JPS5849768B2 - 冷房、除湿、乾燥装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冷房、除湿、乾燥装置に関する。

詳しくは冷房運転及び除湿運転の他、冷房乾燥運転と除
湿乾燥運転とが行なえるようにした冷房除湿乾燥装置に
関する。

尚この発明における乾燥とは衣服などを乾燥させること
であり、除湿運転とは室内温度に変化を与えないで運転
することで、除湿を目的とする運転にのみ限定するもの
でない。

従来衣服等の乾燥を行なう場合、専用の乾燥機が用いら
れているが、専用機であるために一定以下のコストダウ
ンは望み得ないのであり、また乾燥熱源は主として電気
ヒータを用いているためその熱出力は入力の１００％止
りであり、従ってランニングコストも高くつく問題があ
った。

しかして本案出願人は、先に空気調和機の凝縮排熱を利
用して乾燥を行なうごとくしたものを提案し、前記した
問題点を解消したのであるが、この乾燥は冷房運転時に
のみ行なうことができ冬期又は中間期など冷房運転を行
なわない場合には乾燥設備をもちながら使用できない問
題があった。

そこでこの発明は、冷房運転時の乾燥は勿論冷房運転を
行なわない中間期又は冬期においても乾燥運転を行なえ
るようにしたもので、圧縮器、蒸発器、凝縮器及びファ
ンなどの冷凍機器を備えかつ前記蒸発器を通る第一通風
路と前記凝縮器を通る第二通風路とを形成して、前記第
一通風路の入口側及び出口側をそれぞれ室内に連通させ
、かつ前記第二通風路の入口側を室内又は室外に連通ず
ると共ｌこ出口側に乾燥室を設け、該乾燥室を介して室
内と室外とｌこ切換自由に連通させる一方、この第二通
風路の出口側を前記第一通風路の蒸発器入口側に連通可
能に構成したことを特徴とするものである。

即ち本発明は梅雨期などに主として行なう除湿運転を利
用し、梅雨期は勿論、その他の中間期或いは冬期におい
ても乾燥運転が行なえ、乾燥設備の稼動率を高められる
ようにしたのであり、しかも冬期における乾燥運転時、
蒸発器がフロストするようなことなく運転が行なえるよ
うにしたのである。

以下本発明装置の実施例を図面に基づいて詳記する。

１は縦長形状を呈する装置本体であって、その底部には
車輪２０を設けて設置する床面上を移動自由に構成する
のであり、またその前面側内部には水平仕切板１ａを設
けて上下方向に２室形成し、その下室には圧縮器（図示
せず）と凝縮器２とファン３を、また上室には蒸発器４
とファン５をそれぞれ内装するのである。

そしてこの上室の背面側には閉鎖板１ｂを設けて前記蒸
発器４を通る第一通風路６を形成すると共に前面に吸込
口７と吹出口８とを設け、これら吸込口７及び吹出口８
を介して前記第一通風路６の入口側と出口側とを室内｛
こ連通ずるごとく成すのであり、また前記下室には前記
凝縮器２を通る第二通風路９を形成し、この第二通風路
９の入口側を室内又は室外に切換自由に連通させると共
に、出口側を後記する乾燥室１０を介して室内又は室外
に連通させるのである。

即ち前記装置本体１の背面側を前筒側に対し分割し、蛇
腹壁１１及びスライド壁１２を介して連結し、この背面
側に前記乾燥室１０を形成するのである。

この乾燥室１０は前記本体１の背面側を壁などＡに固定
し、前記本体１の前面側を前後方向に移動させることに
よりその容積が拡大又は縮少するのである。

又この乾燥室１０の背面には垂直仕切板１３を設けて装
置本体１との間に室外へ通ずる吸込通路１４を形成し、
この通路１４を前記第二通風路９の入口側に連通させる
と共に、この吸込通路１４に隣接して室外へ通ずる第一
吹出通路１５を形成し、この通路１５を介して乾燥室１
０を室外に連通できるように成すのであり、更らに前記
装置本体１の前作側には前記上室の吹出口８に隣接する
吹出口１６ａを有する第二吹出通路１６を形成し、この
通路１６を前記乾燥室１０の上部に連通させ、該乾燥室
１０を室内に連通できるように成すのである。

