JPS585438B2 - 琴弦根締め装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 目的 元来琴弦の張架は、全額に当る甲板の裏に一端を結び止
め、竜胆より出して、竜角から雲角に張り渡して全厚で
止るのである。

処が従来に於て、弦の根締めは手操作で行はれるか又は
胴の外側に取付けた機具で行はれているのであるがこの
操作には頗る手数を要し面倒なばかりでなく細微な調整
が困難であると共に機具の取付けには従来の琴を変造、
変形せねばならず外観を傷う虞があった。

本発明はこのような不都合を解消する為工夫したもので
あって操作が簡便で微調整でき、故障な。

く、然も従来の琴を変造することなくそのま５取付けら
れることを特徴とするものである。

構成 全厚１０に当る意中（甲板）１０′の裏面に、台板４を
添当する。

該板は竜胆（裏板）１の竜角（窓孔）３より見える位置
に当る。

琴胴の端板２の外側に金属板５を添当し、その外面より
嵌入させた螺釘６を台板４に通すことにより該板を端板
に固着させる。

合板４面に長さ約３．Ｏｃｎ、径約０．８ｃｍの円筒９
の用脚９′を旋回自在に嵌入することにより該筒１３個
を２列に植設する。

円筒の心孔を角孔７と成し、節制には弦端を嵌め止める
べき一対の切込８を設ける。

この円筒は弦端を纏巻するに用いるものであって、金属
又は硬質プラスチックを以て製する。

押盤１２の中心に角柱１３を看守し、該柱の先端は円筒
の角孔７に密嵌するように形成されている。

本発明は上記の弦端装置（第３．４．５図）と回筒具（
第６，７図）より構成されておりその作用は次の通りで
ある。

十三条の琴弦１１の一端を全額に当る意中（甲板）１０
′の裏面に取付け、竜角から雲角まで張り渡したうえ小
孔を通して胴内に入れ、それぞれ各円筒９の切込８に嵌
め込んで止めたうえ核部に巻きつける。

弦を調整する必要があるときは、回筒具の角柱１３の先
を円筒９の角孔に嵌め、押盤１２をつかんで正逆何れか
に回すと円筒９が旋転し、弦がこれに巻き取られ又は巻
き戻され緊張、緩和の調整がなされるのである。

効果 調弦操作は頗る簡単で、熟練を要せず何人にても容易に
且つ迅速に行はれ、微細な調整が自由自在になされ、手
操作で締めるのと同様の弦振動が可能となる。

弦締装置は外部から見えない胴内にコンパクトに取付け
られる。

従って従来の琴を変造、変形することなくそのま５簡単
に取付けられ、伝統的な琴の外観を傷うことかない。

円筒の脚が螺旋であると、旋回の都度鎖部が上下すると
共に脚が磨滅して強い締張ができなくなるが本願にては
円筒胴９′が内棒形であるから磨滅することなく旋転が
円滑になされ、又台板４の取付けは金属板５を通して螺
釘６で行はれているなど全体に堅牢であって耐久力があ
り故障が起らず然も製作が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は琴の平面図（１部欠切）、第２図は同裏面図、
第３図は弦締装置の平面図、第４図は同正面図、第５図
は琴に取付けた同縦断面図、第６図は回筒具の正面図、
第７図は同平面図である。 ２は端板、４は台板、５は金属板、６は螺釘、７は角孔
、８は切込、９は円筒、１０は意中、１２は押盤、１３
は角柱。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 全厚１０に轟る意中（甲板）１０′の裏面に、台板
   ４を添当し、これを琴胴の端板２外面に添当した金属板
   ５面より嵌入した螺釘６にて端板に固着し、合板４面に
   角孔７及び弦端を嵌め止めるべき一対の切込８を設けた
   円筒９の用脚９′を、旋回自在に嵌入することにより円
   筒を２列に１３個植設し、この円筒に弦端を纏巻すべく
   成した弦締装置と押盤１２の中心に角柱１３を看守し、
   該柱を円筒の角孔７に嵌入してこれを旋回すべく成した
   回筒具とより成る琴弦根締め装置。