JPS5858787B2 - カ−ボンブラシ - Google Patents
カ−ボンブラシInfo
- Publication number
- JPS5858787B2 JPS5858787B2 JP4560279A JP4560279A JPS5858787B2 JP S5858787 B2 JPS5858787 B2 JP S5858787B2 JP 4560279 A JP4560279 A JP 4560279A JP 4560279 A JP4560279 A JP 4560279A JP S5858787 B2 JPS5858787 B2 JP S5858787B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brush
- powder
- weight
- binder
- aluminum powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、回転電機用、特に小形回転電機用、カーボン
ブラシに係るものである。
ブラシに係るものである。
最近の回転電機は、小型軽量化、高速化が図られている
。
。
しかし、ブラシを使用する回転電機が高速化すると、機
械の振動などによりブラシのすり特性が不安定となり、
整流悪化の要因となっている。
械の振動などによりブラシのすり特性が不安定となり、
整流悪化の要因となっている。
また、ブラシ材の素材が高速回転に不適な場合にも同様
の現象となる。
の現象となる。
これらの対策としては、機械の振動を小さくすることは
云うまでもなく、ブラン保持具等の選定にも注意しなけ
ればならない。
云うまでもなく、ブラン保持具等の選定にも注意しなけ
ればならない。
しかしながら、基本的にはブラシ素材が高速回転でも常
に安定したすり特性を示すことが必要である。
に安定したすり特性を示すことが必要である。
その条件としては、ブラシの摩擦係数が小さく、その変
動も小さくなければならない。
動も小さくなければならない。
これらはブラシ素材によってほとんど決定され、摩擦係
数及びその変動をある限度以下にすることは仲々困難で
ある。
数及びその変動をある限度以下にすることは仲々困難で
ある。
これらを解決する為に、一部のブラシにおいては、油性
の潤滑剤を含浸せしめることが行われている。
の潤滑剤を含浸せしめることが行われている。
この方法によるときは、比較的低温で溶融しやすい潤滑
剤を含浸せしめている為に、高速でしかも温度が高くな
る場合はその効果が悪くなる。
剤を含浸せしめている為に、高速でしかも温度が高くな
る場合はその効果が悪くなる。
一方、ブラシの抵抗損を小さくするために、カーボン粉
末中に金属または合金の粉末を混入し、これを粉末冶金
的に焼結して製造されたブラシが用いられている。
末中に金属または合金の粉末を混入し、これを粉末冶金
的に焼結して製造されたブラシが用いられている。
これらのブラシに用いられる金属粉は、銅、鉛、蒼鉛、
錫またはこれらに類似の金属粉であり、これらの金属粉
を混入することによりブラシの固体抵抗は低減される。
錫またはこれらに類似の金属粉であり、これらの金属粉
を混入することによりブラシの固体抵抗は低減される。
例えば、主原料として天然黒鉛、結合剤として樹脂を用
いて、ブラシの潤滑性と比抵抗を小さくするために、若
干の金属粉、例えば銅粉、を混入し、加圧成形後、加熱
焼結してつくられたブラシがある。
いて、ブラシの潤滑性と比抵抗を小さくするために、若
干の金属粉、例えば銅粉、を混入し、加圧成形後、加熱
焼結してつくられたブラシがある。
このようなブラシの抵抗は小さくなり、その接触抵抗も
小さくなる。
小さくなる。
しかしながら、若干の銅粉などが混入しているために、
銅粉などの研摩作用により、摩擦係数及びその変動は徐
々に大きくなるので、高速度回転電機では座乗性が不安
定となり、整流性能が悪くなる例が多い。
銅粉などの研摩作用により、摩擦係数及びその変動は徐
々に大きくなるので、高速度回転電機では座乗性が不安
定となり、整流性能が悪くなる例が多い。
そのために、ブラシは機械的消耗ばかりでなく、電気的
摩耗、火花摩耗が大きくなってその寿命を著しく短くす
る。
摩耗、火花摩耗が大きくなってその寿命を著しく短くす
る。
このような場合は、ブラシの接触状態が悪いので、接触
電圧降下が大きくなり、ブラシ電圧損が大きくなり、終
