JPS5857515A - 回転機の軸受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、軸方向推力を受ける回転機の案内軸受とス
ラスト軸受との配置構造に関する。

一般に、室軸回転機、たとえば水車発電機、ポンプ電動
機等においては、回転軸が傾倒しないように半径方向に
保持案内するための案内軸受と回転軸の自重および軸方
向下向の水スラスト力（軸方向の下向推力）を゛支持す
るだめのスラスト軸受（下向スラスト軸受）とを備えて
いる。しかし、これらの室軸回転機には、軸方向の下向
推力のほかに、時として回転軸の自重よりも大きな軸方
向上向の水スラスト力が作用することがあり、このよう
な上向の水スラスト力によって回転軸が持ち上げられる
と、機械の性能に支障を来すので軸方向の上向推力を支
持するだめのスラスト軸受（上向スラスト軸受）が必要
となる。

室軸回転機の上向スラスト軸受の作動原理は、下向スラ
スト軸受の場合と同一であるから、大きな上向推力を支
持するには、軸受面の油膜がくさび効果をもつような構
造とする必要がある。

このようなくさび効果をもつ上向スラスト軸受として、
複数個に分割したセグメント状柱体からなるスラスト軸
受パッドを円周方向に配設して回転方向に対して前方に
傾動させる機構を設けた軸受が知られているが、従来の
上向スラスト軸受は、案内軸受を配設するカラーの外周
面とは別の位置にスラスト軸受面を形成して、このスラ
スト軸受面に配設する構成としているため、カラーの形
状が大形のものとなるだけでなく、軸受部分の配設に要
するスペースが広くなり、構造的にも複雑なものと々る
欠点があった。

まだ、従来の上向スラスト軸受として、案内軸受と同一
体としたものも知られておシ、案内軸受の内周面を案内
軸受としての軸受面とするとともに、その下側端面を上
向スラスト軸受としての軸受面としている。しかし、案
内軸受には、リング状の一体成形のものとセグメント状
柱体にしたものとがあるが、何れの場合も、案内軸受は
、その構造上の制約から下側端面を回転方向に対して前
方に傾動させることができないので、油膜のくさび効果
はなく、大きな上向推力を支持させるためには下側端面
の面積を大きくしなければならず、案内軸受の形状寸法
が大きくなってコスト高となる欠点があった。

この発明は、上記のような欠点を除去するためになされ
たものであり、この発明の目的は、軸方向推力を受ける
回転機のスラスト軸受を案内軸受と共通位置に配設して
軸受部分を小型構造とするとともに、案内軸受およびス
ラスト軸受の負荷能力を大きくすることにある。

以下、この発明の実施例について、図面を参照して説明
する。

第１図および第２図は、室軸形水力発電機にこの発明を
適用した場合の実施例である。同図において、符号１０
は回転軸、１２は該回転軸１０の外周面との間に適宜の
すき間を設けて同心状に一体に形成した回転部材として
のカラーである。該カラー１２は円筒状部１２ａと該円
筒状部１２ａの先端から半径方向外側に膨出するフラン
ジ部１２ｂとを備え、円筒状部１２ａの外周面を回転軸
１０の軸心と同心の案内軸受面とし、フランジ部１２ｂ
の軸方向の両側端面をそれぞれ回転軸１０の軸心と垂直
なスラスト軸受面としている。

回転軸１０の周囲には、軸受ブラケット１４が設けてあ
り、該軸受ブラケット１４の底壁１５には、回転軸１０
とカラー１２との間のすき間に内周壁１６を立設し、カ
ラー１２の外側に外周壁１７を立設して環状の油槽１８
を構成し、外周壁１７の上端に油槽カバー１９を取付け
、該油槽カッ（−１９の内周縁に密封機構２０を設けて
回転軸１０の外周面に摺接させである。