しかして前記第二通風路９に介装する凝縮器２の出口側
は以上の如く構成する乾燥室１０な開放しており、該凝
縮器２を通過した空気はこの乾燥室１０を経て前記第一
吹出通路１５又は第二吹出通路１６から室内又は室外に
切換自由に送り出ざれるのであり、また入口側は前記吸
込通路１４と前記水平仕切板１ａに設ける開口部１７を
介して前記第一通風路６の入口側と切換自由に連通ずる
のであって、前記第一吹出通路１５と第二吹出通路１６
との切換えは、これら両通路１５．１６の交点に設ける
開閉ダンパー１８により行なうのであり、前記第二通風
路９の入口側における切換えは、前記開口部１７に設け
る開閉ダンパー１９と、前記垂直仕切板１３の下方に摺
動自由に設け，前記吸込通路１４を閉鎖しうる閉鎖板２
１とにより行なうのである。

又第１図乃至第５図に示した装置においては前記閉鎖板
１ｂに開口部２４を設けて、第一通路６の入口側を乾燥
室１０に連通可能に構成するのであって、この開口部２
４には開閉ダンパー２５を設け、冬期において乾燥運転
を行なう場合このダンパー２５を開いて前記第一通風路
６の入口側即ち蒸発器４の入口側を乾燥室１０と連通し
、乾燥後の空気を導入するごとく成すのである。

この場合第二通風路９の入口側は室外と連通させてもよ
いが、好ましくは第５図のごとく室内に連通させるので
あり、また第一通風路６の入口側は室内と連通させてお
いてもよいが、好ましくは第５図のごとくこの入口側に
該第一通風路６を閉鎖する開閉ダンパー２６を設け、こ
のダンパー２６を前記ダンパー２５の開動作に応動し、
閉動作するごとく成すのである。

尚第１図乃至第５図において２２は前記吸込通路１４の
室外開放端部に設ける風圧ダンパー、２３は同じく前記
第一吹出通路１５の室外開放端部に設ける風圧ダンパー
で、前記開閉ダンパー１８．１９及び閉鎖板２１の操作
による通路切換えに応動し、前記ファン３の力で前記ダ
ンパー２２は外側にのみ、また前記ダンパー２３は内側
にのみ開くのである。

しかして以上の如く構成する装置は、冷房運転、除湿運
転、冷房乾燥運転の他、中間期における除湿乾燥運転及
び冬期における乾燥運転が行なえるのであって、次にこ
れら各運転動作について説明する。

先ず冷房運転を行なう場合は、第１図のごとく装置本体
１の前面側を壁Ａ側に移動させて乾燥室１０を縮少し、
前記ダンパー１８．１９を操作して前記第二吹出通路１
６及び開口部１７を閉鎖し、閉鎖板２１を操作して前記
吸込通路１４を開放し、前記第二通風路９の入口側と出
口側とをともに室外に連通させるのである。

そしてこの状態で圧縮機及びファンモータを駆動し、冷
媒を循環させ、ファン３，５の駆動により空気を流通さ
せるのであって、室内から吸込口７、第一通風路６を介
して導入した室内空気を蒸発器４で冷却し冷風として吹
出口８から室内へ送り出し、該室内の冷房を行なうので
ある。

又室外から吸込通路１４を介して導入する室外空気は第
二通風路９を経て凝縮器２を通り、乾燥室１０から第一
吹出通路１５を経て室外に放出される。

又除湿運転を行なう場合は第２図のごとく前記冷房運転
時の状態のま＼前記ダンパー１８を操作して前記第一吹
出通路１５を閉鎖し、第二吹出通路１６を開放すると共
に前記ダンパー１９を操作して前記開口部１７を開き、
第二通風路９の入口側を第一通風路６の入口側と連通さ
せ、前記吹込口７を介して室内に連通させるのであり、
更らに閉鎖板２１を操作して前記吸込通路１４を閉鎖す
るのである。

斯くて第二通風路９の入口側は第一通風路６を介して室
内に、また出口側は乾燥室１０及び第二吹出通路１６を
介して室内に連通ずることになり、室内を一定温度に保
ちながら該室内の除湿が行なえる。

尚以上の説明では前記ダンパー１８の操作により第一吹
出通路１５を全閉にした場合について説明したが、この
ダンパー１８は蒸発器４の入口側空気温度に合わせてそ
の開度を調節するのである。

次に前記した冷房運転を行ないながら乾燥運転を行なう
場合について説明すると、この場合は第３図のごとく装
置本体１の前面側を前方へ引出し、乾燥室１０の容積を
拡大することにより行なうのである。

