JPS5855820Y2 - 板体取付装置

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【考案の詳細な説明】本考案は、プリント基板が振動しないように係止板を用
いて取り付けるような場合に用いることができる板体取
付装置に関し、プリント基板等のガイドの容易さを変え
ることなく係止板の作成を容易にすることのできる装置
を提供することを目的とするものである。

プリント基板は、通常、その一方の端部をコネクタや親
プリント基板に固定して取り付けるが、他方の端部が外
部からの振動等によって揺動しやすいため、この他方の
端部を係止板等に係合させて固定することが行なわれる
。

まず、そのような目的に用いられていた従来の装置を第
１，２図に示して説明する。

ここで、１はプリント基板であり、図における左方の端
部が他の親プリント基板等に固定された状態で右方すな
わち矢印Ａの方向に挿入させてくる。

このときキャビネット等の関係でこのプリント基板１は
図における上下方向には動かず、単に左方から右方にス
ライドして挿入させることのみが可能である。

このようなプリント基板１の右方の端部は図からもわか
るように矢印Ｂの方向に揺動しやすい。

そこで、断面がクランク状になるように折曲加工した係
止板２をキャビネット等に取り付けて設け、これに切り
込み３を設けておいて、この切り込み３にプリント基板
１の隅部を係合させることにより矢印Ｂ方向の揺動を防
止するようにしている。

このとき、プリント基板１が多少曲って取り付けられて
いても切り込み３に容易に挿入されるように、切り込み
３は開口部が広くなるようにテーパ状部４が形成されて
いる。

ところでこのような従来のものでは、係止板２をクラン
ク状に形成しなければならないためにその加工が面倒に
なり、どうしてもコスト高になってしまうという欠点が
あった。

そこで、本考案はかかる従来の欠点を解消した装置を提
供するもので、以下、本考案の一実施例を第３〜５図に
示して詳細に説明する。

本考案においては、左方から挿入されるプリント基板５
と係合してこれを取り付けるための係止板６として、プ
リント基板５が挿入される方向すなわち矢印Ａ方向に対
して直角な向きに直交させた直立部７を有するものを用
いる。

そして、この係止板６にプリント基板５の隅部を係合す
る切り込み８を設ける。

この切り込み８には、その開口部が広がるようにテーパ
状部９を形成する。

また、プリント基板５はその隅部を斜めに切断しておく
。

このような構成により、まず第３図のように図における
左方からプリント基板５を各方向すなわち矢印Ａ方向に
挿入してゆくと、第４図のようにプリント基板５の隅部
の切断部分の縁が切り込み８のテーパ状部９と緩やかに
係合し、ガイドがなされる。

この状態でプリント基板５をさらに右方に挿入してゆく
と、プリント基板５の隅部と切り込み８のテーパ状部９
との係合状態が徐々にきつくなってゆき、ついには第５
図のように切り込み８の底部と係合して完全な取り付け
がなされる。

このように、本考案の取付装置によれば、係止板として
従来のようにクランク状のものを用いなくても単に直立
部分を有するものを用いればよく、これにテーパ状部を
有する切り込みを設けるだけでよいので、その加工が１
回のプレス加工のみで済み、簡単に作成することができ
てコストの大幅な低減を実現できる。

また、このように係止板を簡単にしても、プリント基板
挿入時のガイド効果は何ら損われることがなく、取り付
けの容易性も充分に確得することができるものである。

なお、本考案の装置は上述のようなプリント基板の取り
付は用のみならず、各種の取り付は用に広く応用するこ
とができることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の板体取付装置の斜視図、第
３図、第４図および第５図は本考案の一実施例における
板体取付装置の斜視図である。５・・・・・・プリント基板、６・・・・・・係止板、
７・・・・・・直立部、８・・・・・・切り込み、９・
・・・・・テーパ部。

【実用新案登録請求の範囲】

板体が挿入される方向に対して直角な向きに直交させた
板状の係止板を設け、上記係止板に上記板体の隅部と係
合する切り込みを設けるとともに、上記板体の上記隅部
を斜めに切断し、かつ上記係止板の切り込みを開口部が
広がったテーパ状に形成してなる板体取付装置。