カラー１２に形成したフランジ部１２ｂの下側のスラス
ト軸受面には、複数個のセグメント状柱体からなる下向
スラスト軸受パッド２２を同一円周上に配設して上面の
軸受材２６を摺接させ、底面の図示しないピボットの支
持点を軸受ブラケット１４の底壁１５の円周方向に載置
された弾性支持体２４上に当接させである。

まだ、カラー１２の円筒状部１２ａの外周には、６個の
セグメント状柱体からなる案内軸受パッド２６を１個分
に相応する間隔をあけて回転軸１０の軸心に対して対称
位置に配設する。

この案内軸受パッド２６は、その外周面にピボット孔２
８が凹設してあり、軸受ブラケット１４の底壁１５に前
記カラー１２を取り囲んで立設したリング状の垂直固定
部材２９には、前記案内軸受パッド２６のピボット孔２
８と対応する位置にピボット挿入孔３０を半径方向に穿
設して、該ピボット挿入孔６０にピボット６１を挿入し
、該ピボット６１の後端にナツト３２を螺着して先端に
形成した球面支持点を案内軸受パッド２６のピボット孔
２８の底面に当接させる。

かくして、案内軸受パッド２６は、その内周面に内張す
した軸受材２７がカラー１２の円筒状部１２ａの外周面
（案内軸受面）に摺接するが、案内軸受パッド２６の下
側端面はカラー１２のフランジ部１２ｂの上側のスラス
ト軸受面には摺接しないように適宜のすき間を設けであ
る。

さらに、カラー１２の円筒状部１２ａの外周には、前記
案内軸受パッド２６とほぼ同一の外形形状に成形された
６個のセグメント状柱体からなる上向スラスト軸受パッ
ド３４を案内軸受パッド２６の間に交互に隣接させて、
案内軸受パッド２６と同一円周上に配設する。

この上向スラスト軸受パッド６４の上側端面にはピボッ
ト孔６８が凹設しである。前記垂直固定部材２９の上面
に水平固定部材３９をボルト４０で定着し、この水平固
定部材３９に前記上向スラスト軸受パッド６４のピボッ
ト孔３８と対応する位置にピボット挿入孔４１を軸方向
に穿設して該ピボット挿入孔４１にピボット４２を挿入
し、該ピボット４２の上端にナツト４３を螺着して先端
に形成した球面支持点を上向スラスト軸受パッド６４の
ピボット孔３８の底面に当接させる。

かくして、上向スラスト軸受パッド３４は、その下側端
面の軸受材３５を介して軸方向端部軸受面が、カラー１
２のフランジ部１２ｂの円筒状部１２ａ側の上側スラス
ト軸受面に摺接する。上向スラスト軸受パッド３４の内
周面には、中央部の円周方向に凹部３６が設けである。

この四部６６は潤滑油の円周方向への流通を容易にして
各案内軸受パッド２６に十分な油を流通させ、かつ上向
スラスト軸受パッド３４の姿勢を安定化する効果をもた
せるとともに、カラー１２の円筒状部１２ａの案内軸受
面に対峙あるいは摺接する面積を小さくシ、該凹部３６
から上端縁と下端縁との間の内周面にもそれぞれ軸受材
３６および３７を内張シして上向スラスト軸受パッド３
４の摩耗を防止している。

上記のようにして配設された案内軸受パッド２６゜下向
スラスト軸受パッド２２および上向スラスト軸受パッド
３４のカラー１２の案内軸受面、下側および上側スラス
ト軸受面との間の軸受面は、油槽１８内の潤滑油を回転
軸１０の回転に伴うポンプ作用によって循環させて給油
するようにしている。

