JPS5851941B2 - ジヤスモン類の製造法 - Google Patents

ジヤスモン類の製造法

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JPS5851941B2
JPS5851941B2 JP3235580A JP3235580A JPS5851941B2 JP S5851941 B2 JPS5851941 B2 JP S5851941B2 JP 3235580 A JP3235580 A JP 3235580A JP 3235580 A JP3235580 A JP 3235580A JP S5851941 B2 JPS5851941 B2 JP S5851941B2
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cyclobentenone
alkylated
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孝 吉田
鐘次郎 斎藤
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Toyotama Koryo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシスジャスモンやジヒドロジャスモン等のジャ
スモン類の新規な製造法に関する。
詳しくは、本発明はシクロベンテノン(1)を出発物質
としてこのもののβ位をアルキル化した構造のβアルキ
ルシクロベンテノン(4)を得、次いでこのβアルキル
シクロベンテノン(4)を分子内レトロアルドール−ア
ルドール反応を行なって目的物であるジャスモン類を得
る新規なジャスモン類の製造法に関する。
今、上記シクロベンテノンをハロゲン化アルキルをもっ
てアルキル化すると主としてそのα位がアルキル化する
か或いはレジン化し易い為、そのレトロアルドール反応
によってはジャスモン類が得られ難(、この一段階で7
・レジン化する方法はジャスモン類の合成法としては適
していない。
本発明者らはジャスモン類を新規な方法でしかも高収率
で得、従来法の様な欠点を有しない製造方法について鋭
意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明はシクロベンテノン(1)のβ位をスルホ
ン化シて3−スルホニルシクロペンタノン(2)を得、
得られた3−スルホニルシクロペンタノン(2)をケタ
ール化して当該3−スルホニルシクロペンタノンのケタ
ール化物(2Yとなし、次いでこのケタール化物C2Y
のβ位をアルキル化して当該ケタール化物のアルキル化
vA3)を得、得られたアルキル化物(3)を酸処理し
てβ−アルキルシクロベンテノン(4)となし、次いで
このβ−アルキルシクロベンテノン(4)をレトロアル
ドール−アルドール反応によりジャスモン類となすこと
を特徴とするジャスモン類の製造法に存する。
次に、本発明の製造法の理解を容易ならしめる為に本発
明の実施態様を示す反応式を模式的に図示する。
但し、上記反応式中のArはアリール基を、RはCH2
R′を示し、R′はアルキル(又はアルケニル)基を示
す。
次に本発明の製造法の詳細を説明する。
本発明の出発物質たるシクロベンテノン(1)は既知の
方法例えばアジピン酸ジエステルのディックマン(D
ieckmann ) 縮合やジシクロペンタジェンか
らシクロペンテングリコールを経る方法によって得られ
る( Org 、 5ynth、±2 38及び50)
前記した如くシクロベンテノン(1)を直接ハロゲン化
アルキルでアルキル化してジャスモン類を得ル方法はシ
クロベンテノンのα位を主としてアルキル化するためβ
−アルキル化物を得るのは困難である。
本発明はβ位アルキル化の方法に関するもので、本発明
者等の検討によればシクロベンテノン(1)のβ位をア
ルキル化するため、先ずβ位をスルホン化してスルホン
化物(2)とし、このスルホン化物(2)を更にケター
ル化しておけば、次いで容易にアルキル化することが出
来ることが判った。
本発明の製造法に於けるシクロベンテノン(1)のスル
ホン化は氷酢酸等の有機溶媒中スルホン化剤の存在下に
行なえばよい。
スルホン化剤としては例えば一般式ATS02M(式中
、Arはアリール基、Mは金属原子を示す)で表わされ
るアリールスルホン等が使用される。
就中アリールスルホンとしてはp−トルエンスルフィン
酸ナトリウムが適当である。
スルホン化して得られる3−スルホニルシクロペンタノ
ン(2)は次いでケタール化剤を使用して当該スルホン
化物のケタール化物(2Yとなす。
ケタール化剤としてはアルコールが一般的に使用され、
就中エチレングリコール等の多価アルコールが適当であ
る。
このケタール化物(2)1ま次いでそのβ位(3位)を
アルキル化して当該ケタール化物のアルキル化物3)と
する。
アルキル化に際しては塩基の存在下で行なうのが適当で
ある。
又アルキル化に使用されるアルキル化剤としては一般式
RX(式中、RはCH2R′を示し、R/はアルキル基
又はアルケニル基を示す)で表わされるノ・ロゲン化ア
ルキル又はハロゲン化アルケニルが適当である。
Rの代表的な例としてはn−ヘキシル (CH3CH2CH2CH2CH2CH2)、cts
3ヘキセニル(CH3CH2−CH=CH−CH2−
CH,)がある。
本発明に於いては・・ロゲン化アルケニルをアルキル化
剤として使用した場合もアルケニル基がそのまま3位の
水素原子を置換する。
