JPS5850915Y2 - シヨツキルイノシヨウドクホカンコ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、食器類を消毒し、これを保管する食器類の消
毒保管庫に関するものである。

従来のこの種湿熱式消毒保管庫は、庫体内に蒸発皿を設
け、この蒸発皿に満した氷を加熱して蒸気を発生させる
形式のものが多い。

しかしながら、この形式による時は蒸気の発生効率が低
く、消毒が不充分となったり、長時間を要するなどの欠
点を持っている。

本考案は、このような欠点を除去することを目的とする
ものであって、下側に熱源を有する蒸発皿の底壁を傾斜
させると共に、その傾斜底壁の高所側に水を供給しない
露出部を設けることにより、蒸発皿におけるその露出底
壁を熱源の加熱によって急速に高温とすることができ、
水位の低い傾斜底壁の高所側の水を下側の熱源と共に加
熱して急激に蒸発し、短時間に多量の加熱蒸気を庫体内
に供給し得て、充分な温熱により容易、確実に消毒する
ことのできる食器類の消毒保管庫を提供するものである
。

また、本考案の他の目的とするところは、蒸発皿の底壁
を傾斜させると共に、その蒸発皿に適宜の水量調節装置
を設けることにより、蒸発皿の傾斜底壁に対し極めて容
易に水を供給しない露出部を形成することができる構造
の簡単な食器類の消毒保管庫を提供するものである。

即ち、本考案は、庫体内に底壁を傾斜させた蒸発皿を設
け、その蒸発皿における傾斜底壁の高所側に水を供給し
ない露出部を形成するよう蒸発皿に水量調節装置を設け
ると共に、蒸発皿の下側に熱源を設けたことを特徴とす
る食器類の消毒保管庫の構造を要旨とするものである。

次に、本考案を図示実施例に従って説明すれば、１は庫
体であって、食器類を載置する多数の棚を内装すると共
に適宜な開閉扉を具備している。

２は蒸発皿であって、庫体１内の底部位置などに配設さ
れるものであり、その底壁は傾斜して設けられている。

この蒸発皿２における傾斜底壁は、図示のように一方向
にのみ傾斜させたもののほか、底壁を左右に山形状に傾
斜させたもの、或は周囲に角錐状、円錐状に傾斜させた
ものなどが利用できる。

３は熱源であって、蒸発皿２の下側に位置して設けられ
、蒸発皿２を加熱するためのものであり、ヒーター、バ
ーナーなど適宜なものを使用できる。

４は給水タンクであって、接続パイプ７により、蒸発皿
２に連結しており、蒸発皿２に水を供給するためのもの
である。

その水の供給手段としては、水位の落差による自然給水
、或はポンプなどによる機械的な給水などがある。

そして、これら給水手段を利用して蒸発皿２の水量調節
装置を形成することができるのである。

即ち、給水タンク４の水位を一定に保つよう自動給水装
置を給水タンク４に設けておき、その給水タンク４の一
定水位を蒸発皿２の傾斜底壁における高所側に達しない
水位に調整し自然給水すれば、容易に傾斜底壁に露出部
を形成するように水量調節ができる。

５は排水管であって、蒸発皿２に設けられるものである
。

この排水管５も、図示のように傾斜底壁の高所側に位置
する蒸発皿２の適宜位置に開口すれば、容易に傾斜底壁
の高所側に露出部を形成することのできる水量調節装置
となる。

６はファンであって、熱源の熱を庫体１内に供給すると
共に庫体１内の空気を循環させるためのものである。

８は開閉弁であって、接続パイプ７の適所に設けられ、
蒸発皿２に対する給水を停止させるのに役立つものであ
る。

本考案は、叙上のように構成されているので、庫体１内
の棚に消毒すべき食器類を載置した後、水量調節装置に
よって傾斜底壁に水を供給しない露出部を形成するよう
蒸発皿２の水位を保ちながら、熱源３により蒸発皿２を
加熱すれば、蒸発皿２内の水は急激に蒸発を開始し、多
量の加熱蒸気を熱源３の熱と共にファン６によって庫体
１内に送り込み、これを循環させて庫体１内の温度を均
一に保ち、食器類を加熱消毒するのである。

そして、消毒の進行に伴って開閉弁８を閉じ、蒸発皿２
に対する給水を止め、消毒終了時には蒸発皿２の水が無
くなるようにするのがよく、その後熱源３からの熱風に
よって消毒された食器類を乾燥し、保管するのである。

本考案による時は、蒸発皿２の底壁が傾斜すると共に、
その傾斜底壁の高所側に水の供給されない露出部が設け
であるので、この蒸発皿２を熱源３により加熱する時は
、その傾斜底壁の水を供給されている部分より、水の供
給されてない露出部が速やかに高温に加熱されることと
なり、その傾斜底壁における露出部と蒸発皿２に収容さ
れている水との境界位置において、高温に加熱した露出
部に接触する水は急激に加熱蒸発すると共に、その傾斜
底壁の露出部に近い位置における水位は低く、水量が極
めて少ないので、短時間に効率よく大量の加熱蒸気を発
生させることができ、庫体１内を速やかに高温とし、充
分な温熱によって容易、確実に庫体１に収容した食器類
を加熱消毒することができる実益を有するものである。

また、本考案による時は、蒸発皿２の底壁を傾斜すると
共に、その蒸発皿２に水量調節装置が設けられているの
で、蒸発皿２の水量調整により、その傾斜底壁に対して
容易に水を供給しない露出部を形成することができる簡
単な構造の消毒保管庫における蒸発皿が得られる実益を
も有する。

【図面の簡単な説明】

図は、本考案の実施例を示すものであり、一部を切欠し
て示した正面図である。 図中の符号を説明すれば次の通りである。 １は庫体、２は蒸発皿、３は熱源、４は給水タンク、５
は排水管、６はファン、７は接続パイプ、８は開閉弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫体内に底壁を傾斜させた蒸発皿を設け、その蒸発皿に
   おける傾斜底壁の高所側に水を供給しない露出部を形成
   するよう蒸発皿に水量調節装置を設けると共に、蒸発皿
   の下側に熱源を設けたことを特徴とする食器類の消毒保
   管庫。