JPS5851930Y2 - 冷却塔 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 蒸発罐、燃焼炉等からの排ガスの含有ダストを集塵する
集塵装置に於ては前処理装置として被処理排ガスを事前
に冷却する冷却塔の設置が必要である。

然しなから、排ガス温度や流量は一定でなく変動するこ
とが多い。

装置によっては変動中が大きく、かつ、短時間で変動す
る。

かかる装置用に設置される冷却塔に於いては、後置され
る集塵装置が充分集塵機能を発揮する為には被処理排ガ
スがこれにより冷却され、然も噴射された液体が完全に
塔内にて蒸発され、ミストを含む排ガスが絶対に集塵装
置内に流入してはならないので該冷却塔の有効高さを大
きくシ、冷却液体の噴射圧力を高くシ、温度制御システ
ムも急激な熱量変化に追従できる複雑なシステムにする
等が要求され、従って高価な装置となる欠点があった。

又、後続する集塵装置への連結ダクトや集塵装置へのガ
ス整流を容易にする為の大きなフードが必要となり、か
かるダクトや整流装置用の余分の設置空間や設置経費が
必要となる等の欠点があった。

本考案は所要の冷却効果を維持しつつ冷却塔の有効高さ
を低くシ、且つ、連結部の設置空間や経費を節減するこ
とが可能な新規なるガス冷却塔を提供するものでガス冷
却塔と集塵装置を１体として構成することを特徴として
居る。

次に本考案の１実施例の詳細を図によって説明する。

図に於て、ダクトを含む高温ガスは冷却塔の入口コーン
部１より矢の如く導入され、後置の集塵装置３とほぼ同
−巾の寸法を有し、これと１体として構成されたる冷却
塔２内を流下し、その間にはポンプ５により圧送され、
制御弁６を経てノズル７より噴霧された冷却液と接触し
て冷却された後、冷却塔と集塵装置３との間に垂直に設
けた２枚の多孔の隔壁内を移動する粒状物質層４を通過
し、そこで随伴するミストを蒸発除去し、更に整流され
て電気集塵装置３に導がれ、ここで含有ダストが捕集さ
れる。

該粒状物質はセラミック、金属及び岩石の如く比熱の大
きな物質より成り、垂直コンベア８でガス入ロフード迄
揚送され、多孔の底板によりなる傾斜せる搬送路上を上
部粒状物質層９を形成して移動する間に高温排ガスと接
触して加熱されて、高温化され、垂直に設けた多孔の隔
壁間を流下し、そこで被処理ガスに随伴するミストを加
熱蒸発し、傾斜せる搬送路上を、下部傾斜粒状物質層１
５を形成して移動し、そこで冷却塔内の残余のミストを
完全に蒸発させ、垂直コンベア８に至り、かかる循環運
動を繰返す。

垂直の移動粒状物質層４を通過してそこで随伴するミス
トを除去され、整流されて電気集塵装置３内に導かれた
被処理ガスはここでその含有ダストが集塵され、矢の如
く装置外に排出される。

集塵されたダストはチェンコンベヤ１０及びスクリュー
コンベヤ１４で搬送されて装置外に排出される。

図に於ては集塵装置として電気集塵装置を適用した実施
例を示して居るが、それ以外のバグフィルタ、サイクロ
ン等の集塵装置を適用することも可能である。

又、集塵装置に前置する冷却塔をそのままＨＣＬＳＯｘ
等のガスを吸収する吸収帯として利用することも出来、
その場合は反応液をポンプ１１で昇圧し、調整弁１２を
通して冷却液に混合の上、ノズル７より噴射しても良く
、又、別個のノズル１３より噴射しても良い。

本考案の冷却塔は上記の如く冷却塔と集塵装置を１体に
構威し、その間を仕切る多孔の隔壁をもって移動粒状物
質層を形成したので連絡ダクト、集塵装置用入口フード
等は不必要となり、その設備空間や費用が節減され、又
、集塵装置用のガス整流装置が不要となる。

その他比較的低圧のノズルが使用可能で、然も、ドレー
ン、ミストの集塵装置への流入が防止できる。

冷却塔と集塵装置のダスト排出機構が共用でき経済的で
あり、又、冷却塔底部を完全に乾燥状態に維持できる等
々の優れた利点も有する。

図示の実施例では粒状物質を高温側で加熱するようにな
っているが、集塵装置入口のガス温度が約１５０℃以上
であれば粒状物質は水を蒸発させるに充分な熱量を集塵
装置の前部を流下する間に供給されるので特に上部粒状
物質層９を備えなくてもよい。

【図面の簡単な説明】

図は本願考案の冷却塔のｌ実施例を示す縦断面図である
。 尚、図中の主要部の符号は次の通りである。 １・・・・・・人口コーン部、２・・・・・・冷却塔、
３・・・・・・集塵装置、４・・・・・・粒状物質層、
５・・・ポンプ、６・・・・・・制御弁、７・・・・・
・ノズル、８・・・・・・コンベヤ、９・・・・・・上
部粒状物質層、１０・・・・・・チェーンコンベヤ、１
１・・・・・・ポンプ、１２・・・・・・調整弁、１３
・・・・・・ノズル、１４・・・・・・スクリューコン
ベヤ、１５・・・・・・下部粒状物質層。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ガス中に冷却液を噴霧することにより、高温ガスを好ま
   しい温度範囲に冷却して後置の乾式または半乾式集塵装
   置に導く冷却塔において、前記冷却塔と乾式または半乾
   式集塵装置とを一体に接合し、前記冷却塔の上部おおび
   下部並びに前記冷却塔と前記集塵装置との接合部にこれ
   らが互いに連結され、且つ前記ガスが通過可能な粒状物
   質層を形成し、前記粒状物質層を構成する粒状物質を前
   記冷却塔上部にまで移送するコンベアを備え、前記冷却
   塔内の上部に設けられた前記粒状物質層の後方で且つ前
   記接合部および前記冷却塔の下部に設けられた前記粒状
   物質層の前方に前記高温ガスを冷却するための冷却水散
   水ノズルを設けてなる冷却塔。 ゛