局的には機械の効率を低下させる。
電圧降下が大きくなり、ブラシ電圧損が大きくなり、終
局的には機械の効率を低下させる。
このように、金属粉を混入せしめたブラシは、混入成分
割合によってそれぞれ特定の抵抗値となることは当然で
あるが、その他の物理特性値が変化する。
割合によってそれぞれ特定の抵抗値となることは当然で
あるが、その他の物理特性値が変化する。
そのために、これらのブラシにおいては、成形粉末の加
圧成形の圧力、または焼結温度などを加減して、その他
の物理特性を調整しているが、前述の場合と同様に、ブ
ラシのすべり及びすり特性を任意に調整することは非常
に困難である。
圧成形の圧力、または焼結温度などを加減して、その他
の物理特性を調整しているが、前述の場合と同様に、ブ
ラシのすべり及びすり特性を任意に調整することは非常
に困難である。
また一方、黒鉛質ブラシを用いてすり接触摺動する高速
回転電気機械においては、運転時間経過と共に過剰な表
皮膜が電機の整流子面に生長厚着するので、該表皮膜の
生長厚着程度にほぼ比例してブラシの摩擦力が増大する
。
回転電気機械においては、運転時間経過と共に過剰な表
皮膜が電機の整流子面に生長厚着するので、該表皮膜の
生長厚着程度にほぼ比例してブラシの摩擦力が増大する
。
このため接触摺動障害を生じて、ブラシ火花を発生する
ようになり、過大摩耗現象に到る。
ようになり、過大摩耗現象に到る。
その際、整流子表面に強い不導電性皮膜を形成せしめる
などの場合には、艶出し効果または研摩効果作用を強め
るため、添加剤としてシリカを含有せしめたブラシが用
いられてきている。
などの場合には、艶出し効果または研摩効果作用を強め
るため、添加剤としてシリカを含有せしめたブラシが用
いられてきている。
またシリカの結晶化を促進するために、よく知られてい
るように、金属イオンを添加することも行われている。
るように、金属イオンを添加することも行われている。
例えば、特公昭39−16363号公報にはブラシ中に
無定形シリカとアルカリ金属、アルカリ土類金属、マン
ガン、アルミニウム、ビスマス、ニッケル等のようなシ
リカ結晶化促進作用を有する金属を含有させ、700〜
1000℃程度に熱処理することによりブラシを製造す
る方法が提案されている。
無定形シリカとアルカリ金属、アルカリ土類金属、マン
ガン、アルミニウム、ビスマス、ニッケル等のようなシ
リカ結晶化促進作用を有する金属を含有させ、700〜
1000℃程度に熱処理することによりブラシを製造す
る方法が提案されている。
前述の如く過剰な表皮膜が整流子面上に生成厚着するよ
うな条件下にさらされなくとも、通常の機械の整流子表
面層を適度に除去することは必要である。
うな条件下にさらされなくとも、通常の機械の整流子表
面層を適度に除去することは必要である。
このような作用をブラシ材に付与することにより、整流
子面を長期にわたって清浄に保ち、安定なすり摺動接触
が保持できるものである。
子面を長期にわたって清浄に保ち、安定なすり摺動接触
が保持できるものである。
本発明の目的は、有害な整流子表皮層の成長を**未然
に防止し、適正な皮膜調整作用をなし、高速回転におい
ても安定したすり特性を得ることができ、しかも摩擦係
数およびその変動が小さく、更にブラシ本体の抵抗も少
ない回転電機用ブラシを提供するにある。
に防止し、適正な皮膜調整作用をなし、高速回転におい
ても安定したすり特性を得ることができ、しかも摩擦係
数およびその変動が小さく、更にブラシ本体の抵抗も少
ない回転電機用ブラシを提供するにある。
本発明による回転電機用ブラシは、灰分量が少なくとも
0.5重量%以下の高純度黒鉛粉を主原料とし、適量の
熱硬化性樹脂を結合剤としたカーボンブラシにおいて、
該黒鉛粉に対して0.5〜5重量%の粒径概ね200メ
ツシ以下の粒状アルミニウム粉を加え、黒鉛粉、アルミ
ニウム粉及び結合剤を混合し加圧成型した後、350°
C以下の温度で加熱処理してなるブラシである。
0.5重量%以下の高純度黒鉛粉を主原料とし、適量の
熱硬化性樹脂を結合剤としたカーボンブラシにおいて、
該黒鉛粉に対して0.5〜5重量%の粒径概ね200メ
ツシ以下の粒状アルミニウム粉を加え、黒鉛粉、アルミ
ニウム粉及び結合剤を混合し加圧成型した後、350°
C以下の温度で加熱処理してなるブラシである。
本発明によるブラシの主原料には灰分量が少くとも0.
