JPS5868445A - 水溶性中子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、精密鋳造、特に既成形部材と組合せて鋳型中
に置き鋳造後に既成形部材を一体に組込んだ鋳物に適当
な空所を形成する精密鋳造、に適した水溶性ないしは水
崩壊性中子に関する。

複雑な形状の鋳物に適当な空間部を形成するために中子
を用いた一体鋳造成形が好ましい場合が多い。その一つ
の典壓例として５本発明者らは。

既に水溶性中子を用いる誘導電動機用の通風ダクト付キ
ャストロータの製造法を提案している（特開昭３！ｆ−
７０４Ｌμ３号公報）。

すなわち、珪素鋼板等の鉄心板を積層して締付けた後、
鉄心板の打抜き穴によって形成されたスロット（導体孔
）内にアルミニウムなどの導体金属の溶湯を注入して導
体を成形するとともに、短絡環および冷却羽根をも一体
成形してかご形誘導電動機用回転子（キャストロータ）
を製造する方法は広く知られている。鋳造には一般にダ
イキャスト法や低圧鋳造法が用いられる。このキャスト
ロータのうち、大容量の誘導電動機用には、電動機運転
時のロータの冷却効率を大きくするため。

それぞれ複数枚積層した鉄心板のブロックとブロックと
の間に、導体のみが接続され鉄心板の存在しない空間部
を設けて通風ダクトとしているもの（通風ダクト付きキ
ャストロータ）がある０この通風ダクトの成形法として
は、従来、導体金属の溶湯を鋳込んでから通風間隙用の
穴をドリルなどによシ穿孔する方法、ロータのスロット
（導体孔）形状に成形した薄鋼板をスロット数だけ鉄心
スロット部に溶接して通風間隙を設けてから導体金属を
鋳造する方法、低融点金属を用い通風ダクトの幅で且つ
鉄心板のスロットと同様のスロットを有するダクトスペ
ーサを予め形成し、鉄心ブロック間に積層し導体金属を
鋳込んだ後にロータを低融点金属の融点まで加熱して溶
融し、必要に応じてロータを回転させつつ除去する方法
などがある。しかし、これらの方法は、いずれも多くの
工数を要するのみならず、ドリルにて穿孔する方法にお
いては、穿孔する際にロータバー（導体）を損傷する危
険があり、溶接を用いる方法では鋳造時に薄鋼板の間隙
から導体金属の溶湯が吹き出し通風間隙を詰まらせる欠
点がある。また低融点の金属で形成したダクトスペーサ
は導体金属を鋳込む際、導体金属中に溶は込んだシ、ま
た除去時の加熱のため高温作業となシ作業環境が悪くな
る。また除去の効率化のためにロータを回転させる際も
、導体の変形を防ぐためＫは回転速度は低速とならざる
を得す、スペーサの除去に長時間を要する。

上述したように１通風ダクトの形成のために低融点金属
成形体の代シに水溶性中子をスペーサとして用いれば、
上述した従来の通風ダクト形成に伴なう主要な欠点は殆
んど除かれる。すなわち。

このような水溶性中子を用いれば、導体金属を鋳込んだ
後に、鋳造体に水を作用させて中子を溶解ないしは崩壊
除去することが可能になシ５作業環境の悪化を伴わずに
容易に通風ダクトが形成される０ しかしながら、このような水溶性中子を使用する通風ダ
クト付キャヌ）ｃ＝−夕の製造法にもいくつかの問題点
がある。それは、主として、従来の水溶性中子材料が、
上述したようなキャストロータ用精密鋳造に用いるため
に要求される適性を満していないことＫよる。一般に水
溶性中子あるいはその材料に要求される特性としては、
以下のようなものがある。イ）適当な造型性を有するこ
と。

口）鋳型強度が優れること。特に、上記した通風ダクト
付キャヌトロータの製造のように、既成形部材（鉄心板
）と組合せて使用するためには１組合せ体の一体性を向
上するための締め付けが行われるために、それに耐える
抗圧力が必要である。

また、鋳型強度は、低圧鋳造法、ダイカスト法等の加圧
鋳造法における溶湯圧力に耐えるためにも必要である。

−・）速やかに崩壊可能であること。

二）過剰な吸湿性を有さす、少くとも通常の乾燥器内で
保存可能であること。ホ）適当な寸法精度を有すること
。へ）平滑な鋳肌を与えること。

従来、水溶性中子材料として提案されるものは多いが、
上記の要求特性を必ずしも満足するものではない。たと
えば、少量の炭酸バリウムを加えた炭酸ナトリウムの溶
融成形体（特公昭３０−／ｊコ／Ｉ号公報）などをはじ
めとする水溶性塩の溶融成形体は１強度、鋳肌等は優れ
るものの、熱膨張係数が一般に大で寸法精度が劣ること
、崩壊除去に時間がかかること、多くの溶融塩を使用す
るため製造コストが高くなること、などの欠点がある。

