JPS5855884Y2 - 煙を出さない魚焼器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は煙を出さない魚焼器に関するものである。

この種の魚焼器においては、魚の焼は状態を観察する際
には、蓋を身から完全に分離させ、別体の調理台等の上
に載置する手段をとっているため、蓋を載置する場所が
なければ手で保持する必要があり非常に不便なものであ
った。

本考案は前記の問題点に鑑み、蓋を身から分離させる必
要がなく便利に使用することができる煙を出さない魚焼
器を提供するのが目的である。

本考案の構成を図面に示す実施例に基き詳細に説明する
と、円形の周壁１を設け、底板２の中央に都市ガス燃焼
のための厨房用バーナーの径よりも大きい透孔３を穿設
し、その周縁を僅かに立上がらせて扁平円筒状部４を形
成して浅皿状の身Ａを構成する。

この身Ａの外側に被せる蓋Ｂは、中央に向って上昇する
傾斜した天井部５の中央に、テーパー状をなして挟まり
扁平状の開口部６を設けた筒状部７を突設している。

そして、天井部５の平端部周辺に複数個所（実施例にお
いては３個所）に、天井部５と間隔を有する支持部８を
有する支持片９を固定している。

前記蓋Ｂの天井部５に熱気放射盤１０を着脱自在に装着
する。

この熱気放射盤１０は天井部５に沿うように成形され、
その周辺は前記支持部８の位置した径よりもやや小径に
形成し、周辺に複数個（実施例では３個所）の装入穴１
１．・・・・・・を設け、この装入穴１１を支持部８に
嵌合し、回転させることにより熱気放射盤１０を各支持
部８で支持するようになっている。

そして、熱気放射盤１０の中央の円形には平面部１２を
設け、この平面部１２に複数個の放射状孔１３を設け、
その孔縁の一側を残して打抜き、打抜かれた小片は上方
に彎曲させて熱気攪拌翼１４．・・・・・・を形成する
。

又、平面部１２の外周部には、中央に透孔１５を設け、
その孔縁を僅かに下方に突出させて扁平円筒部１６を設
け、多数の流通孔１７．・・・・・・を設けた油除は盤
１８の周縁から突出した複数個の脚１９を固定して、油
除は盤１８を間隔をおいて保持している。

又、身Ａの周壁１の外側には、断面コ字形をした蓋受部
材２０の開放側を固定している。

この蓋受部材２０は反開放側の両側に突出部２１を設け
、この両突出部２１に互って係止棒２２を水平に固定し
ている。

一方、蓋Ｂの下端部外側に蓋係止部材２３を固定してい
る。

この蓋係止部材２３は突出部２４を下側に傾斜させて形
威し、両端を下方に垂直に延長させて係止片２５．２５
を形成する。

この係止片２５．２５は上部に前記係止棒２２を嵌合す
る円弧状の嵌合孔部２６を設け、この嵌合孔部２６の一
方から円弧に対して垂直に切欠いて蓋側に嵌入部２７を
形成し、嵌合孔部２６の他方には円弧の半径中心から突
出部２４と平行に切欠いて嵌合係止部２８を設けている
。

尚、第１図中２９は蓋Ｂに固定した蓋開閉時に使用する
取手であり、３０は身Ａの前後に設けた蓋固定部材で沖
央に孔を設け、蓋Ｂを固定した保持用取手３１から下方
に突出した嵌入片３２を嵌入して蓋Ｂを固定するように
なっている。

第１図中３３は金網である。

本考案の実施例は前記のように構成したもので、身Ａ中
の金網３３上に魚を置き、両側の保持用取手３１で蓋Ｂ
を保持し、身Ａに蓋Ｂを被せる。

この際、蓋係止部材２３は第３図において実線で示すよ
うに、嵌入部２６が蓋受部材２０内に装入され、係止溝
２２とは分離された状態にあり、蓋Ｂを垂直方向に動か
し、蓋Ｂを自由に開閉できるようになっている。

そして、魚の焼けた状態を知るために蓋Ｂを開放する際
には取手２９を持って蓋Ｂを回動させると、第３図にお
いて、鎖線で示すように、蓋係止部材２３が蓋受部材２
０内に落込み、嵌合孔部２６が係止棒２２に嵌合し、突
出部２４が垂直に起立し、蓋Ｂを開いた状態に保持し、
魚の状態を観察することか′で゛きる。

又、Ｂを閉じる際には、蓋Ｂを反対方向に回動させると
、実線で示す位置に復帰する。

魚を焼く際には身Ａを厨房用バーナー上に載置して点火
する。

この点火により発生した熱気は透孔３より上方に抜け、
油除は盤１８及び熱気放射盤］Ｏを加熱し、直火により
加熱されている底板２との天火作用で魚の表裏を焼く。

尚、魚の焼けによって発生する煙はいわば不燃焼ガスで
あり、このガスは熱気の上昇に伴い、油除は盤１８に当
り、或いは油除は盤１８と熱気放射盤１０との間から熱
気攪拌翼１４．・・・・・・に導かれ、攪拌されること
により完全燃焼する。

更に油除は盤１８により、魚から飛沫のような油が飛散
し、筒状部７近傍の放射状孔１３部分に飛ぶのを防止し
て、油が瞬間的に煙となって筒状部７から排出するのを
防止している。

又、熱気放射盤１０は蓋Ｂの天井部５の下端まで延長さ
せた形状になっているので、蓋Ｂの焼けを防止すると共
に熱気の放射を十分に行うことができる。

そして、熱気放射盤１０が油等により汚れたり、焼けた
だれて使用なくなった際には、熱気放射盤１０を回転さ
せて装入穴１１を支持部８に位置さて抜取り、汚れを落
したり、交換を行う。

本考案は前記のような構成、作用を有するから、蓋Ｂを
起立させると蓋係止部材２３が蓋受部材２０内に落込み
、嵌合孔部２６が係止棒２２に嵌合して蓋Ｂを開いた状
態を保持し、魚の状態を観察することができる。

それ故、蓋Ｂを身から取り去る必要がなく操作が簡単で
、且つ蓋を別体に設ける必要がないものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る煙を出さない魚焼器の一実施例を示す
もので、第１図はその半裁正面図、第２図は蓋部分の内
側を示す平面図、第３図は蓋受部材と蓋係止部材との関
係を示す拡大断面図である。 尚、図中 Ａは身、Ｂは蓋、１は底板、３は透孔、５は
天井部、６は開口部、７は筒状部、１０は熱気放射盤、
１３は放射状孔、１４は熱気攪拌翼である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 身Ａの底板１の中央に透孔３を設け、蓋Ｂの天井部５の
   中央に開口部６を有する筒状部７を設けた魚焼器におい
   て、身Ａの一端に断面コ字形をした蓋受部材２０の開放
   側を固定し、この開放側と平行に係止棒２２を蓋受部材
   ２０の内部に固定し、突出部２４を傾斜させて突設し、
   突出部２４の両側に係止片２５．２５を下側に突出させ
   、この係止片２５゜２５に前記係止棒２２を嵌合する円
   弧状の嵌合孔部２６を反差側の一端から連通ずるように
   設け、嵌合孔部２６の突出部２４側に嵌合係止部２８を
   突出させた蓋受部材２０内に装入する蓋係止部材２３を
   蓋Ｂの下端部外側に固定して成る煙を出さない魚焼器。