上記のように構成すると、回転軸１０は案内軸受パッド
２６によって半径方向に案内され、軸方向の下向推力は
下向スラスト軸受ノくラド２２によって支持される。こ
れらの案内軸受ノくラド２６と下向スラスト軸受パッド
２２とは、何れも複数個のセグメント状柱体として構成
され、しかも案内軸受パッド２６はピボット６１によっ
て、下向スラスト軸受パッド２２は図示しないピボット
と弾性支持体２４によって、それぞれカラー１２の円筒
状部１２ａの案内軸受面とフランジ部１２ｂの下側スラ
スト軸受面とに押圧されているから、回転軸１０の回転
方向に対して前方に傾き、それぞれの軸受面の油膜にく
さび効果が発生する。しだがって、案内軸受パッド２６
と下向スラスト軸受パッド２２とは、それぞれ十分な負
荷能力をもつことに々る。

また、回転軸１０が常時受ける軸方向の下向推力とは反
対方向の上向推力が作用したときにおいても、上向スラ
スト軸受パッド３４がピボット４２によってフランジ部
１２ｂの上側スラスト軸受面に押圧されているため、回
転軸１０の回転方向に対して傾き、その軸方向端部軸受
面と７ランジ部１２ｂの上側スラスト軸受面との間に油
膜のくさび効果による大きな油膜圧が発生するから、大
きな上向推力に対しても強大な偵荷能カを発揮する。

図示した実施例では、上向スラス）ＩＩＩ受パッド３４
のピボット４２の中心が上向スラス）Ｎ受パッド６４の
中心と一致しているが、回転軸１０の回転方向が一定で
ある場合は、ピボット４２の中心の円周方向の位置は、
上向スラスト軸受パッド２６の中心よりも回転方向前方
にずらせることもできる。このようにすると、回転方向
に対する上向スラスト軸受パッド３４の傾斜角度が大き
くなるから、油膜のくさび効果が増大して、より一層大
きな負荷能力をもつ上向スラスト軸受とすることができ
る。

案内軸受パッド２６と下向スラスト軸受パッド２２との
ピボットについても、必要に応じ上記と同様の構成とす
ることができる。

また、上記の実施例では、案内軸受パッド２６と上向ス
ラスト軸受パッド３４との配設数を同一にして、それぞ
れ軸心からほぼ等距離の位置に円周方向に１個ずつ交互
に隣接させて配設しであるが、それぞれの軸受パッドの
配設数と配列位置関係は、適用する回転機の案内軸受パ
ッドと上向スラスト軸受パッドとが受ける力の大きさの
割合に応じて適宜選定することができる。たとえば、案
内軸受パッドが受ける力が上向スラスト軸受パッドのそ
れよシも大きい場合は、案内軸受パッドを複数個隣接さ
せて、その中間に上向スラスト軸受パッドを１個ずつ配
設するか、あるいは案内軸受パッドよりも少数の上向ス
ラスト軸受パッドを隣接させて配設すればよく、これと
反対に上向スラスト軸受パッドが受ける力の方が大きい
場合には、上記に準じて配設すればよい。またそれぞれ
の軸受パッドが同数であるときも、必ずしも交互に１個
ずつ配設する必要はなく、同数の複数個をそねそれ隣接
させて交互に配設してもよい。また、案内軸受パッドと
上向スラスト軸受パッドとは、円周方向の幅寸法が異な
るものとしてもよい。

上記実施例では、室軸形回転機について説明しだが、こ
の発明は横軸形回転機についても同様に適用することが
できる。この場合は、回転軸の外周面に該回転軸と一体
に回転する回転部材としてスラストカラーを設けて、こ
のスラストカラーの一方の端面側にスラスト軸受パッド
配設し、他方の端面側に案内軸受パッドとスラスト軸受
パッドとを前記と同様にして配設し、案内軸受パッドは
回転軸の外周面（案内軸受面）に摺接させ、スラスト軸
受パッドはスラストカラーの端面（スラスト軸受面）に
摺接させる。

軸方向推力が一方向のみから作用する場合は、スラスト
軸受パッドは案内軸受側に配設し、他方のスラスト軸受
パッドを省略する。ピボット支持による傾動機構は、案
内軸受パッドには必ずしも必要としない。

