JPS585979Y2 - 電気部品の測定用電極 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリード線を有する電気部品の導通検査等を行な
うに用いる測定用電極に関する。

例えば電解コンデンサ等のような電気部品（以下パーツ
という）の電気的機能や特性を検査する場合には、多数
のパーツを等間隔に整列してジグなどに保持もしくは載
置し、各パーツの両端又は一端にある二対のリード線に
それぞれ測定用電極で弾圧的に接触させて導通状態を得
さしめるように構成されている。

このような電極においては、パーツのリード線に対して
確実な接触状態を得るために先端部をエツジ状にして直
角方向から十字状に交差させる必要があるが、電極自体
は摺動するものであるので、摺動時における回り止めや
ストッパ構造が必要となり、したがって構造が複雑化し
てコスト高となる欠点があった。

本考案の目的は、測定電極において、各電極部材とその
電極部材の取付部材との間に容易に着脱可能な絶縁ブツ
シュを介在させることにより、各電極部材ごとの取替え
を容易にするとともに構造の簡単化および低コスト化を
図ることにある。

本考案の電極は２個１対に形成されていて、パーツＰの
両端又は一端の一対のリード線Ｌ１．Ｌ２に対して同様
に係合されるものであり（第１図参照）、さらにこれら
が複数対整列されて（第２図参照）多数のパーツを同時
にチェックできるようになっているが、それぞれの電極
部の構成はすべて全く同じであるので、リード線Ｌ１に
係合する電極を例として説明する。

本考案の測定電極は電極部材１と、該電極部材を摺動可
能に保持する絶縁ブツシュ２と、これらの組合せ体を所
定の要勢で固定させるための取付部材３とを主要部とし
て構成され、リード線Ｌ１を載置保持する絶縁部材５と
組合って使用されるようになっている。

電極部材１ばほぼ全体が矩形断面の摺動部を有する長尺
の板状棒体であって、一端には床板状の先端電極部１１
が形成され、他端には測定機器につながるリード線１２
が接続されている。

先端電極部１１は最先端にナイフェツジ状の接触縁部１
３が直線状に形成してあり、さらに該接触縁部がパーツ
のリード線Ｌ１に対して接触するときに、該リード線Ｌ
１を傷つけることのないようにエツジの部分に対して僅
かな平坦面が形成しである。

前記電極部材１を挿通保持する絶縁ブツシュ２は、軸心
部に、電極部材１Ｑ断面形状に対応した形状のガイド孔
２１が設けられ、前記電極部材をこの方イド孔２１に挿
通したときに、該電極部材は回転方向の動きは拘束され
るが、長手方向の摺動は自在に行なえるように保持され
る。

ｌた第３図以下に示すように絶縁ブツシュ２の一端側の
外周面には、反端部方向に向って僅かに拡開するテーパ
部２２を設けてあって、後述する取付部材への挿入の容
易化と、挿込後の抜は止め機能をもたせるようにしてφ
す、挿入の際には外径寸法を一時的に縮小変形させるこ
とができるように割り溝２３を設けである。

絶縁ブッシュ２自体は全体的に円筒形状体であるが、前
記テーパ部と反対側の端部に拡径部２４を設け、との拡
径部の円周側の互いに対向する三箇所の位置を切取って
平坦部２５を設けである。

取付部材３は、前記絶縁ブッ゛シュ２の中央部を密嵌保
持し５る多数の挿入孔３１を、等間隔で形成した長尺体
であって、各挿入孔３１の一端側には、絶縁ブツシュ２
の拡径部２４ならびに平坦部２５に対して密に係合しう
る凹陥部３２を設けである。

前述の各部材は、第１図および第２図のように組立てら
れて電極部材の接触縁部１３がリード線Ｌｌに対して直
角方向から十字状に交差するように配置される。

組立てに際して、絶縁ブツシュ２はテーパ部２２側を取
付部材３の挿入孔３１に係合し、前記テーパ部のテーパ
面と割り溝２３による縮小変形機能とを利用して取付部
材３に挿入固定させる。

挿入後の絶縁ブツシュにおいては、拡径部２４ならびに
平坦部２５が取付部材の凹陥部３２に嵌合するために、
凹陥部の平らな側面３３とそれと対向する平坦部２５と
の作用により該ブツシュの回転方向の動きは規制される
。

