JPS5850036Y2 - ロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ロック装置に係り、特に、ドアロック装置に
適用するには好適な、キーを使用することなく解錠する
ことのできるロック装置に関する。

従来からある通常のロック装置は、鍵を錠に差込むこと
で解錠が実施される。

従って、鍵を紛失してしまうと開けられず、これに備え
て、予備鍵を常時携行したり、あるいは、鍵の形状を特
定する番号を控えておき、久備鍵が即座に入手できるよ
うにしておかねばならない。

特に、自動車ドアのように、ロック作用のみ鍵を使用す
ることなく行なうことのできる、いわゆるキーレスドア
ロック装置においては、エンジンキーを兼ねた鍵を車室
内に残したままロックしてしまう場合があり、この場合
には、常時携行する予備鍵を使用してロックを解錠した
り、あるいは、予備鍵を持ち合せていない場合には、路
上故障として、修理を依頼する必要がある等の問題があ
る。

また、解錠者が本人でなくても、何らかの手段によりそ
の鍵を入手することができた者であれば簡単に解錠でき
、安全性も低いという問題がある。

このような欠点を解消するべくなされたものに解錠者の
指紋、手掌の形状、同温度分布などを検知して本人が否
かを判断し解錠するものがあるが、これらは手の汚れや
気温はどの外部条件の影響を受けやすく、作動が不確実
であった。

また２次元のパターンを比較するため、複雑な制御装置
を必要とした。

本考案は、手の汚れや気温などの影響を受けに＜＜、解
錠者が本人でなければ開けられずまた本人であれば、鍵
を使用することなく開けることのできるロック装置を提
供することを目的とする。

本考案は、ロック装置において、解錠者の手の各指に対
応して設けられ各指の押圧力に感応するロック解除操作
手段と、ロック解除操作手段に加わる解錠者の手による
押圧力を解錠者の手を特徴ヴける各指ごとの握力分布の
物性量に変換する変換手段と、特定の解錠者の各指ごと
の握力分布の物性量に対する基準値と前記変換手段の変
換出力とを比較し、これらが一致したとき比較出力を発
生する比較手段と、この比較手段の比較出力によりロッ
クを解除するロック解除手段と、を備えることにより、
前記目的を達成したものである。

一般に解錠者が本人であることの立証は、種々であるが
、非常にその検出方法がむずかしい。

従つて、本考案においては、外部条件の影響を受けにく
く、解錠者の握り方（握力分布）を検出し、予めプログ
ラム化されて記憶されている基準値と一致したことを検
知して解錠するようにしている。

以下図面を参照して、本考案の実施例を詳細に説明する
。

本実施例は、第１図及び第２図に示すごとく、ドア１０
のグリップ１２に解錠者の各手指と当接するよう埋込み
配置された解錠ボタン１４に加えられる押圧力を電圧な
どの物性量に変換するセンサ１６と、該センサ１６で検
知された各桁ごとの握力分布に応じた物性量を、特定の
解錠者の各桁ごとの握力分布の物性量に対する基準値と
して予め記憶器１７に記憶されている基準値と比較し、
一致した場合にロック解除信号を出力する信号処理装置
１８と、該信号処理装置１８から解除信号が出された場
合、ロックを解除するロック解除装置２０とから構成さ
れる。

前記センサ１６は、第３図に示すごとく、各桁に対応し
てグリップ１２の空間部内に摺動自在に埋込まれた解錠
ボタン１４と、該解錠ボタン１４を、グリップ１２のロ
ック解錠操作面側に常に突出させる方向に付勢する圧縮
バネ２２と、前記解錠ボタン１４の変位δをロッド２６
により伝達されるトランス２４とからなる。

前記信号処理装置１８は、第４図に示す如く、前記トラ
ンス２４及び固定抵抗器２８をその一辺とし、他の固定
インダクタンス３０及び固定抵抗器３２を他の一辺とし
、固定抵抗器３４．３６を他の二辺にそれぞれ備えたブ
リッジ回路３８と、該ブリッジ回路３８に生じたインピ
ーダンスの変化分を直流変換し増幅する増幅回路４０と
、記憶器１７を構成する可変抵抗器４２に予め設定され
た各桁ごとの握力に応じた基準信号と、前記増幅回路４
０出力を比較し両者が一致した場合に出力を出す比較回
路４４と、各桁ごとの比較回路４４の出力のＡＮＤをと
り、ロック解除装置２０に出力を出す判定回路４６とか
らなる。

以下動作を説明する。

解錠者は、ドア１０のグリップ１２を握り、解錠ボタン
１４を、通常の押圧力で押圧する。

すると、センサ１６のロッド２６に生じた変位δ１〜δ
５が、ブリッジ回路３８によりインピーダンス量の変化
に変換される。

増幅回路４０により直流変換された増幅されたインピー
ダンス量の変［ヒは、予め可変抵抗器４２により各桁ご
とに設定されている握力に応じた準備信号と比較され、
両者が一致した場合に、各桁ごとの比較回路４４は出力
を出す。

判定回路４６は、各桁ごとの比較回路４４の全ての出力
が出されたときのみロック解除信号を出力し、ロック解
除装置２０が作動してロックが解除される。

本実施例においては、解錠者の手の各桁に対応して設け
られ各桁の押圧力に感応するロック解除操作手段がドア
のグリップに埋込まれているため、ドアを開く動作と解
錠動作が同時に行なわれ、操作性に非常に優れている。

なおロック解除操作手段を、グリップ以外の他の部分に
設けることももちろん可能である。

以上説明したとおり、本考案は、ロック装置において、
解錠者の手の各桁に対応して設けられ各桁の押圧力に感
応するロック解除操作手段と、ロック解除操作手段に加
わる解錠者の手による押圧力を解錠者の手を特徴づける
各桁ごとの握力分布の物性量に変換する変換手段と、特
定の解錠者の各桁ごとの握力分布の物性量に対する基準
値と前記変換手段の変換出力とを比較し、これらが一致
したとき比較出力を発生する比較手段と、この比較手段
の比較出力によりロックを解除するロック解除手段とを
備えたので、手の汚れや気温などの影響を受けず、確実
に本人であることを検知してロック解除されるという優
れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るロック装置の解錠ボタンが配さ
れたドア及びグリップを示す上面図、第２図は、本考案
に係るロック装置の構成を示すブロック線図、第３図は
、前記実施例におけるセンサを示す断面図、第４図は、
前記実施例における信号処理装置を示すブロック線図で
ある。 １０・・・・・・ドア、１２・・・・・・グリップ、１
４・・・・・・解錠ボタン、１６・・・・・・センサ、
１７・・・・・・記憶器、１８・・・・・・信号処理装
置、２０・・・・・・ロック解錠装置。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）解錠者の手の各指に対応して設けられ各指の押圧
   力に感応するロック解除操作手段と、ロック解除操作手
   段に加わる解錠者の手による押圧力を解錠者の手を特徴
   づける各指ごとの握力分布の物性量に変換する変換手段
   と、特定の解錠者の各指ごとの握力分布の物性量に対す
   る基準値と前記変換手段の変換出力とを比較し、これら
   が一致したとき比較出力を発生する比較手段と、この比
   較手段の比較出力によりロックを解除するロック解除手
   段とを備えたロック装置。
2. （２）前記ロック解除操作手段が、解錠用グリップに埋
   込まれている実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の
   ロック装置。