また、アルミナ・サンドと水郷性炭酸塩（炭酸す）　＋
７ウム又は炭酸カリウム）との混練成形体（特公昭５Ｏ
−２１０３７号）は崩壊性、造型性等は良好であるが、
鋳型強度が低いため重力鋳造法はともかく、溶融金属の
圧力がかかる低圧鋳造法ならびにより高い圧力のかかる
ダイカスト法には使用不可能である。また、上述した鉄
心板等とともに締め付ける際の圧力にも耐え得ない０本
発明者らは、上述した水溶性中子に要求される諸特性を
満す新規な材料からなる水溶性中子を求めて研究した結
果既に一つの水溶性中子を開発している。すなわち、こ
の水溶性中子は、鋳物砂の粘結剤として炭酸カリウムを
単用する場合には、限られた強度（抗圧力）の中子が得
られるに過ぎないが、これに炭酸バリウムおよびケイ酸
アルカリから選ばれた第コ粘結剤を併用することによシ
飛躍的に改善された強度を有し且つ崩壊性その他の諸特
性も優れた水溶性中子が得られることの知晃に基づくも
のであシ、よシ詳しくは、砂骨材と、炭酸カリウムから
なる第１粘結剤と、炭酸バリウムおよびケイ酸アルカリ
から選ばれた少くとも−の第コ粘結剤との混合物の成形
体からなることを特徴とするものである（昭和ＳＳ年特
許願第１６２ｓｙｔｚ号）。

しかしながら、上記水溶性中子にも一つの問題点がある
。それは、上記のようＫして得られる中子は、比較的熱
伝導性が悪く、キャストロータにおける鉄心のように良
熱伝導度の既成形部材と組合せて中型を形成する際に中
子との接触部で溶湯の冷却が遅れ、ひけ巣を発生させる
ことがある。

本発明は、上記水溶性中子の特性を本質的に損うことな
く、ベンガラシよび銀粉よシ選ばれたひけ果防止剤を少
量配合することにより、その熱伝導性向上効果を通じて
ひけ巣発生を防止した中子を提供せんとするものである
。すなわち１本発明の水溶性中子は、砂骨材１００重量
部と、１Ｏ−５０重量部の炭酸カリウムからなる第１粘
結剤と、ｌ〜３ｏ重量部の炭酸バリウムおよび／−１３
重量部のけい酸アルカリから選ばれた少くとも−の第コ
粘結剤と、ぺ／ガラおよび銀粉から選ばれた０、０／−
コ重量部のひけ果防止剤との混合物の成形体からなるこ
とを特徴とするものである。

以下１本発明を実施例を示す図面を参照しつつ更に詳細
に説明する。以下の記載において「部」および「チ」は
特に断らない限り重量基準とする。

本発明の水溶性中子は、−例として斜視図を第１図に示
すようなキャストロータの通風ダクト形成用スペーサと
して具体化される。このスペーサノは導体孔（スロット
）２および内孔（シャフト孔）３を形成した円□盤形状
を有する。

この中子は、前述したように鋳物砂と、炭酸カリウム（
第１粘結剤）と、炭酸バリウムおよび／またはケイ酸ア
ルカリ（第λ粘結剤）と、ベンガラおよび銀粉から選ば
れたひけ果防止剤の混合物の成形体からなシ、これら原
料を適量の水とともて造城し、乾燥することによシ得ら
れる。

砂骨材としては、アルミナサンド、ジルコンサンド、ケ
イ砂など通常鋳物砂用の砂骨材として用いられるものが
用いられる。なかでも、特に強度の大なる用途にはアル
ずナサンドが好ましく、ひけ巣の発生を嫌う用途にはジ
ルコンサンドの方が好ましい。一般にジルコンサンド１
ｏ−ｓｏ−を配合したアルミナサンドを用いる場合に最
も望ましい結果が得られる。鋳物砂の平均粒度はＪｊ−
／！１０メフシ、程度が好ましい。

