JPS586035B2 - 水力さく岩機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は噴射ノズルにてｔｏｏｏｋｇｆ／ｃｍ２以上の
高圧水を噴射することによって発生する切削力を利用し
て岩石類にロックボルト孔等の小径で長尺な孔をせん孔
する水力さく岩機の改良に関するものである。

先端部に噴射ノズルを有するせん孔ロツドと、該せん孔
田ンドを回転する回転装置と、前記せん孔ロツドをリー
グに沿って前後進させる推進装置と、前記せん孔ロツド
に高圧水を供給する高圧回転接手等を備えた従来の水力
さく岩機にあっては、せん孔ロンドの先端部をせん孔位
置に向ける際に、せん孔位置と回転装置の頂部とを結ぶ
線を基準にしてリーダを保持するので、回転装置の高さ
が高いためにロックボルト孔が所望の方向から脇に逸れ
易く、高圧回転接手の耐久性能が悪く、高圧水の脈動に
よってせん孔速度が低い等の欠点がある。

本発明は前記の欠点を除去するために、回転装置を油圧
モータにするとともに該油圧モークの回転軸を中空に形
成し、該中空回転軸の一端にせん孔ロンドを装着するこ
とによって回転装置の高さを低くし、かつ高圧回転接手
を油圧モータに取付けたシリンダと、該シリンダ内にお
いて前記中空回転軸の他端に装着した回転駒と、前記シ
リンダ内に高圧水を導入するようになした面圧ピストン
と、該面圧ピストンに装着した固定駒とにて構成するこ
とによって高圧回転接手の耐久性能を向上し、さらに高
圧水の脈動を検知してせん孔ロンドの推進速度を制御す
ることによってせん孔速度を増大するようにしたもので
ある。

以下、本発明の好適な実施例を図面を参照して詳細に説
明する。

第１図において、１は水力さく岩機であって、先端部に
噴射ノズル２を有するせん孔ロツド３ど該せん孔ロツド
３を回転する油圧モータ４と、該油圧モータ４を介して
前記せん孔ロツド３をリ一ダ５に沿って前後進させる推
進装置６と、前記せん孔ロツド３に高圧水を供給する高
圧回転接手７と、高圧ホース８と、高圧水ポンプ９とを
備えている。

１０は高酢水の脈動を検知する検知器であり、１１は検
知器１０からの信号によって前記推進装置６駆動用油圧
モータ１２を制御する制御器である。

前記せん孔ロツド３の基端部は、第２図に示すように、
油圧モータ４の回転軸１３の前端に接続されている。

１４は高圧回転接手７のシリンダであって、回転軸１３
の後端側において油圧モータ４に装着されている。

１５は大径部と小径部とよりなる面圧ピストンであって
、シリンダ１４に摺動可能に回動不能に挿入されている
。

１６は固定駒であって、面圧ピストン１５の大径部の前
端に装着されている。

１７は固定駒１６と協同する回転駒であって、前記油圧
モータ４の回転軸１３の後端に装着されている。

前記した面圧ピストン１５と固定駒１６と回転駒１７と
油圧モータ４の回転軸１３とには連通ずる水路１８を形
成してある。

水路１８に連通するたうに面圧ピストン１５の後端部に
前記高圧ホース８が接続されている。

１９はシリンダ１４と面圧ピストン１５との間に形成さ
れた圧力室であり、２０は水路１８と圧力室１９とを連
通ずる連通路である。

２１は初期の面圧を与えるばねであり、２２はシールで
ある。

シリンダ１４と面圧ピストン１５と固定駒１６と回転駒
１７等によって高圧回転接手７を構成している。

本発明は以上のように構成されていて、リーダ５を図示
されていないクローラ等に載置した架台に水平方向にも
垂直方向にも回動できるように取付けて使用するもので
ある。

高圧水ポンプ９の始動前においては固定駒１６はばね２
１によって回転駒１７に圧接されている。

高圧水ポンプ９を始動すると１０００ｋｇｆ／ｃｍ２以
上の高圧水が高圧ホース８、水路１８およびせん孔ロツ
ド３を経て先端部の噴射ノズル２から噴出する。

一方高圧水の一部が連通路２０を経て圧力室１９内に流
入し、面圧ピストン１５の大径部と小径部との径差によ
る受圧面積で面圧ピストン１５を前方へ押し出し、面圧
力が固定駒と回転駒の面接部に作用し、回転駒に固定駒
を高圧水の圧力に応じた面圧力で圧接する。

