検出装置の搬送に際しての問題点も解決さ
れる。

それというのは曲変形可能な毛管の不都合な曲げもしく
は折曲げに対する保護処理が不必要であるからである。

さらにコイル状の毛管の残りの巻条は常に膨張物質カプ
セルのすぐ近くに存在しており、このことは、特に膨張
物質カプセル並びに毛管が膨張流体のような温度に関連
して膨張する膨張物質で満たされている場合に、所望の
箇所における正確な温度測定に寄与する。

毛管がコイル状区分から必要な長さに繰り出された後に
、毛管の残された巻条の量が大きく、この巻条が検出装
置から離れた目たたない（不適当な）箇所に配置されて
いると、この巻条は検出装置の測定に不都合な影響を及
ぼす。

それというのは毛管の残りの巻条はそれ自体わずかでは
あるが検出装置として作用するからである。

膨張物質カプセルの形状はほとんど任意に構成されるが
、角を有する形状は毛管の折曲げを生ぜしめるので、円
筒形の形状を有する膨張物質カプセルが有利である。

さらに有利には、検出装置ケーシングが膨張物質カプセ
ルを回動可能に支承する支台と、この支台にスナップば
め式に結合可能なフードとを有し、このフード内に毛管
のための出口開口を形成する少なくとも１つのスリット
が膨張物質カプセルの回動軸線に対して平行に構成され
る。

これによって、毛管の巻掛けられた膨張物質カプセルが
簡単に組込まれ、スリットがその長手方向で、繰り出す
際の毛管の自由な運動を可能にし、かつ繰り出される毛
管に存在する曲がりをのばすために役立ち、同時に膨張
物質カプセル、場合によってはケーシング内に残された
巻条（区分）への周囲空気の申し分のない流入を可能に
する。

さらに膨張物質カプセルがすべり支承部内に支承されて
いると有利である。

これによって付加的な何らかの支承部分が不必要になる
。

円筒形の膨張物質カプセルが直接に対応する支承孔内に
支承されていてよい。

有利には膨張物質カプセルが検出装置ケーシングのフー
ドに対して同軸的に支承され、膨張物質カプセルのフー
ドと向かい合った端部がフードに支えられる。

この場合には唯一の支承孔を設けるだけで十分である。

同時にフードの端壁が円錐部を形成して、この円錐部が
その頂部で膨張物質カプセルを支えるようにすると、わ
ずかな支承摩擦しか生じない。

次に図面を用いて本発明の実施例を具体的に説明する。

第１図及び第２図に示した遠隔温度検出装置は、フード
２及び支台３から成るケーシング１を有している。

弾性的な合成樹脂から成るフード２の円錐形の套壁が半
径方向で内側へ突入するフランジ４で以って支台３の半
径方向で外側へ突入するフランジ５にスナップばめ式に
係合している。

フード２をフランジ５にスナップばめ式にかぶせはめる
ことを容易にするために、フランジ５の外周面６がフー
ドに相応して円錐形に傾斜せしめられている。

フード２は、軸線方向でフード２の開口縁部まで延びる
スリット７を備えており、これらのスリットのうちの１
つが曲変形可能な毛管８のための出口開口として用いら
れる。

曲変形可能な毛管８は、ケーシング１内に回動可能に支
承された円筒形の膨張物質カプセル９を温度調整器に接
続している。

温度調整器は、加熱器１２において膨張物質カプセル９
内に受容された膨張物質１１の圧力によって作動可能な
温度調整弁１０から成っている（第６図）。

フードのスリット１は膨張物質カプセル９の外周に対し
てほぼ接線方向に延びている。

毛管８は一般に、遠隔温度検出装置の所望の取付け箇所
と温度調整器１０との間の間隔に相当する長さより長く
形成されており、取付け箇所がより広い範囲に自由に選
ばれ得るようになっている。

従って毛管はケーシング１内でコイル１３を形成するよ
うに膨張物質カプセル９に巻掛けられており、その結果
毛管８がケーシング１内のコイル１３から毛管８を引張
ることによって必要な長さに繰り出される。

その際に膨張物質カプセル９は、平面図もしくは正面図
で見て回転対称的なケーシングの回転対称軸線と合致す
る軸線１４を中心として回動ずる。

毛管８をコイル１３から引張り出すことによって同時に
曲変形可能な金属から成る毛管８がほぼ直線的にのばさ
れ、このような毛管の直線化は対応するスリット７によ
っても助成される。

