JPS586015Y2 - 電池駆動電子機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池の電圧低下によって蒙る使用者の不便を勘
案してなされた電池駆動電子機器（例えば電池、駆動卓
上計算機等）の警報回路に関するものである。

以下電池駆動計算機を例にとり説明を進める。

一般の電池駆動式の携帯用計算機にあっては電池の電圧
低下を報知するランプなどをそなえつけたものがある。

さらにこのバッテリランプにオーバーフローを報知する
機能を附加したものがある。

このような装置においては電源回路からの電池電圧低下
信号とオーバーフロー信号を対等にランプに印加するも
ので、両信号には優劣関係がない。

すなわち電池電圧低下指示ランプをオーバーフロー報知
機構に関連をもたせているため、電池の電圧低下が検知
された場合であろうと計算機の内部からオーバーフロー
状態が検出された場合であろうと計算機の演算機能は強
制的に停止される。

たとえ電池の電圧が低下をきたした場合であっても若干
演算機能を逐行させることが可能であって操作者に非常
に不便を感じさせる。

急速充電といえども時間を要する。

本考案は上記のような欠点を解決するものであって、従
来のごとき電池電圧低下報知手段とオーバーフロー報知
手段との結合関係を排除し、さらに電池電圧低下の報知
によって、演算機能を即時停止させる程度ではないが操
作者に十分なる注意を喚起するよう配慮したものである
。

以下図面を参照しながら本考案を説明する。

通常携帯式計算機では、オーバーフロー状態を指示する
ランプ以外に、計算機が負数計算状態にあることを指示
する負数ランプ、計算機がメモリ計算状態にあることを
指示するメモリランプ、計算機が定数計算状態にあるこ
とを指示する定数計算ランプ、計算機が倍長計算状態に
あることを指示する倍長ランプなどがある。

このような計算機のある計算状態を指示するランプはオ
ーバーフローランプと異なって、これらが点灯されたか
らといって即刻演算機能がストップするものでない。

本考案においては、電池の電圧低下を報知するバツテリ
イランプを上記のような計算状態を指示するランプに兼
用させた点に特徴がある。

上記のうち計算状態を指示するランプのいずれを対象と
してもよいが、図示の実施例では１個の表示ランプでも
って倍長計算状態を指示する機能と電池の電圧低下る指
示する機能を兼用させている。

図面において電池の電圧低下を検出する回路は公知の技
術によって構成でき、ツェナーダイオード１、トランジ
スタ２を主要素子とする。

螢光表示式の符号表示管３はカソードおよび螢光体塗布
のアノードを内蔵し、計算機が倍長計数状態にあること
を指示するためのアノード４を含んでいる。

より具体的には、キーボード上に答の上位桁と下位桁の
表示を交換する巳倍長キーが設けられ、ロキーを一度押
すと答の下位桁を外部表示するとともに上記アノード４
が点灯し、日キーを押してない場合あるいは二度押した
場合答の上位桁を外部表示するとともに上記アノード４
が消灯、このような点滅によって計算機が倍長計算状態
であることを指示する。

表示管３のカソードは常に負電位が印加されておりプレ
ート４に零電位が印加されることによって点灯する。

トランジスタ２のコレクタはダイオード５を介してアノ
ード４に接続し、さらに上記倍長表示信号Ｂがダイオー
ド６を介してアノード４に接続される。

電池７の電圧が規定値以上にあるときは、ベース電流が
ツェナーダイオード１を介してトランジスタ２に流れト
ランジスタ２はＯＮ状態にある。

このときＡ点の電位は負電圧であってアノード４は点灯
しない。

しかし電池電圧が低下するとツェナーダイオード１に電
流が流れなくなりトランジスタ２のベースは負電位にバ
イアスされトランジスタ２はＯＦＦ状態となる。

したがって、このとき符号表示管３のアノード電位は零
電位に上昇し表示管内のアノード４は発光し電圧低下を
報知する。

この電圧低下状態にあっては、プレート電位は強制的に
零電位に維持され、たとえ倍長表示信号Ｂが負電位すな
わち答の上位桁を表示している旨指示する状態にあって
も、常に表示管は点灯状態にある。

それ故、このときに日キーを押してもその押す回数にか
かわらず点灯したままであって、計算機の電池が異常で
あることを操作者に報知することができる。

もちろん演算機能を停止させることもない。

なお、図中８は負数ランプ、９は定数計算ランプ、１０
はメモリ計算ランプを示すものであって、このいずれか
のランプとバツテリイランプと兼用させることもできる
。

以上の様に本考案は、メモリ計算状態などのように、内
部回路がその状態になっても演算機能が即時停止されな
いような状態を専用に表示する表示体を用いて電池電圧
の低下を表示するものであり、また電池電圧の低下表示
時は特定キー操作にもとづく状態表示を完全に阻止する
ものであるから、表示体を兼用していても電池電圧の低
下を表示しているのか、或いは他の状態を表示している
のか両者の区別を極めて簡単な表示体、たとえば、ラン
プ１個の表示体で区別表示することが出来る。

したがって、電池電圧の低下を確実に報知することが出
来て、而も非常に安価で実用性の高い電池駆動電子機器
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の警報回路を示す図である。 １；ツェナーダイオード、２；トランジスタ、４；警報
ランプ部、７：電池。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 メモリ計算状態、定数計算状態、負数計算状態等のよう
   な、内部回路がその状態になっても演算機能が即時停止
   されないような状態にすべきか否かを特定キーのオンオ
   フ操作で選択でき、かつその選択状態を表示体のシンボ
   ルの点灯消灯で表示しうる電池駆動電子機器に於て、 電池電圧が所定値以下になると前記表示体シンボルの点
   灯信号を出力する電池電圧検出回路を備え、かつこの検
   出回路出力を前記表示体に印加せしめ、電池電圧が所定
   値以下になると前記特定キー操作による表示制御信号に
   かかわらず前記検出回路の出力によって表示シンボルを
   強制的に点灯維持せしめてなることを特徴とする電池駆
   動電子機器。