5重量%以下、要すれば0.3重量%以下の高純度黒鉛
を用い、結合剤として適量の熱硬化性樹脂が用いられる
。
5重量%以下、要すれば0.3重量%以下の高純度黒鉛
を用い、結合剤として適量の熱硬化性樹脂が用いられる
。
本発明によるブラシには前述の原料と共にアルミニウム
粉が用いられる。
粉が用いられる。
本発明に用いられる高純度黒鉛の灰分量は上限が0.5
重量%である。
重量%である。
0.5重量%を越えると整流子条痕等の有害な現象をひ
き起こす。
き起こす。
アルミニウム粉の実用に供されているものは粒状品と鱗
片状品に大別される。
片状品に大別される。
ブラシ材として使用する場合、粒状品の方が鱗片状品よ
り主原料と混合しやすく、樹脂ともよくなじむので好適
である。
り主原料と混合しやすく、樹脂ともよくなじむので好適
である。
本発明に用いる粒状アルミニウム粉の粒度は概ね200
メツシユ篩を通るものであり、これより大きいとかえっ
て整流不安定になり易い。
メツシユ篩を通るものであり、これより大きいとかえっ
て整流不安定になり易い。
本発明に用いられるアルミニウム粉の一例の粒度分布(
篩別試験結果)を第1表に示す。
篩別試験結果)を第1表に示す。
参考に鱗片状アルミニウム粉の片径分布を併せて第1表
に記載するが鱗片状品の方が片径分布が小さい方に寄っ
ているにも拘らず、本発明には粒状品の方が好適である
。
に記載するが鱗片状品の方が片径分布が小さい方に寄っ
ているにも拘らず、本発明には粒状品の方が好適である
。
次に、本発明のブラシにおいてはアルミニウム粉の混合
量が最も重要な要素である。
量が最も重要な要素である。
本発明の目的を達成する為に適当量のアルミニウム粉が
混合されるが、適当量以上に多量に混合されると、アル
ミニウムの性質より研削性が大きくなるばかりでなく、
基体のアルミニウムが酸化し、酸化膜が生成され接触抵
抗が犬となる。
混合されるが、適当量以上に多量に混合されると、アル
ミニウムの性質より研削性が大きくなるばかりでなく、
基体のアルミニウムが酸化し、酸化膜が生成され接触抵
抗が犬となる。
次に適切なアルミニウム混合量を見出す為に行った試験
結果について述べる。
結果について述べる。
即ち、ブラシ主原料に対してアルミニウム粉を0.5〜
10重量四の割合で数段階にわけてブラシを試作した。
10重量四の割合で数段階にわけてブラシを試作した。
この試作ブラシで摩擦特性及び接触電圧降下値を測定し
た結果は第1図の如くであった。
た結果は第1図の如くであった。
第1図中、実線は摩擦係数、点線は接触電圧降下を示す
。
。
第1図から明らかな如く、アルミニウム粉を小量(0,
5重量%)加えることにより、摩擦係数、接触電圧降下
とも急激に減少し、1〜2重量%添加することにより両
者ともほぼ20%またはそれ以上低下している。
5重量%)加えることにより、摩擦係数、接触電圧降下
とも急激に減少し、1〜2重量%添加することにより両
者ともほぼ20%またはそれ以上低下している。
更にアルミニウムの添加量を増加すると、摩擦係数、接
触電圧降下とも遂次増加し、添加量5〜6重量%の点で
もとのアルミニウム粉を添加しないブラシの値に同等に
なっている。
触電圧降下とも遂次増加し、添加量5〜6重量%の点で
もとのアルミニウム粉を添加しないブラシの値に同等に
なっている。
以上の試験結果などに基づいて、本発明においては、ア
ルミニウム粉の混合量を主原料に対して0.5〜5重量
%とされる。
ルミニウム粉の混合量を主原料に対して0.5〜5重量
%とされる。
本発明のブラシは、前述の如き主原料、結合剤及びアル
ミニウム粉のそれぞれ適量を配合し、拝金した後、成形
型に入れ加圧成形し、酸素遮断ふんい気中で、最高的3
50℃の温度で加熱処理される。
ミニウム粉のそれぞれ適量を配合し、拝金した後、成形
型に入れ加圧成形し、酸素遮断ふんい気中で、最高的3
50℃の温度で加熱処理される。
原料の配合量等を選択することにより、任意の比抵抗、
