JPS5852479Y2 - 溶湯処理樋の間仕切り構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は溶湯処理槽の間仕切り構造に関するものであ
る。

溶湯処理槽は溶湯処理容器の内側に不定形耐火物を設け
ているが、溶湯を処理しているうちに不定形耐火物が溶
損するので、不定形耐火物を補修する必要がある。

この場合には、任意の補修施工範囲を設定するため、補
修施工する不定形耐火物の品種区別のため、補修施工す
る日時の差異のためあるいは溶湯処理槽の形状の差異の
ために、溶湯処理樋内部に施工状況に応じて間仕切りを
する必要がある。

第１図は従来の溶湯処理槽の間仕切り構造を示す平面図
、第２図は同じく正断面図である。

図において１は溶湯処理容器、２は溶湯処理容器１内に
設けられた階下定形耐火物、３は１対の側板および底面
とからなる中枠、４は間仕切り板、５は補修不定形耐火
物である。

このような溶湯処理槽において不定形耐火物を補修する
には、まず不定形耐火物の内面形状を規制する中枠３を
取付けたのち、階下定形耐火物２の溶損曲線に近似する
ように鋼板を切断し、それを中枠３にアーク溶接して間
仕切り板４としたのち、間仕切り板４と階下定形耐火物
２との隙間にマッド材（粘性のある耐火物）でシールし
たのち、補修不定形耐火物５を流し込み、補修不定形耐
火物５が固化するのをよって、中枠３から間仕切り板４
をガス溶断によって取外している。

しかし、この場合には間仕切り板４を中枠３にアーク溶
接する作業がやりに＜＜、補修不定形耐火物５の側圧力
で隙間が開き、その隙間から補修不定形耐火物５が流出
する。

また、マッド材が補修不定形耐火物５の側圧力で剥落し
、補修不定形耐火物５が流出する。

さらに、間仕切り板４を中枠３にアーク溶接する作業、
中枠３から間仕切り板４を取外す作業に多くの時間を要
する。

また、間仕切り板４は１回の使用でスクラップとなるか
ら、鋼板がむだとなる。

この考案は上述の問題点を解決するためになされたもの
で、不定形耐火物の補修を容易に行なうことができ、か
つ補修不定形耐火物が流出することのない溶湯処理槽の
間仕切り構造を提供することを目的とする。

この目的を遠戚するため、この考案においては１対の側
板および底板とからなり、溶湯処理桶の内面形状を規制
する中枠の両端もしくは一方端内方に固着した取付片に
、上記溶湯処理槽の内壁に対向して進退自在な仕切り棒
群を並置保持するガイド枠を着脱可能に取付ける。

第３図はこの考案に係る溶湯処理樋の間仕切り構造を示
す斜視図、第４図はガイド枠を示す斜視図である。

図において７は中枠３の端部に固着された取付片、８は
ガイド枠、９はガイド枠８に設けられた固定板、１０は
ガイド枠８内に溶湯処理樋の内壁に対向して進退自在に
挿入された仕切り棒、１１はコツタである。

この構造においては、まずガイド枠８の固定板９を取付
片７内に挿入したのち、コツタ１１を取付片７と固定板
９との間に押込んで、ガイド枠８を中枠３に取付ける。

そして、ガイド枠８内に多数の仕切り棒１０を挿入した
のち、仕切り棒１０をハンマでたたいて、仕切り棒１０
の先端を図下定形耐火物２に押当てる。

つぎに、第５図に示すような馬蹄形の金具１２でガイド
枠８の端部を挾んだのち、ガイド枠８と金具１２との間
にコックを押込んで、ガイド枠８が開くのを防止する。

第６図はこの考案に係る溶湯処理樋の間仕切り構造を示
す平面図、第７図は同じく正面図である。

この場合には、ボルト、ナツト１３によって、ガイド枠
８が開くのを防止している。

以上説明したように、この考案に係る溶湯処理樋の間仕
切り構造においては、間仕切りの取付け、取外しのため
に、アーク溶接、カ゛ス溶断を行なう必要がないから、
間仕切りを短時間で形成することができるとともに、ア
ーク溶接、ガス溶断のための工具、鉄工技術者が不要で
ある。

また、図下定形耐火物の溶損曲線が複雑であっても、仕
切り棒と図下定形耐火物との間に隙間が生ずることがな
いから、補修不定形耐火物が流出することはない。

さらに、ガイド枠、仕切り棒等を毎回使用することがで
きるから、鋼材がむだとなることはない。

また、個々の仕切り棒の長さを測定し、積算することに
より、図下定形耐火物の溶損曲線の長さと溶損曲面の断
面積を概算することができる。

加えて、残存する図下定形耐火物面はそのまま利用でき
るので、耐火物が節約できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の溶湯処理樋の間仕切り構造を示す平面図
、第２図は同じく正断面図、第３図はこの考案に係る溶
湯処理樋の間仕切り構造を示す斜視図、第４図はガイド
枠を示す斜視図、第５図は金具を示す斜視図、第６図は
この考案に係る溶湯処理樋の間仕切り構造を示す平面図
、第７図は同じく正面図である。 １・・・・・・溶湯処理容器、２・・・・・・図下定形
耐火物、３・・・・・・中枠、５・・・・・・補修不定
形耐火物、７・・・・・・取付片、８・・・・・・ガイ
ド枠９・・・・・・固定板、１０・・・・・・仕切り棒
、１１・・・・・・コツタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １対の側板および底板とからなり、溶湯処理槽の内面形
   状を規制する中枠の両端もしくは一方端内方に固着した
   取付片に、上記溶湯処理槽の内壁に対向して進退自在な
   仕切り棒群を並置保持するガイド枠を着脱可能に取付け
   たことを特徴とする溶湯処理槽の間仕切り構造。