スリット７は同時に、測定及び調整しようとする温度を
有する周囲の空気が膨張物質カプセル９を収容するケー
シング内へ流入することを可能にする。

毛管８の繰り出されなかった残りの区分は外から見えな
いコイル１３としてケーシング１内に残されたままであ
る。

支台３は軸線１４に対して同軸的に段の付けられた孔を
有しており、この孔が膨張物質カプセル９の一方の軸線
方向端部のためのすべり支承部１５として役立っている
。

他方の端部は、フード２の端面によって形成された円錐
部１６の内側に突入する頂部に支持されており、従って
膨張物質カプセル９が毛管８の繰り出しに際してカプセ
ル自体の軸線方向の位置を維持する。

遠隔温度検出装置は、支台３の底部に形成され段の付け
られた孔１７を通して導かれるねじ１８を用いて壁若し
くは類似のものに固定される。

第３図〜第５図に示した遠隔検出装置の実施例において
は、第１図及び第２図に示した実施例の構成部材に相応
する構成部材が、第１図及び第２図の実施例と同じ符合
にダッシュ（′）を加えて示されており、従ってその説
明は省略する。

第１図及び第２図の実施例に対する著しい相違点として
、ケーシング１′が縦断面（第４図）で見てほぼ台形の
輪郭を有しており、膨張物質カプセル９′が（壁１９に
対して）垂直方向にではなく水平方向に延びていて各端
部で以って支台３′の部分円筒状の切欠きの形のすべり
支承部１５′に支承されており、支台がその底部の下側
に、遠隔温度検出装置を壁もしくは類似のものに取付け
るための接着剤層を有している。

フード２′は、膨張物質カプセル９の回動軸線に対して
平行にフード２′の開口縁部に形成された１つのスリッ
ト７′しか有していない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による遠隔温度検出装置の第１実施例の
縦断面図、第２図は第１図の第１実施例の横断面図、第
３図は本発明の遠隔温度検出装置の第２実施例の側面図
、第４図は第３図の第２実施例の縦断面図、第５図は第
３図の第２実施例の横断面図、第６図は本発明による遠
隔温度検出装置とこれに接続される温度調整装置との配
置形式を示す図である。 １及び１′・・・・・・ケーシング、２及び２′・・・
・・・フード、３及び３′・・・・・・支台、４及び４
′・・・・・・フランジ、５及び５′・・・・・・フラ
ンジ、６及び６′・・・・・・外周面、７及び７′・・
・・・・スリット、８・・・・・・毛管、９及び９′・
・・・・・膨張物質カプセル、１０・・・・・・温度調
整装置、１１・・・・・・膨張物質、１２・・・・・・
加熱器、１３・・・・・・コイル、１４・・・・・・軸
線、１５及び１５′・・・・・・すべり支承部、１６・
・・・・・円錐部、１７・・・・・・孔、１８・・・・
・・ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 膨張物質と、温度検出装置ケーシング内に配置され
   前記膨張物質を収容する膨張物質カプセルに接続された
   曲変形可能な毛管とを有し、前記膨張物質の膨張圧力に
   基づき前記毛管を介して温度調整装置を操作する遠隔温
   度検出装置であって、前記毛管がコイル状に巻かれ、前
   記温度検出装置ケーシングの出口開口を通して導き出さ
   れ、前記温度調整装置に通じている形式のものにおいて
   、毛管が膨張物質カプセル９；９′を中心としてコイル
   状に巻かれており、この膨張物質カプセル９；９′がコ
   イル状に巻かれた毛管の軸線と合致する軸線１４を中心
   として回動可能に支承されていることを特徴とする、膨
   張物質を有する遠隔温度検出装置。 ２ 膨張物質カプセル９；９′が円筒形を成している特
   許請求の範囲第１項記載の遠隔温度検出装置。 ３ 温度検出装置ケーシングが、膨張物質カプセル９；
   ９′を回動可能に支承する支台３；３′とこの支台にス
   ナップばめ式に結合可能なフード２：２′とを有してお
   り、このフード２；２′内に毛管８のための出口開口を
   形成す少なくとも１つのスリット７；７′が膨張物質カ
   プセル９；９′の軸線１４に対して平行に構成されてい
   る特許請求の範囲第１項記載の遠隔温度検出装置。 ４ 膨張物質カプセル９；９′が温度検出装置ケーシン
   グのすべり支承部１ ５ ； １ ５’内に支承されて
   いる特許請求の範囲第１項記載の遠隔温度検出装置。 ５ 膨張物質カプセル９が温度検出装置ケーシング１の
   フード２に対して同軸的に支承されており、膨張物質カ
   プセル９のフード２と向き合った端部がフード２に支え
   られている特許請求の範囲第４項記載の遠隔温度検出装
   置。 ６ フード２の端壁が円錐部１６を形成しており、この
   円錐部の頂部が膨張物質カプセル９に支えられている特
   許請求の範囲第５項記載の遠隔温度検出装置。