炭酸カリウムは、砂骨材／ＤＯ＠に対して、１０〜５０
部の範囲で使用することが好ましい。炭酸カリウムが１
０部未満では、中子の強度が不足し、　ＳＯ部を超えて
も却って強度が低下し、経済的にも不利である０特に好
ましくは１Ｏ−Ｘ７部の範囲が用いられる〇 炭酸バリウムおよびケイ酸アルカリａ為ら選ばれる第コ
粘結剤は、炭酸カリウムとの組合せＫより、飛躍的に強
度の改善された中子を与えるものであり、砂骨材ｉｏｏ
　＠　Ｋ対して炭酸バリウムは１〜３０部、特にノ〜／
３部、ケイＵ７Ａ−カリ、好ましくはケイ酸ナトリウム
、は／−／！ｌ；部、特に／−４部の範囲が好ましく用
いられる。いずれも１部未満では、添加効果が乏しく、
過剰に加えると中子成形用組成物の流動性が過剰となり
、造型が困離となし、更にはけい酸アルカリの添加量が
増加するに従い、鋳造後の崩壊性も悪くなる。また炭酸
バリウムのリウふとアルカリは併用することもでき、併
用の場合も、それぞれ上記量範囲で使用可能である。

併用すれば、一層強度の改善された中子が得られる。

ひけ果防止剤としてのベンガラ、銀粉は、たとえば、λ
００メツシュ以下粒度の微粒状のものが好ましく用いら
れる。ひけ来訪止剤は、砂骨材１００部に対してＯ，Ｏ
ｌ−２部、好ましくは０．！〜ｉ、ｏ部の範囲で用いら
れる。０．０／部未満では添加効果が乏しく、一部を超
えて添加すると、造鳳性が悪くなり、強度低下も大きく
なる。

水は、上記原料成分中の水溶性成分を溶解し、成形用組
成物全体に成形に適し友稠度を与えるために用いるもの
であり１一般には組成物をスラリーというよυは湿９大
砂状にする量、次とえば砂骨材１００部に対して３〜３
部の量が用いられる。

上記原料成分から本発明の中子を形成するためのより好
ましい態様を説明すれば、まず可溶性の炭酸カリウム（
ケイ酸アルカリを用いる場合はこれとケイ酸アルカリ）
を所定蓋の好ましくは沸騰水に近い温度に加熱し友水に
溶解し、別途１００〜１３０℃程度に予熱した砂骨材と
ひけ来訪止剤の混合物（炭酸バリウムを使用する場合に
は、梃にこれらと炭酸バリウムの混合物）Ｋ上記溶液を
加えて混練する。溶液と砂骨材の混線は、冷却しないう
ちに行う方が得られる中子の成形強度か優れる。

次いで混線物を所定の型中に投入し、つき固めて造型後
、１０−／／らで２〜！時間乾燥し、抜型して中子を得
る。成型した中子を保存するためＫは、吸湿による強度
低下を防止するために、乾燥器あるいは非透湿性の袋に
シリカゲル等の乾塊剤とともに保存するのがよい。

上述のようにして得られた中子の一例としてのダクトス
ペーサｌ（第１図）を用いて行うΦヤスドロー！の製造
法について第λ図〜第μ図により次に説明する。

まず、所定の外径の珪素鋼板等から、更に内孔しながら
積層する。所定枚数積層し７を後、予め形成した第１図
に示すようなダクトスペーサ（中子）ｌを鉄心板参のス
ロットとスペーサの導体孔コとが連通ずるように積層す
る。この作業を繰り返し、得らｎた所定枚数の鉄心板３
およびスペーサｌのブロック！を第２図に示すように治
具（あるいはロータシャフト）６とともに、あるいは単
独でたとえば通常の金型からなる外型７の中に入れ、水
圧、油圧機などで充分圧縮し、締め付ける。しかる後に
ダイキャストあるいは低圧鋳造法によりアルミニウムな
どの導体金属の溶湯を導体空間−１金型７内の冷却羽根
成形空間ｒおよび短絡環成形空間？内へ充填する。

金型７から取出し次状態の鋳造成形体を第３図に示す。

この成形体には・導体／２、冷却羽根／♂および短絡環
ｌｑが形成されているが、未だスペーサｌが介在してい
る。したがって、この成形体を、水あるいは温水中へ浸
漬するかあるいはそのスペーサ／部分に水をかけてやれ
ば、中子／中の水溶性粘結剤の溶解とともに中子ｌが崩
壊して除去され第３図のＩＶ−１ｖ線の方向から見ｆｃ
部分側面因である第参図に示すように、通風間隙（ダク
ト）／／の形成されたキャストロータが得られる。スペ
ーサｌの水による崩壊は、鋳造成形体が冷却してからで
も容易に行うことができるが、熱いうちに行えば、スペ
ーサの除去後、残熱によりキャストロータの乾燥も容易
に行える。