従って本発明にいうアルキル化とはかかる場合をも相称
する。
又塩基としては強塩基例えばリチウムアミド化合物等が
使用される。
ここにリチウムアミド化合物としてば1iN(i−プロ
ピル)2が適当である。
得られたアルキル化物(3)は次いで酸処理により容易
にケトン基の再生と脱スルホンが行なわれβ−アルキル
シクロベンテノン(4)へと導゛くことが出来る。
酸処理には塩酸等の鉱酸が好ましく使用され、希塩酸を
使用することが好ましい。
本発明に於けるこれらスルホン化、ケタール化、アルキ
ル化及び酸処理工程はいずれも90%以上ノ高収率で行
ない得る。
斯くて本発明によればシクロベンテノンのβ位がアルキ
ル化されたβ−アルキルシクロベンテノンを容易にしか
も高収率で得、このβ−アルキルシクロベンテノン(4
)は次いで分子内でレトロ(逆)アルドール反応を行な
って加水分解し、■・4ジケトン(4Yを一旦生じ、こ
の(勾′なる1・4−ジケトンが直ちにアルドール反応
を起こして(5)のジャスモン類の構造になる。
上記(4)のβ−アルキルシクロベンテノンのアルキル
基(R)カcis−3−へキセニル基であるときは次の
構造式を有するジャスモン(5y力;得られ、シスジャ
スモン(5y 又同アルキル基(6)がn−ヘキシル基であるときは次
の構造式を有するジヒドロジャスモン(5)“が得られ
る。
ジヒドロジャスモン(5)“ 上載4)から(5)を合成する報文としてMe 、 C
urryet al J、 Org、Chem、39.
2318 (1974)があり、この報文によればアル
ゴン(Ar ) 気下、0.75N NaOH中72中
間2時間リラックスているが、本発明者等がこれを追試
したところ後記比較例に示す如く上記文献記載の収率8
0%は得られず、非常に低い収率しか得られなかった。
しかるに本発明者等の検討によれば希アルカリ性下10
0〜120℃の温度で(4)のβ−アルキルシクロベン
テノンをオートクレーブ中で加熱することにより収率8
5〜100%殆んど定量的にジャスモン類を得ることが
出来た。
本発明の方法はこの様にシクロベンテノン(1)からジ
ャスモン類(5)を得る新規な方法に係るもので、シク
ロベンテノン(1)のβ位アルキル化のため先ずβ−ス
ルホンとし、更にケトンをケタール化しておき、そして
強塩基の存在下ハロゲン化アルキル又はハロゲン化アル
ケニルでアルキル化する。
そして得られたアルキル化スルホンは希酸処理によって
β−アルキルシクロベンテノン(4)を再生するので次
いで上の如くオートクレーブ中で加熱する希アルカリ処
理によって3−メチル−2−アルキル−シクロベンテノ
ン即ちジャスモン類を簡単に得ることができることを特
徴としたものである。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例 (1)3−p−トルイルスルホニル−シクロペンタノン
(2)の合成: p−)ルエンスルフィン酸ナトリウムsof?(0,3
2モル)を250mJ!のエタノールに溶解し、酢酸2
0S’を加える。
この遊離スルフィン酸溶液にシクロベンテノン20P(
0,24モルを加え、10時間還流する。
これを重炭酸ナトリウム水で中和し、クロロホルムをも
って抽出し、水洗乾燥し、クロロホルムを留去して、3
−p−)ルエンスルホニルシクロペンタノン(2)50
P(mp58.0〜58.5℃)を得る。
収率92.5%、lR1750,1600,13001
140(CrrL’ )、NMR2,05〜2.90
(m9H); 3.78(m、IH); 7.45及び
7.85(A2B2型) (4H,J −8,7) i
nδ(pI)m) ■ 3−p−トルイルスルホニル−1・1−エチレンジ
オキシシクロペンタA2Yの合成とそのアルキル化によ
る3−アルキル化物(3)の合成二上記スルホン(2)
65′f?にエチレングリコール20P、p−)ルエン
スルホン酸200■を加え更にベンゼン10100Oを
加えH字管をつげ約10時間還流して脱水する。
反応後水洗した後ヘンセンを留去して、3−p−トルエ
ンスルホニル−1・1−エチレンジオキシシクロペンタ
ン(2y65 fを得る。
収率95%、mp61.5〜62℃、lR1600,1
310,1140(cIfL”)、NMRl、76〜2
.40(m、6H);2.50 (s、 3H) ;
3.36〜3.90 (m。
IH); 3.96(s、4H);7.50〜7.90
(A2 B2型;4HJ=8.7)inδ(ppm) (3,13−p−)ルイルスルホニル−3−(3−シス
−ヘキセニル)−1−1−エチレンジオキシシクロペン
タン(3)の合成: N2気下、n−ブチルリチウム0.2モル(20?、1
5%へキサン溶液で1oor)に、30℃で(iPr
)2NH0,2モル(約20ft)の乾燥THF溶液1
OOrrLlを加えてつくる。
30分後、−78℃とし、3−p −)ルイルスルホニ
ル−1・1−エチレンジオキシシクロペンタン40ft
(0,16モル)の乾燥THF溶液100dを加える。
1時間後3−へキセニルブロマイド28v(0,17モ
ル)の乾燥THF溶液100m1を加え一78℃で1時
間攪拌する。
後更に室温で4時間攪拌する。
反応物を、氷冷した2%硫酸溶液2000m1中にそそ
ぎ、クロロホルム抽出、水洗乾燥して、クロロホルムを
留去し、赤色の3−p−トルイルスルホニル− レンジオキシシクロペンタン(3) 5 6 fヲ得ル
収率96%、lR1600、1310、1140(cf
rL−1) ;NMRo.99 ( t、3H);1.