次いで、油圧モータ４と推進装置駆動用油圧モータ１２
とを始動するとせん孔ロツド３は回転しながら前進する
ので、高圧水の噴射による切削力を利用して岩石類に小
径で長大なロックボルト孔等をせん孔できるのである。

高圧水ポンプ９から吐出される高圧水は第３図に示すよ
うに脈動するので、高圧水の噴射による切削力が変動す
る。

一方、油圧モータ１２を定速回転すると、切削力の変動
に関係なくせん孔ロツド３が前進する。

そこで、従来は切削力が減少した際にノズル２の先端部
が岩石類に喰い込まないように予じめ推進速度を抑制す
るためにせん孔速度の低下を招いていた。

本発明においては高圧水ポンプ９から吐出される高圧水
の脈動を検知器１０によって検知し、制御器１１を介し
て油圧モータ１２の速度を制御し、高圧水の噴射による
切削力の減少に応じて推進速度を遅くすることができる
のである。

換言すれば、従来のように予じめ推進速度を全般的に遅
くしておく必要がない。

せん孔作業の終了後、油圧モータ１２と高圧水ポンプ９
を停止するとともに、油圧モータ１２を逆転するとせん
孔ロツド３は推進装置６によって後進し、元の状態に復
帰するのである。

以上の説明によって容易に理解できるように、本発明に
よるときは、せん孔ロツドを回転する油圧モータの高さ
が低いので、ロックボルト孔等を所望の方向から脇に逸
れないようほすることができる。

高圧回転接手はせん孔作業中に面圧ピストンを介して高
圧水の圧力に応じた面圧力で固定駒を回転駒に圧接し、
過犬な面圧力が作用せず回転駒と固定駒が異状に磨耗す
るのを避けるので、高圧回転接手の耐久性能を著しく向
上することができる。

せん孔ロンドの推進速度を従来のように全般的に抑制す
る必要がないので、せん孔速度を増大することができる
のである。

試作機にて実験したところ、高圧水ポンプより吐出され
る高圧水を１０００ｋｇｆ／ｃｍ２以上においても漏れ
ずに高圧回転接手、油圧モータの回転軸、せん孔ロンド
を経て噴射ノズルより噴射しながら、せん孔田ンドを７
００〜１０００ｒ．ｐ．ｍの高速で回転することによっ
て、３ｍ／分以上のせん孔速度が得られた。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであって、第１図は正
面図、第２図は要部の拡大断面図、第３図は高圧水の脈
動線図である。 １・・・・・・水力さく岩機、２・・・・・・噴射ノズ
ル、３・・・・・・せん孔ロツド、４・・・・・・油圧
モータ、５・・・・・・リーダ、６・・・・・・推進装
置、７・・・・・・高圧回転接手、８・・・・・・高圧
ホース、９・・・・・・高圧水ポンプ、１０・・・・・
・検知器、１１・・・・・・制御器、１２・・・・・・
油圧モータ、１３・・・・・・回転軸、１４・・・・・
・シリンダ、１５・・・・・・面圧ピストン、１６・・
・・・・固定駒、１７・・・・・・回転駒、１８・・・
・・・水路、１９・・・・・・圧力室、２０・・・・・
・連通路、２１・・・・・・ばね、２２・・・・・・シ
ール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 先端部に噴射ノズルを有するせん孔ロンドと、該せ
   ん孔ロンドを回転する油圧モータと、該油圧モータを介
   して前記せん孔ロンドをリーダに沿って前後進させる推
   進装置と、前記せん孔ロンドに高圧水を供給する高圧回
   転接手等とを備えていて、前記せん孔ロンドを前記油圧
   モータの回転軸の前端に接続し、前記高圧回転接手のシ
   リンダを前記油圧モータに接着し、該シリンダに大径部
   と小径部とよりなる面圧ピストンを摺動可能に回動不能
   に挿入し、該面圧ピストンの大径部の前端に固定駒を装
   着し、該固定駒と協同する回転駒を前記油圧モータの回
   転軸の後端に装着し、油圧モータの回転軸と回転駒と固
   定駒と面圧ピストンとには連通ずる水路を形成し、前記
   面圧ピストン前記シリンダとの間に形成された圧力室と
   前記水路とを連通路を介して連通し、さらに前記面圧ピ
   ストンの小径部の後端を高圧ホースを介して高圧水ポン
   プに接続し、該高圧水ポンプより吐出される高圧水の脈
   動の検知して前記せん孔ロツドの推進速度を制御するよ
   うになしたことを特徴とする水力さく岩機。