上述したように、本発明によれば、造型性、強度および
崩壊性等の要求特性ならびＫひけ巣発生防止性に優れ、
特に低成形部品との組合わせによシ中型を形成するに適
した水溶性中子が提供される。また１この中子を用いる
ことによ＃）容易かつ経済的な通風ダクト付キャストロ
ータの製造方法も提供される。

以下、本発明の水溶性中子の特性評価例を示す。

亘 下表／に示す組成（表中の数字は「重量部」を意味する
）の各原料から中子特性評価試験片（径５０ｍＸ高さｙ
ｕの円筒状）を作製し念、すなわち、試料は、所定量の
沸騰水に炭酸カリウム（およびけい酸ナトリウム）を溶
解した溶液を、予め　約／ｊＯ℃に予熱した軟骨＃（お
よび炭酸バリウムとの粉体混合物）に加え３分間混線し
〜熱いうちに試験片製造用の円筒に装入し、３回つき固
め、脱型後、９５℃で３時間乾燥し、デシケータ−中で
放冷して試験片を得た。砂骨材としては、アルミナサン
ド（ＪＩＳ　７号）、ジルコンサンド（ＪＩＳｊ号）、
けい砂（ＪＩＳ　７号）を用いた。

抗圧強度は、上記試験片をアムスラー型試験機により、
＋　Ｑ／ｃａ”７秒の圧縮速度で高さ方向に圧縮し、破
壊荷重を断面積で除して得た値である。

造型性は、中子成形用の円筒の中へ混練した砂を搗き固
めたときにおける成形性で評価し、スラリー状になり搗
き固めできないものや逆に乾燥し次状態に近く搗き固め
九とき成形されにくいものは造型性が悪いと評価し、つ
き固め時よくしまって成形されるものは造型性が良い。

また崩壊性は、造型し土中子を用いて溶融金属を注湯し
７１１ｅ、中子材料、水をかけるなど水による処理をす
ることによυ造型され尺砂が結合力を失ない個々の粉体
となシ粉体としての流動性を有し崩れる程度をいう。

測定結果をまとめて表１Ｋ、示す。

また上表１の試料ｔｂ／Ｉに相当する材料に更に下！Ｉ
！コに示すひけ来訪止剤を配合して上記したと同様に本
発明の中子に相当する試験片を製造し、抗圧力、造型性
および崩壊性を評価した。結果を同様に表２に示す。表
コを見ると、本発明の中子は。

ひけ巣発生防止剤を含みながら充分な抗圧力、造型性お
よび崩壊性を有することがわかる。ちなみＫ。

必要な抗圧力としては重力鋳造法でも１０Ｋｐ／ｅｓｇ
以上が望ましく、低圧鋳造法では：ＬｏＱ／ｍ”以上、
ダイカスト法では１００　Ｋｐ／ｅｘ”以上の抗圧力が
必要とされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の水溶性中子の一例としての通風ダクト
２ペーサの斜視図、第２図はダクトスペーサを鉄心板の
間に積層し積層体を金減内に置いた状態の断面図、第３
図は鋳造成形体（スペーサを保持する状態での中ヤス）
ｃｒ−タ）の断面図、嬉参図は製品キャストα−夕の部
分右側面図。 ｌ・・・通風ダクトヌペーサ、Ｊ・・・導体孔、！・・
・シャフト孔、４Ｉ−・・・鉄心板、！・・・積層プ四
フク、ｔ・・・治具、７・・・金製、ｔ・・・冷却羽根
成形空間、り・・・短絡環成形空間、　Ｉ／・・・通風
ダクト、ｌコ・・・導体、　／ｌ・・・冷却羽根、　ｔ
ｑ・・・短絡環。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 軟骨材ｉｏｏ重量部と、１０−！；０重量部の炭酸カリ
   ウム〃・らなる第１粘結剤と、／−３０重量部の炭酸バ
   リウムおよび／−１５重量部のけい酸アルカリから選ば
   れた少イとも−の第２粘結剤と、ベンガラおよび銀粉か
   ら選ばれた０、０／〜コ重量部のひけ巣防止剤との混合
   物の成形体からなることを特徴とする水溶性中子。