60〜2.83(m、1 5H); 3.90 ( s
、4H);5、0 5 〜5.6 0 ( m、2H)
; 7.3 3及び7、77(A2B2型4H, J=
8.7 ) inδ(ppm )(4) 3−へキセ
ニルー2ーシクロベンテノン(4)の合成: 上記で得られる3−p−トルイルスルホニル3−へキセ
ニル−1・1−エチレンジオキシシクロペンタン(3)
30rをエタノール600mlにとかし、2NHC11
80を加え30〜35℃で6時間乾燥する。
後エタノールを留去し、NaHCO3水をもって中和し
エーテル抽出、水洗、乾燥後エーテルを留去し、3−へ
キセニル2ーシクロベンテノン(4) 1 2 fを得
る。
bp。104〜6℃15關Hg、収率90%、lR17
20、1680,1620(CIfL−1)、NMRo
.9 5 ( t,3H); 1.83〜2.6 0
(孔1 0H) ; 5.1 5 〜5.7 5 (m
、2H);5、9 3 (hr, s, IH)i
n δ(ppm)(5)シス−ジャスモン(5)の合
成: 内容100Qmlのオートクレーブに上記3−へキセニ
ルー2ーシクロベンテノン(4)4fト4%力性ソーダ
水溶液3001111を入れ120℃で12時間反応さ
せる。
反応物を2N塩酸で中和し、エーテル抽出し水洗し芒硝
で乾燥する。
エーテルを蒸留し残液シス−ジャスモン(5)をほぼ4
を定量的に得る。
収率定量的、IR3000〜2850,1700、16
50、14401380、1320,1170、107
0(cIrL−リ、 NMR O.9 ( t、 3
H); 2.0 ( s、3H); 2.1〜2.
5 (m、6H); 2.8 (d、2H); 5.3
(m、2H)in δ(ppm)比較例 3−(シス−3−へキセニル)−2−シクロベンテノン
よりシス−ジャスモンの合成: (Me,Curry et allJ.Org.Che
m.、392318(1974)記載の方法の追試)攪
拌器、還流冷却器およびアルゴンガス吹き込み口を備え
たフラスコに3−(シス−3−へキーt=ニル)−2−
シクロベンテノン1.60fおよび0.75Nの水酸化
ナトリウム水溶液1600mを入れ、アルゴン気流中で
72時間煮沸攪拌した。
反応物を冷却したのち、5%塩酸水溶液を用いて中和、
エーテルで抽出した。
エーテルを留去した後、残油をシリカゲルを用いるカラ
ムクロマトグラフィーで分離し、シス−ジャスモン0゜
20P(12,5%)を得、原料である3−(シス−3
−へキセニル)−2−シクロベンテノン0.40S”k
回収した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シクロベンテノン(1)のβ位をスルホン化して3
    −ス)1/ホニルシクロペンタノン(2)ヲ得、得うレ
    t、::−3−スルホニルシクロペンタノン(2)ヲケ
    タール化して当該3−スルホニルシクロペンタノンのケ
    タール化’!R2fとなし、次いでこのケタール化’!
    1A2Yのβ位をアルキル化(又はアルケニル化)して
    当該ケタール化物のアルキル化(又はアルケニル化)物
    3)を得、得られたアルキル化(又はアルケニル化)物
    (3)を酸処理してβ−アルキル(又はアルケニル)シ
    クロベンテノン(4)となし、次いでこのβアルキル(
    又はアルケニル化)シクロベンテノン(4)を希アルカ
    リ性下100−120℃の温度でオートクレーブ中で加
    熱してジャスモン類となすことを特徴とするジャスモン
    類の製造法。
JP3235580A 1980-03-14 1980-03-14 ジヤスモン類の製造法 Expired JPS5851941B2 (ja)

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