JPS5850876Y2 - 球根類の皮剥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芋などの球根類を攪拌翼によって竪形攪拌槽内
で転動し、球根類相互の表面摩擦などにより皮剥ぎを施
すようにした球根類の皮剥機の改良に係り、球根類の攪
拌槽内での転勤をより能率的にして皮剥ぎ効率を向上す
ることを目的とするものである。

従来の球根類の皮剥機において、容器本体内に、多数の
小凹孔などによる皮剥き用のカッターを形成した円板を
モータによって回転するように設け、前記の容器本体に
対して着脱自由に結合できるようにした伏碗形の容器蓋
の内面に、前記容器本体と円板とによって構成された環
形の小間隙上に位置させるようにした螺旋形の数個の転
勤補助部材を固定し、円板上で材料を転動してカッター
により皮剥きを行い、かつ該円板の回転によって前記材
料を遠心力によって放射方向に押し出し、この材料を円
板の回転とともに転勤補助部材上に滑り上がらせて重力
により再び円板上に落下させるようにしたものは、実開
昭５４−５３５９７号公報によって開示されている。

前記は転勤補助部材を容器本体側に設けていることによ
って、該補助部材の下面の清掃が困難であったのを改良
したとしているものであるが、容器本体には、円板を収
めて回転させる容器底の縮径した凹部とか、その凹部の
外周縁から外周方向へ順次に上がる傾斜底とか、該傾斜
底の外周縁からほぼ直立状に設けた周壁とかを有せず、
しかも容器蓋を施さなければ、皮剥ぎの材料を納めるた
め限定される容器内空を構成することができず、その他
、転勤補助部材を円板の周縁と容器本体内周間の前記小
間隔上に臨ませ得ない等の欠点がある。

本考案はかかる欠点をもたないように改良したものであ
る。

本考案の一実施例を添付図面について説明する。

１は皮剥機本体であって、有底円筒形の攪拌槽３の下縁
をフレーム胴２を外嵌めにより連結固定し、攪拌槽３の
上部開口に、投入口５を設けたカバー４を取外し可能に
嵌着する。

前記カバー４の取外しによって攪拌槽３の上部開口が取
出口となるが、前記攪拌槽の外周の一部をヒンジによっ
て開閉可能にして別個に取出口を設けるようにしてもよ
い。

攪拌槽３の底の中心部には半径を縮少した凹部６を設け
てその凹部６により槽底７を形成し、凹部６の円方向の
上縁から傾斜形をなして外周方向へ放射状に延長された
傾斜底８を形威し、その傾斜底８の周縁からほぼ直立状
に設けた円形周壁９を一体に形成して、傾斜底８と周壁
９とにより第２の槽１０を構成し、周壁９には縦方向の
多数の衝合隆起１１を形成する。

槽底７には排水口１２を設けた排水管１３を連結し、そ
の排水管１３の屈曲形放流口１４をフレーム胴２の外部
に突出する。

槽底７の中心には縦方向の駆動軸１５を上下に通して上
端で水密を保持させた軸支筒１６を、水洩れを生じない
ように取付け、前記駆動軸１５の槽底７への突出上端に
、凹部６の内径より僅かに小さい半径の回転円板１７を
取外し可能に嵌め、その円板１７の上面の中心にハンド
ルを兼ねた球状突起１８と、該突起１８を中心にして放
射断向に延びた数枚の攪拌翼１９とを一体に設け、各攪
拌翼１９の外側端面上側を凹部６の円方向の上縁とほと
んど同一水準にする。

フレーム胴２の内部にはモータ２１を取付け、前記駆動
軸１５の下端部との間に駆動チェノ（又はベルト）２２
を掛ける。

２３は第２の槽１０の周壁９に設けた給水口である。

本考案は前記の説明によって明らかにしたように、攪拌
槽３を従来のように内径が高さ方向のどの部分でも殆ん
ど同じな有底円筒形にすることなく、攪拌槽３の内径よ
り小さい回転円板１７と攪拌翼１９とを内周にほぼ接し
て回転させる凹部６を設けてその凹部６により槽底７を
構威し、凹部６の上縁に接続して外周を高くした放射方
向の傾斜底８を設け、その傾斜底８の外周に、本来の攪
拌槽の周壁を構成する周壁９を設け、傾斜底８と周壁９
とにより第２の槽１０を構成し、凹部６と第２の槽１０
とはほぼ同心であるが半径差をもつようにしているもの
であって、第２の槽１０に投入された芋などの球根類ａ
は、傾斜底８と、攪拌翼１９と、該攪拌翼１９を上面に
設けた回転円板１７とにより支えられる。

このためモータ２１の起動により駆動軸１５と回転円板
１７及び攪拌翼１９を回転すると、該攪拌翼１９により
個々の球根類ａ同志が表皮が摩擦する転勤を生じ、その
一部は攪拌翼１９上から傾斜底８に添って外周方向に移
動し、周壁９の案内作用で上方への転勤に転じ、最上層
に達したころ、下方から同じように周壁９の案内作用で
上方に移動して来る球根類により押されて槽の中心方向
に移動し、これが攪拌翼１９の上面に接するように沈み
込んで再び傾斜底８の外周方向に移動する第１図矢線の
動作を繰返し、かくの如く球根類ａの動線は、攪拌槽３
を、半径の小さい凹部６をもつ槽底７と、凹部の上縁か
ら外周方向へ順次に上る放射方向の傾斜底８をもつ第２
の槽１０とからなる半径の異った二段にする特有構造の
みでよく、転勤補助部材を設ける必要がなく、攪拌槽３
と回転円板１７のみで、皮剥ぎの作業効率を極く有利に
できる効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は中心部縦
断側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線切断平面図である。 ３→攪拌槽、６→凹部、７→槽底、８→傾斜底、９→周
壁、１０→第２の槽、１５→駆動軸、１７→回転円板、
１９→攪拌翼。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 竪形攪拌槽３の底部に、縮径した凹部６を形成して該凹
   部６により槽底７を構成し、その凹部６内に、上面に攪
   拌翼１９を設けた回転円板１７を回転可能に設け、前記
   攪拌槽３には、前記凹部６の上縁に外周方向へ順次に上
   がる傾斜形をなして放射状に延長された傾斜底８と、そ
   の傾斜底８の外周縁からほぼ直立状に設けた周壁９とか
   らなる第２の槽１０を構成してなる球根類の皮剥機。