JPS586379B2 - ブラシレス回転電機の界磁電圧および界磁電流計測装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はブラシレス回転機の界磁電圧、界磁電流の計
測装置に関するものである。

従来この種回転機の界磁電流の推定方法として一般に知
られているものの一例を第１図に示す。

図において１は同期発電機の固定子、２はその回転部分
で、２ａは交流励磁機の回転電機子巻線、２ｂは交流励
磁機の電機子巻線２ａの出力を整流するための回転整流
器、２ｃは同期発電機の界磁巻線を示す。

３は交流励磁機の界磁巻線、４は交流励磁機の界磁巻線
回路に挿入した分流器、５は交流励磁機の界磁電流計で
ある。

次にこの装置について説明する。

同期発電機の界磁巻線２ｃは、回転整流器２ｂ、交流励
磁機電機子巻線２ａとともに、運転中は常時回転してお
り直接その界磁電圧および界磁電流を計測することがで
きない。

そのため、同期発電機の界磁電流の代わりに、ほぼ相対
的な関係にある交流励磁機の界磁電流を界磁電流計５で
計測し、同期発電機の界磁電流を推定している。

従来の同期発電機の界磁電流はこのような方法で推定す
るため、交流励磁機の磁気回路の飽和による誤差、同期
発電機の界磁巻線２ｃや、交流励磁機の電機子巻線２ａ
の温度変化による誤差が大きく、実用上は単に目安とし
ての利用価値しかないという欠点があった。

さらに同期発電機の界磁電流を直読することができず、
電流値推定の手間がかかるという欠点もあった。

また界磁電圧の検出方法については回転部分に計測用ス
リップリングを設け、集電ブラシを押し当てて計測する
方法があるが、プラシレス構造にして保守点検を容易に
するというブラシレス回転機本来の目的に合致しない欠
点があった。

この発明は、このような従来の装置の欠点を解消するこ
とを目的としてなされたもので、界磁電流および必要に
応じ界磁電圧の検出用補助発電機を使用することにより
、ブラシレス同期機の界磁電流、ならびに界磁電圧を直
接に検出、計測することができる精度の良い装置を提供
するものである。

次にこの発明の一実施例を図に基づいて説明する。

第２図において、６は同期発電機界磁巻線２ｃに印加さ
れる直流界磁電圧を検出するための補助発電機で、６ａ
は直流界磁電圧に比例した電圧が印加され、回転部分２
と同軸上に配置された界磁電圧検出用補助発電機の回転
子巻線、６ｂは回転子巻線６ａが励磁されることにより
直流界磁電圧に比例した電圧が発生する界磁電圧検出用
補助発電機の固定子巻線である。

２ｅは同期発電機の界磁巻線２ｃに流れる直流界磁電流
に比例した電圧を発生する直列抵抗、７は同期発電機界
磁巻線２ｃに流れる直流界磁電流を検出するための補助
発電機で、７ｂは直列抵抗２ｅに発生した直流電圧によ
り励磁され回転部分と同軸上に配置された回転子巻線７
ａに比例した電圧が発生される固定子巻線を示す。

２ｄは同期発電機の界磁巻線２ｃに印加される直流界磁
電圧を分圧し、界磁電圧検出用補助発電機の回転子巻線
６ａに適当な励磁を与えるための分圧抵抗、８，９はそ
れぞれ界磁電圧検出用補助発電機６と界磁電流検出用補
助発電機７の出力を界磁電圧表示装置１０や界磁電流表
示装置１１に導くための変換器である。

なお、その他の構成は第１図に示す装置と同様であるか
ら説明を省略する。

この発明は上述のように構成されているため、同期発電
機の界磁巻線２ｃに電圧、電流が印加されると、同時に
それぞれの電圧、電流に比例し界磁電圧検出用補助発電
機６と界磁電流検出用補助発電機７０回転子巻線が励磁
され、従って界磁電圧検出用補助発電機６の固定子巻線
６ｂと界磁電流検出用補助発電機７の固定子巻線７ｂに
は同期発電機界磁巻線２ｃに印加された界磁電圧ならび
に界磁電流にそれぞれ比例した電圧が発生する。

この場合第２図において、点線で囲んだ部分２の回転部
分は常に一定の同期速度で回転しているので界磁電圧検
出用補助発電機６と界磁電流検出用補助発電機７の出力
にはそれぞれ界磁巻線２Ｃに印加された界磁電圧、界磁
電流と完全な比例関係を保つ電圧が得られ、容易に界磁
電圧、界磁電流の検出、計測が可能である。

なお、上述の説明ではブラシレス同期廃電機の界磁電圧
、界磁電流の検出、計測装置にこの発明を実施した例を
示したが、ブラシレス同期電動機の場合にも同様に実施
できること明らかである。

またこの検出、測定装置を使用してブラシレス同期機の
諸制御および調整装置の構成が可能となることは言うま
でもない。

以上説明したようにこの発明によれば、ブラシレス同期
機の界磁電圧、界磁電流を補助発電機を使用して、直接
検出する様に構成したため、ブラシレス同期機の界磁電
圧、界磁電流を直読することができ、界磁巻線の抵抗変
化による誤差、交流励磁機の磁気回路の飽和による誤差
等が少なくかつ構造回路が簡単な精度の良い界磁電圧、
界磁電流検出計測装置を得ることができ、機械の運転、
保守、整備上資するところ大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のブラシレス同期機の界磁電流を推定する
方法を説明するための結線図、鉋２図はこの発明の一実
施例によるブラシレス同期機の界磁電圧、ならびに界磁
電流検出計測装置を示す結線図である。 図中、１は同期発電機の固定子、２はその回転部分、２
ａは励磁機電機子巻線、２ｂは回転整流器、２ｃは発゛
電機界磁巻線、２ｄは分圧抵抗、２ｅは直列抵抗、６は
界磁電圧検出用補助発電機、γは界磁電流検出用補助発
電機、８および９は変換器、１０は界磁電圧表示装置、
１１は界磁電流表示装置である。 なお、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転電機子巻線を有する交流励磁機と、上記回転電
   機子巻線に誘起する交流電圧を整流して主同期機の回転
   界磁巻線に電力を供給する装置とを備えたブラシレス回
   転電機において、 上記回転界磁巻線に加わる電圧に対応して付勢され上記
   回転界磁巻線と共に回転される第１の回転子巻線と、こ
   の第１回転子巻線に組合わされた第１の固定子巻線から
   なる界磁電圧検出用補助発電機と、 上記回転界磁巻線に供給される電流に対応して付勢され
   上記回転界磁巻線と共に回転される第２の回転子巻線と
   、この第２の回転子巻線に組合わされた第２の固定子巻
   線からなる界磁電流検出用補助発電機と、 上記第１、第２の固定子巻線援それぞれ接続された界磁
   電圧表示装置と界磁電流表示装置を備えてなることを特
   徴とするブラシレス回転電機の界磁電圧および界磁電流
   計測装置。