硬さ、粘弾性を有するブラシを得ることができる。
硬さ、粘弾性を有するブラシを得ることができる。
本発明によるブラシは以上の如く構成されているので、
主原料のもつ良好なすり特性が維持されたまま、小量の
アルミニウム粉による皮膜調整作用により、回転電機の
整流子面の表皮層の生成が過剰になることを押え、かつ
ブラシの座乗性を良好にすることができる。
主原料のもつ良好なすり特性が維持されたまま、小量の
アルミニウム粉による皮膜調整作用により、回転電機の
整流子面の表皮層の生成が過剰になることを押え、かつ
ブラシの座乗性を良好にすることができる。
また摩擦係数およびその変動を小く、ブラシの抵抗も少
くすることができ、高速回転でも電気損、機械損の低減
された良好なブラシを得ることができる。
くすることができ、高速回転でも電気損、機械損の低減
された良好なブラシを得ることができる。
第1図はアルミニウム粉の混入量によるブラシの摩擦係
数及び接触電圧降下の関係を示すグラフである。
数及び接触電圧降下の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 1 灰分量が少なくとも0.5重量%以下の高純度黒鉛
粉を主原料とし、適量の熱硬化性樹脂を結合剤としたカ
ーボンブラシにおいて、該黒鉛粉に対して0.5〜5重
量%の粒径概ね200メツシ以下の粒状アルミニウム粉
を加え、黒鉛粉、アルミニウム粉及び結合剤を混合し加
圧成型した後、350℃以下の温度で加熱処理してなる
回転電機用カーボンブラシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4560279A JPS5858787B2 (ja) | 1979-04-13 | 1979-04-13 | カ−ボンブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4560279A JPS5858787B2 (ja) | 1979-04-13 | 1979-04-13 | カ−ボンブラシ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55137680A JPS55137680A (en) | 1980-10-27 |
JPS5858787B2 true JPS5858787B2 (ja) | 1983-12-27 |
Family
ID=12723892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4560279A Expired JPS5858787B2 (ja) | 1979-04-13 | 1979-04-13 | カ−ボンブラシ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5858787B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58148642A (ja) * | 1982-02-25 | 1983-09-03 | Toyo Tanso Kk | 回転電機用カ−ボンブラシ |
JP4914276B2 (ja) * | 2007-04-04 | 2012-04-11 | アスモ株式会社 | 直流モータ |
JP2010193573A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Kayaba Ind Co Ltd | モータ用ブラシ |
-
1979
- 1979-04-13 JP JP4560279A patent/JPS5858787B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55137680A (en) | 1980-10-27 |
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