そしてこの運転時、第二通風路９の入口側を冷房時と同
様室外に連通させてもよいが、第３図のごとく前記ダン
パー１９を操作して開口部１７を開き、第一通風路６の
入口側と連通させるのであり、また前記閉鎖板２１を操
作して吸込通路１４を閉鎖するのである。

斯くて室内から吸込口１、開口部１７から吸込んだ室内
空気は凝縮器２で熱交換して温風となり、乾燥室１０へ
送り込まれて衣服などを乾燥するのであり、乾燥後の空
気は第二吹出通路１５から室外へ放出される。

又前記吸込口７から第一通風路６を経て蒸発器４に至る
室内空気は冷房運転時と同様冷風となり、吹出口８から
室内に送り出され、室内の冷房を行なう。

又前記した除湿運転を行ないながら乾燥運転を行なう場
合は、第４図のごとく前記した冷房乾燥運転と同様装置
本体１の前面側を前方に引出して行なうのである。

この場合前記ダンパー１８を操作して第二吹出通路１６
を開き、第二通風路９の出口側を乾燥室１０及び前記第
二吹出通路１６を介して室内に連通させるのであり、凝
縮器２を経て温風となった室内空気は乾燥室１０内の衣
服を乾燥し、第二吹出通路１６を経て室内に送り出ざれ
、蒸発器４の出口側から吹出口８を経て送り出される冷
風と合流して冷風温度を上げ室内温度を一定に保持する
のである。

この場合前記した除湿運転と同様第二吹出通路１６をダ
ンパー１８により全開する必要はなく、蒸発器４の入口
側温度によりその開度を調節するのであって、開度が小
さくなって乾燥室１０の圧力が高まれば前記第一吹出通
路１５の開放端側に設けたダンパー２３は風圧により開
き、乾燥させた後の空気の１部は室外に放出されること
になる。

以上の除湿乾燥運転は、蒸発器４に室内空気を導入して
いるため、特に冬期において該蒸発器４がフロストする
ことが生ずる。

この場合には第５図のごとく、前記ダンパー２６を閉じ
て第一通風路６の入口側を閉鎖すると共に前記ダンパー
２５を開いて開口部２４を開放し、第一通風路６の入口
側を乾燥室１０に連通させるのである。

即ち凝縮器２と蒸発器４とを直列になるごとく通路を形
成するのである。

しかして吸込口７からの導入される室内空気は全量開口
部１７を経て第二通風路９の入口側に入り、凝縮器２か
ら乾燥室１０に送り込まれて乾燥を行なうのであり、乾
燥作用をした空気は前記開口部２４から第一通風路６の
入口側に入り、蒸発器４を経て吹出口８から室内に送り
込まれるのである。

従って蒸発器４へは所定温度の温風が導入されるのでフ
ロストすることはないし蒸発器４出口側温度も所定温度
に維持できる。

尚この場合前記ダンパー１８を操作し、前記第二吹出通
路１６を所定開度で開くことは可能である。

この開度は前記した如く蒸発器４の入口温度に応じて設
定するのである。

以上説明した実施例によれば、中間期及び冬期において
も乾燥運転が行なえるのである。

又以上の実施例では乾燥室１０を装置本体１の背面側に
設けたが第６図乃至第９図のごとく前面側に設けてもよ
い。

第６図乃至第９図に示したものは乾燥室１０を装置本体
１とは別に形成して、該本体１の前面側に着脱自由に取
付けたもので、前記蒸発器４を内装した上室背而に吸込
口７を、前面に吹出口８を設けて、該上室に形成する第
一通風路６と連通させるのであり、また前面には乾燥室
１０と連通ずる開口部２４を設け、更らに前記吸込口７
及び開口部２４には、前例と同様開閉ダンパー２５，２
６を設けるのである。

そして前記凝縮器２を内装した下室背而には仕切板４０
を介して吸込通路４１と吹出通路４２を形成し、第二通
風路９と連通させるのであり、また前記吸込通路４１と
吹出通路４２の開放端側には、風圧ダンパー４５，４６
を備えたダク｝４３ ，４４を着脱自由に取付け、これ
らダクト４３．４４を介して前記通路４１ ．４２を室
外に連通させると共に、これらダクト４３．４４を取外
すことにより室内に連通させるのである。