絶縁ブツシュ２を取付けた後に電極部材１を該ブツシュ
のクイド孔２１へ挿通し、該電極部材の所定の位置に、
抜は出し防止用のストッパビン１４を取付ける。

また先端電極１１と絶縁ブツシュの拡径部２４端面との
間にばね４を張架し、これによって電極部材１を常にリ
ード線Ｌ１に接触できる方向へ弾圧させるようにしであ
る。

本考案において、取付部材３を絶縁材としないで絶縁ブ
ツシュを用いているのは次の理由による。

すなわちコンデンサ素子の漏れ電流の測定を行なう関係
上、取付部材を鋼鉄等の金属でつくってアースとして機
能させた方が精度の良い測定が可能であること、および
プラスチック等により容易に成形可能なブツシュを介在
させることにより取付部材の挿入孔の加工が容易（電極
部材に合わせた断面角形の穴よりも断面丸形の穴の方が
加工容易）となって全体としては加工コストの低減を図
ることができることにある。

第７図および第８図において、本考案による測定用電極
を片リード型電気部品Ｐ′の測定用に使用した場合が示
されている。

同図において、幅広の取付は部材３′には、電極部材１
が第８図に示されるようにリード線Ｌ １／およびＬ１
２とそれぞれ別々に係合するように、挿通孔３１′が千
鳥に配置して設けられている。

そしてリード線を下側から支える絶縁部材５′も一つに
なっている。

このようにすれば片り、−ド型電気部品の測定にも使用
できる。

本考案の装置においては、電極部材１と絶縁ブツシュ２
が円周方向に回動しない状態で保持され、電極部材１だ
けが昇降摺動してリード線Ｌ１に接触、係合するもので
あるので、当初の設置状態を適正に行なうことによって
、リード線Ｌｌに対しては常に所望の適正角度での係合
が可能となる。

ｌた構造は極めて簡素であるので設備コストを多く必要
とせず、故障の発生も僅少となる利点がある。

更に、絶縁ブツシュを取付部材の挿入孔内に容易に取外
しできるようにしたため各電極部材ごとの取替えを極め
て簡単かつ容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の測定用電極を両リード型電気部品の測
定用に使用した全体構成を示す側面図、第２図は第１図
を■−■方向からみた図面、第３図は絶縁ブツシュの正
面図、第４図は第３図をＩＶ−ＩＶ力方向ら見た図面、
第５図は第４図を■−■方向からみた図面、第６図は第
４図をＶｌ−ＶＩ力方向らみた図面、第７図は本考案に
よる測定用電極を片リード型電気部品の測定用に使用し
た例を示す立筒面図、第８図は第７図の線■−■に沿っ
て見た図である。 １：電極部材、１１：先端電極、１２：リード線、１３
：接触縁部、１４：ストッパピン、２：絶縁ブツシュ、
２１ニガイド孔、２２：テーパ剖、２３：割り溝、２４
：拡径部、２５：平坦部、３．３’：取付部材、３１，
３１’ ：挿通孔、３２：凹陥部、４：ばね、５，５
′ ：絶縁部材、ｐ、ｐ’：パーツ（電子部品）、Ｌ、
、Ｌ２゜Ｌ１２ 、Ｌ１２ ：リード線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁部材上に載嵌した電気部品のリード線を前記絶縁部
   材との間へ挟着せしめるごとくしてり−ト搬へ当接しで
   導通を得る測定用電極において、該絶縁部材に向って貫
   通形成された挿通孔を有する取付部材と、先端に幅広の
   先端電極か形成された電極部材と、該挿通孔内に挿入さ
   れて該電極部材を該取付部材に取外し可能に取り付ける
   絶縁ブツシュと、該電極部材を絶縁部材に向って弾圧す
   るばねとを備え、該電極部材には多角形断面の長い軸部
   が形成され、該絶縁□ブツシュには該軸部が軸方向に移
   動可能に挿通される多角形断面のガイド穴が貫通形成さ
   れ、かつ一端には該挿通孔内への挿入を容易にするテー
   パ部および割り溝がかつ他端には該挿通孔内への挿入を
   阻止する平坦部付きの拡径部が形成され、該取付部材に
   ば該挿通孔の一方の開口端に該畢坦部と協働して該絶縁
   ブツシュの回転を阻止する少なくとも一つの平らな側面
   が形成されていることを特徴とした電気部品の測定用電
   極。