JPS586492Y2 - ろ過集じん装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ろ過集じん装置の改良に関するものである。

従来、ろ過集じん装置としては、例えば第１図に示す如
く、ルーパー状２，２′の支持体間に粉粒体ろ過材１を
層状に充填し、上部から下部へ流下させ、含塵ガスは該
層状のろ過材に直交する如き状態で通過し、即ち、ルー
パー２の隙間３より導入し、ろ過材１でガス中のダスト
を捕集する如くなしている。

その際、捕集したダスト及びろ過材１は下部のロールフ
ィーダー４等で切出すと共に、上部ホッパーよりろ過材
１を装入する如くなしている。

ところが、このような構成にあっては、次のような問題
点を有していた。

ろ過材の充填層により除塵するに際し、ダストの大部分
はガス入口近傍のろ過材で捕集されるため、ろ過材への
ダスト付着量は、ガス入側の方が圧倒的に多い。

従って、■ ガス入側ろ過材の圧損上昇が早い。

■ 圧損を低くするには、ろ過材の交換即ち、流下を早
くしなければならないが、従来は層幅全体を均一に流下
させていたため、大量のろ過材が必要となる。

（すなわち、ろ過層入側の高負価ダスト部分で圧損が決
まるため。

）■ 同時に、これら大量のろ過材の搬送装置、篩分は
装置及び駆動装置等が大型となる。

■ 層の高さが高くなった場合、入側の高負荷ダスト保
有ろ過材が流下する間に出側へ移動し、再飛散する可能
性が生じる。

（裏返せば、層の高さが制限される。

）本考案はこれら問題点を解決せんがため、ガス入側近
傍に位置する高負荷ダスト保有ろ過材のみを重点的に速
く流下せしめんとするものである。

以下、図面に示す実施例を基にして本考案を説明する。

５は装置本体で、Ａは粉粒体ろ過材１をルーパー２．２
’で支持、充填した移動充填層。

含塵ガスは入側ルーパー２の隙間３より導入、ろ過材１
でガス中のダストは捕集され、出側ルーパー２′の隙間
３′より出ていく。

なお捕集されたダスト及びろ過材は下部のロールフィー
ダー４等で切出すと共に、上部ホッパーよりろ過材を装
入する如くなしている。

上記構成にあって本考案の特徴とするところ、上記ろ過
材充填層の適正位置に、流下促進中子６を設けることに
ある。

その点について詳述する。

第２図に見る如く、流下促進中子６は粉粒体ろ過材１の
充填層Ａ内にあって、粉粒体ろ過材１の流下方向に、適
宜間隔をおき、直列に複数個設ける。

しかしてそれら流下促進中子６は、充填層の幅方向には
第３図に示す如く、Ｌｌ〈Ｌ２の位置関係で、即ちガス
入側に近い方に設置する。

ただしＬｌ；粉粒体ろ過材層におけるガス入側から流下
促進中子迄の距離。

Ｌ２；粉粒体ろ過材層におけるガス出側 から流下促進中子迄の距離。

このような位置に流下１足進中方６を設置した状態でろ
過材を流下させると、第５図に示す如く、流下促進中子
６下部にできる隙間７への左右からの流入量が一定であ
るため、ルーパー２と流下促進中子６との間隔の狭まい
方が速く流下することになる。

従って本考案の如くガス入側に近い（Ｌｌ〈Ｌ２）方に
設置すると、高負荷ダストの付着したろ過材の方がガス
出側のろ過材より圧倒的に早く流下することになる。

その際、流下促進中子６の形状としては別に限定しない
が、例えば第４図のものが選ばれる。

即ち、図に示す如く流下速度を速くする方（ガス入側ろ
過材）を垂直にしたほうが好ましい。

又、上下方向の直列配置のピッチは適宜選択されるが、
例えば下方に位置する流下促進中子間のピッチを小さく
した方が流下速度が早くなる。

以上構成になる本考案装置には次の如き効果を有する。

入口近傍の高負価ろ過材（ダスト付着による）のみを重
点的に速く流下するので圧損低下が容易に遠戚される。

具体的な効果としては、■ ろ過材の使用量減少 ■ 従来と同一圧損で計画した場合、ろ過流速をアップ
できる分だけろ過層をコンパクトにできる。

■ ろ過材の減少により付帯設備（ろ過材の搬送設備、
篩い分は設備等）がコンパクトにできる。

■ 再飛散が減少（高効率化）する。

等が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術の説明図、第２図は本考案装置の説明
図、第３図は本考案に於ける流下促進中子の配置図、第
４図ａ、ｌ）は本考案に於ける流下促進中子の形状の実
施例を示す図、第５図は本考案の原理の説明図である。 １・・・・・・粉粒体ろ過材、２・・・・・・ルーバー
、３・・・・・・隙間、４・・・・・・フィーダー、５
・・・・・・装置本体、６・・・・・・流下促進中子、
７・・・・・・隙間。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 粉粒体ろ過材を層状に充填して垂直方向に流下させ、該
   層状中に含塵ガスを直交する如く通過させて除塵する如
   くなした集じん装置において、粉粒体ろ過材の下降経路
   中に、複数個の流下促進中子を、ろ過材の下前方向に適
   宜間隔をおき、直列にかつ、粉粒体層の幅方向には、Ｌ
   ｌ＜ Ｌ２の位置関係で設置してガス入側のろ過材を速
   く流下させる如くなしたことを特徴とするろ過集じん装
   置。 ただしＬｌ；粉粒体ろ過材層におけるガス入側から流下
   促進中子迄の距離。 Ｌ２；粉粒体ろ過材層におけるガス出側 から流下促進中子迄の距離。