又前記下室の前面には前記第二通風路９の出口側を乾燥
室１０に連通ずる開口部４７を設けると共に乾燥室１０
を前記吹出通路４２に連通ずる開口部４８を設けて前記
開口部４７に、該開口部４１の開閉と、第二通風路９出
口側の吹出通路４２への連通遮断とを行なうダンパー４
９を、また前記開口部４８に該開口部４８の開閉を行な
うダンパー５０を設けるのである。

又前記乾燥室１０の上部で、前記吹出口８側には室内へ
の開口部５１を設け、該開口部５１に開閉ダンパー５２
を設けるのである。

しかしてこの装置によっても前例と同様の運転が行なえ
るのであって、冷房運転は第６図のごとくダクト４３．
４４を接続し、第二通風路９の入口側と出口側とを夫々
室外に連通ずることにより行なうのであり、またこの冷
房時乾燥を行なう場合は第７図のごとくダンパー４９．
５０を操作して開口部４７ ．４８を開き、凝縮器２の
出口側を乾燥室１０に連通させることにより行なうので
ある。

又除湿運転及び除湿乾燥運転の場合は第８図のごとくダ
ク｝４３ ．４４を取外し、前記吸込通路４１及び吹出
通路４２を室内に開放し第二通風路９の入口側を室内に
連通させるのであり、またダンパー５２を操作して乾燥
室１０の前記開口部５１を開き、第二通風路９の出口側
をこの乾燥室１０及び開口部５１を介して室内と連通さ
せて行なうのである。

尚この場合前記開口部４８はダンパー５０により閉鎖す
る。

又除湿専用運転の場合には前記乾燥室１０を取外し、前
記開口部４７を直接室内に開放させてもよい。

更らに以上の如く行なう除湿乾燥運転において蒸発器４
にフロストする恐れがある場合には、前例と同様凝縮器
２と直列に接続するごとく通路を形成するのである。

即ち冬期の乾燥運転Ｑこおいては、第９図のごとく吸込
口７をダンパー２６により閉じ、前記上室の開口部２４
をダンパー２５により開いて乾燥室１０と連通させ、か
つ乾燥室１０の開口部５１をダンパー５２により閉じる
ことによって行なう。

しかしてこの構成においても室内空気は吸込通路４１、
第二通風路９の入口側から凝縮器２を通り、温風となっ
て開口部４１から乾燥室１０に入り、乾燥させた後開口
部２４からと室における第一通風路６の入口側に入り、
蒸発器４から吹出口８を経て室内へ放出されるのであっ
て、前例と同様冬期に乾燥運転を行なっても、蒸発器４
がフロストすることはないのである。

尚以上説明した実施例において除湿及び除湿乾燥運転時
、第二通風路９の入口側を室内に連通させているが、室
外に連通させてもよい。

以上の如く本発明によれば冷房専用運転、除湿専用運転
が行なえ、しかも冷房と同時に乾燥運転が行なえながら
、冷房運転を行なわない中間期及び冬期においても乾燥
運転が行なえるのであり、更らに冬期において乾燥運転
を行なう場合でも蒸発器がフロストサせることなく運転
ができるのである。

従って季節を問わず何時でも衣服などの乾燥が行なえ、
装置を有効に利用できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明装置の一実施例を示す概略図
で、第１図は冷房運転時、第２図は除湿運転時、第３図
は冷房乾燥運転時、第４図は除湿乾燥運転時、第５図は
同じく冬期における乾燥運転時の状態を示している。 また第６図乃至第９図は別の実施例を示す概略図で、第
６図は冷房運転時、第７図は冷房乾燥運転時、第８図は
除湿及び除湿乾燥運転時、第９図は冬期における乾燥運
転の状態を示している。 １・・・装置本体、２・・・凝縮器、３，５・・・ファ
ン、４・・・蒸発器、６・・・第一通風路、９・・・第
二通風路、２４・・・開口部、 ２５・・・ダンパー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧縮器、蒸発器、凝縮器及びファンなどの冷凍機器
   を備え、かつ前記蒸発器を通る第一通風路と前記凝縮器
   を通る第二通風路とを形成して、前記第一通風路の入口
   側及び出口側をそれぞれ室内に連通させ、かつ前記第二
   通風路の入口側を室内又は室外に連通ずると共に出口側
   に乾燥室を設け、該乾燥室を介して室内と室外とに切換
   自由に連通させる一方、この第二通風路の出口側を前記
   第一通風路の蒸発器入口側に連通可能に構成したことを
   特徴とする冷房．除湿．乾燥装置。