以上、説明したところから明らかなように、この発明は
、回転機の回転軸ないしは該回転軸と一体に回転する回
転部材に、案内軸受面とスラスト軸受面とを設け、それ
ぞれ複数個のセグメント状柱体からなる案内軸受パッド
とスラスト軸受パッドとを互に混在させて回転軸の軸心
からほぼ等距離の位置に円周方向に配設し、案内軸受パ
ッドの軸受面を案内軸受面に摺接させるとともに、スラ
スト軸受パッドの軸受面をスラスト軸受面に対峙あるい
は摺接させる構成としている。したがって、この発明に
よれば、案内軸受パッドとスラスト軸受パッドとが回転
軸々いしは回転部材の周囲の共通位置に配設されること
になるから、軸受部分を小型かつ簡単な構造とすること
ができる。

また、この発明は、案内軸受パッドは半径方向にピボッ
ト支持して回転軸を案内し、スラスト軸受パッドは軸方
向にピボット支持して回転軸の軸方向推力を支持する構
成としているから、それぞれの軸受面の油膜にくさび効
果を持たせて半径方％もに負荷能力の高い軸受構造とす
ることができる。

この発明は、とくに軸方向の上向推力を受ける支軸形水
車発電機の軸受としてもつとも好適であるが、その他こ
れと同様のポンプ電動機、発電和動機等についても適用
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の実施例を示す平面図、第２図は、
第１図のＡ−Ａ断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１１回転機の回転軸ないしは該回転軸と一体的に回転
   する回転部材に、該回転軸の軸心と同心な円筒状の案内
   軸受面と該軸心に垂直なスラスト軸受面とを設け、それ
   ぞれセグメント状柱体としてなる案内軸受パッドとスラ
   スト軸受パッドとをそれぞれ複数個前記軸心からほぼ等
   距離の位置に円周方向に互いに混在させて配設するとと
   もに前記回転軸力いしは回転部材を取り囲む固定部材に
   よりそれぞれ半径方向および軸方向にピボット支持し、
   前記案内軸受パッドの内周軸受面を前記案内軸受面に摺
   接させて前記回転軸を半径方向に案内するとともに、前
   記スラスト軸受パッドの軸方向端部軸受面を前記スラス
   ト軸受面に対峙あるいは摺接させて前記回転軸の軸方向
   推力を支持するようにしたことを特徴とする回転機の軸
   受。 （２、特許請求の範囲第１項記載の軸受において、スラ
   スト軸受面が回転軸に取付けられた回転部材としてのス
   ラストカラーに設けられることを特徴とする回転機の軸
   受。 （３）　　特許請求の範囲第１項Ｎ己載の軸受において
   、回転部材が回転軸に取付けられた円筒状部と該円筒状
   部の先端から膨出されたフランジ部とを備えたカラーと
   してなり、該円筒状部の外周面に案内軸受面が設けられ
   、前君己フランジ部の前記円筒状部側の軸方向端面にス
   ラスト軸受面７５；設けられたことを特徴とする回転機
   の軸受。 （４）特許請求の範囲第１項記載の軸受において、案内
   軸受パッドの複数個ごとにスラスト軸受ノくラドが１個
   配設されたことを特徴とする回転機の軸受。 （５）特許請求の範囲第１項記載の軸受において、案内
   軸受パッドとスラスト軸受ノくラドと７５に交互に配設
   されることを特徴とする回転機の軸受。 （６）　　特許請求の範囲第１項記載の軸受において、
   スラスト軸受パッドの内周面の中１月に凹部〃；設けら
   れたことを特徴とする回転機の軸受。 （力　特許請求の範囲第１項または第６項記載の軸受に
   おいて、スラスト軸受パッドの案内軸受面に対峙あるい
   は摺接する内周面に軸受材が内張すされたことを特徴と
   する回転機の軸受。 （８）　　特許請求の範囲第１項記載の軸受において、
   スラスト軸受パッドが回転軸が常時受ける推力とは反対
   方向の推力を支持するよう構成されたことを特徴と−す
   る回転機の軸受。